ACIT & IFTV — Varsity Lakes, Gold Coast, Queensland
大学ではなく、職業教育(VET)の専門カレッジです。1993年開校、ゴールドコーストのヴァーシティ・レイクスに1校のみ。通信ネットワーク・サイバーセキュリティ・電気工学の3分野に絞り、Cisco や Microsoft の業界認定試験の内容に対応したトレーニングを授業に組み込んでいます。
サーファーズパラダイスから車で15分ほど南、ヴァーシティ・レイクスという静かな湖畔の街。その246 Varsity Paradeというビルの1階に、ACIT(Australian College of Information Technology)はあります。
この学校を検討している方に、最初にお伝えしたいことがあります。ACITの最大の特徴は、学費が安いことです。2年間のDiplomaで総額A$18,590、Advanced Diplomaで総額A$21,500。オーストラリアの大学で工学系の学士を取ると3年間でA$110,000〜130,000かかりますから、総額で3分の1から4分の1におさまります。しかも初期費用はA$200のデポジットだけで、残りは月々A$836からの分割払い。「まとまった学費をいま用意できないが、オーストラリアで手に職をつけたい」という方にとって、現実的な選択肢のひとつです。
もうひとつの特徴が、授業の中身です。ACITのカリキュラムは、資格そのものよりもCisco CCNA、Microsoft Azure Security、CompTIA PenTest+ といった業界認定試験の内容に沿って組まれています。18週間のCCNAトレーニング、24週間のEthical Hacking、12週間のMPLS・VPN――授業計画に「何を何週間やるか」が週単位で公開されているVETカレッジは、そう多くありません。ただしこれは「対応したトレーニングを受けられる」という意味であり、認定資格そのものが卒業時に付与されるわけではありません。
一方で、率直にお伝えすべきこともあります。ACITは大学ではありませんし、配布資料に書かれている「100% Skills assessment(技能評価100%)」という表記も、そのまま鵜呑みにはできません。Engineers Australiaは2024年9月1日に評価制度を変え、ACSはDiploma系学歴に5〜6年の実務経験を求めます。このページでは、公式の学費表・入学日・コース内容を整理したうえで、移住を目的にする場合に何がハードルになるのかを、根拠とともに具体的に書きます。
Contents
ACITは、1993年に開校したオーストラリアの私立職業教育機関(RTO=Registered Training Organisation)です。運営法人はPrecept Education Pty Ltd、CRICOS Provider Code は 02771G。映像制作部門である IFTV(Institute of Film and Television)が別の登録コード 03768E を持ち、「ACIT & IFTV」として一体で運営されています。
まず、学校の位置づけをはっきりさせておきます。
日本の感覚でいえば「専門学校」に近い存在です。ただしオーストラリアのVETは、日本の専門学校よりも制度上の位置づけが強く、職業資格そのものが技術移住や就労ビザの評価対象になり得ます。そこがACITのようなカレッジが留学先として検討される理由です。
ACITは自校の使命を「若者にすぐ使えるキャリアを提供すること、キャリアに新しい機会をもたらすこと、急成長する産業の雇用主を支援すること、奨学金を通じて女性に力を与えること、そして人生を変える最新の教育を届けること」と表現しています。
この中で留学生に直接関係するのは、奨学金の存在です。ACITは公式サイトの各コースページに「Scholarship(奨学金)」の申込導線を置いており、国内学生・留学生の双方が対象とされています。ただし金額・減額率・選考基準はいずれも公表されていません。個別に問い合わせて確認する種類のものです。
Cisco CCNAから始まり、OSPF・BGP・VPN、MPLS、統合通信(VoIP)まで。企業ネットワークとデータセンターの設計・構築を扱う、ACITの中核分野です。
ファイアウォール管理、Microsoft Azure Security、Python、24週間のEthical Hacking(CompTIA PenTest+対応)、そして2026年からAgentic AIの実装フレームワークが加わりました。
Certificate III の電気工事士課程と、Advanced Diploma of Engineering Technology – Electrical。AC回路、変圧器、PLC制御、CAD製図、設計仕様まで扱います。
CRICOSにはDiploma of Business(52週)、Certificate III in Telecommunications Technology(104週)、一般英語コース(72週)も登録されています。デジタルメディア・映像制作はIFTV側の扱いです。
分野を絞っていることは、長所でも短所でもあります。ITと電気に一点集中しているため、講師も設備もその領域に厚い。一方で「入学後に興味が変わったから別の学部へ」という転向は、この学校の中ではできません。分野が決まっている人向けの学校だと考えてください。
キャンパスは1か所のみです。
Level 1, 246 Varsity Parade, Varsity Lakes, Queensland 4227。ゴールドコースト南部の計画都市で、湖を中心に住宅地と商業地が整備されたエリアです。ボンド大学が徒歩圏にあり、学生の多い地区でもあります。
サーファーズパラダイスまで車で約15分、ゴールドコースト空港(OOL)まで約20分。ヴァーシティ・レイクス駅からブリスベン中心部まで列車で約1時間20分です。
郵便番号 4227Designated Regional Area(カテゴリー2)CRICOS総定員 180名
CRICOS(留学生受入機関登録簿)に記載されているACITの全キャンパス総定員は180名です。これは同時に在籍できる留学生の上限を示す数字ではありませんが、施設規模の目安にはなります。
比較すると、シドニーやメルボルンの大手VETカレッジは数千名規模、大学であれば数万名規模です。この数字からはACITが小規模校であることが読み取れます。
ただし、CRICOSの登録定員からわかるのはここまでです。実際の在籍者数、1クラスあたりの人数、教員1人あたりの学生数、設備の充実度、学生サービスの範囲は、この数字からは判断できません。ACITもこれらを公表していません。「少人数だから手厚い」と決めつけるのも、「小さいから設備が乏しい」と決めつけるのも、どちらも根拠がありません。気になる方は、見学やオンライン面談で直接確認されることをお勧めします。アンアルウェンからも照会します。
以下は公式資料ではなく、一般的な傾向として知られている地域の特徴です。個別の物件や求人状況によって変わりますので、目安としてお読みください。
就職を主目的にするなら、この立地は慎重に考える必要があります。ACITが対象とするネットワークエンジニアやサイバーセキュリティの求人は、一般にブリスベン・シドニー・メルボルンといった大都市圏に多いとされます。ゴールドコーストで学び、卒業後は都市部へ移るという前提なら問題ありませんが、地方加点を狙って「ゴールドコーストに住み続ける」計画と、「IT職に就く」計画は、両立させるのに工夫がいります。ご希望の職種について、実際の求人状況を一緒に確認したうえで判断されることをお勧めします。
ACITが留学生向けに提示している主要プログラムは、単独コースとパッケージコース(複数資格の組み合わせ)を合わせて6つです。パッケージは、下位資格から上位資格へ連続して進む形になっています。
ACITの看板コースです。授業72週+休暇32週で計104週。Cisco CCNAトレーニング(18週)、中級・上級ネットワーク(12週)、ファイアウォールとサイバーセキュリティ(12週)、MPLS・VPN(18週)、統合通信とVoIP(12週)という構成で、Asterisk・SIP・IVRといった実装まで扱います。
対応するANZSCO職業は 313214 Telecommunications Technical Officer or Technologist(評価機関:Engineers Australia)。
総額 A$21,500月額 A$968 × 22回
Certificate IV を先に挟むことで、IT未経験からでも入りやすい構成にしたパッケージです。ACITの料金表にも「Best for no IT experience(IT経験がない人に最適)」と明記されています。
Certificate IV 部分では、ネットワーク入門、デスクトップ管理、Windows Server、Python入門などを扱ってから、Advanced Diploma の内容に接続します。
総額 A$26,504月額 A$1,096
最も学費が安いコースです。Cisco CCNA(18週)、ファイアウォール管理(6週)、Microsoft Identity & Security Foundations(6週)、Azure Security Technologies(12週)、Python入門(6週)、Ethical Hacking(24週・CompTIA PenTest+対応)、Agentic AI 実装(6週)。
想定される職種は Cyber Security Operations Analyst、Azure Security Engineer、Microsoft Identity and Access Administrator、Ethical Hacker。対応職業は 262112 ICT Security Specialist(評価機関:ACS)。
総額 A$18,590月額 A$836 × 22回
ACITの料金表が「Best for employment(就職に最も有利)」と位置づけているパッケージです。セキュリティとネットワークの両方を押さえるため、ANZSCO職業も 313214(EA)と 262112(ACS)の2本立てになります。
34ヶ月=約2年10ヶ月と長期になるぶん、月額は A$949 に下がります。就学期間が長いことは、学生ビザの滞在期間が長くなるという意味でもあります。
総額 A$30,568月額 A$949 × 32回
電気系で「未経験から最短で」進むコースです。電気安全、基礎理論とリスク管理、機械製作、AC回路と磁気、工学基礎、回路解析、機器性能、自動制御、設備施工、製図とCAD、設計仕様、プロジェクト管理、キャリア開発の15科目。
対応職業は 312311 Electrical Engineering Draftsperson(評価機関:Engineers Australia)。ACITは「電気技術分野への最速ルート・経験不要」と説明しています。
総額 A$29,988月額 A$1,354 × 22回
最も長く、最も高いパッケージです。Certificate III(78週)は電気安全と業界導入、基礎理論、機械製作、AC回路と磁気、電動機と変圧器、配線システム、PLC制御回路、性能評価と故障診断、法令遵守と応急処置の9科目。
ACITはこれを「電気工事のライセンス職と工学職の両方」に対応する構成と位置づけています。ただしライセンス取得には別の要件があります(14章で詳述)。
総額 A$39,800月額 A$1,100 × 36回
これらは主要6プログラムの料金表には載っていません。開講状況と料金は個別確認が必要です。
この表の金額は、すべて奨学金を適用する前の「定価」です。ACITは国内学生・留学生の双方に奨学金の申込窓口を用意しており、公式のミッションにも「奨学金を通じて女性に力を与える」と明記されています。ただし金額・減額率・選考基準は公表されていません。個別に照会して初めてわかる種類のものです。
アンアルウェンでは、出願を検討される方について適用され得る奨学金の有無と金額をACITに直接確認します。この確認は無料で、学費は直接申し込む場合とまったく同じです。定価だけを見て「高い/安い」を判断すると、選択を誤ります。
| コース | 期間 | 対応職業/評価機関 | デポジット | 月額 | 総額 (A$) |
|---|---|---|---|---|---|
| Diploma of IT(サイバーセキュリティ & AI) | 24ヶ月 | ACS 262112 ICT Security Specialist |
200 | 836 × 22 | 18,590 |
| Advanced Diploma of IT(通信ネットワーク) | 24ヶ月 | EA 313214 Telecommunications Technical Officer or Technologist |
200 | 968 × 22 | 21,500 |
| Cert IV in IT(ネットワーキング)+ 上記 Adv Dip | 26ヶ月 | EA 313214 |
200 | 1,096 × 22 ※ | 26,504 |
| Adv Dip of Engineering Technology – Electrical | 24ヶ月 | EA 312311 Electrical Engineering Draftsperson |
200 | 1,354 × 22 | 29,988 |
| Diploma of IT(サイバー & AI)+ Adv Dip(通信) | 34ヶ月 | EA 313214 ACS 262112 |
200 | 949 × 32 | 30,568 |
| Cert III Electrotechnology Electrician + Adv Dip Eng Tech – Electrical | 36ヶ月 | EA 312311 |
200 | 1,100 × 36 | 39,800 |
※ACIT発行の「Course List 2026」(Ver.01・2026年5月1日)にもとづきます。EA=Engineers Australia(オーストラリア技術者協会)、ACS=Australian Computer Society(オーストラリア・コンピュータ協会)。「※」印の行については下記をご覧ください。
まず押さえておきたいのが、表記されている総額は「A$200のデポジット + 月額 × 回数」の合計だということです。デポジットは総額とは別に追加でかかるものではありません。実際に計算すると、次のようになります。
| コース | デポジット200 + 月額 × 回数 | 表記の総額 |
|---|---|---|
| Diploma(サイバー & AI) | 200 + 836 × 22 = 18,592 | 18,590 |
| Adv Dip(通信) | 200 + 968 × 22 = 21,496 | 21,500 |
| Cert IV + Adv Dip(26ヶ月)※ | 200 + 1,096 × 22 = 24,312 | 26,504 |
| Adv Dip Eng Tech – Electrical | 200 + 1,354 × 22 = 29,988 | 29,988 |
| Diploma + Adv Dip(34ヶ月) | 200 + 949 × 32 = 30,568 | 30,568 |
| Cert III + Adv Dip(36ヶ月) | 200 + 1,100 × 36 = 39,800 | 39,800 |
6コースのうち5コースは、表記の総額と一致します(A$2〜4の差は資料上の丸めとみられます)。
※ 26ヶ月パッケージだけ、計算が合いません。公式資料の「A$1,096 × 22」にデポジットを足してもA$24,312で、表記の総額A$26,504とはA$2,192の差があります。この差額はA$1,096のちょうど2ヶ月分にあたり、「A$200 + A$1,096 × 24 = A$26,504」とすると総額と完全に一致します。
ここから「22回」が誤植で、実際は24回払いではないかという推測が成り立ちます。ただしこれはアンアルウェンによる推測であり、ACITが確認したものではありません。実際の支払い回数がどちらなのかは、学校からの書面での確認が必要です。このコースを検討される場合は、出願前に必ずご確認ください。アンアルウェンからも照会します。
ACITの学費で最も特徴的なのが、支払い方法です。
オーストラリアの大学では、学期ごと(1回あたりA$15,000〜20,000)の前払いが一般的です。CoE(Confirmation of Enrolment=入学許可証。学生ビザ申請に必須)を発行してもらうために、初回分をまとめて送金する必要があります。
ACITは、ここが違います。A$200のデポジットだけでCoEが発行され、残りは月額の分割払いになります。ACITはFAQで「CoE発行に必要な初期デポジットはわずかA$200」「支払い条件は柔軟で、月額プランが利用可能」「クレジットカード・デビットカード・銀行振込に対応」と明記しています。
ACITの入学は年6回。約8週間ごとに設定されており、オーストラリアの大学(年2回)やトリメスター制のカレッジ(年3回)と比べて、入学のタイミングを合わせやすいのが利点です。
学生ビザ(サブクラス500)の処理期間は、書類が揃っていても数週間から数ヶ月かかります。加えてCoEの発行、資金証明の準備、GSステートメント(Genuine Student要件の説明書)の作成、英語スコアの取得が必要です。
| 試験 | 必要スコア | 補足 |
|---|---|---|
| IELTS | 6.0 | ACITが標準として案内しているスコアです |
| TOEFL iBT | 46以上 | ACIT公式FAQに記載 |
| PTE Academic | 42以上 | ACIT公式FAQに記載 |
| 英語ネイティブ | ― | 「Native English or IELTS 6.0」と各コースページに記載 |
※各セクション(Reading/Writing/Listening/Speaking)ごとの最低点については公表されていません。出願前に確認が必要な項目です。
全コース共通で「Australian Year 12 or equivalent(オーストラリアの12年生修了相当以上)」とされています。日本の高等学校卒業がこれに相当します。
大学の学部出願と比べると、この条件はかなり緩やかです。オーストラリアの大学に日本の高校卒業から直接出願する場合、多くの大学が評定平均(GPA)の基準を設けており、大学によっては「日本の高校卒業だけでは学部1年に直接入れない」という扱いをします(たとえばUTSは大学1年修了を要求します)。
ACITは高校卒業という事実だけを見ています。評定平均の基準は公表されていません。「大学は成績が足りなくて難しいが、オーストラリアで学びたい」という方にとって、入口が開いている選択肢です。
加えて学生ビザ申請では、GSステートメント(Genuine Student要件を説明する文書)、OSHCの加入証明、健康診断(対象者のみ)、無犯罪証明(対象者のみ)が必要になります。GSステートメントは近年の審査で重視されており、内容が不十分だとビザが下りません。
ACITのようなVETカレッジでは、GSステートメントの説得力がとくに問われます。「なぜ大学ではなくVETカレッジなのか」「なぜオーストラリアなのか」「卒業後の計画は何か」――このあたりを筋の通った形で書けていないと、審査で引っかかります。アンアルウェンではGSステートメントの作成を無料で全面サポートします。
IELTS 6.0に届いていない方のために、ACITは自校内に英語コースを持っています。CRICOSには「General English: Starter – Elementary – Pre-Intermediate ほか」として72週で登録されています。
| レベル(CEFR) | レッスン数 | 目安 |
|---|---|---|
| A1(初級) | 28 | 基礎の作り直しから |
| A2(準中級) | 20 | 日常会話の土台 |
| B1(中級) | 15 | 一般的な換算目安でIELTS 4.5〜5.0程度 |
| B2(準上級) | 12 | 一般的な換算目安でIELTS 5.5〜6.5程度 |
| C1(上級) | 18 | 学術・専門的な英語 |
※IELTSとの対応は一般に用いられている換算目安であり、ACITが正式に認定した換算ではありません。CEFRとIELTSは試験制度が異なるため一対一に対応するものではなく、実際のレベル判定はACITのプレイスメントテストによります。
入学時にプレイスメントテストを受け、レベルが決まります。読む・書く・聞く・話すの4技能をCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)に沿って構成しており、2025年からはEnglish for Technology and Computing(技術・コンピュータ英語)も加わっています。ACITの専門分野に直結した英語を先に学べる点は、他校にはない特徴です。
後半の2項目はとくに重要です。「英語コースと本コースを同時に申し込めること」と、「英語コースの修了を本コースの英語要件として認めること」は別の話です。後者が確認できていない以上、英語コースを修了しても改めてIELTS 6.0が必要になる可能性があります。期間と費用の見積もりが大きく変わる部分ですので、いずれもACITへの個別確認が必要です。アンアルウェンから照会します。
一般論として、パッケージ出願が可能であれば学生ビザの申請は1回で済みます。英語コース+本コースをまとめてCoEを取得し、ひとつの学生ビザで全期間をカバーする形です。英語コースを終えてから別途ビザを申請し直す必要がなく、費用も手間も抑えられます。ただしACITでこの形が組めるかどうかは、上記のとおり未確認です。
ゴールドコーストには他にも語学学校があり、そちらから進学するルートも組めます。いまの英語力から必要な期間を見積もり、ACIT内の英語コースと外部校のどちらが有利かを比較したうえでご提案します。
ACITのカリキュラムを見ていて印象的なのは、科目名がそのまま業界認定資格の名前になっていることです。「ネットワーク概論」ではなく「CISCO CCNA Training(18週)」、「情報セキュリティ演習」ではなく「Ethical Hacking(24週・CompTIA PenTest+対応)」と書かれています。
先に、この章のいちばん大事な点を書いておきます。ACITが提供しているのは業界認定試験の内容に対応したトレーニングであり、卒業時にCisco・Microsoft・CompTIAの資格そのものが付与されるわけではありません。資格の取得には各ベンダーの公式試験に別途合格する必要があり、受験料の扱いは公表されていないため要確認です。
| ベンダー/団体 | 授業に組み込まれている内容 | 週数 |
|---|---|---|
| Cisco | CCNA(ネットワーク基礎、IPサービス、セキュリティ) | 18 |
| Cisco | 中級・上級ネットワーク(ルーティング、OSPF、BGP、VPN) | 6〜12 |
| Cisco | MPLS・VPN(MPLSベースの仮想プライベートネットワーク) | 18 |
| Microsoft | Identity & Security Foundations(Azure AD、セキュリティ基礎) | 6 |
| Microsoft | Azure Security Technologies(実装・管理) | 12 |
| CompTIA | Ethical Hacking(PenTest+対応。攻撃技術と防御戦略) | 24 |
| ― | Agentic AI 実装とフレームワーク(AI、機械学習、自動化エージェント) | 6 |
| ― | 統合通信・VoIP(Asterisk、SIP、IVR) | 6〜12 |
ACITは Microsoft、Cisco、Juniper Networks、VMware をパートナーとして挙げており、演習環境はクラウドホスト型のラボで提供されます。
業界認定資格を軸にしたカリキュラムには、実質的な意味があります。オーストラリアのIT求人では、学位よりもベンダー認定を重視する場面が珍しくありません。ACITの資料でも「組織の99%が採用判断において技術認定を信頼している」「雇用主の91%がIT認定を成功の予測指標とみなしている」という調査数値が引用されています(出典は明記されていないため、数字そのものは参考程度に受け取ってください)。
重要なのは、ACITの資格(Advanced Diploma)だけで勝負するのではなく、Cisco・Microsoftの認定と組み合わせて職務経歴を作れるという設計思想です。IT分野の実務では、この組み合わせが効きます。
このセクションが、このページで最も重要です。
ACITの2026年コースリストには、各コースの備考欄に「100% Skills assessment」「ACS Skills assessment」という表記があります。移住を視野に入れてこの学校を検討する方は、まずこの一文に目が留まるはずです。
結論から書きます。「100% Skills Assessment」という表現が具体的に何を保証するものなのか、ACITの資料には説明がありません。評価機関(Engineers Australia・ACS)の側にも、この表現に対応する制度上の定義は見当たりませんでした。
はっきり言えるのは、これが「卒業すれば技能評価が自動的に承認される」という意味ではないということです。技能評価には学歴以外の要件があり、そこが実質的なハードルになります。以下、評価機関ごとに公表されている要件を整理します。
2024年9月1日、Engineers Australiaは Advanced Diploma/Associate Degree 保持者に対する技能評価の扱いを変更しました。この日以降、ダブリン協定(Dublin Accord)にもとづきEAが認定した課程だけが「オーストラリア資格パスウェイ」(学歴だけで評価が完結するルート)の対象になります。
ACITが提供する ICT60220(Advanced Diploma of Information Technology)および UEE62122(Advanced Diploma of Engineering Technology – Electrical)が、EAのダブリン協定認定を受けているという公開情報は確認できませんでした。EAが認定したEngineering Associate課程として公表されているのは土木系(Civil Construction Design)の少数のRTOに限られています。
認定されていない場合、進むべきはCDR(Competency Demonstration Report=能力証明レポート)パスウェイです。CDRは3本のキャリアエピソード、サマリーステートメント、CPD(継続的専門能力開発)リストからなる文書で、本人が工学的な能力を持つことを、具体的な取り組みを通じて示すものです。EAはキャリアエピソードの根拠として、雇用のほか実習やプロジェクトも挙げており、規模の目安として120時間以上の大規模プロジェクト1件、または100時間以下の小規模プロジェクト2件を示しています。雇用主のリファレンスレターが必要になる場合もあります。
在学中の設計課題やプロジェクトだけで足りるのか、卒業後の職務経験が必要になるのかは、提出内容と個別審査によって変わります。一律に「実務経験が何年必要」と決まっているものではありません。
なお、非認定資格の保持者に対する暫定措置がEAから出ていますが、対象はCivil Engineering Draftspersonのみ、かつ2024年9月1日より前に在籍・修了した人に限られ、2026年12月で終了します。ACITの通信・電気系コースには適用されません。
これが実務上どう効くか。「卒業証書を出せば評価が下りる」形ではなく、自分が取り組んだプロジェクトや実務を、自分の言葉で書いて示す形になるということです。ACITはインターンシップと就職支援を提供していますので、在学中の課題や実習をCDRの材料にできる可能性があります。ただしそれは「卒業すればついてくる」ものではなく、在学中から意識して積み上げ、記録しておくものです。手元にどれだけの材料があるかで、卒業後すぐに申請できるか、実務経験を積んでからになるかが変わります。
時間の見積もりも現実的にしておく必要があります。EAの標準処理期間は、認定パスウェイで8〜12週、CDRパスウェイでは10〜16週です。
ACSの技能評価では、学歴のレベルによって必要な実務経験年数が変わります。Diploma、Advanced Diploma、Associate Degree でICT主専攻(コンピューティング分野が50%以上)の場合、必要とされるのは次のとおりです。
・申請する職業と密接に関連するICT主専攻の資格 ── 過去10年間に5年の関連実務経験、または期間を問わず6年の関連実務経験
・申請する職業と密接に関連しないICT主専攻の資格 ── 期間を問わず6年の関連実務経験
実務経験としてカウントされるには、週20時間以上・有給・資格取得後という条件を満たす必要があります。
つまり、ACITのDiplomaを取得した時点から、最短でも5年の実務を積んで初めてACSの技能評価が申請できる計算になります。学士号(Bachelor)でICT主専攻であれば必要年数は大幅に短くなりますので、ここは学位との差が最もはっきり出る部分です。
ACIT資料の「100% Skills Assessment」が具体的に何を保証する表現なのかは、明記されていません。少なくとも、卒業だけで技能評価が自動的に承認されるという意味ではありません。
評価機関が公表している要件は次のとおりです。Engineers Australia ── EA認定を受けていない資格はCDRパスウェイとなり、自分が取り組んだプロジェクトや実務を示して工学的能力を証明する必要がある(在学中の課題で足りるかは個別審査)。ACS ── Diploma系のICT主専攻では、5〜6年の関連実務経験が必要。
移住を主目的にACITを選ぶ場合、「卒業後に何年、どこで、どう働くか」までを含めた計画が最初から必要です。この計画抜きに「技能評価100%」という表記だけを頼りにするのは危険です。ビザ・移民制度に関する判断は、必ず登録移民代理人(MARA)にご確認ください。アンアルウェンは留学エージェントであり、移民代理人ではありません。
技能評価を通せたとしても、その職業が移住のための職業リストに載っていなければビザにはつながりません。ACITが対応職業として挙げている3つを、リストごとに整理します。
| ANZSCO職業 | MLTSSL 189/190/491 |
CSOL 482/186 |
評価機関 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 313214 Telecommunications Technical Officer or Technologist |
掲載 | 掲載 | EA | 両リストに掲載。ただし2025年の職業不足リスト(OSL)では全国・全州とも「No Shortage(不足なし)」評価 |
| 312311 Electrical Engineering Draftsperson |
掲載 | 掲載 | EA | 同じく全国・全州とも「No Shortage」評価 |
| 262112 ICT Security Specialist |
掲載 | 未掲載 | ACS | 点数制ビザ(189/190/491)では使えるが、雇用主指名ビザ(482など)のCSOLには載っていない |
262112 ICT Security Specialist は、MLTSSL(中長期戦略技能リスト)には掲載されており、点数制の技術移住ビザ(サブクラス189・190・491)で使えます。しかしCSOL(Core Skills Occupation List)には掲載されていません。CSOLは雇用主指名のSkills in Demandビザ(サブクラス482)などで使われるリストです。
理由は、ANZSCOの改訂です。2022年版ANZSCOでサイバーセキュリティ職が細分化され、CSOLには新しいコード群(262114 Cyber Governance Risk and Compliance Specialist、262115 Cyber Security Advice and Assessment Specialist、262116 Cyber Security Analyst、262117 Cyber Security Architect、262118 Cyber Security Operations Coordinator など)が採用されました。一方、点数制ビザ側は旧コードの262112を使い続けているため、リストによって使えるコードが違うという状態が生じています。
実務上の意味はこうです。ACITのサイバーセキュリティコースを出て262112で進むなら、ルートは点数制ビザ(189/190/491)に限られます。そして前章のとおり、ACSの技能評価には5〜6年の実務が必要です。「オーストラリアの企業に就職して482ビザでスポンサーしてもらう」という道を考える場合は、雇用主が指名する職業コードが262112ではなく新しいコード群になる点を踏まえて職務内容を設計する必要があります。
313214と312311は、Jobs and Skills Australiaの2025年職業不足リストで全国・全州とも「No Shortage(不足なし)」と評価されています。これは州指名(サブクラス190・491)を得るうえで不利に働く可能性がある評価です。州は自州で不足している職業を優先的に指名するためです。
ただし313214については、同じ調査で今後5年間の需要見通しが「Strong(強い)」とされています。5G展開や企業のクラウド移行が背景です。「いま不足していない」ことと「今後伸びる」ことは両立します。短期の州指名は狙いにくいが、中期のキャリアとしては成立し得る――そういう位置づけの職業です。
ヴァーシティ・レイクス(郵便番号4227)は、オーストラリアの移民制度におけるDesignated Regional Area(指定地域)に含まれます。ゴールドコーストは「カテゴリー2 ― 都市および主要地方拠点」に区分されています。
ただし、この5点は将来なくなる可能性があります。2026-27年度予算に関連して公表されている技術移住の点数制改正案では、「地方就学ボーナス(現行5点)」が廃止候補として挙げられています。ほかにProfessional Year(5点)、コミュニティ言語・NAATI(5点)も同様です。
報じられている想定スケジュールは、2026年6月に協議文書、2026年12月に法案草案、2027年7月1日に新制度開始というものです。これは提案段階であり、確定した制度変更ではありません。ただし、ACITで2年学ぶ計画は2028年前後の卒業になりますから、「いまの点数表がそのまま適用される前提で計画を立てるのは危険」だということは、はっきりお伝えしておきます。
最新の制度状況は、必ず登録移民代理人(MARA)にご確認ください。
2章でも触れましたが、ここを整理しておきます。地方就学の5点を確実に取るには、2年間ゴールドコーストに住み続ける必要があります。一方、ACITが対象とするネットワークエンジニア・サイバーセキュリティの求人はブリスベン・シドニー・メルボルンに集中しています。
2年間ゴールドコーストで就学・居住し、5点を確保。卒業後も地方に留まり、491ビザや州指名を狙う。
ゴールドコーストで学び、卒業後はブリスベンなど都市部へ。EAのCDRやACSの実務年数を積むことを最優先にする。
技術と英語、業界認定資格の取得を目的とし、日本や第三国でのキャリアに活かす。
なおブリスベンもカテゴリー2の指定地域です。つまり「ゴールドコーストで学び、ブリスベンで働く」という組み合わせであれば、就学中の5点は取れませんが、卒業後の地方枠ビザの選択肢は残ります。この種の組み合わせは条件が細かいため、必ず移民代理人に確認してください。
VET課程の卒業生が使う卒業生ビザは、サブクラス485のPost-Vocational Education Work stream(旧Graduate Work stream)です。
| 項目 | 要件 |
|---|---|
| 滞在期間 | 18ヶ月 |
| 年齢制限 | 申請時35歳以下(香港・BNOパスポート保持者などに例外あり) |
| 職業要件 | 指名する職業がMLTSSLに掲載されていること |
| 技能評価 | 申請時点で暫定技能評価(Provisional Skills Assessment)を提出 |
| 申請期限 | コース修了日から6ヶ月以内 |
| 英語 | 申請時に英語力の証明が必要(試験結果の有効期限は原則1年) |
485のPost-Vocational Education Work streamでは、申請の時点で暫定技能評価を出しておく必要があります。これを扱う代表的な機関がTRA(Trades Recognition Australia)で、TRAのProvisional Skills Assessment Program は「オーストラリアのCRICOS登録RTOで資格を取得した最近の留学生」を対象としています(費用A$130)。
ただし、TRAが暫定評価を行うのはTRAが評価対象とする職業に限られます。TRAの対象はElectrician(General)、Electrician(Special Class)、Plumber、Motor Mechanicといった技能職が中心です。
ここが、ACITの主力コースにとって難所になります。313214と312311の評価機関はEngineers Australiaであり、TRAではありません。EAが485向けの暫定技能評価を実施しているかどうかは、EAの公開情報からは確認できませんでした。262112の評価機関ACSについても同様です。
したがって「ACITを卒業して485で18ヶ月働き、その間に実務を積んで本評価に進む」という筋書きが成立するかどうかは、職業とコースの組み合わせによって変わります。これは一般論では答えを出せない部分です。出願を決める前に、登録移民代理人(MARA)に「この職業・この資格で485が取れるか」を具体的に確認してください。ここを曖昧にしたまま2年と数百万円を投じるのは、避けるべきです。
485のPost-Vocational Education Work streamは申請時35歳以下が要件です。2年のコースであれば、入学時点で33歳を超えていると、卒業時に35歳を過ぎてしまう可能性があります。34ヶ月や36ヶ月のパッケージであればさらに余裕がなくなります。
年齢が要件に近い方は、コース選択の段階でこの逆算を必ずしてください。短いコースを選ぶ、あるいは移住以外の目的でACITを位置づける、という判断が必要になる場合があります。
UEE30820 Certificate III in Electrotechnology Electrician は、ACITが「オーストラリアの無制限電気工事士ライセンス取得に必須の資格」と説明しているコースです。78週(約18ヶ月)で、電気安全、AC回路、電動機と変圧器、配線システム、PLC制御回路などを扱います。
ここでも、正確に書いておく必要があります。
UEE30820は、電気工事士ライセンスを申請するために必要な資格です。しかしオーストラリアで電気工事士のライセンス(クイーンズランド州であればElectrical Work Licence)を実際に取得するには、通常、資格に加えて次のものが求められます。
アプレンティスシップは雇用契約にもとづく制度であり、学生ビザで就学する留学生が直接そこに入るのは容易ではありません。ACITの公式サイトには「実践的ワークショップ」「高品質なビデオ教材」の記載はありますが、正式なアプレンティスシップ制度についての説明は見当たりません。
「ACITでCertificate IIIを取れば電気工事士として働ける」と考えて出願するのは、避けてください。ライセンス取得までに何が必要かを、クイーンズランド州の電気安全規制当局の要件に照らして確認したうえで判断すべきです。
一方、Advanced Diploma of Engineering Technology – Electrical のほうは、ライセンス職ではなく技術職(Draftsperson/Technical Officer)を目指すコースです。こちらはライセンスの問題は生じませんが、10章のとおりEngineers AustraliaのCDRパスウェイという別の課題があります。
電気系を選ぶ場合、「ライセンス職(Electrician)」と「技術職(Engineering Associate)」のどちらを目指すのかで、進むべき道がまったく違います。ここを最初に決めてください。
ACITと、同じ分野を学べるオーストラリアの大学を並べます。金額は目安であり、大学・コースによって幅があります。
| 比較項目 | ACIT(VETカレッジ) | オーストラリアの大学(IT系学部) |
|---|---|---|
| 取得できる資格 | Advanced Diploma(AQF6)ほか | Bachelor of IT/Engineering(AQF7) |
| 学費(総額) | A$18,590〜39,800 | A$110,000〜135,000(3年) |
| 期間 | 24〜36ヶ月 | 36ヶ月(工学は48ヶ月) |
| 入学条件 | 高校卒業+IELTS 6.0 | 高校卒業+評定平均の基準+IELTS 6.5前後(大学により大学1年修了が必要) |
| 入学機会 | 年6回 | 年2回(一部3回) |
| 支払い方法 | A$200+月額分割 | 学期ごとの前払い |
| ACSの技能評価 | 実務5〜6年が必要 | ICT主専攻の学士なら必要年数が大幅に短縮 |
| Engineers Australia | CDRパスウェイ(プロジェクト・実務を示して能力を証明) | EA認定課程なら認定パスウェイ(多くの工学部が認定済み) |
| 485ビザ | Post-Vocational(18ヶ月・35歳以下) | Post-Higher Education(2〜3年・35歳以下) |
| 日本での学歴評価 | 大卒扱いにはならない | 学士として扱われる |
この表を素直に読むと、移住を主目的にする場合は大学のほうが有利です。技能評価の要件が軽く、485の期間が長く、日本に戻ったときの学歴としても通用します。費用が出せるのであれば、大学を先に検討すべきです。
ACITが有利になるのは、次の条件が重なるときです。①学費の総額を抑えたい ②まとまった前払いができない ③高校の評定平均が大学の基準に届かない ④分野が明確に決まっている ⑤資格そのものより実技と業界認定を重視する。このいくつかが当てはまるなら、ACITは検討に値します。
大学側の選択肢としては、クイーンズランド州であればQUTやグリフィス大学がIT・工学系に強く、グリフィス大学はゴールドコーストにもキャンパスを持っています。クイーンズランド州の大学一覧もあわせてご覧ください。
2年でA$18,590〜21,500。大学の4分の1程度の学費で、Cisco・Microsoftの実務内容を体系的に学べます。初期費用A$200という設計は、他校にほとんど例がありません。
ネットワーク、サイバーセキュリティ、電気技術。この3つのどれかを「これをやる」と決めている人にとって、余計な科目のない構成は効率的です。
ACITの学歴要件は「高校卒業相当」のみで、評定平均の基準は公表されていません。大学が難しい場合の現実的な入口になります。
ACITでは学位(Bachelor/Master)は取得できません。日本で大卒者向けの新卒採用に臨む場合、この学歴では要件を満たしません。
ACSは実務5〜6年、EAはCDRのための実務実績を求めます。「2年学べば永住が見えてくる」という設計にはなっていません。
CRICOS登録の総定員は180名で、小規模校です。キャンパス設備、クラブ活動、多様な学生サービスといった大学的な環境を求める方には、規模の面で物足りない可能性があります。
まとめます。ACITは「オーストラリアで、費用を抑えて、IT・電気の実技を身につける」ための学校です。ここは強みです。一方で「学位を取る」「短期で永住権に近づく」という目的には、設計が合っていません。この2つを混同しないことが、この学校を検討するうえで最も大切な点だと考えています。
所要期間の目安:ステップ01からビザ取得まで3〜4ヶ月。審査の状況によっては、資金の保有期間や原資を示す取引履歴を求められることがあるため、口座の準備はさらに前倒しで始めておくと安全です。2026年10月26日入学を目指す場合、いまが着手のタイミングです。
ACITを卒業すると、大卒になりますか。
なりません。ACITが発行するのはCertificate III/IV、Diploma、Advanced Diploma という職業資格(AQFレベル3〜6)で、学位(Bachelor=AQF7)ではありません。日本で大卒者向けの新卒採用に応募する場合、この学歴では応募要件を満たさないことが一般的です。学位が必要であれば、大学への進学を検討してください。
「100% Skills Assessment」と書かれていますが、卒業すれば技能評価が通るのですか。
通りません。そもそもACIT資料の「100% Skills Assessment」が具体的に何を保証する表現なのかは明記されておらず、評価機関側にも対応する制度上の定義は見当たりません。はっきり言えるのは、卒業だけで技能評価が自動的に承認される制度ではないということです。Engineers Australiaの場合はCDR(自分が取り組んだプロジェクトや実務を示して工学的能力を証明するレポート)が必要で、在学中の課題で足りるかは個別審査によります。ACSの場合はDiploma系の学歴で5〜6年の関連実務経験が必要です。詳しくは本ページ10章をご覧ください。移住に関する判断は、必ず登録移民代理人(MARA)にご確認ください。
A$200だけで留学できるということですか。
いいえ。A$200はCoE(入学許可証)を発行してもらうための初期デポジットで、残りの授業料は月額分割で支払います(表記されている総額には、このデポジットが含まれています)。さらに学生ビザ申請では、1年目の学費に加えて生活費A$29,710(単身・オーストラリア内務省の基準額)と渡航費を賄えるだけの資金証明が必要で、申請料も2026年7月1日以降A$2,500かかります。月額分割は資金繰りを楽にしますが、ビザ審査上の資金要件は別途満たす必要があります。
学費は本当にこの金額ですか。安くなることはありますか。
本ページの表はACITの2026年公式コースリスト(Ver.01・2026年5月1日)にもとづく定価です。ACITは国内学生・留学生の双方に奨学金の申込窓口を設けており、公式のミッションにも「奨学金を通じて女性に力を与える」と明記されていますが、金額・減額率・選考基準は公表されていません。アンアルウェンでは、出願を検討される方について適用され得る奨学金をACITに直接照会します。この確認は無料で、学費は直接申し込む場合とまったく同じです。
26ヶ月のパッケージコースの支払い回数が、資料によって違うように見えます。
公式コースリストには「A$1,096 × 22」と記載されていますが、A$200のデポジットを足してもA$24,312で、表記の総額A$26,504とはA$2,192の差があります。この差額はA$1,096のちょうど2ヶ月分にあたり、24回払いとすると総額と完全に一致します。ここから「22回」が誤植ではないかという推測が成り立ちますが、これはアンアルウェンによる推測であり、ACITが確認したものではありません。実際の支払い回数は学校からの書面での確認が必要です。このコースを検討される場合は、出願前に必ずご確認ください。アンアルウェンから照会します。
IELTS 6.0がありません。どうすればよいですか。
ACITは自校内に英語コース(ELICOS)を持っており、CEFRのA1からC1までのレベル分けと、入学時のプレイスメントテストがあります。ただし、英語コースと本コースをまとめて出願(パッケージ出願)できるか、また英語コースの修了によってIELTS 6.0が免除されるか(ダイレクトエントリー)は、いずれも公表されていません。この2つは別の話で、後者が認められていなければ英語コース修了後に改めてIELTSを受ける必要があります。期間も費用も変わる部分ですので、学校への個別確認が必要です。アンアルウェンから照会します。ゴールドコーストの他校から進学するルートもありますので、比較したうえでご提案します。
Cisco CCNAやMicrosoft Azureの認定資格は取得できますか。
ACITが提供しているのは業界認定試験の内容に対応したトレーニングであり、卒業時に資格そのものが付与されるわけではありません。認定資格はCisco・Microsoft・CompTIAの公式試験に別途合格して初めて取得できるもので、受験料の扱いは公表されていないため要確認です。アンアルウェンから照会します。
卒業後、電気工事士として働けますか。
Certificate III in Electrotechnology Electrician(UEE30820)はライセンス申請に必要な資格ですが、それだけでライセンスが取得できるわけではありません。多くの州で、監督下での実務時間(通常はアプレンティスシップ=有給の見習い雇用で積むもの)とキャップストーン評価、そして州の規制当局への申請が必要です。学生ビザでアプレンティスシップに入るのは容易ではありません。ライセンス職を目指す場合は、クイーンズランド州の電気安全規制当局の要件を確認したうえで判断してください。
ゴールドコーストで学ぶと5点もらえると聞きました。
ヴァーシティ・レイクス(郵便番号4227)は指定地域(カテゴリー2)に含まれるため、オーストラリア就学要件を満たす2年間のすべてを地域に居住しながら就学した場合、技術移住の点数に5点が加算されます。ただしこの地方就学ボーナスは、2027年7月1日開始が想定されている点数制改正で廃止候補に挙がっています。提案段階であり確定ではありませんが、ACITで2年学ぶと卒業は2028年前後になるため、現行の点数表が続く前提で計画を立てるのは避けたほうが安全です。制度の最新状況は登録移民代理人(MARA)にご確認ください。
卒業後の485ビザは取れますか。
VET課程の卒業生が使うのはPost-Vocational Education Work stream(18ヶ月・申請時35歳以下)で、指名職業がMLTSSLに掲載されていること、申請時に暫定技能評価を提出することが要件です。ACITの主力コースが対応する313214・312311の評価機関はEngineers Australia、262112はACSで、いずれもTRA(暫定評価の主要機関)ではありません。これらの機関が485向けの暫定評価を実施しているかは公開情報から確認できませんでした。出願を決める前に、登録移民代理人(MARA)に具体的にご確認ください。
在学中にアルバイトはできますか。
学生ビザでは就労時間に上限が設けられています(2026年8月時点で2週間あたり48時間。コース休暇期間は制限なし)。ゴールドコーストは観光都市のため、飲食・小売・ホスピタリティの求人は比較的多くあります。一方でIT分野の実務求人はブリスベンやシドニーに比べると限られます。技能評価に必要な実務経験を積むという観点では、この点を計画に織り込む必要があります。
30歳を過ぎていますが、大丈夫でしょうか。
入学そのものに年齢制限はありません。ただし485ビザは申請時35歳以下という要件があるため、卒業時点の年齢を逆算してください。24ヶ月のコースであれば入学時33歳、34〜36ヶ月のパッケージであればさらに余裕がなくなります。年齢が要件に近い方は、コース選択の段階でこの計算をしておく必要があります。あるいは、移住以外の目的(技術習得・英語・国際経験)としてACITを位置づける判断もあります。ご状況をうかがったうえで率直にお伝えします。
学校選び・出願手続き・GS(Genuine Student)対策・学生ビザ申請を、すべて無料でサポートします。追加費用は一切かかりません。
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授業や校内の雰囲気を自分の目で確認したうえで厳選しています。パンフレットの情報だけでご案内することはありません。
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費用や生活面のデメリットも隠さずお伝えします。合わないと判断すれば、そう申し上げます。
「手続きだけを代行するエージェント」ではなく、「留学という大きな挑戦を一緒に考え、現地でも支え続けるパートナー」であること。それが、アンアルウェンが他の留学エージェントに負けない一番の強みです。
「学校に直接申し込んだほうが安いのでは」というご質問をよくいただきます。結論から言うと、学費も奨学金も、直接申し込む場合とまったく同じです。エージェント手数料は学校側が負担する仕組みのため、留学生の方の負担は増えません。そのうえで、ACITのように公開情報が限られている学校では、エージェントを通すメリットが具体的に存在します。
アンアルウェンのサポートは相談から出願、奨学金の照会、ビザ申請、渡航後のフォローまですべて無料です。ACITに直接出願した場合と学費の条件は同一です。
ACITは奨学金の金額も、英語コースの学費も、認定試験の受験料の扱いも公表していません。公式サイトの多くの項目が「Enquire(お問い合わせ)」になっています。私たちが学校に直接照会し、数字を揃えたうえでお見せします。
26ヶ月パッケージの「A$1,096 × 22」は、デポジットを足しても総額と計算が合いません(差額はA$2,192=ちょうど2ヶ月分)。私たちの推測では24回払いですが、推測のままにせず書面で確認してから金額をお伝えします。「思っていた金額と違った」を入学後に知るのが、いちばん困る状況だからです。
Engineers Australiaの2024年9月の制度変更、ACSの実務5〜6年要件、262112がCSOLに載っていないこと――これらは学校の資料には書かれていません。移住を目的にするなら、出願前に知っておくべき情報です。私たちは知っていることを隠しません。
485のPost-Vocational Education Work streamは申請時35歳以下です。24ヶ月と36ヶ月では、卒業時の年齢が1年違います。この逆算をコース決定の前に行わないと、修了時に選択肢が消えます。
ACITの英語コースを修了しても、改めてIELTS 6.0が必要になる可能性があります。ここが不明なままパッケージを組むと、期間も費用も見積もりが崩れます。事前にACITへ照会します。
VETカレッジへの留学では「なぜ大学ではないのか」「卒業後どうするのか」の説明が審査で重視されます。GS要件は現在の事情、コース選択の理由、将来的な利益などから総合的に判断されますが、ここが弱いと不許可のリスクが高まります。作成を全面的にサポートします。
学校の公式サイトは自校の情報しか載せません。ACIT・クイーンズランド州の大学・他州のVETカレッジを条件別に比較するには、複数校を扱うエージェントでなければできません。合わないと判断すれば、率直にそうお伝えします。
オファー受領、デポジット送金、CoE取得、学生ビザ申請、OSHC加入、滞在先手配――それぞれ期限があり、順序を間違えると詰まります。資金の保有期間や原資の説明を求められる場合に備えて口座の準備を前倒しする必要があるため、逆算が特に重要です。全体を管理しながら並行して進めます。
アンアルウェンは現地の「ICN オーストラリア留学情報館」と連携しています。銀行口座の開設、アルバイト探し、学業や生活のトラブル、ビザの更新まで、渡豪後も日本語で相談できる窓口が残ります。保護者の方からのご相談も承ります。
留学カウンセリングの様子。オンライン(ZOOM・LINE)でもご相談いただけます。
松本 朋弥(まつもと ともみ)
アンアルウェン 代表/オーストラリア留学カウンセラー
2008年にオーストラリア留学専門エージェント「アンアルウェン」を設立。以来、高校生の大学進学から社会人の大学院留学、語学留学まで、数多くの留学をサポートしてきました。夫婦二人体制で運営しており、お一人おひとりとじっくり向き合うことを何より大切にしています。
オーストラリア現地の「ICN オーストラリア留学情報館」と連携し、日本国内での出発前サポートと、渡豪後の現地サポートを切れ目なくお届けしています。困ったときに「日本にも現地にも相談できる人がいる」という安心感が、私たちの強みです。
ACITを検討している方へ ― 松本より
ACITについて、私が最初にお伝えするのは「学費が、大学の4分の1です」という一点です。2年でA$18,590から。しかもCoE発行に必要な初期費用はA$200で、残りは月々の分割払い。「オーストラリアで学びたいが、数百万円をいま用意できない」という方に、私たちが実際にお見せできる数少ない選択肢です。
そのうえで、必ずお伝えしていることが2つあります。ひとつは「学位は取れません」ということ。日本に帰国して大卒枠で就職活動をする予定があるなら、この学校は選ぶべきではありません。
もうひとつが「技能評価100%という表記を、そのまま信じないでください」ということです。Engineers Australiaは2024年9月に制度を変えましたし、ACSはDiploma系の学歴に5〜6年の実務経験を求めます。そもそもこの表記が何を保証するものなのか、学校の資料には説明がありません。少なくとも「卒業すれば評価が通る」という意味ではない、ということだけは確かです。ここを誤解したまま2年と数百万円を投じる方を、私は見たくありません。
ビザ・移民制度そのものの判断は、私たちの領分ではなく登録移民代理人(MARA)の領分です。ただし「何を確認すべきか」をお伝えすることはできます。目的(就職なのか、移住なのか、技術習得なのか)と年齢、いまの英語力と予算を教えていただければ、ACITが合うかどうかを率直にお答えします。合わないと思えば、そう申し上げます。
アンアルウェンは、オーストラリア留学の専門エージェントです。ACITへの出願から渡航後のトラブル対応まで、すべて無料でサポートします。学校への直接出願と比べて余分な費用は一切かかりません。
エージェント利用でも費用は変わりません。学校に直接申し込む場合と学費・奨学金は同じです(エージェント手数料は学校側が負担)。アンアルウェンを通じることで、専門スタッフのサポートが無料で受けられます。
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ACITが合うかどうか。
まず一緒に確かめませんか。
「A$18,590という金額は本当か」「奨学金は使えるのか」「技能評価はどこまで現実的か」「35歳までに卒業が間に合うか」「大学とどちらを選ぶべきか」――ACITが合わないと判断すれば、そうお伝えします。無理な勧誘は一切ありません。高校生・保護者の方、社会人の方、すでにオーストラリアにいらっしゃる方のご相談も歓迎します。
※本ページの情報は、ACIT公式サイト(acit.edu.au)、ACIT発行の「Course List 2026」(Ver.01・2026年5月1日)、CRICOS(留学生受入機関登録簿)のPrecept Education Pty Ltd登録情報、Engineers Australiaが公表する技能評価制度の変更(2024年9月1日施行)、Australian Computer Societyの技能評価要件、オーストラリア内務省が公表する職業リストおよび学生ビザ要件、Trades Recognition Australiaの暫定技能評価プログラム要項をもとに、2026年8月3日時点で作成しています。学費・入学要件・入学日・コース構成・ビザ制度・職業リストはいずれも変更される場合がありますので、出願前に必ず公式サイトまたはアンアルウェンで最新情報をご確認ください。技能評価・ビザ・移民制度に関する事項は、登録移民代理人(MARA)にご確認ください。アンアルウェンは留学エージェントであり、移民代理人ではありません。
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