オーストラリアで
環境エンジニアリング・再エネを学ぶ

大学比較 / 学費 / EA認定 / 永住ルート

オーストラリアの電力の 43% は、すでに再生可能エネルギーです。政府目標は 2030年に82%。 ただし、その転換は予定どおりには進んでいません人と技術が足りないからです。 この分野を学ぶ意味は、そこにあります。

EA認定の有無を無料で確認する 学費を見る

Cost
41,990A$/年(マードックの認定学士・4年)4年総額 167,960 A$。UNSWは 265,500 A$(差は約950万円)認定修士なら RMIT が 2年総額 約99,840 A$
Entry
6.0IELTS〜/学士4年・修士1〜2年
Life
3,200A$/月の目安(在学中の就労)
Outcome
112,000A$/年 この職種群の中央値
この分野で最も重要なのはEngineers Australiaの認定です。同じ大学に認定・暫定認定・非認定が混在するため、コース単位での確認が欠かせません。学費・認定状況は毎年改定されるため、出願時の最新情報を無料でお調べします。

Summary — 3分でわかる

このページの結論

01

最も重要なのは、大学名でも学費でもなく「Engineers Australia の認定の有無」です

認定課程を出ればワシントン協定により日本でも通用する学位になり、豪州で技術者として登録する道も開けます。非認定課程だと、その土台が最初からありません。そして同じ大学の中に認定課程と非認定課程が混在します。

02

学費の幅が大きい分野です

学士4年の総額で、マードック大学 A$167,960、UNSW A$265,500。差は約950万円。しかも両方ともEA認定(Professional Engineer)です。何にお金を払うのかを分けて考える必要があります。

03

移住との相性は、留学分野の中でも良い部類です

環境エンジニア(233915)と電気エンジニア(233311)はMLTSSLとCSOLの両方に掲載。MLTSSL掲載職種は、雇用主のスポンサーなしで申請できる独立技術移住(189)の対象になり得ます。

04

ただし、豪州の再エネ転換は順調ではありません

2025年に最終投資決定に至った新規再エネ発電はわずか2.3GWで、過去10年でも低い水準。政府のCIS(容量投資スキーム)で選定された65件のうち、稼働に至ったのは1件です。この事実は伏せません。裏返せば、それが人材不足の正体でもあります。

05

「太陽光の設置技術者になる」ルートは、留学からは遠いと考えてください

豪州でパネルを設置するには無制限電気工事士免許が要り、留学生が短期間で取れるものではありません。この分野の留学は「設計・解析・評価・管理」側の仕事に就くための道です。

06

日本の工学部出身の方には、短いルートがあります

出身課程がJABEE認定なら、日本もワシントン協定の加盟国(2005年〜)なので、Engineers Australia の技能評価を協定ルート(約A$539・8〜12週)で受けられます。非認定課程だとCDR(約A$1,034・10〜16週)まず母校の認定状況を確認してください。

職業リスト・認定状況は毎年見直されます。最新の可否は登録移民エージェント(MARA登録)にご確認ください。本ページの記載は一般的な情報提供であり、個別の移民アドバイスではありません。

01 — Two fields

この分野とは ── 2つの領域の違い

「環境エンジニアリング・再生可能エネルギー」はひとつの分野のように語られますが、 大学の中では別々の学位です。まずここを分けないと、学校選びが最初からずれます。

環境エンジニアリングは、人間の活動が環境に与える負荷を、工学の手段で減らす分野です。 上下水道、廃棄物処理、土壌汚染の浄化、大気・騒音の管理、環境影響評価。 土木工学に近い立ち位置で、鉱山・建設・自治体・水道公社が主な就職先になります。

再生可能エネルギー工学は、電気をつくり、送り、貯める技術です。 太陽光発電、風力、蓄電池、電力系統への統合。 こちらは電気工学に近く、発電事業者・送電会社・エンジニアリング会社・メーカーが主戦場です。

環境エンジニアリング

土木工学の系譜

水・廃棄物・汚染・環境影響評価。鉱業と建設が盛んな豪州では需要が安定しています。

再生可能エネルギー工学

電気工学の系譜

太陽光・風力・蓄電池・電力系統。いま最も投資が集まっている領域です。

両方にまたがる領域

工学以外からも

カーボンアカウンティング、エネルギー効率、持続可能性コンサルティング。工学の学位でなくても入れるのがこの領域です。

この分野は「環境が好き」だけでは務まりません。4年間、微積分・線形代数・熱力学・電磁気学・流体力学と付き合うことになります。逆にいえば、数学と物理に抵抗がない方にとっては、環境への関心を仕事に変換できる数少ないルートです。文系のバックグラウンドから環境分野を目指す場合は、工学ではなく環境科学・サステナビリティ経営の学位のほうが現実的で、そちらもご相談いただけます。

02 — Six areas

分野の選び方 ── 6つの領域

太陽光発電(フォトボルタイクス)

UNSWが世界を主導

セル・モジュール設計、発電所の設計と解析。この領域で世界を主導してきたのが UNSW です。世界の太陽光モジュールの約9割に、同大学発の技術が使われています。

風力・その他の再エネ

立地で変わる

風力、水力、バイオマス、地熱、波力。豪州は資源が広く分布しており、大学の立地によって実物に触れられる技術が変わります

電力系統・蓄電池

最も人が足りない

いま最も人が足りない領域。再エネを大量に入れると系統が不安定になるため、統合と制御ができる技術者が求められています。豪州の大型蓄電池容量は2025年に233%増えました。

水・廃棄物・汚染制御

雇用が安定

環境エンジニアリングの中核。上下水道、廃棄物処理、土壌・地下水の浄化。景気に左右されにくく、自治体・水道公社という安定した雇用先があります。

環境影響評価・環境コンサルティング

案件が途切れにくい

開発案件の環境アセスメント。鉱業・建設が基幹産業の豪州では、ほぼすべての大型プロジェクトに必要とされる業務です。

エネルギー政策・脱炭素経営

工学以外からも

政策設計、カーボンアカウンティング、企業のサステナビリティ部門。工学以外の学位からも入れる領域で、ANU の学際プログラムがここに当たります。

03 — Why Australia

なぜオーストラリアで学ぶのか

01 / ORIGIN

太陽光発電の技術は、この国から生まれた

UNSWの School of Photovoltaic and Renewable Energy Engineering(SPREE)は、世界の太陽光産業の発祥地といわれます。1983年にマーティン・グリーン教授らが発明したPERC型セル、そしてTOPCon。この2つの技術が、2020年以降に世界で生産されたシリコン太陽電池モジュールの9割以上を占めています。つまり、いま日本の屋根に載っているパネルの多くは、シドニーで生まれた技術で動いています。

02 / LIVING LAB

国全体が実験場になっている

オーストラリアは屋根置き太陽光の普及率が世界最高の国です。2025年6月時点で420万軒の住宅・小規模事業所に合計26.8GWが設置され、およそ3軒に1軒が太陽光を載せています。南オーストラリア州では住宅の半数を超えました。これほど分散型電源が入った電力網は世界的にも例がなく、「再エネを大量に入れたときに何が起きるか」を、実物で学べる環境になっています。2025年には家庭用蓄電池の販売が260%増、大型蓄電池の容量が233%増。豪州は系統用蓄電池の市場規模で世界第3位になりました。

03 / WASHINGTON

学位が国際的に通用する(ワシントン協定)

Engineers Australia の認定を受けた工学課程は、ワシントン協定を通じて日本・米国・英国・カナダ・シンガポールなど21以上の国・地域で「実質的に同等」と扱われます。豪州で取った学位が、帰国後も他国でも土台になるということです。これは他の留学分野にはあまりない性質です。たとえば観光やビジネスの学位は「どこで取ったか」が評価に影響しますが、認定工学課程は制度として相互承認されています。

04 / THE GAP

国家目標と現実のギャップが、そのまま需要になっている

豪州政府は2030年に電力の82%を再エネにするという目標を掲げ、容量投資スキーム(CIS)で40GWの上積みを狙っています。ただし率直に書きます。これは予定どおりに進んでいません。2025年に最終投資決定に至った新規再エネ発電は2.3GWで過去10年でも低い水準。CISで選定された65件のプロジェクトのうち、最終投資決定に至ったのは9件、稼働しているのは1件です。この遅れの一因が、人材不足です。2030年までに電気技術者だけで3万2,000人の追加が必要とされ、クリーンエネルギーのインフラ建設には45万人 ── 2030年までの豪州の雇用増加の3分の1に相当する人手が要ると試算されています。

カウンセラーから、ひとつ補足を。この分野のご相談では、最初に「数学と物理はどこまでやってきましたか」を必ず伺います。日本の高校で数学IIIと物理を履修していれば、4年制の工学課程に必要な下地はあります。逆にそこがまったくの白紙だと、入学できても1年目で行き詰まる可能性が高い。ここは正直にお伝えしています。

もうひとつ、必ずお伝えしているのが「Engineers Australia の認定を、コース単位で確認してください」ということです。大学のブランドではなく、そのコースが認定されているかで将来が変わります。実際、UNSWの Master of Engineering Science(Environmental Engineering)は非認定ですし、カーティン大学の環境工学メジャーは新設のため現在「暫定認定を申請中」です。日本語の情報サイトではここが書かれていないことが多いので、私たちが最新の認定状況を確認してお伝えします。

04 — Accreditation

Engineers Australia 認定 ── 最重要ポイント

この分野を学ぶうえで、学費よりも大学名よりも先に確認すべきものです。

認定には3つの段階がある

認定レベル該当する学位国際協定意味
Professional Engineer
最上位
4年制の Bachelor of Engineering (Honours)ワシントン協定21以上の国・地域で相互承認。この分野で目指すべき水準
Engineering Technologist3年制の Bachelor of Engineering Technology 等シドニー協定技術者として認められるが、Professional Engineer とは職域が異なる
Engineering AssociateAdvanced Diploma 等ダブリン協定準専門職。移住の技能評価では上2つより不利
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この違いが具体的に効く場面。マードック大学には Bachelor of Engineering Honours(4年・Professional Engineer 認定)Bachelor of Engineering Technology(Engineering Technologist 水準)の両方に「Electrical and Renewable Energy Engineering」という同じ名前のメジャーがあります。コース名だけを見ると同じに見えますが、学位のレベルも国際承認の枠組みも別物です。この種の取り違えは、実際に起こります。

認定が確認できている課程・そうでない課程(2026年8月時点)

課程大学EA認定の状況
BE (Honours) Renewable Energy/Photovoltaics and Solar EnergyUNSW✓ Professional Engineer として完全認定
ワシントン協定により国際的に承認
BE Honours(電気・再エネ/環境/産業制御の3メジャー)マードック大学✓ 3メジャーすべて Professional Engineer として完全認定
Master of Engineering (Environmental Engineering)RMIT✓ 認定済み
ワシントン協定で承認
Master of Engineering (Renewable Energy)UNSW△ 暫定認定
Professional Engineer 水準。完全認定までワシントン協定による国際承認は保留
Master of Engineering (Sustainable Energy)RMIT△ 暫定認定
2026年入学者対象
Environmental Engineering メジャー(BEng Hons)カーティン大学△ 新設のため暫定認定を申請中
出願前に必ず最新状況の確認が必要
Master of Engineering Science (Environmental Engineering)UNSW✗ 非認定
大学が明示。専門性を深める目的の課程で、技術者登録を目的としていません
Master of Energy ChangeANU工学課程ではありません
政策・法・経済・科学の学際プログラム。EA認定の対象外です
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※ 認定状況は大学の公表情報にもとづく2026年8月時点のものです。暫定認定は完全認定に移行することも、されないこともあります。出願前に必ず最新の認定状況を確認します。この確認は無料です。

日本の工学部を出ている方へ ── JABEE認定なら近道があります

日本は2005年からワシントン協定の加盟国です。認定機関はJABEE(日本技術者教育認定機構)。 出身課程がJABEE認定を受けていれば、Engineers Australia の技能評価を協定ルートで受けられます。

  • 協定ルート(JABEE認定課程の卒業生):費用 約 A$539、処理期間 8〜12週
  • 豪州の認定課程の卒業生:費用 約 A$335.50
  • CDR(Competency Demonstration Report)ルート:費用 約 A$1,034(2026年7月〜)、処理期間 10〜16週。3本のキャリアエピソードと要約書、CPD記録を英語で作成する必要があります

費用差より、作業量と時間の差が大きいのが実際です。まず母校の学科がJABEE認定を受けていたか(在籍時に認定されていたか)を確認することをおすすめします。ただしJABEE認定を受けている学科は日本の工学系学科の一部にとどまるため、確認は必須です。

05 — Bachelor

学士(4年)の選択肢

この分野の学士はほぼすべて4年制の Honours 課程です。3年で終わる学位はないと考えてください。EA認定の要件が4年制だからです。

UNSW(ニューサウスウェールズ大学) / シドニー

世界最高峰

太陽光発電の研究で世界を主導してきた大学です。1983年にPERC型セルを発明し、その技術は現在の世界の太陽電池モジュールの約9割に使われています。この分野を本気でやるなら、費用が許す限り第一候補になります。

  • Bachelor of Engineering (Honours) (Renewable Energy)|4年
  • 留学生学費:A$61,500/年(2026年・初年度)/総額の目安:A$265,500/キャンパス:ケンジントン(シドニー)
  • 認定:Engineers Australia の Professional Engineer として完全認定。ワシントン協定により国際的に承認されます
  • 学ぶ内容:太陽熱システム、太陽光発電、風力、バイオマス/実務:60日間の産業訓練が卒業要件
  • 入学基準:Lowest Selection Rank 94.0(2026年)/数学Extension 1・物理の知識を前提
  • 姉妹課程として Bachelor of Engineering (Honours) (Photovoltaics and Solar Energy) もあり、こちらは太陽光に特化した構成です
  • 向いている方:太陽光・蓄電池の技術を突き詰めたい方、研究職や海外メーカーを視野に入れる方、費用より内容を優先できる方
UNSWのページ

マードック大学 / パース

費用対効果が最も良い

この分野で最もバランスが良い選択肢です。UNSWと同じ Professional Engineer 認定でありながら、4年総額でおよそ1,000万円安く済みます。しかも Electrical and Renewable Energy/Environmental/Industrial Control and Automation の3メジャーすべてが完全認定です。

  • Bachelor of Engineering Honours|4年
  • 留学生学費:A$41,990/年(2027年・初年度の目安)/総額の目安:A$167,960/キャンパス:パース(西オーストラリア州)
  • 認定:3メジャーすべて Engineers Australia の Professional Engineer として完全認定(ワシントン協定)
  • 実務:450時間の承認済み就業経験+報告書が卒業要件/入学基準:ATAR 80相当
  • 英語要件:学部標準は IELTS 総合6.0(各6.0)と、豪州の大学としては低めの設定です
  • 向いている方:認定を確保しつつ費用を抑えたい方、西オーストラリア州の資源・エネルギー産業に近い環境で学びたい方、英語要件で一段の余裕がほしい方

※ マードック大学の International Welcome Scholarship は対象国リストに日本が含まれていません(2026年8月時点)。奨学金を前提に総額を組む場合はご注意ください。

マードック大学のページ

ECU(エディス・コーワン大学) / パース

英語要件が低め

再エネに正面から名前を掲げた学位を持つ大学です。Bachelor of Engineering (Electrical and Renewable Energy) Honours は、電力工学を土台に太陽光・風力・水力・バイオマス・地熱と、それらを既存の配電網に統合する技術を扱います。

  • 期間:4年/キャンパス:ジュンダラップ(パース)/英語要件:IELTS Academic 総合6.0(各6.0以上)
  • 実務:卒業前に最低12週間の専門実務経験が必要
  • 1年目は全工学課程共通の8ユニット。1年目終了時に他の工学分野へ変更しても不利にならない構成です
  • 留学生学費:要確認(公式サイトが単位従量制のため、履修構成で変わります。無料でお調べします)
  • 向いている方:専攻を1年目に決めきれない方、英語要件で余裕を確保したい方、パースで学費を抑えたい方
ECUのページ

カーティン大学 / パース

資源産業に近い・要注意

工学分野で評価の高い大学で、Bachelor of Engineering (Honours) はEA認定を受けています。近年 Environmental Engineering メジャーが新設され、地盤工学、流体力学、代替エネルギー、水理・水文学、プロセス制御を扱います。

  • 期間:4年/キャンパス:ベントレー(パース)/工学系の留学生学費:A$47,652/年程度(2027年・履修ユニットにより変動)
  • 1年目は全工学共通の Engineering First Year ののち専攻を決定

ただし、この環境工学メジャーは新設のため「暫定認定を申請中」の段階です(2026年8月時点)。認定を前提に進路を設計する場合、この点は看過できません。同じ大学の他の工学メジャーは認定済みなので、目的次第では別メジャーを選ぶほうが安全な場合があります。

カーティン大学のページ

※ 上記は各大学の公表情報にもとづく代表例です。学費・要件・開講状況・認定状況は年度により変更されます。ご希望の都市・予算に合う学校を、最新情報で無料にてお調べします。

06 — Master

修士(1〜2年)の選択肢

すでに理工系の学位をお持ちの方、社会人からの転換を考えている方は、修士のほうが期間も費用も現実的です。 ただしここでも認定の有無が分かれます。

RMIT / メルボルン

認定修士の本命

この分野の修士では、認定と費用のバランスが最も良い選択肢です。環境工学と持続可能エネルギーの2つの修士を、メルボルン中心部のキャンパスで開講しています。

  • Master of Engineering (Environmental Engineering)|2年 ── 留学生学費:A$49,920/年(2027年)/総額の目安 約 A$99,840
  • 認定:Engineers Australia 認定済み(ワシントン協定により国際的に通用)/英語要件:IELTS 総合6.5(各6.0以上)
  • 入学要件:工学・理学・技術系の学士(GPA 2.0/4.0以上)/関連業界経験3年以上でGPA要件を緩和実務経験10年以上なら学位なしでも検討対象
  • 進路:環境保護局・水道公社などの政府機関、環境コンサルティング、インフラ企業、鉱業、廃棄物処理、地方自治体
  • Master of Engineering (Sustainable Energy)|2年 ── 同 A$49,920/年。認定:Professional Engineer 水準で暫定認定(2026年入学者対象)
  • 就職先の実績:Melbourne Water、Honeywell、AGL Energy、Origin Energy、DNV GL – Energy など
  • 向いている方:理工系の学位をすでに持つ方、社会人経験で要件を満たせる方。実務経験で入学要件を満たせる設計になっているのが、この2課程の大きな特徴です
RMITのページ

マードック大学 / パース

学費最安・ただし工学課程ではない

費用を最優先する場合の選択肢です。Master of Renewable and Sustainable Energy は工学課程ではなく、再エネシステム設計・建物のエネルギー効率評価・気候変動リスク評価・エネルギー政策を横断的に扱う構成です。

  • 期間:2年/留学生学費:A$44,560/年/総額 A$89,120
  • 入学要件:学士(AQFレベル7)以上、または同等の訓練・関連分野の職務経験/キャンパス:パース(留学生向けのオンライン開講もあり
  • 特定ユニットの修了により、Clean Energy Council や Infrastructure Australia の専門認定の要件に充当できる場合があります
  • 修了要件に研究論文(dissertation)が含まれます

注意点:この課程は Engineers Australia の工学認定を目的としたものではありません。「技術者として登録する」より「エネルギー分野の専門職・政策・コンサルティングに進む」ための課程です。目的が前者なら、RMITの認定修士かマードック大学の学士(BE Honours)を選ぶことになります。

ANU(オーストラリア国立大学) / キャンベラ

政策・学際

Master of Energy Change は、Fenner School of Environment and Society が提供する学際プログラムです。エネルギー転換を、技術だけでなく政策・法・経済・環境規制の側面から扱います。首都キャンベラという立地上、政府機関との距離が近いのが特徴です。

  • 期間:2年(96ユニット以上、うち24ユニットは8000番台)/留学生学費:A$56,120/年(2026年・目安)
  • 入学要件:学士(GPA 5.0/7.0以上)+関連分野の8科目(同じくGPA 5.0/7.0以上)
  • 進路:政府・政策機関、研究機関、国際開発・援助機関、多国籍企業
  • 注意点:工学課程ではないため Engineers Australia の認定対象外です。技術者登録や工学系の技能評価を目的とする場合、この課程では要件を満たしません
  • 向いている方:政策・規制・エネルギー経済に関心がある方、国際機関や政府系を目指す方、技術より制度設計に軸足を置きたい方
ANUのページ

UNSW の修士 / シドニー

名前が似ていて認定が違う

UNSWには複数の修士があり、名前が似ていて認定状況が違います。ここは特に注意が必要です。

  • Master of Engineering (Renewable Energy)|2年:A$61,000/年、総額 A$127,000。Professional Engineer 水準で暫定認定。96ユニット+60日の専門実務。入学要件は工学系4年制学士(平均65%以上)または3年制 Engineering Science(同75%以上)
  • Master of Engineering Science (Photovoltaics and Solar Energy)|1〜2年:A$61,000/年、総額 A$127,000
  • Master of Engineering Science (Environmental Engineering)|1〜2年:A$61,000/年、総額 A$127,000。大学が「非認定課程」と明示しています。専門性を深めるための課程であり、技術者登録の要件を満たすためのものではありません

4年制の学士(優等)をすでに持っている場合、既修得単位の認定により Master of Engineering Science を1年で修了できる可能性があります。期間と費用が半分になるため、日本の工学部を出ている方には検討する価値があります。

※UNSWは一部プログラムで2026年入学の新規留学生受付を終了しており、2027年入学の申請が開けています。希望する開始時期の受付状況は個別にお調べします。

07 — Tuition

学費比較(2026-27年・目安)

留学生向けの公表学費です。この分野は大学間の差が非常に大きいため、総額で比較してください。

課程/大学所在地期間学費(年)総額の目安EA認定
BE Honours(電気・再エネ/環境)
マードック大学
パース4年A$41,990
2027年
A$167,960
認定学士で最安
✓ 完全認定
BE (Honours) Renewable Energy
UNSW
シドニー4年A$61,500
2026年
A$265,500
世界最高峰
✓ 完全認定
BE (Electrical and Renewable Energy) Honours
ECU
パース4年要確認
単位従量制
要確認
BEng (Hons) 環境工学メジャー
カーティン大学
パース4年約 A$47,652
2027年・変動あり
約 A$190,600△ 申請中
Master of Engineering(環境/持続可能エネルギー)
RMIT
メルボルン2年A$49,920
2027年
約 A$99,840
認定修士の本命
✓ 認定△ 暫定
Master of Renewable and Sustainable Energy
マードック大学
パース2年A$44,560A$89,120対象外
工学課程ではない
Master of Engineering (Renewable Energy)
UNSW
シドニー2年A$61,000
2026年
A$127,000△ 暫定認定
Master of Energy Change
ANU
キャンベラ2年A$56,120
2026年
約 A$112,240対象外
学際プログラム
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この表から読み取ってほしいこと。学士4年で マードック大学 A$167,960 と UNSW A$265,500。差は A$97,540(約950万円)です。そして両方とも Engineers Australia の完全認定(Professional Engineer)

つまり「認定された技術者になる」という目的だけなら、この差額を払う必要はありません。UNSWに払う差額は、太陽光研究の世界的中心にいることの対価です。目的が研究職や技術開発なら意味がありますが、実務エンジニアとして働くことが目的なら、費用を抑えて残りを生活費や語学に回すほうが合理的な場合があります。ここを混同したまま「有名だから」で選ぶと、1,000万円の差が目的なく生まれます。

学費以外にかかる費用(目安)

  • 出願料:A$100〜150程度(大学により異なる)
  • 教材・実験・製図関連費用:A$500〜1,500程度(工学系は他分野より高め
  • OSHC(海外学生健康保険):年間 A$700〜900程度(単身)。4年制の場合は4年分必要です
  • 学生ビザ申請料:2026年7月1日以降 A$2,500〜
  • 生活費:学生ビザの財政要件は単身12ヶ月で A$29,710。パース・キャンベラはシドニー・メルボルンより抑えられます
  • Engineers Australia の技能評価料:協定ルート 約 A$539/CDRルート 約 A$1,034(2026年7月〜)

08 — Entry requirements

入学条件・英語力の目安

大学・課程学歴・前提知識英語の目安備考
UNSW
学士
高校卒業+進学要件。数学Extension 1・物理の知識を前提IELTS 6.5相当Lowest Selection Rank 94.0(2026年)
マードック大学
学士
高校卒業+ATAR 80相当IELTS 6.0(各6.0)学部標準としては低めの設定
ECU
学士
高校卒業+進学要件IELTS 6.0(各6.0)1年目は全工学共通
RMIT
修士
工学・理学・技術系の学士(GPA 2.0/4.0)/業界経験3年以上でGPA要件緩和実務10年以上なら学位なしも検討対象IELTS 6.5(各6.0)社会人からの転換に最も現実的
UNSW
修士
工学系4年制学士(平均65%以上)または3年制 Engineering Science(同75%以上)IELTS 6.5相当4年制学士なら1年修了の可能性あり
ANU
修士
学士(GPA 5.0/7.0以上)+関連分野8科目IELTS 6.5相当工学以外の学位からも出願可
マードック大学
修士
学士(AQFレベル7)以上、または同等の訓練・関連職務経験IELTS 6.5相当一部ユニットで物理の前提知識あり
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英語より、数学と物理のほうが壁になります。この分野の英語要件は IELTS 6.0〜6.5 で、看護(7.0以上)や教員課程(7.0)より現実的です。ただし入学後に待っているのは、英語で書かれた微積分・線形代数・熱力学・電磁気学です。

日本の高校で数学IIIと物理を履修していれば下地は足ります。履修していない場合、あるいは文系出身の場合は、ファウンデーションコースや大学付属のパスウェイで先に補う設計が必要です。ここを飛ばすと1年目で行き詰まります。

各校の正確な要件は年度により変わります。出願前に最新条件を無料で確認します。

09 — Routes

4つの進み方 ── 今どこにいるかで、道が変わります

同じ「環境エンジニアになりたい」でも、現在の学歴と職歴によって最短ルートはまったく違います。ご自身に近いものをご覧ください。

Route 01

高校卒業から ── 学士4年

最も王道のルートです。Engineers Australia の Professional Engineer 認定を受けた4年制 Honours 課程に進みます。

  • 高校卒業(ATAR相当/数学・物理の履修が実質的な前提
  • 英語が不足する場合:語学学校または大学付属の英語課程
  • 数学・物理が不足する場合:ファウンデーションコース(1年)
  • 学士(BE Honours)4年 ── マードック大学なら総額 A$167,960、UNSWなら A$265,500
  • 在学中に 450時間(マードック)/60日(UNSW)/12週(ECU)の実務経験
  • 卒業 → 卒業生ビザ(485)で就労 → 経験を積む

所要:4年(+準備期間)。費用は最も大きいですが、認定と実務経験が最初から組み込まれている点が強みです。

Route 02

日本の理工系大学から ── 修士1〜2年

期間と費用の両方で最も効率が良いルートです。日本の工学部・理学部を卒業している方は、ここから入るのが基本になります。

  • 日本の理工系学士(4年制)→ RMIT Master of Engineering(環境/持続可能エネルギー)2年・総額 約 A$99,840
  • あるいは UNSW Master of Engineering Science ── 4年制学士なら既修得単位の認定で1年修了の可能性
  • 英語要件:IELTS 6.5(各6.0)が中心
  • 卒業 → 卒業生ビザ(485)→ 就労

あわせて確認しておきたいこと。日本の大学の学科が JABEE認定を受けている場合、Engineers Australia の技能評価で協定ルート(約 A$539)が使え、CDR(約 A$1,034)を書かずに済みます。ご自身の出身学科がJABEE認定かどうかは、進路設計の前に確認する価値があります。

Route 03

社会人・文系出身から ── 実務経験を使う

このルートが成立するかどうかは、大学によって明確に分かれます。

  • RMIT:関連業界経験3年以上でGPA要件を緩和実務経験10年以上なら学位がなくても検討対象
  • マードック大学の Master of Renewable and Sustainable Energy:学士または同等の訓練・関連職務経験で出願可(ただし工学認定は対象外)
  • ANU Master of Energy Change:工学以外の学位からも出願可(同じく認定対象外)
  • いずれも該当しない場合:学士(4年)から積み上げるルートになります

正直に言えば、認定エンジニアを目指す場合、社会人・文系からの近道はほとんどありません。ただし「エネルギー分野の専門職」を目標にするなら、認定を経由しない課程でも十分に射程に入ります。目的の設定次第です。

Route 04

すでに技術者として働いている方 ── 認定だけを取る

日本ですでに工学系の実務経験がある方は、留学せずに Engineers Australia の技能評価だけを受けるという選択もあります。

  • 出身学科が JABEE認定なら協定ルート(約 A$539・審査が簡素)
  • 非認定なら CDR(Competency Demonstration Report)ルート(約 A$1,034)── 3つのキャリアエピソードと要約報告書を英語で執筆
  • 技能評価 → 永住申請(189/190/491)または雇用主指名(186/482)

ただし、この道には現実的な難所があります。技能評価に通っても、実際に採用されるかは別問題です。オーストラリアの雇用主は「豪州での実務経験」を重視する傾向が強く、留学して現地の学位と実務経験を得るルートのほうが、就職の面では有利に働くことが多いのが実情です。費用だけを見て技能評価ルートを選ぶと、資格はあるのに仕事が決まらない状態になり得ます。

10 — How to choose

学校選びで、ここだけは外さないでください

この分野は選び方を間違えたときの損失が大きい分野です。理由は、4年・1,000万円単位の投資でありながら、「認定されているか」という一点で結果が変わるからです。

01

コース名ではなく、コースコードで認定を確認する

これが最重要です。Engineers Australia の認定は大学単位ではなく、課程・メジャー単位で与えられます。同じ大学、似た名前の課程で、認定・暫定認定・非認定が混在します。

実例:UNSW の Master of Engineering (Renewable Energy) は暫定認定、Master of Engineering Science (Environmental Engineering) は大学が「非認定」と明示。名前は数語の違いです。カーティン大学の環境工学メジャーは暫定認定を申請中の段階です。

確認方法:Engineers Australia の認定課程検索で、大学名と正式なコース名を照合してください。パンフレットの「認定」表記ではなく、認定機関側のリストで確認するのが確実です。

02

「その課程が工学課程かどうか」を見分ける

再エネ・環境の名前が付いた課程には、工学課程と、政策・科学・マネジメント系の課程が混在しています。後者は技術者登録の対象になりません。

目安:Bachelor of Engineering (Honours)/Master of Engineering は工学課程。Master of Energy Change/Master of Renewable and Sustainable Energy/Master of Environmental Science は工学課程ではありません。どちらが良い悪いではなく、目的が違うだけです。技術者登録が目的なら前者、政策・コンサル・企業のサステナビリティ部門が目的なら後者でも十分機能します。

03

実務経験(Industrial Training)の要件と支援体制

認定課程には必ず実務経験の要件があります(マードック450時間/UNSW 60日/ECU 12週)。これは卒業要件です。満たさなければ卒業できません。

確認すべきは「大学が配属先の紹介をするのか、学生が自力で探すのか」です。留学生にとって、この差は非常に大きいものです。自力で探す設計の場合、英語での応募・面接をこなす必要があり、卒業時期が後ろにずれるリスクがあります。

04

ANZSCOコードから逆算する

永住を視野に入れるなら、目指す職種のANZSCOコードが技能職リストに載っているかを先に確認してください。

Environmental Engineer(233915)と Electrical Engineer(233311)は MLTSSL と CSOL の両方に掲載されています。これは雇用主指名(482/186)だけでなく、独立技術移住(189)も理論上は射程に入るということです。この分野の大きな利点です。

05

都市を、産業の所在地から選ぶ

パース(西オーストラリア州)は資源・エネルギー産業の中心で、水素・再エネの大型計画が集まります。マードック大学とECUがここにあり、学費も生活費もシドニーより抑えられます。

シドニーはUNSWの太陽光研究とエネルギー企業の集積。メルボルンはRMITと、水道公社・環境系コンサル。キャンベラは政策・規制の中心です。「有名だから」ではなく「働きたい場所の産業がどこにあるか」で選ぶと、実務経験も就職も探しやすくなります。

06

総額で比較する(年額ではなく)

年額 A$41,990 と A$61,500 の差は、4年では A$97,540(約950万円)になります。しかも両方とも同じ Professional Engineer 認定です。

差額を払う理由が説明できるなら、払う価値があります。UNSWの太陽光研究は世界最高峰で、研究職や技術開発を目指すなら意味があります。説明できないなら、その950万円は生活費・語学・実務経験の期間に回したほうが、結果につながります。

11 — Career

卒業後の進路 ── オーストラリアと日本、両方で

この分野の学びは、オーストラリアに残る場合も、日本に帰る場合も、どちらでも使えます。むしろ日本側の需要のほうが、いま急速に立ち上がっています。

オーストラリアで働く場合

主な就職先

  • 電力・エネルギー事業者:AGL Energy、Origin Energy など(RMIT修了生の就職実績として公表されています)
  • 水道・環境の公的機関:Melbourne Water、州の環境保護局(EPA)、地方自治体
  • エンジニアリング・コンサルティング:環境影響評価、汚染サイトの修復、廃棄物処理設計
  • 資源・鉱業:とくに西オーストラリア州。環境許認可・排水処理・修復計画
  • 再エネ開発・技術認証:DNV(旧 DNV GL – Energy)などの認証機関
  • 制御・自動化:Honeywell など(同じくRMITの就職実績)

職種のイメージ

  • Environmental Engineer(233915):水処理、大気・土壌汚染、廃棄物、環境影響評価
  • Electrical Engineer(233311):発電・送配電、系統連系、蓄電池システム
  • Energy Analyst/Sustainability Consultant:建物のエネルギー効率評価、脱炭素計画の策定
  • Project Engineer:太陽光・風力の開発案件の設計・工程管理

ひとつ、はっきり書いておきたいことがあります。「太陽光パネルの設置工事」を仕事にしたい場合、オーストラリアでは無制限電気工事士(Unrestricted Electrical Licence)の免許が必要です。これは見習い制度(apprenticeship)を経て取得するもので、留学からの経路とはかなり距離があります。

環境エンジニアリングの学位で進むのは、設計・計画・評価・管理の側です。現場で施工する側とは職種が別だとご理解ください。施工の道に関心がある場合は、電気・配管・大工・自動車整備のページをご覧ください。

日本に帰って働く場合

アンアルウェンでご相談を受ける方の多くは、最終的に日本で働くことを考えています。この分野は、日本に持ち帰ったときの価値がとくに高い分野です。理由は3つあります。

  • 日本の再エネ・脱炭素関連の人材需要が拡大している ── 電力会社、商社、メーカー、ゼネコン、コンサルティングファーム、金融機関のESG部門まで、専門人材を必要とする領域が広がっています
  • 英語で技術を扱える人材が不足している ── 再エネの機材・技術・投資は国際的に動きます。「英語で技術文書を読み書きし、海外の相手と議論できる技術者」は、日本国内で明確に希少です
  • 国際基準の考え方を身につけている ── 環境影響評価、ライフサイクルアセスメント、系統連系の技術基準は国際的に共通する部分が多く、オーストラリアで学んだ枠組みがそのまま通用します

「オーストラリアに残らないと意味がない」ということはありません。むしろこの分野は、日本で働くことを前提にしても、投資に見合う数少ない留学分野のひとつだと考えています。

12 — PR pathway

永住を視野に入れる場合

この分野は、永住との相性が良い分野です。ただし「相性が良い」と「確実」は違います。制度の事実だけを、正確に書きます。

職種(ANZSCO)MLTSSLCSOL技能評価機関意味
Environmental Engineer
233915
✓ 掲載✓ 掲載Engineers Australia独立技術移住(189)も雇用主指名(482/186)も射程
Electrical Engineer
233311
✓ 掲載✓ 掲載Engineers Australia同上。再エネの電力系の実務はこちらに寄ることが多い
← 横にスクロールできます

大まかな流れ

  • 1. 認定課程を修了する(これが出発点です。非認定課程では技能評価で不利になります
  • 2. Engineers Australia の技能評価を受ける(協定ルート 約 A$539/CDRルート 約 A$1,034・2026年7月〜)
  • 3. 卒業生ビザ(485)で就労し、オーストラリアでの実務経験を積む
  • 4. 独立技術移住(189)/州指名(190)/地方指名(491)/雇用主指名(482→186)のいずれかを選ぶ

率直にお伝えしておきたいこと。MLTSSLに載っていることは「申請できる」という意味であって、「取れる」という意味ではありません。独立技術移住(189)はポイント制の競争で、年齢・英語・実務年数・学歴の合計点で招待されるかが決まります。点が足りなければ、待っていても招待は来ません。

そしてこの分野には、もうひとつ知っておいてほしい事実があります。オーストラリアは2030年までに電力の82%を再エネにする目標を掲げていますが、実際の導入ペースは目標に追いついていません。屋根置き太陽光は420万軒・26.8GWまで普及した一方で、大規模開発の側は減速局面にあります。「再エネ分野だから求人が無限にある」という状態ではありません。

だからこそ、認定と実務経験の2つを確実に押さえることが効いてきます。市場が緩いときは誰でも入れますが、締まったときに残るのは、資格と経験を持っている人です。

※ ビザ制度・職業リスト・ポイント要件・技能評価料は予告なく変更されます。上記は2026年8月時点で確認できた内容です。本ページの記載は一般的な情報提供であり、個別の移民アドバイスではありません。ビザ・移住に関する判断は、必ず登録移民エージェント(MARA登録)にご確認ください。

13 — Flow

出願から出発までの流れ

ステップ内容目安時期
01 無料カウンセリング環境工学か再エネ工学か、そして技術者登録を目指すのかどうかを最初に整理します。ここで進路の骨格が決まります開始8〜14ヶ月前
02 認定状況の確認候補コースが Engineers Australia の認定を受けているか、正式なコース名で照合します。暫定認定・申請中の場合はその意味もお伝えします8〜12ヶ月前
03 数学・物理の下地の確認この分野で最も見落とされやすい点です。数学IIIと物理の履修状況を確認し、必要ならファウンデーションを組み込みます8〜12ヶ月前
04 英語スコアの計画IELTS 6.0〜6.5(各6.0)に向けた計画。不足する場合は語学学校をパッケージで組み、学生ビザの申請を1回にまとめます6〜12ヶ月前
05 出願・奨学金の確認出願書類の作成をサポート。奨学金は対象国リストで日本が外れている例があるため、該当可能性を1件ずつ確認します4〜8ヶ月前
06 オファー受領・学費支払い入学許可確認書(COE)の発行。条件付きオファーの場合は英語・前提科目の条件を確認3〜5ヶ月前
07 学生ビザ申請GS(Genuine Student)要件への回答作成を含め、全面的にサポート2〜4ヶ月前
08 滞在先・保険・出発準備住居手配、OSHC加入(4年制なら4年分)、出発前オリエンテーション1〜3ヶ月前
← 横にスクロールできます ビザの審査期間は国籍・ビザ歴・健康診断・資金状況・審査の混雑状況によって変わります。上の時期はあくまで逆算の目安としてお考えください。

14 — Why An Arwen

他社との違い ── アンアルウェンが選ばれる理由

アンアルウェンの強みは、留学の申し込みだけで終わらない、出発前から進学後まで続く伴走型サポートです。

01

GS対策・ビザ申請まで無料でサポート

学校選びや出願手続きはもちろん、進学で重要となるGS(Genuine Student)対策、学生ビザ申請もしっかりサポート。これらを無料で受けられるため、初めての海外進学でも安心して準備を進められます。

02

渡航後も、日本と現地の両方から支える

オーストラリアには提携オフィスがあり、渡航後も学校生活や現地での手続き、困りごとを日本と現地の両方からサポートします。卒業要件になっている実務経験(Industrial Training)先の探し方についても、ご相談いただけます。

03

毎月12名様限定 ── 一人ひとりに時間をかける

一人ひとりに十分な時間をかけるため、サポート人数を毎月12名様限定としています。大手エージェントのような画一的な案内ではなく、希望する専攻、将来のキャリア、予算、英語力、生活環境まで丁寧に確認し、その方に合った留学プランをご提案します。

04

スタッフが実際に足を運んだ学校だけを紹介

紹介先を幅広く並べるだけではなく、スタッフが実際に学校へ足を運び、授業や校内の雰囲気を確認したうえで、厳選した学校を紹介しています。工学系は実験・製図の設備と指導体制が学びの質を左右します。資料だけではわかりません。

05

2008年設立・3,000名以上の留学をサポート

2008年の設立以来、3,000名以上の留学を支えてきた経験と、オーストラリア留学に特化した専門知識を生かしてご提案します。大学・大学院進学のサポート実績も蓄積しています。

06

メリットだけでなく、現実も率直に伝える

費用や仕事の現実もそのままお伝えします。「そのコースは認定されていません」「同じ認定なのに950万円違います」「再エネの大規模開発は今、減速しています」──言いにくいことも含めてお伝えするのが、私たちの仕事だと考えています。

「手続きだけを代行するエージェント」ではなく、「留学という大きな挑戦を一緒に考え、現地でも支え続けるパートナー」であること。それが、私たちが他の留学エージェントに負けない一番の強みです。

15 — Free support

アンアルウェンの無料サポート

学校選びから渡航後のトラブル対応まで、すべて無料でサポートします。学校へ直接申し込む場合と比べて、余分な費用は一切かかりません。

出願前サポート

  • 目的・ビザ・期間に合ったコース選びの無料相談
  • Engineers Australia 認定状況の確認(コース名ではなく正式名称で照合)
  • 数学・物理の前提知識の確認と、必要な準備課程の設計
  • 学士か修士か、既修得単位の認定可能性の確認
  • 奨学金の該当確認・申請書類の作成サポート
  • 入学申込書類の作成サポート
  • 学生ビザ申請代行サポート
  • GSステートメントの作成含め、全面サポート
  • ホームステイ・学生アパートの手配サポート
  • OSHC(海外学生健康保険)の手配サポート
  • 航空券・渡航準備のアドバイス
  • 語学学習のアドバイス
  • 出発前の個別オリエンテーション

渡航後サポート

  • 現地オフィス(シドニー・メルボルン)にて日本人スタッフがサポート
  • 到着後オリエンテーション
  • 実務経験(Industrial Training)先の探し方の相談
  • 現地トラブル時の相談窓口(日本語でOK)
  • コース延長・変更の手続きサポート
  • ケンブリッジ検定・IELTS受験申込みのアドバイス
  • 卒業生ビザ(485)への切り替えサポート
  • 留学後の帰国・キャリアプランの相談
  • LINEやZOOMでのサポート付
  • 次の留学・再渡航のサポート

※「無料」なのはアンアルウェンの手配代行サービスです。滞在手配料・寮費・保険料・出願料・Engineers Australia の技能評価料などの実費は別途かかります。

16 — FAQ

よくある質問

環境エンジニアリングと再生可能エネルギー工学は、どう違うのですか?
扱う対象が違います。環境エンジニアリング(Environmental Engineering)は、水・大気・土壌・廃棄物を対象に、汚染の防止と修復、環境影響評価を扱います。土木・化学工学に近い分野です。一方の再生可能エネルギー工学は、発電・送配電・蓄電を対象に、太陽光・風力・水素などのシステムを設計します。電気工学に近い分野です。「環境に貢献したい」という同じ動機から入っても、学ぶ数式も就職先も別になります。どちらに進むかは、進路設計の最初に決めるべき分岐点です。迷われる場合は、1年目が全工学共通のECUやカーティン大学のように専攻決定を1年遅らせられる大学という選択肢もあります。
Engineers Australia の認定は、そんなに重要なのですか?
この分野では最重要です。オーストラリアで技術者として働くうえで、認定課程の修了は技能評価・雇用・永住申請のすべての土台になります。認定課程を出ていれば、ワシントン協定により国際的にも学位が承認されます(日本・アメリカ・イギリス・カナダなど)。逆に非認定課程の場合、技能評価では CDR(Competency Demonstration Report)という英語の職務報告書を自力で作成することになり、手間も費用も不確実性も増えます。そして重要なのは、認定が大学単位ではなく課程・メジャー単位で与えられることです。同じ大学の中に認定・暫定認定・非認定が混在します。ここを確認せずに出願するのが、この分野で最も多い失敗です。
どの大学がおすすめですか?
目的で決まります。費用対効果ならマードック大学(BE Honours・年 A$41,990・4年総額 A$167,960。3メジャーすべて完全認定で、認定学士としては最も安い部類です)。太陽光の技術を突き詰めたいならUNSW(1983年にPERC型セルを発明し、その技術が現在の世界の太陽電池の約9割に使われています)。すでに理工系の学位や実務経験がある方はRMIT(認定修士2年・総額 約 A$99,840。業界経験3年でGPA要件が緩和され、実務10年以上なら学位なしでも検討対象)。政策・国際機関を目指すならANU。専攻を1年目に決めきれないならECU(1年目が全工学共通・IELTS 6.0)です。
入学に必要な英語力はどのくらいですか?
学士で IELTS 総合6.0(各6.0)、修士で 6.5(各6.0)が中心です。看護(7.0以上)や教員課程(7.0)より低い設定で、数字だけ見れば届きやすい部類に入ります。ただし、この分野で本当の壁になるのは英語ではありません。入学後に待っているのは英語で書かれた微積分・線形代数・熱力学・電磁気学です。日本の高校で数学IIIと物理を履修していれば下地は足ります。していない場合、あるいは文系出身の場合は、ファウンデーションコースや大学付属のパスウェイで先に補う設計が必要です。ここを飛ばすと1年目で行き詰まります。英語が不足している場合は、語学学校と大学をパッケージで申し込み、学生ビザの申請を1回にまとめるのが一般的です。
3年で終わる学位はありませんか?
認定を目指すなら、実質ありません。Engineers Australia の Professional Engineer 認定は4年制課程が前提のため、この分野の学士は Bachelor of Engineering (Honours) の4年制がほぼすべてです。3年制の Bachelor of Engineering Science のような課程は存在しますが、それ単体では Professional Engineer の認定要件を満たしません(修士に接続して4年分を満たす設計になります)。期間を短くしたい場合は、日本の理工系学士を持ったうえで修士(1〜2年)から入るのが最も現実的です。UNSWでは4年制学士からの既修得単位の認定により、Master of Engineering Science を1年で修了できる可能性があります。
文系出身ですが、この分野に進めますか?
「エンジニアになる」のか「エネルギー分野で働く」のかで、答えが変わります。認定エンジニアを目指す場合、数学・物理の下地なしに4年制の工学課程へ進むのは現実的ではありません。ファウンデーションコースから積み上げるルートになります。一方で「エネルギー分野の専門職」を目標にするなら、道はあります。マードック大学の Master of Renewable and Sustainable Energy は「学士または同等の訓練・関連職務経験」で出願でき、ANUの Master of Energy Change は工学以外の学位からも出願できます。いずれも Engineers Australia の認定対象外ですが、エネルギー政策・サステナビリティ・コンサルティングの進路では十分に機能します。ご自身の目的がどちらなのかを、最初に整理してください。
総額でいくら必要ですか?
選ぶ大学で大きく変わります。学士4年で、マードック大学 A$167,960カーティン大学 約 A$190,600UNSW A$265,500。修士2年ならマードック大学 A$89,120RMIT 約 A$99,840ANU 約 A$112,240UNSW A$127,000が目安です。これに生活費(学生ビザの財政要件は単身12ヶ月で A$29,710)、OSHC(年 A$700〜900・4年制なら4年分)、ビザ申請料 A$2,500〜、教材・実験費(工学系は他分野より高めで A$500〜1,500程度)が加わります。パース・キャンベラはシドニー・メルボルンより生活費を抑えられるため、総額ではさらに差が広がります。
奨学金はありますか?
大学ごとに用意されていますが、日本人が対象外の場合があります。たとえばマードック大学の International Welcome Scholarship は、対象国リストに日本が含まれていません(2026年8月時点)。奨学金が出る前提で総額を組むと、後から計画の組み直しになります。アンアルウェンでは、候補校ごとに「日本国籍で申請できる奨学金かどうか」を1件ずつ確認したうえでご案内しています。成績要件を満たす場合は学業優秀者向けの減免が使えることもあるため、まずはご自身の成績で該当するものがあるかをお調べします(無料)。
卒業後、オーストラリアで永住は目指せますか?
この分野は、永住との相性が良い部類に入ります。Environmental Engineer(233915)と Electrical Engineer(233311)は MLTSSL と CSOL の両方に掲載されており、技能評価機関は Engineers Australia です。両方に載っているということは、雇用主指名(482/186)だけでなく、独立技術移住(189)も理論上は射程に入るということです。ただし「申請できる」と「取れる」は違います。189はポイント制の競争で、年齢・英語・実務年数・学歴の合計点で招待の可否が決まります。現実的な順序は、認定課程を修了 → 技能評価 → 卒業生ビザ(485)で豪州での実務経験を積む → 申請です。ビザ・移住の判断は必ず登録移民エージェント(MARA登録)にご確認ください。
再エネの仕事は、これから増えるのですか?
増える方向ですが、直線的ではありません。オーストラリアは2030年までに電力の82%を再エネにする目標を掲げ、屋根置き太陽光は420万軒・26.8GWまで普及しました。世帯普及率は世界最高水準です。一方で、大規模開発の側は減速局面にあります。承認から稼働までの遅れが指摘されており、「この分野なら求人が無限にある」という状態ではありません。私たちが率直にお伝えしたいのは、市場が緩いときは誰でも入れるけれど、締まったときに残るのは資格と経験を持っている人だということです。だからこそ、認定課程と実務経験の2つを確実に押さえる設計をおすすめしています。
太陽光パネルの設置工事の仕事に就きたいのですが。
それは、この分野の学位とは別の道になります。オーストラリアで太陽光の設置工事を行うには、無制限電気工事士(Unrestricted Electrical Licence)の免許が必要です。これは見習い制度(apprenticeship)を経て取得するもので、留学からの経路とはかなり距離があります。環境エンジニアリング・再エネ工学の学位で進むのは、設計・計画・評価・管理の側です。施工の道に関心がある場合は、電気・配管・大工・自動車整備のページをご覧ください。「再エネの現場で働きたい」という同じ希望でも、進む学校がまったく変わります。ここは最初に整理しておきたい点です。
日本の大学がJABEE認定かどうかは、なぜ重要なのですか?
Engineers Australia の技能評価の手間と費用が変わるからです。日本のJABEEはワシントン協定の加盟機関のため、JABEE認定を受けた学科の卒業生は、協定ルート(約 A$539)で技能評価を受けられます。非認定の場合は CDR(Competency Demonstration Report)ルート(約 A$1,034)となり、3つのキャリアエピソードと要約報告書を英語で執筆する必要があります。金額差はもちろんですが、大きいのは審査の確実性と手間の差です。すでに日本で工学系の学位をお持ちの方は、進路設計を始める前に、出身学科がJABEE認定かどうかを確認しておく価値があります。
エージェントを通すと費用は高くなりますか?
いいえ。アンアルウェンのサポートはすべて無料です。学校へ直接申し込む場合と、支払う学費は変わりません。学校選び、Engineers Australia 認定状況の確認、出願書類、奨学金の確認と申請、GS(Genuine Student)ステートメント、学生ビザ申請、住居手配、渡航後のサポートまで、追加費用なしでご利用いただけます。なお、学校が定める出願料(A$100〜150程度)や Engineers Australia の技能評価料は、エージェント経由・直接申込を問わず本人が支払うものです。

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出願前に確認します。

「このコースはEA認定?」「数学・物理の下地は足りる?」「学士と修士、どちらから入るべき?」 どんな疑問でもかまいません。この分野は、認定の確認を出願前にやるかどうかで結果が変わります。 ご相談・お見積りはすべて無料で、無理な勧誘は一切いたしません。

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最終更新日:2026年8月20日/執筆・監修:アンアルウェン 留学カウンセリングチーム
本ページのコース内容・学費・入学条件・認定制度・労働市場データ・ビザ情報は、Engineers Australia、各大学、Jobs and Skills Australia および内務省の公式情報をもとにアンアルウェンが確認・翻訳・整理したものです。制度・金額は予告なく変更される場合があるため、出願前には必ず最新情報をご確認ください。アンアルウェンでは学校担当者に直接確認のうえ、最新情報を無料でお伝えしています。
※ECUの留学生学費は、公式ページが単位従量制で総額を確認できなかったため「要確認」としています。推測での記載はしていません。カーティン大学の環境工学メジャーは2026年8月時点で暫定認定を申請中の段階です。認定状況は変わり得るため、出願前に Engineers Australia の認定課程リストでご確認ください。
※冒頭のOUTCOME(112,000)は Jobs and Skills Australia が公表する Other Engineering Professionals(ANZSCO 2339・環境エンジニアを含む職種群)のフルタイム賃金中央値(週額)を年額換算したものです。個人の年収を保証するものではなく、経験年数・州・業種によって大きく変わります。
※本ページの記載は一般的な情報提供であり、個別の移民アドバイスではありません。ビザ・移住に関する判断は、必ず登録移民エージェント(MARA登録)にご確認ください。

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