この分野には、他の留学分野にはない分かれ道があります。「データサイエンス」の修士は分野を問わず入れるものがある一方、「AI・機械学習」の修士は原則としてIT・コンピュータサイエンス系の学位が必要です。同じ「AI留学」という言葉でも、出願できる人が違います。
DATA ── データサイエンス・AI留学の要点
このページの結論 ── 3分でわかるデータサイエンス・AI留学
CONTENTS
この分野の課程で学ぶのは、「データから意思決定に使える答えを取り出す方法」です。プログラミングは道具のひとつにすぎません。実際のカリキュラムは、統計・機械学習・プログラミング・データ基盤・可視化・倫理という6つの柱で構成されます。
とくにオーストラリアの課程で比重が大きいのが、最後の「伝える」工程です。UTSのMaster of Data Science and Innovationは、企業から実データを持ち込んで課題に取り組む「iLab」を中核に据えています。Adelaide UniversityのMaster of Data Scienceも、最終年に企業クライアントの案件を設計から実行まで担当します。分析結果を非技術者に説明できるかどうかが、実務では決定的だからです。
確率、統計的推論、線形代数、最適化。この分野で最初につまずくのはここです。逆に、ここを越えれば残りは手を動かせば身につきます。
回帰・分類から、ニューラルネットワーク、ディープラーニング、強化学習、生成AIまで。AI系の課程では、ここに加えてコンピュータビジョンや自然言語処理が入ります。
企業のデータを使った実プロジェクト、可視化、そしてAI倫理。オーストラリアの課程は倫理科目を必修に置くところが多く、規制対応の素養も同時に身につきます。
このページで最もお伝えしたい点です。日本語の情報では「AI・データサイエンス留学」と一括りにされますが、オーストラリアの大学では、この2つは出願要件がはっきり分かれています。
| 課程 | 学校 | 学位の分野指定 | 数学の前提 |
|---|---|---|---|
| Master of Data Science and Innovation 分野不問 | UTS | 不問(GPA 4/7以上) | 明示なし |
| Master of Data Science 分野不問 | Adelaide University | 不問(GPA 4.5/7以上) | 前提科目なし |
| Master of Business Analytics | Kaplan Business School | 不問 | ― |
| Master of Data Science and Decisions | UNSW | 定量的な分野の学士 平均70以上 |
微積分・線形代数の履修が必須 |
| Master of Artificial Intelligence | UTS | IT系の学士 | ― |
| Master of Artificial Intelligence and Machine Learning | Adelaide University | CS・コンピュータ工学・ソフトウェア工学の学士 | ― |
| Master of Machine Learning and Computer Vision | ANU | 指定16分野のいずれか GPA 5/7以上 |
数学・統計・物理も対象分野 |
| Master of Information Technology データアナリティクス専攻 |
KOI | IT関連の学士 平均55%以上 |
― |
IT系の学位を持っていない方がAI系の修士を目指す場合、大学院ディプロマ(Graduate Diploma of Information Technology)やGraduate Certificateを経由するルートがあります。KOIのMaster of Information Technologyも、IT系の学士がない方はGraduate Certificate経由が現実的な組み立てです。UTSにもGraduate Diploma in Artificial Intelligenceがあります。
ただし、期間と費用が半年〜1年分積み増しになります。「AIという名前の学位」にこだわる意味が本当にあるのか。データサイエンスの修士で機械学習の科目を取るのでは足りないのか。ここは最初に一度、冷静に考える価値があります。
コース名やランキングよりも先に確認してほしいのが、ACS(Australian Computer Society/豪州コンピュータ協会)の認定です。ACSはオーストラリアのIT分野の職業団体で、次の2つの役割を持っています。
ACSはオーストラリア・海外あわせて950以上の教育プログラムを認定しています。認定には Professional level と Associate level があり、Professional level の課程を修了すると ACS の会員資格が得られます。
ACSはオーストラリア政府からIT分野の技能評価機関に指定されています。データサイエンス関連では、Data Scientist(224115)、Data Analyst(224114)などを評価します。
オーストラリア政府は2025年12月2日に「National AI Plan」を公表しました。インフラ・イノベーション・人材・規制の4本柱で構成され、2,990万豪ドルを投じてAI Safety Instituteを設立、2026年初頭から稼働しています。政策文書の中心には、VET・TAFE、マイクロクレデンシャル、Next Generation Graduates Program など、人材育成の施策が並びます。
背景にあるのは需給のギャップです。Tech Council of Australia の試算では、2030年までにAI関連職は20万人規模まで拡大する一方、2023年時点のAI人材は約3.3万人。現在の5倍への成長が必要とされています。EYの調査では労働者の68%がすでにAIを業務で使っているのに、勤務先から正式な訓練を受けたのは35%にとどまります。
Adelaide UniversityはAustralian Institute for Machine Learning(AIML)を擁し、大学院生が研究環境に触れられます。UTSはQS世界大学ランキング(分野別)2026でデータサイエンス&AIが世界45位。ANUはコンピュータビジョンに特化した修士を持ち、対象分野に物理・数学・生物医科学まで含める設計をしています。「AIを冠しただけの課程」と、研究基盤のある課程が明確に分かれているのがオーストラリアの特徴です。
大学の修士で総額 AUD 83,000〜128,000、カレッジ・私立の修士なら総額 32,000〜43,680。同じ「修士」で3倍以上の幅があります。研究環境と大学名を取るのか、費用と就労機会を取るのか。この分野は選択肢が明確に分かれています。
この分野のご相談で最初に確認するのは、「大学で何を専攻したか」と「数学をどこまで履修したか」です。他の分野なら後から確認しても間に合いますが、この分野はここで出願できる学校が半分に絞られます。UNSWのように「微積分と線形代数を履修していること」を要件に明記している課程もあり、成績証明書を見ないと判断できません。
もうひとつ率直に申し上げると、「AIブームだから」という理由だけで選ぶ分野ではありません。2025年のJobs and Skills Australia の調査では、ソフトウェアエンジニアが調査開始以来はじめて全州で「不足職種」から外れました。報告書は、この結果を「各分野でAI技術の導入が進んでいることと整合的」と説明しています。AIを使う側に立てる人材の需要は伸び、単にコードを書く仕事の需要は落ち着いてきている──それが現在の労働市場です。だからこそ、学ぶ内容の選び方が重要になります。
QS分野別2026でデータサイエンス&AIが世界45位。大学の総合順位(世界87位)より、この分野の評価のほうが明確に高い大学です。シドニーCBDのテック・セントラル地区にキャンパスがあります。
向いている方:文系・非IT系から入りたい方(Data Science and Innovation)、すでにITの学位があり最短で修士を取りたい方(Artificial Intelligence・1.5年)、シドニーで実務経験を積みたい方。
Australian Institute for Machine Learning(AIML)を擁する大学です。データサイエンス・AIの2課程ともACSからProfessional levelの暫定認定を受けており、卒業生はソウル協定を通じて国際的に認められると大学が明記しています。
向いている方:ACS認定を重視する方、研究機関のある環境で学びたい方、シドニー・メルボルンより生活費を抑えたい方(アデレードは大都市圏のなかでは生活費が低い都市です)。
Go8(オーストラリア八大学)の一角。数学・統計、コンピュータサイエンス、経済学の3領域を組み合わせた設計で、この分野の課程としては要求水準が最も高い部類です。
向いている方:理系・数理系の学位をお持ちの方、研究職や博士課程を視野に入れる方、Go8の学位を重視する方。※年度により受入を停止する場合があるため、出願前に募集状況の確認が必要です。
機械学習とコンピュータビジョンに特化した修士を持つ大学です。汎用的な「データサイエンス」ではなく、画像認識・視覚情報処理という明確な専門領域に踏み込みたい方向けの設計になっています。
向いている方:理工系の学位をお持ちで、コンピュータビジョン・機械学習の研究に踏み込みたい方。※ANUの多くの課程は競争選考のため、要件を満たすことが合格を保証するものではありません。
「大学院でなければデータ職に就けない」ということはありません。この分野で採用時に見られるのは、学位の格よりも「何を作ったか、何を分析したか」です。費用を抑えて実務経験に時間を回すという組み立ては、十分に合理的です。
実務直結型の高等教育機関で、この分野の費用対効果が際立っています。学費は「1科目いくら」で公表されており、総額が最初から見えるのも利点です。
向いている方:すでに大学を卒業している方、IT以外の分野から転向する方、費用を抑えて在学中の就労と実務経験に時間を配分したい方。Master of Business Analytics の総額 AUD 40,800 は、UNSWの1年分(62,000)を大きく下回ります。
シドニーCBDとニューカッスルにキャンパスを持つ高等教育機関です。奨学金の対象国リストに日本が明記されている数少ない学校で、公表されている学費表はすでに奨学金適用後の金額です。
向いている方:日本でIT・情報系の学位を取得済みで、費用を最優先したい方。IT系の学位がない方は、Graduate Certificate of Information Technology を経由するルートになります。
この分野は、選ぶ学校で総額が3倍以上変わります。以下はいずれも奨学金適用前の「定価」です。
| プログラム/学校 | 所在地 | 期間 | 留学生学費 | 総額の目安 |
|---|---|---|---|---|
| Master of Business Analytics Kaplan Business School 最安 |
シドニー他4都市 | 修士 | 1科目 AUD 3,400 | AUD 40,800 |
| Master of Information Technology(アナリティクス) Kaplan Business School |
シドニー他4都市 | 修士 | 1科目 AUD 3,640 | AUD 43,680 |
| Master of IT(データアナリティクス専攻) KOI 奨学金適用後 |
シドニー /ニューカッスル |
104週 | 1トリメスター AUD 8,000 |
AUD 32,000 ニューカッスル 25,600 |
| Master of Artificial Intelligence UTS 大学で最短 |
シドニー | 1.5〜2年 | 1セッション AUD 27,688 |
AUD 83,064 〜110,752 |
| Master of Data Science and Innovation UTS |
シドニー | 2年 | 1セッション AUD 25,233 |
AUD 100,932 |
| Master of Machine Learning and Computer Vision ANU |
キャンベラ | 2年 | AUD 56,120/年 | 約 AUD 112,240 |
| Master of Data Science / Master of AI and Machine Learning Adelaide University |
アデレード | 2年 | AUD 57,100/年 | 約 AUD 114,200 |
| Master of Data Science and Decisions UNSW |
シドニー | 2年 | AUD 62,000/年 | AUD 128,000 |
| Bachelor of Artificial Intelligence UTS |
シドニー | 3年 | AUD 54,770/年 | 約 AUD 164,310 |
前の章の学費を見て「高い」と感じられたと思います。ただし公表されている学費は、奨学金を適用する前の定価です。とくに大学の修士は、奨学金の有無で総額が数万豪ドル単位で変わります。
| 学校・奨学金 | 減額 | 主な条件 | 申請 |
|---|---|---|---|
| Adelaide University Adelaide Academic Excellence Scholarship |
授業料50% | 成績優秀な留学生。日本人も対象 | 要申請 |
| Adelaide University Adelaide Emerging Leaders Award |
授業料25% | 成績基準を満たす留学生。日本人も対象 | 不要(自動) |
| Adelaide University Adelaide Merit Scholarship |
授業料15% | 成績基準を満たす留学生。日本人も対象 | 不要(自動) |
| ANU Chancellor’s International Scholarship |
授業料25% または50% |
在学中の授業料が減額されます | 要確認 |
| UTS Academic Excellence International Scholarship |
学費30% | 特に成績優秀な留学生 | 要申請 |
| UTS Academic Merit International Scholarship |
学費15% | 学部・大学院コースワークの留学生 | 要申請 |
| KOI Selected Nationalities Scholarship |
適用済み | 対象国に日本が明記。公表学費はすでに適用後 | 要手続き |
アンアルウェンでは、成績表をもとに「どの奨学金に届く可能性があるか」を無料で確認し、出願スケジュールを逆算してご提案します。申請書類の作成も、追加費用なしでサポートします。
| 学校・課程 | 学歴要件 | 英語の目安 | 備考 |
|---|---|---|---|
| UTS Master of Data Science and Innovation |
分野不問の学士 GPA 4/7以上、または実務2年以上 |
IELTS 6.5 (W6.0) |
文系からの現実的な入口 |
| Adelaide University Master of Data Science |
分野不問の学士 GPA 4.5/7相当、前提科目なし |
IELTS 6.5 (各項目6.0) |
ACS Professional 暫定認定 |
| UNSW Master of Data Science and Decisions |
定量分野の学士・平均70以上 微積分・線形代数の履修が必須 |
要確認 | 4専攻から選択 |
| UTS Master of Artificial Intelligence |
IT系またはその関連分野の学士 不合格科目25%以下 |
IELTS 6.5 (W6.0) |
1.5年で修了可 |
| Adelaide University Master of AI and Machine Learning |
CS・コンピュータシステム工学・ ソフトウェア工学の学士(GPA 4.5/7) |
IELTS 6.5 (各項目6.0) |
WIL 12ユニット |
| ANU Master of ML and Computer Vision |
指定16分野の学士でGPA 5/7 GPA 4/7+実務3年でも可 |
IELTS 6.5 | 推薦2通・CVが必要 |
| Kaplan Master of Business Analytics ほか |
学士号 IT以外の分野からも可 |
IELTS 6.5 前後 | 4都市から選択 |
| KOI Master of Information Technology |
IT関連分野の学士(平均55%以上) またはGrad Cert/Grad Dip of IT修了 |
要確認 | Grad Cert経由の入学も可 |
学歴と予算から、現実的な組み立ては3つに整理できます。
IELTS 6.5
UTS/Adelaide
2年
約2年就労
実務経験を積む
IELTS 6.5
UTS 1.5年
/ANU・Adelaide 2年
約2年就労
専門性で勝負
ファウンデーション
または英語
UTS Bachelor of AI
3年
約2年就労
選択肢が広い
最初の関門。学位の分野指定と数学の履修要件で、候補は半分に絞られます。ランキングを見る前に、成績証明書を見てください。
Professional level の認定はソウル協定で12か国に通用します。同じ大学でも課程ごとに認定状況が違うため、コース単位で確認が必要です。
KOI 32,000、Kaplan 40,800、UNSW 128,000。何にお金を払うのかを決めると、選択肢は一気に絞れます。
UTSのiLab、Adelaideの産業プロジェクト、ANUのインターン。企業のデータに触れた経験は、そのまま就職活動の材料になります。
「AI」という名前でも、中身は大きく違います。ディープラーニング、コンピュータビジョン、NLPが必修なのか選択なのかまで見てください。
移住を視野に入れるなら重要です。データサイエンティストとソフトウェアエンジニアではビザの道が違います(次章)。
統計・機械学習をデータに適用し、アルゴリズムやモデルを作る職種。ANZSCO 224115。SEEKの集計では給与水準は年 AUD 115,000〜135,000です。
データの収集・処理・分析・解釈を担い、レポートと可視化で伝える職種(224114)。この分野の最も現実的な最初の職です。
モデルを実運用に載せる役割。オーストラリアで最も需要の伸びが大きい職種のひとつで、市場調査では平均年収 AUD 137,500 前後という集計もあります。
ANZSCO 261313。移住の面ではこの職種が最も道が広いため、学位の内容をこの職種に寄せる設計も有効です。
業務課題を分析設計に落とす仕事。コミュニケーション力が武器になるため、技術一辺倒でない方に向きます。
AIMLのような研究機関を持つ大学から進む道。UNSW・ANUの課程は研究プロジェクトが組み込まれており、この進路を想定した構成です。
この分野は、職種の選び方でビザの選択肢が変わります。事実と制約を分けて整理します。
| ステップ | 内容 | 目安時期 |
|---|---|---|
| 01 無料カウンセリング | 学歴・履修科目・英語力・年齢・予算・卒業後の希望から、データサイエンス系かAI系かを確定します | 開始8〜12ヶ月前 |
| 02 履修要件の照合 | 成績証明書と志望課程の要件を突き合わせます。微積分・線形代数、学位の分野指定、GPA換算を確認します | 8〜12ヶ月前 |
| 03 ACS認定の確認 | 志望課程のACS認定状況(Professional/Associate/暫定)を確認します | 8〜12ヶ月前 |
| 04 英語スコアの計画 | IELTS 6.5(各項目6.0)に向けた計画。必要なら語学学校をパッケージで組み込みます | 6〜12ヶ月前 |
| 05 学校の選定・出願 | 課程内容・総額・実案件の有無で候補を確定し、出願書類の作成をサポート | 4〜8ヶ月前 |
| 06 奨学金の申請 | 要申請のものは締切から逆算して準備します | 4〜8ヶ月前 |
| 07 オファー受領・学生ビザ申請 | COE発行後、GS(Genuine Student)要件への回答作成を含めサポート | 2〜5ヶ月前 |
| 08 滞在先・保険・出発準備 | 住居手配、OSHC加入、ノートPCの準備、出発前オリエンテーション | 1〜3ヶ月前 |
アンアルウェンの強みは、留学の申し込みだけで終わらない、出発前から進学後まで続く伴走型サポートです。
「手続きだけを代行するエージェント」ではなく、「留学という大きな挑戦を一緒に考え、現地でも支え続けるパートナー」であること。それが、私たちが他の留学エージェントに負けない一番の強みです。
学校選びや出願手続きはもちろん、大学・大学院進学で重要となるGS(Genuine Student)対策、学生ビザ申請もしっかりサポート。これらを無料で受けられるため、初めての海外進学でも安心して準備を進められます。
オーストラリアには提携オフィスがあり、渡航後も学校生活や現地での手続き、困りごとを日本と現地の両方からサポートします。インターン先探しやProfessional Yearの相談にも対応できます。
一人ひとりに十分な時間をかけるため、サポート人数を毎月12名様限定としています。大手エージェントのような画一的な案内ではなく、希望する専攻、将来のキャリア、予算、英語力、生活環境まで丁寧に確認し、その方に合った留学プランをご提案します。
紹介先を幅広く並べるだけではなく、スタッフが実際に学校へ足を運び、授業や校内の雰囲気を確認したうえで、厳選した学校を紹介しています。設備やサポート体制の実態は、資料だけではわかりません。
2008年の設立以来、3,000名以上の留学を支えてきた経験と、オーストラリア留学に特化した専門知識を生かしてご提案します。IT・データ分野へ進まれた方のサポート実績もあります。
費用や労働市場の現実もそのままお伝えします。「その学部の履修科目ではUNSWには出願できません」「データサイエンティストの職種では189は使えません」──言いにくいことも含めてお伝えするのが、私たちの仕事だと考えています。
アンアルウェンは、オーストラリア留学の専門エージェントです。学校選びから渡航後のトラブル対応まで、すべて無料でサポートします。学校へ直接申し込む場合と比べて、余分な費用は一切かかりません。
文系出身でも、データサイエンスやAIの修士に出願できますか?
課程によります。データサイエンス系には、学位の分野を問わない修士があります。UTSのMaster of Data Science and Innovation(GPA 4/7以上)、Adelaide UniversityのMaster of Data Science(前提科目なし)、KaplanのMaster of Business Analytics がこれにあたります。
一方、AI・機械学習の修士は原則としてIT・CS系の学位が要件です。UTSのMaster of Artificial IntelligenceはIT系学士、Adelaide UniversityのMaster of AI and Machine Learning はCS・コンピュータ工学・ソフトウェア工学の学士が条件です。文系出身の方は、まずデータサイエンス系から入るのが現実的な順序になります。
数学が苦手ですが、大丈夫でしょうか?
率直に申し上げると、この分野は数学から逃げられません。とくにUNSWのMaster of Data Science and Decisionsは学部で微積分と線形代数を履修していること自体が出願要件です。
ただし、「入学要件としての数学」と「入学後に必要な数学」は別です。前提科目を課さない課程(Adelaide University・UTS)では、統計の基礎から積み上げる構成になっています。高校数学レベルから復習する意思があれば進めます。逆に、統計とプログラミングの両方を避けたい場合は、この分野自体が向いていません。ビジネスやマーケティングのほうが適している可能性があります。
「データサイエンス」と「AI」、どちらを選ぶべきですか?
まず出願できるかどうかで自動的に絞られます(前問のとおり)。両方に出願できる方は、目的で決めてください。
データサイエンスは、ビジネス課題の解決とデータからの意思決定が中心。就職先の幅が広く、事業会社のデータチームや分析職に直結します。AI・機械学習は、モデルそのものを作る側。技術的な専門性は高くなりますが、求人数は前者より限られます。
迷われる場合は、科目一覧を比較してください。データサイエンスの課程でも機械学習・ディープラーニングを履修できることは多く、「AI」という名前の学位でなくても、学べる内容が重なっている場合が少なくありません。
ACS認定とは何ですか。なぜ重要なのですか?
ACS(Australian Computer Society/豪州コンピュータ協会)は、オーストラリアのIT分野の職業団体で、950以上の教育プログラムを認定しています。重要な理由は2つあります。
ひとつは国際通用性。Professional level の認定課程は、ソウル協定(Seoul Accord)を通じて12か国で認められます。もうひとつは移住。ACSはIT分野の技能評価機関でもあり、認定課程の修了は評価上の説明がしやすくなります。
注意点として、同じ大学でも課程ごとに認定状況が違い、「暫定認定(provisionally accredited)」という段階もあります。コース名だけでは判断できないため、アンアルウェンでは出願前に個別に確認してお伝えします。
卒業後、オーストラリアで働けますか?永住は目指せますか?
就労は可能です。学士・修士(コースワーク)の修了者は卒業生ビザ(サブクラス485)で約2年間就労できます(申請時 原則35歳以下)。
永住については、職種の選び方で道が変わります。Data Scientist(ANZSCO 224115)はCSOLには掲載されていますが、MLTSSLには載っていません。そのため独立技術移住(189)や州推薦(190・491)には出願できず、雇用主のスポンサーを得る482・186が中心のルートになります。一方、Software Engineer(261313)はMLTSSL掲載です。
ただし261313も、2025年のJobs and Skills Australia の調査で全州の「不足職種」から外れており、189の招待は競争が厳しくなっています。制度上の道はありますが、点数と職種設計を最初から意識する必要があるのが現状です。
Professional Year は使えますか?
ITの学位を修了した方が対象です。Professional Year Program(44週)は、座学と企業インターンで構成される職業研修プログラムで、修了すると技術移住の点数計算で5点が加算されます。対象はIT・会計・エンジニアリングの3分野のみ。
ただし点数の加算が意味を持つのは、そもそも点数制のビザ(189・190・491)に出願できる職種の場合です。データサイエンティスト(224115)で申請する場合は該当しません。ソフトウェアエンジニア等で評価を取る設計をしている方にとっては有効な5点になります。この判断は学校選びの段階から関わってきます。
大学とカレッジ、どちらがいいですか?
目的で決まります。研究職や博士課程、Go8のブランドが必要なら大学(UNSW・ANU)。就労と実務経験が目的なら、カレッジで十分です。
費用差は非常に大きく、KOIの総額 AUD 32,000、Kaplanの40,800に対し、UNSWは128,000。差額の約9万豪ドル(約880万円)で何を買うのかを決めると答えが出ます。
ひとつ補足すると、この分野の採用では「何を作ったか・何を分析したか」が学校名以上に見られます。費用を抑えて滞在期間と実務経験に配分するのは、十分に合理的な戦略です。
総額でいくら必要ですか?
ルートによって大きく変わります。KOIの修士なら学費 AUD 32,000(ニューカッスル校 25,600)、Kaplanの Master of Business Analytics で 40,800、UTSのMaster of Artificial Intelligence(1.5年)で 83,064、Adelaide Universityで約 114,200、UNSWで 128,000。
これに生活費(学生ビザの財政要件は単身12ヶ月で AUD 29,710)、OSHC、ビザ申請料 AUD 2,500〜、ノートPC(この分野は AUD 2,000〜3,500 を見込んでください)が加わります。奨学金を適用すると大学の修士は数万豪ドル下がりますので、定価のまま判断しないでください。無料でシミュレーションをお作りします。
在学中にデータ関連の仕事はできますか?
できます。学生ビザでは就学期間中は2週間あたり48時間まで、長期休暇中は制限なく就労できます。「週20時間まで」という説明は古い情報です。
この分野は分析・可視化の受託案件やリモート業務に関わりやすいのが特徴で、Kaggleの成績、GitHubに公開した分析コード、実データを扱ったプロジェクトが、そのままポートフォリオになります。UTSのiLabやAdelaide Universityの産業プロジェクトのように、企業案件が課程に組み込まれているものを選ぶと、卒業時点で語れる実績が変わります。
エージェントを通すと費用は高くなりますか?
いいえ。アンアルウェンのサポートはすべて無料です。学校へ直接申し込む場合と、支払う学費は変わりません。学校選び、履修要件の照合、ACS認定の確認、出願書類、奨学金の申請、GS(Genuine Student)ステートメント、学生ビザ申請、住居手配、渡航後のサポートまで、追加費用なしでご利用いただけます。なお、学校が定める出願料(AUD 100〜150程度)は、エージェント経由・直接申込を問わず学校に支払うものです。
データサイエンス・AIと近い分野、あわせて検討される方が多いページをまとめました。
ソフトウェア開発、サイバーセキュリティ、クラウドを含む分野全体。移住の面ではソフトウェアエンジニアのほうが職種リスト上は有利です。
ビジネスアナリティクスやデータを使った経営に関心がある場合の選択肢。技術と経営の橋渡しを目指す方に。
データ分析とマーケティングテクノロジーの領域で重なります。数字を扱いつつ、事業側に近い仕事をしたい方に。
技術系で移住を重視する場合の比較対象。こちらの主要職種はMLTSSLとCSOLの両方に掲載されており、独立技術移住も対象です。
まずは気軽にご相談ください。
相談・お見積りはすべて無料です。
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