🇦🇺 オーストラリア留学 / 大学奨学金・キャンベラ
ANUの留学生奨学金は、出身国・地域によって対象枠が分かれています。
日本は「最大50%」の枠の対象外で、代わりに初年度20%減額の枠が用意されています。ここを取り違えると資金計画が崩れます。
出典:ANU公式サイト(study.anu.edu.au)/2026年8月25日時点の公表内容
ANU International Achievement Award(20〜50%・最長4年)は対象外です。公式に「中国(台湾・香港特別行政区・マカオ特別行政区を含む)、日本、モンゴル、大韓民国、朝鮮民主主義人民共和国の出身者は対象外」と明記されています。対象になるのは ANU Vice-Chancellor’s International Achievement Award(初年度20%減額)です。→ この奨学金の詳細へ
学部なら Selection Rank 85 以上、大学院コースワーク(修士)なら GPA 5.5/7点満点以上が条件です。研究学位(PhD・Master of Philosophy)はまったく別の制度で、出身国の制限がなく、授業料免除と生活費支給を組み合わせられます。→ 研究学位の奨学金へ
Doctor of Medicine and Surgery(MChD)と Master of Digital Transformation and Entrepreneurship(MDTE)は、成績にかかわらず対象外です。また授業料をカバーする外部スポンサーシップを受けている方も対象外になります。→ 対象外の条件を確認する
2027年の年間授業料 A$57,640 のプログラムなら初年度に約 A$11,528。ただし2年目以降は定価に戻ります。3年間の総額に対する軽減率でいえば約6.7%です。→ 実額シミュレーションを見る/他大学との比べ方
オーストラリアの大学の奨学金ページを読むとき、日本人が最初に確認しなければならないのは「減額率」ではなく「対象国リスト」です。魅力的な数字が並んでいても、日本国籍では応募できないことが日常的にあります。
ANUは、その典型です。ANUの留学生向け授業料減額奨学金は「ANU International Achievement Award」と「ANU Vice-Chancellor’s International Achievement Award」の2本立てになっていますが、この2つは「上位・下位」の関係ではなく、対象地域で分かれています。そして日本は、条件のよいほう(最長4年適用)の対象から外れています。
ネット上に出回る「ANUは最大50%減額」という情報は、パシフィック地域出身者向けの枠を指しています。日本国籍の方が実際に受け取れるのは初年度授業料の20%です。この差を知らずに資金計画を立てると、2年目に足りなくなります。
このページでは、どの奨学金が日本国籍で対象になるのか、その条件をどう作るのか、実際に何ドル安くなるのか、そしてANUの奨学金が「弱い」と感じたときに何で判断すべきかを整理します。大学そのもの(ランキング・強い分野・入学条件・学費の全体像・キャンベラでの生活)についてはオーストラリア国立大学(ANU)の詳細ページをご覧ください。
ANUの留学生向け奨学金を、日本国籍の方が対象になるかどうかを軸に整理します。ここを最初に押さえてから、個々の条件に進んでください。
| 奨学金 | 内容 | 期間 | 日本国籍 | 申請 | 対象 |
|---|---|---|---|---|---|
| ANU Vice-Chancellor’s International Achievement Award | 20% | 初年度 のみ | 対象 | 不要 | 学部(SR 85以上)/大学院コースワーク(GPA 5.5以上) |
| ANU International Achievement Award (一般) | 20% | 最長4年 | 対象外 | 不要 | 上記5か国・地域以外の留学生 |
| ANU International Achievement Award (東南アジア出身者) | 25% | 最長4年 | 対象外 | 不要 | 東南アジア出身の留学生 |
| ANU International Achievement Award (パシフィック地域出身者) | 50% | 最長4年 | 対象外 | 不要 | パシフィック地域出身の留学生 |
| HDR Fee Remission Merit Scholarship | 授業料 全額 | 標準 修業年限 | 対象 | 不要 | PhD・Master of Philosophy の留学生(競争的評価を得た候補者) |
| RTP Stipend Scholarship/ ANU University Research Scholarship | 生活費 年A$40,475 | 3年半 (PhD標準) | 競争 | 入学出願 が兼ねる | PhD・MPhil。高競争率/指導教員の確保が前提 |
| Tuckwell Scholarship | 給付型 | 学位 全期間 | 対象外 | 要申請 | オーストラリア国籍・永住権保持者のみ(年25名程度) |
※「日本国籍」欄は、日本国籍でオーストラリアの永住権等を持たない留学生を想定しています。減額率・対象国リスト・条件は年度ごとに改定されます。また募集年度や出願時期によって「今期は募集停止」と表示されることがありますので、出願を検討される時点での最新状況の確認が不可欠です。
ANUは「東アジア(日本・中国・韓国・北朝鮮・モンゴル)からの留学生には、他地域より小さい枠を用意する」という設計をしています。これは差別ではなく、出願者数と競争環境の違いを踏まえた配分だと考えられます。東アジアからの出願は多く、減額なしでも集まる。逆にパシフィック地域からの学生を増やすには50%が必要――そういう構造です。
この設計を理解すると、ANUに対する期待値の置き方が変わります。「Go8だから奨学金も手厚いはず」ではなく、「日本人向けの授業料減額は初年度20%が上限。それ以外の価値で選ぶ大学」と割り切ったほうが、後で失望しません。
ANU International Achievement Award の対象外地域の出身者のために用意された奨学金です。公式の記載は「20% off your first-year tuition fees(初年度授業料の20%オフ)」。
対象国・地域は次の5つです。
成績条件は2つに分かれています。
加えて、「授業料の全部または一部をカバーする外部スポンサーシップを受けていないこと」が条件です。企業派遣・政府派遣など、学費を第三者が負担する形の留学は対象外になります。
対象は「新規に入学する留学生」または「より上位のAQFレベルの課程に進む在学生」です。たとえばANUの学部を卒業してANUの修士に進む場合は、進学時に改めて対象になり得ます。
ここだけは絶対に落とさないでください ── オファーは「2回」承諾します。
ANU公式は、受給者について「入学のオファーと、奨学金のオファーを、それぞれ別に承諾する必要がある」と明記しています。入学オファーだけ承諾して安心してしまうと、奨学金のほうが承諾されないまま期限を過ぎます。
申請書が不要な奨学金であるぶん、「もらえたのに、承諾を忘れて消えた」という失い方をします。金額にして A$10,000〜A$11,500 です。アンアルウェンでは、この二重承諾の期日管理まで行っています。
この奨学金は、オーストラリアの大学の留学生奨学金としては手厚いほうではありません。比較のために、他大学の設計を並べます。
| 大学 | 日本国籍が 得られる減額率 | 適用期間 | 備考 |
|---|---|---|---|
| ANU | 20% | 初年度のみ | 申請不要。Selection Rank 85/GPA 5.5 が条件 |
| フリンダース大学 | 20〜50% | コース全期間 | 20・25・30%は申請不要。対象国リストなし |
| その他の大学 | 大学による | 大学による | 「初年度のみ」か「全期間」かで総額への効き方が大きく変わります |
奨学金の減額率でANUを選ぶ理由はありません。これははっきり申し上げます。ANUを選ぶ理由は、次のいずれかであるべきです。
最後の点は、意外と見落とされます。「奨学金が弱い大学」と「総額が高い大学」は、必ずしもイコールではありません。→ 総額で比べる考え方
ANUの奨学金として最も広く紹介されているのがこちらです。日本国籍の方は対象になりませんが、「なぜ対象外なのか」「50%という数字はどこから来ているのか」を知っておくと、情報を読み違えなくなります。
減額率は出身地域によって3段階に分かれています。
そして期間は「コースの標準修業年限(最長4年)」。毎年更新される形で、学位を終えるまで続きます。Vice-Chancellor’s 版が「初年度のみ」であるのに対し、こちらは全期間です。ここが最大の違いです。
成績条件は Vice-Chancellor’s 版と同じで、学部 Selection Rank 85 以上/大学院 GPA 5.5 以上。申請不要・自動審査という点も同じです。
対象外の国・地域 ― 中国(台湾・香港特別行政区・マカオ特別行政区を含む)、日本、モンゴル、大韓民国、朝鮮民主主義人民共和国。これらの出身者は、代わりに Vice-Chancellor’s 版の対象になります。
対象外プログラム ― Doctor of Medicine and Surgery(MChD)、Master of Digital Transformation and Entrepreneurship(MDTE)。
「ANU 奨学金 50%」という情報を見かけたときの読み方。
その50%はパシフィック地域(フィジー、パプアニューギニア、サモア、トンガなど)出身者向けの枠です。日本国籍の方には適用されません。
留学情報サイトや一部のエージェントのページでは、この地域差に触れずに「最大50%減額」とだけ書かれていることがあります。悪意があるというより、公式ページの但し書きまで読み込まれていないケースがほとんどです。ただ、読む側にとっては結果が同じですので、必ず対象国リストまで確認してください。
「ANU Chancellor’s International Scholarship(学長国際奨学金)」という名称を目にした方は多いと思います。「25%または50%減額、年間最大200件」といった記述を見つけて、応募方法を探しているうちにこのページに辿り着かれた方もいらっしゃるはずです。結論から書きます。
「ANU Chancellor’s International Scholarship」は、個別に応募する奨学金ではありません。ANUの一部のカレッジ(法学部・理学部など)のページでは、この名称が留学生向け奨学金の総称・プログラム名として今も使われています。法学部のページには「世界中の学生が、学部・大学院向けに用意された複数の奨学金のいずれかにアクセスできる機会を提供するもの」と説明されています。
つまり「Chancellor’s International Scholarship という傘の下に、実際の奨学金(Achievement Award 系)がある」という構造です。「Chancellor’s に応募する」という手続きは存在しません。
実務上どうすればいいか ― ANUのコースに出願してください。それだけです。出願すれば、あなたの国籍・成績・志望プログラムに応じて、該当する奨学金が自動的に判定されます。
なぜこんなややこしいことになっているのか。ANUは近年、留学生向け奨学金の体系を整理しており、中央の奨学金検索(Find a scholarship)で「留学生」に絞ると、現在表示されるのは Achievement Award 系の2つです。一方で各カレッジのページには旧来の名称が残っている、という状態です。
古い記述として特に注意が必要なものを挙げておきます。
| ネット上でよく見る記述 | 現在の正確な状況 |
|---|---|
| 「Chancellor’s International Scholarship に応募する」 | 個別の応募手続きはありません。コースに出願すれば自動判定されます |
| 「ANU International Vice-Chancellor’s Award は 25%または50%減額」 | 現在の公式表記は「初年度授業料の20%オフ」です。25%は東南アジア枠、50%はパシフィック枠で、いずれも International Achievement Award 側(日本は対象外) |
| 「ANU International Merit Award」 | 現在の中央の奨学金検索には、この名称の留学生向け奨学金は掲載されていません。名称が整理された可能性があります |
| 「ANU College のファウンデーション奨学金」 | ANU Collegeは2022年12月に閉校しており、関連する奨学金も存在しません |
※上記は2026年8月25日時点のANU公式サイトの掲載内容にもとづく整理です。ANUの奨学金は名称・条件ともに改定が続いていますので、出願年度の公式ページで必ずご確認ください。アンアルウェンでは大学担当者に直接確認を取ってお伝えできます。
ANUの奨学金は、条件がたった2つの数字に集約されています。学部は Selection Rank 85、大学院コースワークは GPA 5.5/7点満点。エッセイも推薦状も面接もありません。やることは「この数字を作る」だけです。
ここでANU特有の事情が効いてきます。ANUは日本の高等学校卒業証明書(Kotogakko Sotsugyo Shomeisho)だけでは学力を判定しません。公式に「SATまたはACTのスコアを、高校卒業の証明に加えて提出すること」と定められており、加えて大学入学共通テストの換算表も公表されています。
つまり、高校の評定は奨学金の判定に使われません。使われるのは、これから受ける外部試験のスコアです。
| ANU Selection Rank | SAT | ACT | 共通テスト (指標値) | 奨学金 |
|---|---|---|---|---|
| 80 | 1170 | 23 | 54 | 対象外(入学はできます) |
| 82 | 1180 | 24 | 55 | 対象外 |
| 85 | 1210 | 25 | 56 | ここから対象(初年度20%減額) |
| 90 | 1270 | 27 | 59 | 対象 |
| 94 | 1330 | 30 | 62 | 対象(PPEの入学基準) |
| 98 | 1430 | 33 | 67 | 対象 |
※ANU公式が公表している指標値(2026年8月25日時点)です。奨学金の減額率は Selection Rank が85を超えても上がりません(85以上なら一律20%)。つまり「85を1点でも超えるか」だけが問われます。換算方法・対象科目の扱いは年度により更新されます。
Selection Rank 85 は、Bachelor of International Relations と Bachelor of Advanced Computing (Honours) の入学基準そのものでもあります。つまりこれらのコースを志望する方にとっては、「入れるライン」と「奨学金が付くライン」が完全に一致します。合格すれば、自動的に20%減額も付いてくるということです。
一方、Bachelor of Science・Bachelor of Arts・Bachelor of Commerce(入学基準 Selection Rank 80)を志望する方は、ここに5点のギャップがあります。80で入学はできますが、奨学金は付きません。SATで言えば1170と1210の差、共通テストで言えば指標54と56の差。この40点/2点が、初年度A$10,000超の差になります。
この事実を出願前に知っているかどうかで、直前の追い込みの入れ方が変わります。
SATは年に数回しか実施されず、日本国内の会場も限られ、対策には別途の時間が必要です。一方、大学入学共通テストは、日本の大学を受験する方ならどのみち受けるものです。
共通テスト指標56 で Selection Rank 85 に届き、そのまま奨学金の対象になります。「日本の大学とANUを併願して、結果を見てから決める」というプランが、追加の試験なしで成立するということです。
ただしタイミングに注意が必要です。共通テストは1月、ANUの Semester 1 出願締切は前年12月15日。共通テストの結果で同じ年の2月入学に間に合わせるのは困難で、実務上は翌年2月入学または同年7月入学(Semester 2)を狙う形になります。詳しい組み立て方は大学ページの「高校3年生の方向けのプラン(例)」にまとめています。
大学院の奨学金条件は GPA 5.5/7点満点以上です。ここで重要なのは、入学要件(GPA 5.0)より、奨学金の条件(GPA 5.5)のほうが高いという点です。
| ANU換算GPA(7点満点) | 入学 | 奨学金 | 意味 |
|---|---|---|---|
| 5.5 以上 | 可 | 対象 | 初年度20%減額(約A$11,528)が自動的に付きます |
| 5.0 〜 5.4 | 可 | 対象外 | 入学はできるが、奨学金は付きません。この0.5の差が約A$11,528 |
| 4.0 〜 4.9 | 条件付 | 対象外 | GPA 4.0+関連分野の職務経験3年以上などの代替ルートで入学可能。奨学金は対象外 |
ANUは、提出された成績表を独自に7点満点のスケールに換算します。「日本の4.0満点GPAで何点なら5.5相当か」という公式の対応表は存在しません。大学・学部・科目構成によって換算結果が変わるためです。
実務的な目安として、「優・良・可」表記なら『優』が7割以上、5段階評定なら平均4.0前後が5.5のあたりになることが多い、という感触はあります。ただしこれは保証できる数字ではありません。成績証明書を拝見しないと確定しない、というのが正直なところです。
アンアルウェンでは、成績証明書をお送りいただければ、過去の事例をもとに「5.5に届きそうか」の見立てをお伝えしています。届かない見込みの場合、奨学金を含まない資金計画に切り替えるか、他大学を検討するか、という判断を早めに下せます。
ここからは、まったく別の制度の話です。研究学位(PhD・Master of Philosophy)向けの奨学金には出身国による制限がなく、金額の桁も変わります。条件が揃えば「授業料ゼロ+生活費支給」という形が成立します。
ANUの各カレッジが、留学生の研究学位生を対象に提供する授業料免除です。公式の記載は「PhDまたはMaster of Philosophy プログラムの標準修業年限にわたる授業料をカバーする」。支給期間は4年間、さらに最長12ヶ月の延長が認められる場合があります。
対象条件 ― ①研究学位(PhDまたはMPhil)に在籍していること、②留学生であること、③他のANU奨学金または外部奨学金の選考で競争力のある評価を得ていること。
別途の申請書は不要です。条件を満たす候補者は自動的に検討されます。
生活費を支給するスカラシップです。Australian Government Research Training Program (RTP) Stipend Scholarship(オーストラリア政府の制度・国内学生と留学生の双方が対象)と、ANU University Research Scholarship(大学独自)の2本があり、2027年のフルタイム標準支給額はいずれも年 A$40,475です。
PhD候補者の標準的な支給期間は3年半(42ヶ月)。単純計算で 約A$141,660 の生活費支給になります。
申請は「入学出願そのもの」が兼ねます。ただし留学生は Round 1 の選考対象となるために、翌年開始の場合は8月31日までに入学出願を完了させる必要があります。この日付が実質的な締切です。
そして最も重要なのは、受け入れ指導教員(Supervisor)の確保が事前に必要だという点です。研究計画書を持って教員に直接コンタクトを取り、受け入れの内諾を得るところから始まります。ここに数ヶ月かかります。
研究学位を目指す方へ ── 逆算の起点は「8月31日」ではありません。
Round 1 の締切が8月31日だとすると、その手前に「指導教員探し」「研究計画書の作成」「先方とのやりとり」が入ります。実務上、その年の初め(1〜3月)には動き出しておきたいのが現実です。
研究計画書は、志望する研究室の関心と噛み合っていなければ読まれません。ANUのどの研究者が、どのテーマで、どんな資金を持って動いているかを調べるところが出発点になります。アンアルウェンでは、この段階からのご相談も承っています。
成績を作る前に、ここを確認してください。志望プログラムや置かれた状況によっては、Selection Rank がいくつであっても奨学金の対象になりません。
この2つは、ANU International Achievement Award・ANU Vice-Chancellor’s International Achievement Award のどちらでも対象外です。
1つ目は判断に迷いやすいところです。「日本側の奨学金(JASSOなど)を受ける場合はどうなるのか」というご質問をよくいただきます。制度の内容(授業料を直接カバーするのか、生活費の給付なのか)によって扱いが変わり得ます。該当しそうな場合は、必ず出願前に大学へ確認してください。アンアルウェンで確認を代行します。
※対象外プログラム・失格条件は年度ごとに改定されます。また募集年度や出願時期によって「今期は募集停止」と表示されることがあります。本ページは2026年8月25日時点のANU公式サイトの公表内容にもとづきます。出典:ANU公式「Find a scholarship」。
「20%」を金額に直します。ANU公式 Programs and Courses に掲載された2027年の annual indicative fee に、初年度20%減額を適用した計算です。
| コース | 年間授業料 (定価) | 初年度の 減額額 | 3年間の総額 (定価) | 3年間の総額 (減額後) |
|---|---|---|---|---|
| Bachelor of Arts | A$51,170 | A$10,234 | A$153,510 | A$143,276 |
| Bachelor of International Relations | A$54,540 | A$10,908 | A$163,620 | A$152,712 |
| Bachelor of Science | A$57,640 | A$11,528 | A$172,920 | A$161,392 |
| Bachelor of Commerce | A$57,640 | A$11,528 | A$172,920 | A$161,392 |
| Bachelor of Politics, Philosophy and Economics | A$57,640 | A$11,528 | A$172,920 | A$161,392 |
| コース | 期間 | 年間授業料 (定価) | 初年度の 減額額 | 総額 (減額後) |
|---|---|---|---|---|
| Bachelor of Advanced Computing (Honours) | 4年 | A$57,640 | A$11,528 | A$219,032 |
| Master of International Relations | 2年 | A$57,640 | A$11,528 | A$103,752 |
| Master of Public Policy(Crawford School) | 2年 | A$57,640 | A$11,528 | A$103,752 |
※授業料はANU公式 Programs and Courses に掲載された2027年の annual indicative fee(2026年8月25日確認)で、年間48単位のフルタイム標準履修を前提とした目安額です。減額後の金額は20%を掛けて算出した理論値で、実際の請求額は履修科目の組み合わせにより変動します。また授業料は毎年見直され、在学中に上がります。上記の「総額」は各年の授業料が据え置かれた場合の単純計算であり、実際の総額はこれより大きくなります。
| コースの長さ | 初年度の減額率 | 総額に対する 実質軽減率 | 該当するコースの例 |
|---|---|---|---|
| 2年(修士) | 20% | 10.0% | Master of International Relations/Master of Public Policy |
| 3年(学部) | 20% | 約6.7% | Bachelor of Arts/International Relations/Science/Commerce/PPE |
| 4年(学部) | 20% | 5.0% | Bachelor of Advanced Computing (Honours) |
この表が、このページで最も実用的な数字かもしれません。
「初年度20%」は、コースが長くなるほど薄まります。2年の修士なら総額の10%ですが、4年の学部なら5%。「20%減額」という言葉から受ける印象と、実際の効き方はかなり違います。
逆に言えば、ANUの奨学金がいちばん効くのは「2年制の大学院」です。Master of International Relations や Master of Public Policy を目指す社会人の方にとって、GPA 5.5 を確保できるかどうかは総額の1割を左右します。成績証明書を早めに確認する価値がある、ということです。
1豪ドル=100円で換算した場合の目安です(為替レートは日々変動しますので、あくまで感覚をつかむための数字としてご覧ください)。
ここに生活費・OSHC・ビザ申請料・渡航費・出願料(A$150)が加わります。アンアルウェンでは、志望コース・寮のタイプ・滞在年数を踏まえた総額シミュレーションを無料でお出ししています。
「ANUの奨学金は弱い」――ここまで読まれた方はそう感じたと思います。授業料の減額という一点だけで見れば、その通りです。ただし、留学の総額は授業料だけで決まりません。
キャンベラの生活費は、シドニー・メルボルンより月あたりおおむね A$300〜A$500 低く収まります。理由は3つあります。
| 要因 | キャンベラ(ANU)の状況 |
|---|---|
| 住居費 | 学内18のレジデンス。自炊型で週A$308〜A$415、食事付きで週A$484〜A$590。しかも入寮オファーが保証されます(希望の寮は保証されません) |
| 交通費 | キャンパスが市中心部まで徒歩10〜15分。学生寮がキャンパス内にあるため、通学に交通機関を使わない学生が多数。使う場合も学生割引で1回A$1.61、平日1日上限A$4.80 |
| 物価・誘惑 | 人口約47万人の計画都市。深夜まで営業する店が限られ、「使う場面が少ない」という側面があります |
生活費の差を月A$400と仮定すると、3年間(36ヶ月)で A$14,400。これは初年度20%減額(約A$11,528)を上回ります。
つまり「ANUの奨学金は初年度20%しかない」という事実と、「ANUの総額は他都市のGo8より必ず高い」という結論は、直接つながりません。授業料の定価、減額率、生活費、寮の確保しやすさ――この4つを並べて初めて、総額の比較になります。
ただし注意点もあります。キャンベラはアルバイトの選択肢がシドニー・メルボルンより明らかに少ないです。「アルバイト収入をあてにした資金計画」を立てる場合、キャンベラでは想定より厳しくなる可能性があります。資金計画は、アルバイト収入を含めない前提で一度組んでみることをおすすめします。
「留学費用をできるだけ抑えたい」が最優先の条件であれば、ANUは最適解ではありません。オーストラリアには、対象国リストを設けず、25〜50%の減額をコースの全期間にわたって適用する大学があります。フリンダース大学はその代表例です。
ANU側の減額が初年度20%にとどまる以上、日本側の制度と組み合わせて設計するのが現実的です。ここは多くの方が見落とす領域で、しかも募集が留学の1年以上前に締め切られるため、知った時には手遅れというケースが少なくありません。
日本学生支援機構(JASSO)が、海外の大学で学士号の取得を目指す日本人学生を対象に実施している制度です。月額は留学先の国・地域に応じて13万9千円〜35万2千円。加えて授業料についても別途の支給申請の仕組みがあります。
金額の桁が、ANU側の減額とは違います。月20万円が3年間支給されれば720万円。ANUの初年度20%減額(約115万円)とは比較になりません。
ただし競争的な選考であり、募集はおおむね「留学開始年度の前年9月〜10月」に行われます。たとえば2027年2月に渡豪する場合、その手前の募集を逃すと1年待つことになります。
大学院版です。月額は17万7千円〜38万8千円。学部版と同様、授業料の支給申請の仕組みがあります。
Master of International Relations や Master of Public Policy を目指す社会人の方にとって、最も金額インパクトが大きい選択肢になり得ます。ANUの奨学金(GPA 5.5 で初年度20%)と併せて設計してください。
外部スポンサーシップとの関係だけ、必ず確認してください。
ANUの Achievement Award 系は、「授業料の全部または一部をカバーする外部スポンサーシップを受けていないこと」を条件にしています。日本側の奨学金が「授業料を直接カバーする」形である場合、ANU側の20%減額の対象から外れる可能性があります。
生活費の給付なのか、授業料への充当なのか。制度の性格によって扱いが変わり得ますので、該当しそうな場合は必ず出願前に大学へ確認してください。アンアルウェンで確認を代行します。
ANUの奨学金には申請書がありません。やることは「出願する」だけです。ただし、その出願にたどり着くまでに揃えるものがあり、そこに締切が並んでいます。
留学生が Round 1 の選考対象となるためには、翌年開始の場合、8月31日までに入学出願を完了させる必要があります。そしてその手前に指導教員(Supervisor)の確保と研究計画書の作成が入ります。
実務上、出願年の1〜3月には教員へのコンタクトを始めておきたいのが現実です。コースワークの「12月15日」とは、まったく違う時間軸で動いています。
選べる道がいちばん多い段階です。IELTS 6.5(各6.0)とSelection Rank 85、この2つを2年かけて作れば、高校卒業直後の2月入学+初年度20%減額が現実的に狙えます。SATと共通テストのどちらを使うかも、この時点なら自由に選べます。まずIELTSの公式問題集で現在地を測ることから始めてください。
SATを春と秋の2回受けられれば、卒業直後の2月入学が狙えます。共通テストを使う場合は翌年2月入学(または同年7月入学)です。ここで大事なのは「入学基準80のコースでも、奨学金には85が必要」という点。志望コースの入学基準ぎりぎりを目標にすると、奨学金を落とします。目標値は常に85以上に設定してください。
SATも共通テストもIELTSもまだ、という状態なら、卒業直後の2月入学は間に合いません。ただし1年浪人する必要もありません。卒業後の数ヶ月を英語と試験準備に充て、翌年2月入学という組み立てが現実的です。その1年で Selection Rank 85 を超えられれば、奨学金も取れます。詳しくは大学ページの「高校3年生の方向けのプラン(例)」をご覧ください。
ANUの奨学金が最も効くのがここです。2年制の修士なら、初年度20%=総額の10%。まず成績証明書を用意して、ANU換算GPAが5.5に届きそうかを確認してください。入学要件は5.0、奨学金要件は5.5。この0.5の差が約A$11,528です。届かない場合は、日本側のJASSO 大学院学位取得型との組み合わせを先に検討します。
入学は代替ルートで可能です。GPA 4.0+関連分野の職務経験3年以上、あるいは実務経験10年以上(ANZSCOスキルレベル1相当)でANUの多くの修士に出願できます。ただし奨学金の対象にはなりません。この場合は「授業料は定価で払う」前提の資金計画を組み、日本側の制度で補う設計に切り替えてください。
ここだけは国籍制限がなく、金額の桁も違います。HDR Fee Remission Merit Scholarship で授業料が全額、RTP Stipend/University Research Scholarship で生活費が年A$40,475。組み合わせれば「授業料ゼロ+生活費支給」。ただし高競争率で、指導教員の確保が前提です。Round 1 の締切は8月31日ですが、逆算の起点はその半年前だとお考えください。
ANUの奨学金は、日本国籍でも対象になりますか?
なります。ただし対象になる奨学金が決まっています。ANUの留学生向け授業料減額奨学金は出身国・地域によって枠が分かれており、日本・中国(台湾・香港・マカオを含む)・大韓民国・朝鮮民主主義人民共和国・モンゴルの出身者は ANU International Achievement Award(20〜50%・最長4年)の対象外です。
そのかわり ANU Vice-Chancellor’s International Achievement Award(初年度授業料20%減額)の対象国リストに日本が名指しで含まれています。条件は学部が Selection Rank 85 以上、大学院コースワークが GPA 5.5/7点満点以上で、申請書は不要です。
「ANUの奨学金は最大50%」と書いてあるサイトがありますが、本当ですか?
その50%は、パシフィック地域出身者向けの枠です。ANU International Achievement Award は一般が20%、東南アジア出身者が25%、パシフィック地域出身者が50%と、出身地域によって減額率が変わる仕組みになっています。
そして日本国籍の方は、この奨学金そのものの対象外です。実際に受け取れるのは ANU Vice-Chancellor’s International Achievement Award の初年度20%減額です。「最大50%」を前提に資金計画を立てると、後で足りなくなります。留学情報サイトの多くは悪意なくこの但し書きを省略していますが、読む側にとっては結果が同じですので、必ず対象国リストまでご確認ください。
ANUの奨学金に申請書は必要ですか?
コースワーク(学部・修士)の主要な奨学金については、申請書は不要です。ANUのコースに出願すれば、入学審査の過程で適格性が自動的に判定されます。エッセイも推薦状も動画の提出も求められません。
ただし、通知を受け取った後が重要です。ANU公式は「入学のオファーと奨学金のオファーを、それぞれ別に承諾する必要がある」と明記しています。入学オファーだけ承諾して安心してしまうと、奨学金のほうが承諾されないまま期限を過ぎます。申請書が不要なぶん、この一手間を落として A$10,000超を失うケースが実際にあります。
なお研究学位(PhD・MPhil)の生活費支給スカラシップは、入学出願そのものが選考の申請を兼ねます。
Selection Rank 85 とは、日本の高校生にとってどのくらいのスコアですか?
ANU公式の換算表では、Selection Rank 85 は SAT 1210/ACT 25/大学入学共通テスト指標56に相当します。
ANUは日本の高等学校卒業証明書だけでは学力を判定せず、SAT・ACTまたは大学入学共通テストのスコア提出を求めますので、この数字が奨学金を得られるかどうかの実質的な入口です。
ひとつ注意点があります。Bachelor of Science・Bachelor of Arts・Bachelor of Commerce の入学基準は Selection Rank 80 で、奨学金の条件(85)より5点低いのです。80で入学はできますが、奨学金は付きません。SATで言えば1170と1210の差、共通テストで言えば指標54と56の差。この差が初年度A$10,000超になります。志望コースの入学基準ぎりぎりを目標にしないでください。
奨学金の対象外になるプログラムはありますか?
あります。ANU International Achievement Award と ANU Vice-Chancellor’s International Achievement Award のいずれも、Doctor of Medicine and Surgery(MChD)とMaster of Digital Transformation and Entrepreneurship(MDTE)は対象外です。
また成績以外の失格条件として、「授業料の全部または一部をカバーする外部スポンサーシップを受けている方」は対象になりません。企業派遣・政府派遣などが該当します。
対象外プログラム・条件は年度ごとに改定されますので、出願年度の条件を必ずご確認ください。
初年度20%の減額は、金額でいくらになりますか?
2027年の年間授業料がA$57,640のプログラム(Bachelor of Science、Bachelor of Commerce、PPE、Bachelor of Advanced Computing、Master of International Relations、Master of Public Policy など)であれば、初年度に約 A$11,528 の減額です。Bachelor of International Relations(A$54,540)なら約 A$10,908、Bachelor of Arts(A$51,170)なら約 A$10,234。1豪ドル100円換算でおおよそ100万〜115万円ほどの効果になります。
ただし、これは初年度のみです。2年目以降は定価に戻ります。修了までの総額に対する実質軽減率は、2年の修士で10.0%、3年の学部で約6.7%、4年の学部で5.0%。コースが長くなるほど薄まる点にご注意ください。詳しくは実額シミュレーションをご覧ください。
大学院(PhD・研究課程)の奨学金は、日本国籍でも対象になりますか?
なります。研究学位(PhD・Master of Philosophy)向けの奨学金には、出身国による制限がありません。
HDR Fee Remission Merit Scholarship は留学生の研究学位生を対象に標準修業年限の授業料を全額カバーし(4年+最長12ヶ月の延長可)、別途の申請書は不要です。生活費については Australian Government RTP Stipend Scholarship や ANU University Research Scholarship があり、2027年の標準支給額はフルタイムで年 A$40,475、PhDの標準支給期間は3年半(約A$141,660)です。
これらを組み合わせると「授業料ゼロ+生活費支給」という形が成立し得ます。ただし高競争率であり、受け入れ指導教員(Supervisor)の確保が事前に必要です。留学生は Round 1 の選考対象となるために8月31日までの出願が必要で、その手前の教員コンタクトと研究計画書作成に数ヶ月かかります。
Tuckwell Scholarship に応募したいのですが、留学生でも可能ですか?
できません。Tuckwell Scholarship は「オーストラリアで最も充実した学部奨学金」と紹介されるANUの看板奨学金で、年間25名程度が選ばれますが、対象はオーストラリア国籍または永住権をお持ちの方です。
留学生の方がANUの奨学金を検討される場合は、ANU Vice-Chancellor’s International Achievement Award を軸に組み立ててください。「ANUには手厚い奨学金がある」という情報の多くは、Tuckwell を指している可能性があります。
「ANU Chancellor’s International Scholarship」はどうやって応募するのですか?
個別に応募する奨学金ではありません。この名称は、ANUの一部のカレッジ(法学部など)のページで留学生向け奨学金の総称・プログラム名として使われているもので、実際に判定される対象は Achievement Award 系です。「Chancellor’s に応募する」という手続きは存在しません。
実務上やることは「ANUのコースに出願する」だけです。出願すれば、国籍・成績・志望プログラムに応じて該当する奨学金が自動的に判定されます。
なお「25%または50%、年間最大200件」といった記述をネット上で見かけることがありますが、現在の公式表記とは一致しません。詳しくは該当セクションで整理しています。
日本側で使える奨学金にはどのようなものがありますか?
代表的なのは日本学生支援機構(JASSO)の海外留学支援制度です。学部学位取得型は月額13万9千円〜35万2千円、大学院学位取得型は月額17万7千円〜38万8千円が留学先の国・地域に応じて支給され、授業料についても別途の支給申請の仕組みがあります。
金額の桁が、ANU側の減額とは違います。月20万円が3年間支給されれば720万円で、ANUの初年度20%減額(約115万円)とは比較になりません。ただし競争的な選考で、募集はおおむね留学開始年度の前年9〜10月。逃すと1年待つことになります。
このほか地方自治体・民間財団の奨学金もあります。
ひとつ注意点として、ANUの奨学金は「授業料をカバーする外部スポンサーシップを受けていないこと」を条件にしています。日本側の制度が授業料を直接カバーする形の場合、ANU側の20%減額の対象から外れる可能性がありますので、出願前に必ずご確認ください。
奨学金の申し込みをエージェントに頼むと費用はかかりますか?
かかりません。アンアルウェンのサポートはすべて無料で、大学へ直接申し込む場合と学費・奨学金の条件はまったく同じです。エージェント手数料は大学側が負担する仕組みのためです。
ANUの場合は申請書が不要な奨学金が中心ですが、「日本国籍だとどの枠が対象になるのか」「Selection Rank 85 に届くにはどの試験でどのスコアが必要か」「入学オファーと奨学金オファーの二重承諾」「志望プログラムが対象外ではないか」「募集が停止していないか」といった、見落とすと結果が変わる部分の確認に価値があります。
なおANUへの出願料 A$150 は、エージェント経由・直接出願を問わず大学に支払うものです。
ANUの奨学金が弱いなら、他の大学にしたほうがいいですか?
「授業料をできるだけ抑えたい」が最優先の条件であれば、そのとおりです。オーストラリアには、対象国リストを設けず、25〜50%の減額をコースの全期間にわたって適用する大学があります(フリンダース大学など)。
ただし留学の総額は授業料だけで決まりません。キャンベラの生活費はシドニー・メルボルンより月A$300〜A$500低く、3年間でA$10,000〜A$18,000の差になります。これは初年度20%減額(約A$11,528)と同等かそれ以上のインパクトです。加えて学生寮の入寮オファーが保証され、ACT全域が指定地域という条件も付きます。
「奨学金が弱い」と「総額が高い」はイコールではありません。アンアルウェンでは、志望コース・寮のタイプ・滞在年数を踏まえた総額シミュレーションを無料でお出ししています。そのうえでANUが合わないと判断すれば、率直にそうお伝えします。
留学カウンセリングの様子。オンライン(ZOOM・LINE)でもご相談いただけます。
松本 朋弥(まつもと ともみ)
アンアルウェン 代表/オーストラリア留学カウンセラー
2008年にオーストラリア留学専門エージェント「アンアルウェン」を設立。以来、高校生の大学進学から社会人の大学院留学、語学留学まで、数多くの留学をサポートしてきました。夫婦二人体制で運営しており、お一人おひとりとじっくり向き合うことを何より大切にしています。
オーストラリア現地の「ICN オーストラリア留学情報館」と連携し、日本国内での出発前サポートと、渡豪後の現地サポートを切れ目なくお届けしています。困ったときに「日本にも現地にも相談できる人がいる」という安心感が、私たちの強みです。
ANUの奨学金を調べている方へ ― 松本より
このページは、正直に書きすぎているかもしれません。「ANUの奨学金は日本国籍だと初年度20%が上限です」と最初に書いてしまうと、多くの方が他の大学を検討し始めるからです。
それでもこう書くのは、後から知って計画が崩れるほうが、はるかに大きな損失だからです。「最大50%」を前提に資金計画を立てて渡豪し、2年目の請求書を見て青くなる――そういうご相談を実際に受けたことがあります。最初に正確な数字を知っていれば、避けられた話です。
そのうえでお伝えしたいのは、ANUには奨学金以外の理由があるということです。哲学が世界4位、人類学が9位、考古学が10位。世界トップ10の分野を3つ持つのはオーストラリアでANUだけです。議事堂と外務省が徒歩圏にある環境も、学生寮の入寮オファーが保証されることも、ACT全域が指定地域であることも、他では手に入りません。
「奨学金が弱いから諦める」のは、判断材料が足りていない状態です。生活費まで含めた総額で比べると、結論が変わることがあります。志望コースと今の成績を教えていただければ、実際にいくらかかるのかを具体的な数字でお答えします。そのうえでANUが合わないと判断すれば、率直にそう申し上げます。
ANUの奨学金には申請書がありません。だからこそ「エージェントは要らないのでは」と思われるかもしれません。実際、出願手続きそのものはシンプルです。それでもエージェントを通す意味は、手続きの代行ではなく「判断」と「確認」の部分にあります。
アンアルウェンのサポートは相談から出願、奨学金の適用確認、ビザ申請、渡航後のフォローまですべて無料です。大学に直接出願した場合と、学費・奨学金の条件はまったく同一です。エージェント手数料は大学側が負担しています。
ANU最大の落とし穴は、「最大50%」という情報が日本人には適用されないという一点です。実際に適用される率(初年度20%)で総額を試算し、2年目以降の定価も含めた資金計画をお作りします。「思っていたより高かった」を、渡航前になくします。
SATか、ACTか、大学入学共通テストか。どれを使うのが最短かは、残された時間・現在の英語力・志望コースによって変わります。とくに「入学基準80のコースでも奨学金には85が必要」という5点差は、知らないと確実に落とします。目標値の設定からご一緒します。
ANU換算GPAに公式の対応表はありません。成績証明書をお送りいただければ、過去の事例をもとに「5.5に届きそうか」の見立てをお伝えします。届かない見込みなら、早めに資金計画を組み替えるか、他大学を検討するかの判断ができます。
ANUは入学のオファーと奨学金のオファーを、それぞれ別に承諾する必要があります。申請書が不要なぶん、この一手間を落として A$10,000超を失うケースが実際にあります。期日管理をこちらで行います。
ANUの奨学金は、募集年度や出願時期によって「今期は募集停止」と表示されることがあります。公式サイトの表示が更新されていないこともあります。大学担当者に直接確認を取って、最新の募集状況をお伝えできます。
一般プログラムは12月15日、Crawford School(公共政策系)は10月31日、研究学位の Round 1 は8月31日。志望分野によって締切がまったく違います。さらにその手前にSAT・IELTSの受験日と結果到着日があり、後ろにビザ審査があります。これらを1枚のスケジュールに落とし込んでお渡しします。
JASSOの海外留学支援制度は金額の桁がANU側の減額とは違いますが、募集は留学開始の1年以上前です。ANU側の「外部スポンサーシップ」条件との関係も含めて、どう組み合わせるのが有利かをご提案します。
PhD・MPhilの奨学金は、受け入れ指導教員の確保が前提です。ANUのどの研究者がどのテーマで動いているかを調べ、研究計画書を整えるところから伴走します。Round 1(8月31日)の半年前が動き出しの目安です。
「授業料をとにかく抑えたい」という条件であれば、ANU以外の大学のほうが合理的です。複数校を扱うエージェントだからこそ、横並びで比較したうえで率直に申し上げられます。無理な勧誘は一切ありません。
エージェント利用でも費用は変わりません。大学に直接申し込む場合と学費・奨学金は同じです(エージェント手数料は大学側が負担)。なお無料なのは代行サービスです。ANUの出願料(A$150)、寮費・ホームステイ費、保険料などの実費は別途かかります。
Free Consultation
「私は、いくら安くなりますか?」
その質問に、書類を見て具体的にお答えします。
「Selection Rank 85に届きそうか」「ANU換算GPAは5.5を超えるか」「志望プログラムは対象外ではないか」「2年目以降を含めた総額はいくらか」「日本側の奨学金と組み合わせられるか」――成績証明書をお送りいただければ、志望コースごとに確認してお伝えします。「今の成績だと対象外です」とはっきり申し上げることもあります。無理な勧誘は一切ありません。高校生・保護者の方、社会人の方のご相談も歓迎します。
※本ページは、オーストラリア国立大学(ANU)公式サイト(anu.edu.au/study.anu.edu.au/programsandcourses.anu.edu.au)および日本学生支援機構(JASSO)の公開情報をもとに、2026年8月25日時点で作成しています。授業料はANU公式 Programs and Courses に掲載された2027年の annual indicative fee(年間48単位のフルタイム標準履修を前提とした目安額)で、減額後の金額は減額率を掛けて算出した理論値です。授業料は毎年見直され、在学中に上がりますので、記載の「総額」は各年の授業料が据え置かれた場合の単純計算です。奨学金の名称・減額率・対象国リスト・Selection Rank/GPA基準・対象外プログラム・締切は年度ごとに改定され、募集が停止されることもあります。適用可否は、出願年度・入学期の条件を必ず公式サイトまたはアンアルウェンでご確認ください。日本円換算は1豪ドル=100円で試算した目安であり、為替レートは日々変動します。
最終更新:2026年8月25日/執筆・監修:松本 朋弥(アンアルウェン 代表・オーストラリア留学カウンセラー)