Australian Catholic University
研究の質でオーストラリア1位。心理学の研究では世界1位。それでいて世界大学ランキングの総合順位は決して高くない――この一見矛盾した大学の実像を、公式データで解きほぐします。
オーストラリアカトリック大学(Australian Catholic University/ACU)は、1991年に設立されたカトリック系の大学です。「カトリック」と名前につくため宗教系の学校を想像されるかもしれませんが、信仰の有無は入学条件ではなく、97カ国から学生が集まる開かれた大学です。実際に学べる分野の中心は看護、教育、心理学、スポーツ科学、ビジネスといった実学系です。
ACUを検討するうえで最初に理解しておきたいのは、この大学が「総合ランキングでは測れないタイプの大学」だということです。THE世界大学ランキング2026の総合順位は401–500位帯。決して上位ではありません。ところが同じランキングの「研究の質(Research Quality)」という指標では、オーストラリア国内1位・世界17位という結果を出しています。心理学分野に限れば、研究の質は世界1位です。
つまりACUは、幅広い分野で満遍なく評価される総合大学ではなく、限られた領域を深く掘っている大学です。この性格を理解しないまま「ランキングが低いから」と切り捨てても、「研究の質が世界1位だから」と飛びついても、判断を誤ります。このページでは、その両面を公式データにもとづいて整理します。
ACUは1991年、複数のカトリック系教育機関が統合して設立されました。オーストラリア国内7都市とイタリア・ローマにキャンパスを持ち、2025年時点で国内学生29,800人以上、留学生5,500人、卒業生は152,000人を超えています。学生は97カ国から集まっています。
THE世界大学ランキング2026の「研究の質」指標で、オーストラリア国内1位・世界17位。総合順位(401–500位帯)とは対照的な結果で、限られた分野に研究資源を集中させている大学であることを示しています。
THE世界大学ランキング(分野別)2026において、心理学分野の研究の質で世界1位。教育学分野でも世界9位・オーストラリア1位です。
Graduate Outcomes Survey 2025で卒業生の97%が就職。さらにEmployer Satisfaction Survey 2025では、雇用主の総合満足度でオーストラリア1位という評価を得ています。「採用した企業側の評価が高い」という指標です。
オーストラリアの多くの大学が毎年1月に授業料を改定するのに対し、ACUは入学時の学費がコースの最短修業期間を通じて据え置かれます。4年間の総額が入学前に確定するため、資金計画が立てやすい制度です。
シドニー(ノースシドニー・ストラスフィールド・ブラックタウン)、メルボルン、ブリスベン、キャンベラ、バララット。「地方大学だから安い」タイプではなく、都市部で学べる選択肢が揃っています。
カトリック系の大学ですが、入学に際して信仰を問われることはありません。多様な信仰的背景を尊重する方針を掲げており、実際に97カ国から学生が集まっています。
ACUを正しく評価するには、分野別に見る必要があります。公式に公表されている主要な順位を整理します。
| 分野・指標 | 順位 | 出典 |
|---|---|---|
| 研究の質(総合) | 豪州1位/世界17位 | THE世界大学ランキング2026 |
| 心理学(研究の質) | 世界1位 | THE分野別ランキング2026 |
| 教育学(研究の質) | 豪州1位/世界9位 | THE分野別ランキング2026 |
| 神学・宗教学 | 豪州1位/世界18位 | QS分野別ランキング2026 |
| 看護学 | 豪州トップ10/世界31位 | Shanghai Ranking 2025 |
| 心理学 | 豪州2位/世界トップ75 | Shanghai Ranking 2025 |
| スポーツ科学 | 世界トップ50 | Shanghai Ranking 2025 |
| 哲学 | 世界トップ100 | QS分野別ランキング2026 |
| 雇用主の満足度 | 豪州1位 | Employer Satisfaction Survey 2025 |
| 大学院フルタイム就職 | 5つ星 | Good Universities Guide 2026 |
| 総合順位(参考) | 世界401–500位帯 | THE世界大学ランキング2026 |
| 総合順位(参考) | 世界851–900位帯 | QS世界大学ランキング2026 |
この表がACUのすべてを説明しています。看護・教育・心理・神学・スポーツ科学――いずれも人を支え、人を理解する領域です。この分野では世界水準の評価を得ています。
一方、工学・IT・自然科学・経済学といった分野でACUの名前を目にすることはほとんどありません。総合順位が401–500位/851–900位にとどまるのは、そうした分野を持たない、あるいは規模が小さいためです。
「看護師になりたい」「教員を目指したい」「心理学を学びたい」――目的が明確な方には、総合順位より分野別の評価のほうがはるかに意味を持ちます。逆に「まだ専攻を決めていない」「幅広い選択肢がほしい」という方には、ACUは向きません。
ACUはオーストラリア国内7都市とイタリア・ローマにキャンパスを持ちます。どのキャンパスを選ぶかで、生活費・就労機会・卒業後のビザ条件が変わります。
シドニー中心部の北側、ビジネス街に位置する主要キャンパス。ビジネス・法学・看護・教育などが開講され、留学生にも人気の拠点です。市内へのアクセスが良く、アルバイト先も豊富です。
シドニー西部の落ち着いた住宅地エリア。教育学・人文系の拠点で、緑の多い環境です。都心より家賃が抑えられるのが利点です。
シドニー西部郊外。看護学の拠点のひとつで、看護は年中期入学(Midyear intake)が設定されている数少ないキャンパスです。
メルボルン中心部近郊(フィッツロイ)のキャンパス。看護・教育・健康科学・ビジネスなど幅広く開講。世界有数の住みやすさで知られる都市での学生生活が送れます。
ブリスベン中心部のキャンパス。2032年ブリスベンオリンピックに向けた健康科学・スポーツ分野の専用奨学金が設定されているのがこのキャンパスです。
オーストラリアの首都。政府機関が集まる街で、教育・看護・人文系が中心。落ち着いた学習環境と、都市規模のわりに充実したインフラが特徴です。
メルボルンから約1時間半のビクトリア州地方都市。地方地域向けの看護奨学金(15%減額)が設定されています。生活費が都市部より抑えられます。
ACUが海外に持つ唯一のキャンパス。神学・哲学・人文分野の学びと、短期の海外研修プログラムの拠点として運営されています。
キャンパス選びで確認すべき3点。①志望コースがそのキャンパスで開講されているか(同じコース名でも開講キャンパスは限られます)、②生活費(シドニー中心部とバララットでは大きく異なります)、③奨学金の対象キャンパスかどうか(ブリスベン・バララットにはキャンパス限定の奨学金があります)。この3点は出願前に必ず確認してください。
学部課程の基本要件は「オーストラリアのYear 12修了に相当する資格」です。ACUは国別に認定資格の一覧を公表しており、出願前にご自身の資格が該当するかを確認できます。要件を満たさない場合には、ディプロマ課程やFoundation Studiesといった進学準備ルートが用意されています。
ACUが認めている英語試験はIELTS・PTE・TOEFL iBT・CAE(Cambridge Advanced English)、そしてACU独自の英語テスト(ACU English Test)の5種類です。スコアは入学時点から2年以内に取得したものが有効です。
| IELTS | PTE | TOEFL iBT | CAE |
|---|---|---|---|
| 6.0 | 50 | 60 | 169 |
| 7.0 | 65 | 94 | 185 |
※ACU公式の換算表より抜粋。必要スコアはコースごとに異なります(ACU Handbook Schedule 4に規定)。志望コースの正確な要件は出願前にご確認ください。
ACUの看護学(Bachelor of Nursing)は、オーストラリア看護助産評議会(NMBA)の登録基準に準拠した英語要件が課されます。これはIELTS各バンド7.0という高い水準です。
ただし救済措置があり、6ヶ月以内の2回の受験結果を組み合わせることも認められています(各回の総合7.0以上、2回を通じて各項目7.0以上、かつどの項目も6.5を下回らないこと)。1回で全項目7.0を揃えるのは容易ではないため、この制度を知っているかどうかで戦略が変わります。
ACUの英語要件で押さえるべき実務ポイントは2つ。ひとつはACU独自の英語テストが使えること。IELTSの受験機会や費用がネックになる場合の選択肢になります。もうひとつは要件がコースごとに設定されていることで、「学部だから6.5」といった一律の基準がありません。志望コースを決めてから英語の目標を設定するのが正しい順番です。
アンアルウェン独自コンテンツ
「ACUに出願したいが、自分の成績で届くのか」――これがご相談で最も多い質問です。ACUは国別の認定資格リストを公表していますが、日本語の解説はほとんど見当たりません。ここでは実務上の考え方を整理します。
以下のうち、公式に公表されている数値(英語試験の換算表、看護のNMBA基準)以外はアンアルウェンの実務上の目安です。ACUが公表している公式の成績換算表ではありません。実際の判定は出願書類にもとづく大学の個別審査によります。正確な見通しが必要な方は、成績証明書をお送りいただければ無料で確認いたします。
ACUが求めるのは「オーストラリアのYear 12修了相当」です。日本の高等学校卒業がこれに該当するかは、国別の認定資格リストで個別に確認する必要があります。ここが多くの方にとって最初のつまずきポイントです。
大学院(コースワーク)は「関連分野の学士号」が基本要件です。ACUの強みである教育学・心理学・看護・神学の分野では、学部での専攻との関連性が重視される傾向があります。全く異なる分野からの転向を考えている場合は、Graduate Certificateなど段階的に積み上げるルートの検討が必要になることがあります。
ACU志望の方に、いつもお伝えしていること。ACUは分野特化型の大学です。だからこそ「何を学びたいか」が決まっている方ほど有利に進みます。逆に「オーストラリアの大学に行きたい」という段階でACUを検討すると、コース選択でつまずきます。まず分野を決めて、そこからACUが最適かを判断する――この順番をおすすめしています。
ACUの学費制度には、オーストラリアの大学としては珍しい特徴があります。
この「固定」がどれだけ効くか、具体的に考えてみます。
多くのオーストラリアの大学は毎年1月に授業料を改定します。仮に年3%ずつ上がると、初年度$35,000のコースは2年目$36,050、3年目$37,132、4年目$38,246となり、4年間の総額は約$146,428。初年度の金額×4年($140,000)と比べて$6,400以上の差が生じます。ACUではこの差が発生しません。
金額そのものより重要なのは、4年後までの総額が入学前に確定することです。為替変動だけでも留学費用は大きく振れます。そこに学費の値上げリスクまで乗ると、資金計画は非常に立てにくくなります。保護者の方にとって、この制度の価値は小さくありません。
以下はACU公式の「2026 Schedule of Tuition Fees(International)」に掲載されている年間授業料です。フルタイム(年間80クレジットポイント)で履修した場合の目安額です。
| 学部 | コース | 年間授業料 |
|---|---|---|
| 神学・哲学 | Bachelor of Theology/Bachelor of Theology・Philosophy | $28,648 |
| 健康科学 | Psychological Science/Psychology (Honours)/Social Work/Exercise and Sports Science/Nutrition Science/Biomedical Science | $32,392 |
| Nursing(看護)/Nursing (Enrolled Nurses) | $39,280 | |
| 健康科学(臨床系) | Occupational Therapy(作業療法)/Physiotherapy(理学療法)/Speech Pathology(言語聴覚) | $52,544 |
| 法学・ビジネス | Business/Commerce/Accounting and Finance/Information Technology | $34,968 |
| Laws(法学)/Criminology and Criminal Justice/Human Rights | $36,800 | |
| コンピューター科学 | Computer Science/Computer Science・Master of Data Science | $39,000 |
| 教育・人文 | Education(初等・中等・幼児教育)/Arts/Creative Arts/Visual Arts and Design/Youth Work/Educational Studies/Human Rights/Social and Environmental Sustainability | $35,624 |
| 分野 | コース | 年間授業料 |
|---|---|---|
| 大学院修了証 | Graduate Certificate in Innovation and Entrepreneurship | $18,456 |
| Graduate Certificate in Business Administration/Information Technology | $19,048 | |
| 健康・公衆衛生 | Master of Public Health/Clinical Exercise Physiology/Social Work (Qualifying)/Graduate Diploma in Public Health | $32,072 |
| Master of Leadership and Management in Healthcare | $32,688 | |
| Master of Dietetic Practice(栄養) | $45,640 | |
| 心理学 | Master of Psychology (Clinical)/Professional Psychology/Psychology (Educational and Developmental) | $37,152 |
| 教育 | Master of Education/Master of Teaching(初等・中等・幼児教育)/Liberal Arts | $35,624 |
| ビジネス・IT | Master of Business Administration(MBA)/Information Technology/Professional Accounting | $38,096 |
| 研究学位 | Doctor of Philosophy(PhD)/Master of Philosophy/Doctor of Ministry | $34,728 |
| コース | 年間授業料 | 備考 |
|---|---|---|
| Foundation Studies | $23,120 | 学部進学準備の基礎課程 |
| Tertiary Preparation Program(Health Sciences) | $20,000 | 健康科学系への進学準備 |
| Diploma in Biomedical Science/Exercise Science/Nutrition Science | $28,344 | 健康科学系ディプロマ |
| Diploma in Business/Information Technology | $32,232 | ビジネス・IT系ディプロマ |
| Diploma in Criminology | $33,920 | 犯罪学ディプロマ |
| Diploma in Educational Studies/Liberal Arts/Visual Arts and Design/Youth Work | $35,624 | 教育・人文系ディプロマ |
※出典:ACU公式「2026 Schedule of Tuition Fees(International)/2025年8月更新」。金額はオーストラリアドル(AUD)で、年間80クレジットポイント(6ヶ月コースは40cp)のフルタイム履修を前提とした目安額です。各学期に履修する科目数により実際の請求額は変動します。コースの総額の目安は各コースページに掲載されています。プログラムは変更される場合があります。
この学費表には、ACUという大学の性格がそのまま表れています。
研究の質で世界1位の心理学が$32,392、世界18位の神学が$28,648、世界9位の教育学が$35,624――ACUが世界トップ水準の評価を得ている分野ほど、学費が低い価格帯に位置しています。
これは偶然ではありません。実験設備や臨床施設に多額の費用がかかる分野(作業療法・理学療法の$52,544)と比べ、人文・社会科学系はコスト構造が異なるためです。裏を返せば、「世界水準の研究環境で心理学や教育学を学ぶ」という目的に対して、ACUは費用対効果が非常に高いということになります。
Go8のビジネス系(年$56,800前後)と比較すると、ACUの心理学は年間$24,000以上、3年間で$72,000以上の差になります。もちろん学ぶ分野が違うので単純比較はできませんが、「予算内で、評価の高い分野を学ぶ」という発想で大学を選ぶなら、ACUは有力な候補です。
| 費目 | 内容 |
|---|---|
| OSHC(海外学生健康保険) | 学生ビザの必須要件。在学期間全体分の加入が必要です |
| 生活費 | キャンパス都市により大きく変動します(シドニー中心部とバララットでは差が出ます) |
| 教科書・備品 | コースにより変動。看護・健康科学系は実習関連の費用も発生します |
| 学生ビザ申請料 | オーストラリア政府に納付(改定あり) |
| 出願料 | オンラインで直接出願する場合A$110 ※アンアルウェン経由で出願する場合の取り扱いはお問い合わせください |
ACUは2026年度に向けて留学生向け奨学金を拡充しています。成績・専攻分野・出身国・キャンパスなど、条件の切り口が多岐にわたるのが特徴です。以下、日本人留学生の視点で整理します。
2026年に新設される特定プログラムに入学する留学生を対象とした奨学金です。対象にはComputer and Data Science、新設のBachelor of Business およびその複合学位(ダブルディグリー)が含まれます。現時点でACUの留学生向け奨学金としては最大の減額率です。
「新設プログラムに学生を集めたい」という大学側の意図がある奨学金のため、対象コースが限定される代わりに、通常より条件が緩やかに設定される傾向があります。該当コースに興味がある方は狙う価値が高いといえます。
学業成績が優秀な留学生を対象とした、ACUの中心的な奨学金です。学部・大学院いずれも対象で、専用のポータルから申請します。コースの制限が比較的少ないため、多くの日本人留学生にとって現実的な本命になります。
2032年ブリスベンオリンピックを見据えて設けられた奨学金で、ブリスベンキャンパスでスポーツ・健康科学分野を学ぶ留学生が対象です。ACUはスポーツ科学で世界トップ50の評価を持つため、この分野を志望する方にはキャンパス選択そのものが奨学金につながります。
ビクトリア州の地方都市バララットのキャンパスで看護を学ぶ留学生向けの奨学金です。生活費が都市部より抑えられることと合わせると、実質的な負担軽減幅は15%以上になります。地方での就学は卒業後のビザ要件でも有利に働く可能性があります。
ACUの学生寮に入居する留学生を対象に、12ヶ月間の家賃が20%減免されます。授業料の奨学金とは別枠のため、「授業料の奨学金+家賃の奨学金」という組み合わせが成立する可能性があります。渡豪初年度の滞在先を探す手間も省けるため、初めての留学には特に相性の良い制度です。
入学オファーを早期に受諾した留学生を対象とした授業料の減免制度です。成績ではなく「行動の早さ」が条件になる珍しいタイプで、出願・受諾のスケジュール管理がそのまま金額に影響します。減免額・条件は年度により変わるため、出願時点での確認が必要です。
優秀な留学生のPhD志願者を対象とした最上位の奨学金で、授業料の全額免除に加えて生活費(stipend)と各種手当が支給されます。枠数が限られた高競争率の制度です。研究の質でオーストラリア1位という実績を持つ大学であり、心理学・教育学の研究者を目指す方にとっては非常に魅力的な選択肢になります。指導教員の確保を含め、1年前からの準備が必要です。
コース全期間にわたって授業料が20%減額される好条件の奨学金ですが、対象は中南米・太平洋島嶼国・東ティモール出身の学生に限定されています。日本国籍の方は対象外です。ACUの奨学金一覧で見つけて期待される方が多いため、あらかじめお伝えしておきます。
※奨学金の名称・減額率・条件・対象コースは年度ごとに改定されます。本ページは2026年7月時点の公開情報にもとづきます。併用の可否、申請期限、対象コースの詳細は出願年度の条件を必ずご確認ください。アンアルウェンで無料でお調べします。
入学要件を満たさない場合、ACUは2種類の進学準備ルートを用意しています。
| プログラム | 内容 | 修了後 |
|---|---|---|
| ディプロマ課程 | ビジネス、生物医学、ITなどの分野別課程。学部相当の内容を段階的に学びます | 学部の1年次または2年次へ進学 ※どちらになるかはコース・成績により異なります |
| Foundation Studies | より基礎から積み上げる進学準備課程 | 学部1年次へ |
| 英語コース (Pathway Program) |
英語要件に届かない場合の語学課程 | 本コースへ進学(IELTS再受験が不要になる場合あり) |
ディプロマ課程で確認すべき最重要ポイントは「1年次に入るのか、2年次に入るのか」です。2年次に接続できれば「ディプロマ1年+学部2年=3年」で、直接入学と同じ年数で卒業できます。1年次への接続だと「1年+3年=4年」となり、1年分の学費と生活費が追加で必要になります。
この違いは総額で$50,000前後の差になり得ます。コースによって扱いが異なるため、出願前に必ず確認すべき項目です。
日本の高校3年生がACUを目指す場合、現在の成績・英語力に応じて3つのルートが考えられます。
学力・英語の要件を満たせば、高校卒業後すぐに学部1年次へ進学します。まず「日本の高校資格で志望コースに直接出願できるか」の確認から始めます。
直接入学の要件に届かない場合のルート。2年次に接続できるかどうかが費用と期間を大きく左右します。
英語要件に届かない場合。ACU独自の英語テストやパスウェイプログラムを活用します。特に看護志望の方は各バンド7.0が必要なため、このルートを前提に計画する方が多いのが実情です。
ACUの卒業生就職率は97%(Graduate Outcomes Survey 2025)、雇用主の総合満足度はオーストラリア1位(Employer Satisfaction Survey 2025)です。特に看護・教育といった資格に直結する分野では、卒業後のキャリアパスが明確です。
ビザ・移民制度は頻繁に、そして予告なく変更されます。上記は2026年7月時点で公表されている制度の枠組みを一般的に説明したものであり、個別の申請に適用される条件を保証するものではありません。「今の制度が4年後もそのまま残っている」という前提で留学を決めることは避けてください。
永住権の取得を主目的とされる場合は、必ず登録移民代理人(MARA)に最新の要件をご確認ください。アンアルウェンでは提携の登録移民代理人をご紹介できます。
| 比較項目 | ACU | クイーンズランド大学 | フリンダース大学 |
|---|---|---|---|
| QS世界ランキング | 851–900位帯 | 40位 | 387位 |
| 研究の質(THE 2026) | 豪州1位/世界17位 | ― | ― |
| 強い分野 | 看護・教育・心理 神学・スポーツ科学 |
MBA・法学 研究全般 |
看護・医療 心理学 |
| 学費の改定 | 在学中は固定 | 毎年改定 | 毎年改定 |
| 奨学金(最大) | 25% PhDは全額+生活費 |
25% 相対評価 |
50% 要申請 |
| キャンパス | 7都市+ローマ 都市・地方の選択可 |
ブリスベン | アデレード |
| 卒業生就職率 | 97% | ― | ― |
3校は競合しているようで、実は住み分けています。総合的な学術ブランドを求めるならクイーンズランド大学。看護・医療分野を学費を抑えて学びたいならフリンダース大学。そして「教育・心理・神学・スポーツ科学といった特定分野を、世界水準の研究環境で学びたい」「学費を確定させて計画を立てたい」ならACUです。
看護についてはACUとフリンダースが競合しますが、ACUは世界31位という分野評価と主要都市キャンパスの選択肢、フリンダースは学費の安さと奨学金の手厚さという違いがあります。
カトリック系の大学ですが、信者でなくても入学できますか?
はい、入学できます。ACUは信仰の有無を入学条件としていません。多様な信仰的背景を持つ学生を受け入れる方針を掲げており、実際に97カ国から学生が集まっています。学べる分野の中心も看護・教育・心理学・ビジネス・スポーツ科学といった実学系で、宗教教育を受けることが必須というわけではありません(神学・哲学を専攻として選ぶことは可能です)。
世界ランキングが低いことは問題になりませんか?
目的によります。ACUの総合順位はTHE 2026で401–500位帯、QS 2026で851–900位帯と、決して上位ではありません。学歴のブランドが直接評価される業界を志望する場合、この点は不利に働く可能性があります。
一方で、同じTHE 2026の「研究の質」指標ではオーストラリア1位・世界17位、心理学の研究の質は世界1位です。さらに卒業生就職率97%、雇用主満足度オーストラリア1位という実績があります。「大学の総合的な知名度」と「特定分野の実力・卒業後の評価」は別の指標であり、どちらを重視するかで判断は変わります。
学費が固定されるというのは本当ですか?
はい。ACUの留学生向け授業料は、コースの最短修業期間を通じて据え置かれる仕組みです。オーストラリアの大学の多くは毎年1月に授業料を改定するため、これは比較的珍しい制度といえます。4年制コースであれば、4年間の授業料総額が入学前に確定します。為替変動のリスクは残りますが、学費の値上げリスクがない点は資金計画上の大きな利点です。
看護を学びたいのですが、英語要件が厳しいと聞きました。
はい。ACUの看護学はオーストラリア看護助産評議会(NMBA)の登録基準に準拠しており、IELTS各バンド7.0という高い水準が求められます。ただし救済措置があり、6ヶ月以内の2回の受験結果を組み合わせることが認められています(各回の総合7.0以上、2回を通じて各項目7.0以上、どの項目も6.5を下回らないこと)。1回の受験で全項目7.0を揃えるのは容易ではないため、この組み合わせ制度を前提に計画を立てるのが実務的です。
どのキャンパスを選ぶべきですか?
3つの観点で判断します。①志望コースの開講キャンパス(同じコース名でも開講場所は限られます)、②生活費(シドニー中心部とバララットでは大きく異なります)、③キャンパス限定の奨学金(ブリスベンの健康科学15%、バララットの看護15%)。加えて、バララットは指定地方地域にあたるため卒業後のビザ面で優遇が設けられる場合があります。コースが決まれば、キャンパスの選択肢はかなり絞られます。
日本人が対象外の奨学金はありますか?
あります。ACU Flourishing Lives International Scholarship(20%減額・コース全期間)は、中南米・太平洋島嶼国・東ティモール出身の学生を対象とした奨学金で、日本国籍の方は応募できません。条件が良いため期待される方が多いのですが、あらかじめご承知おきください。日本人が狙えるのは、Executive Dean’s(最大20%)、International Launch(25%・対象コース限定)、キャンパス限定枠(15%)、学生寮の家賃減免(20%)、Early Accept Grant、PhD向けの全額免除などです。
奨学金は併用できますか?
授業料の奨学金同士は、多くの大学と同様に併用不可となるのが一般的です。ただしACUの場合、学生寮の家賃減免(20%)は授業料の奨学金とは性質が異なるため、組み合わせられる可能性があります。併用可否は年度・制度により変わるため、出願前の確認が必須です。アンアルウェンで無料でお調べします。
日本の高校を卒業して直接入学できますか?
ACUが求めるのは「オーストラリアのYear 12修了に相当する資格」で、国別の認定資格リストが公表されています。日本の高校資格でその志望コースに直接出願できるかは、コースによっても異なるため個別の確認が必要です。ここを推測で進めると出願準備が無駄になるため、最初に確認すべき項目とお考えください。要件を満たさない場合はディプロマ課程やFoundation Studies経由のルートがあります。
「大学に直接申し込んだほうが安いのでは」というご質問をよくいただきます。結論からお伝えすると、学費も奨学金も、直接申し込む場合とまったく同じです。エージェント手数料は大学側が負担する仕組みのため、留学生の方の負担は増えません。そのうえで、ACUのように確認事項が多い大学ではエージェントを通すメリットが具体的に存在します。
アンアルウェンのサポートは相談から出願、ビザ申請、渡航後のフォローまですべて無料です。大学に直接出願した場合と学費・奨学金の条件は同一です。手数料は大学側が負担しています。
ACUには確認すべき項目が多くあります。日本の高校資格で直接出願できるか、志望コースの英語要件は何点か、ディプロマは1年次接続か2年次接続か、奨学金の対象コース・対象キャンパスか――これらを推測で進めると、出願準備そのものが無駄になります。私たちが大学に直接確認します。
奨学金の名称・減額率・対象コースは毎年変わります。実際、別の大学では「初年度のみ15%」だった奨学金が「全期間20%」に変更された例もあります。ネット上の情報は古い年度のものが混在します。出願年度の正しい条件でご案内します。
大学の公式サイトは自校の情報しか載せません。「ACUとフリンダース、看護ならどちらか」「学費総額はどれだけ違うか」といった比較は、複数校を扱うエージェントでなければできません。アンアルウェンでは合わないと判断すれば、率直にそうお伝えします。
成績証明書の英文化、卒業見込証明書、英語スコアの提出形式――出願書類には細かな要件があります。不備で差し戻されると数週間単位で遅れ、入学時期を逃すこともあります。提出前に確認します。
オファー受領、学費支払い、CoE取得、学生ビザ申請、OSHC加入、滞在先手配――それぞれ期限があり、順序を間違えると詰まります。全体のスケジュールを管理しながら並行して進めます。
アンアルウェンは現地の「ICN オーストラリア留学情報館」と連携しています。銀行口座の開設、アルバイト探し、学業や生活のトラブル、ビザの更新まで、渡豪後も日本語で相談できる窓口が残ります。
高校卒業直後の留学では、保護者の方の不安が大きいのが自然です。費用の見通し、現地の安全性、緊急時の連絡体制――保護者の方からのご相談も随時お受けしています。ご本人と保護者の方、双方とお話しできることが安心につながります。
留学カウンセリングの様子。オンライン(ZOOM・LINE)でもご相談いただけます。
松本 朋弥(まつもと ともみ)
アンアルウェン 代表/オーストラリア留学カウンセラー
2008年にオーストラリア留学専門エージェント「アンアルウェン」を設立。以来、高校生の大学進学から社会人の大学院留学、語学留学まで、数多くの留学をサポートしてきました。夫婦二人体制で運営しており、お一人おひとりとじっくり向き合うことを何より大切にしています。
オーストラリア現地の「ICN オーストラリア留学情報館」と連携し、日本国内での出発前サポートと、渡豪後の現地サポートを切れ目なくお届けしています。困ったときに「日本にも現地にも相談できる人がいる」という安心感が、私たちの強みです。
ACUを検討している方へ ― 松本より
ACUは「何を学びたいか」がはっきりしている方ほど、価値が見えてくる大学です。世界ランキングの総合順位だけを見て候補から外してしまう方が多いのですが、看護・教育・心理・スポーツ科学といった分野では世界水準の評価を持っています。研究の質でオーストラリア1位、心理学では世界1位という数字は、簡単に出せるものではありません。
そして意外に見落とされているのが、学費が在学中ずっと固定されるという制度です。4年後までの総額が入学前に確定する――保護者の方にとって、これは想像以上に大きな安心材料になります。
学びたい分野と、今の成績・英語力を教えていただければ、ACUが合うかどうかも含めて率直にお答えします。他の大学のほうが合うと思えば、そう申し上げます。まだ迷っている段階でも、どうぞお気軽にご相談ください。
Free Consultation
ACUが自分に合うかどうか、
まず一緒に確かめませんか。
「日本の高校の成績で出願できるか」「看護の英語要件をどう突破するか」「どのキャンパスを選ぶべきか」「総額でいくらかかるか」――合わないと判断すれば、そうお伝えします。無理な勧誘は一切ありません。高校生・保護者の方のご相談も歓迎します。
※本ページの情報はオーストラリアカトリック大学公式サイト(acu.edu.au)の公開情報をもとに2026年7月30日時点で作成しています。学費・奨学金・入学要件・ビザ制度は変更される場合がありますので、出願前に必ず公式サイトまたはアンアルウェンで最新情報をご確認ください。ビザ・移民制度に関する事項は、登録移民代理人(MARA)にご確認ください。ランキングの数値は各調査機関が公表した年度のものです。
関連キーワード
オーストラリア首都特別地域 | クイーンズランド州 | ニューサウスウェールズ州 | ビクトリア州 | 大学・大学院