大学2ルートの比較 / 学費 / 英語要件 / 臨床実習
オーストラリアは、ナチュロパシー(自然療法)を「大学の学位」として学べる数少ない国です。 ハーブ療法・栄養療法・解剖生理を、大学のカリキュラムと学内クリニックの臨床実習で体系的に修めます。 2025年7月には民間医療保険の還付対象に復活しました。 一方で永住ルートとしては成立しません。この点を先にお伝えしています。
Summary — 3分でわかる
民間スクールの認定講座ではなく、CRICOS登録された学士・修士課程として提供されています。解剖生理・生化学・薬理からハーブ製剤、臨床実習までを4年かけて修めます。日本にこの形の教育課程はありません。
トーレンス大学の学士4年(シドニー/メルボルン/ブリスベン)か、サザンクロス大学(SCU)の学士3年+修士1年(ゴールドコースト)か。どちらも4年ですが、性格がかなり違います。
トーレンスは IELTS 6.5(各項目5.5以上)と英語のハードルが低く、都市も選べます。SCUはARONAHの全国教育基準の認定を受けている国内唯一の課程で、臨床実習も510時間と最多。ただし修士は IELTS 7.0(各項目7.0)です。
看護・理学療法・作業療法・オステオパシー・カイロプラクティック・医学のいずれかの学士があれば、SCUの Master of Naturopathic Medicine に直接出願できます(2年・授業料 AUD 52,000)。この分野で最も費用対効果の高いルートです。
2019年に対象外とされたナチュロパシーとWestern Herbal Medicineは、2024年の再評価を経て2025年7月1日から還付対象に戻っています。現地で開業する場合の集客条件が、この6年で最も良くなったタイミングです。
Naturopath(ANZSCO 252213)はCSOLに掲載されておらず、職業不足リストでも全州「No Shortage」。卒業生ビザ(485)で2年前後働くことはできますが、そこから永住へつなぐ設計にはなっていません。
職業リストとビザ制度は頻繁に改正されます。最新の可否は登録移民エージェント(MARA登録)にご確認ください。本ページの記載は一般的な情報提供であり、個別の移民アドバイスではありません。01 — What you study
ナチュロパシー(Naturopathy/自然療法)は、身体が本来もっている回復力を土台に、食事・栄養・ハーブ・生活習慣から健康を組み立て直す臨床の体系です。 オーストラリアのナチュロパスは、症状だけを見るのではなく、問診・身体観察・検査データから全体像を評価し、個別のケアプランを作ることを仕事にしています。
ここで多くの方が意外に思われるのが、カリキュラムの半分近くが「理科」だという点です。 トーレンス大学の課程では1〜2年次に Biological Foundations(生物学基礎)・Human Structure & Physiology(人体構造と生理学)・Human Nutrition(人体栄養学)が並び、 SCUの学士も解剖学・生理学・生化学・薬理学を必修に置いています。 「感覚で癒す」課程ではなく、生命科学の基礎の上に臨床技術を積む課程です。
解剖学・生理学・生化学・薬理学。他の医療職と同じ言語で話せるようになるための土台で、課程の前半の中心です。
ハーブ療法(Herbal Materia Medica、製剤学)、栄養療法、心身医学。植物を実際に扱い、製剤をつくる実習が課程に含まれます。
症例分析、臨床評価、Evidence-based Practice。学内クリニックで実際の来院者を担当し、教員の監督下でケアプランを立てます。
オーストラリアで学ぶ意味は、「学位として成立している」ことに尽きます。日本でナチュロパシーを学ぼうとすると、多くは民間団体の認定講座になります。オーストラリアでは大学が学士・修士として提供し、政府のCRICOS登録を受け、学生ビザで渡航して学べる形になっています。3〜4年をかけて、生命科学から臨床実習までを一本の課程として修める。この構造そのものが、日本では手に入りません。
02 — The system
この分野を検討するうえで、制度の位置づけを正確に押さえることが、学校選びより先に来ます。3つの層に分けて整理します。
オーストラリアの医療職の多くは AHPRA(Australian Health Practitioner Regulation Agency)の登録制度に組み込まれています。看護師、理学療法士、作業療法士、そして中医(Traditional Chinese Medicine Practitioner)も登録職です。しかしナチュロパシーとWestern Herbal Medicineは、この制度の対象外です。つまり「ナチュロパス」という名称は法律で保護されておらず、登録がなくても名乗ること自体は可能という状態です。
2026年3月には ARONAH(Australian Register of Naturopaths and Herbalists)が連邦・州政府に対して国家登録制度への組み入れを求める提案書を提出していますが、2026年8月時点で実現はしていません。
では、何が実務上の資格になるのか。答えは業界団体(professional association)への加入です。ATMS・ANTA・NHAA・CMA・ANPA といった団体があり、加入には認められた教育課程の修了が条件になります。民間医療保険の還付を扱えるか、賠償責任保険に入れるか、クリニックに雇用されるかは、この加入で決まります。トーレンス・SCUのいずれの課程も、修了者はこれらの団体への加入資格を得られます。
さらにその上に、ARONAHが運用する Trans-Tasman Naturopathic Education Standards という教育基準があります。2026年8月時点でこの基準の認定を受けているのは、SCUの Master of Naturopathic Medicine(2年)と、学士+修士の統合ルート(4年)、そしてニュージーランドの1校のみです。
SCUの認定は初回認定で、更新期限は2026年9月30日です。
この違いを、過大にも過小にも受け取らないでください。ARONAHは政府の制度ではなく、業界が自主的に運用している登録機関です。認定を受けていない課程を出ても、業界団体に加入して働くことはできますし、実際にそうしている方が大多数です。一方で、将来この分野が国家登録制度に組み入れられた場合、認定課程の修了者が有利になる可能性はあります。「今すぐ差が出るものではないが、10年後に効いてくるかもしれない要素」という位置づけで見るのが妥当です。
制度面で最も大きな動きがこれです。2019年4月、オーストラリア政府は16の自然療法を民間医療保険の還付対象から除外しました。ナチュロパシーとWestern Herbal Medicineもその対象で、業界にとって打撃となりました。
その後、NHMRC(国立保健医療研究評議会)による再評価が2024年に行われ、2025年1月に結果が政府へ提出されました。これを受けて、2025年7月1日から、ナチュロパシーとWestern Herbal Medicineは民間医療保険の還付対象に戻っています。一方、アロマセラピーやボーエンセラピーなど9つの療法はエビデンス不十分として除外のままとされました。
この復活は、進路の選択に直接効きます。還付が使えるかどうかは、患者にとっての費用負担がまったく変わるということです。オーストラリアで開業・就業を考える方にとって、2019年以降で最も条件の良い時期にあたります。
ただし「還付対象=需要が保証される」ではありません。各保険会社がどの商品に組み込むか、還付額をいくらにするかは会社ごとの判断です。保険還付の扱いは制度変更の対象にもなりうるため、最新の状況は出願時にご確認ください。03 — Read this first
この分野をご案内するとき、学費や学校の比較より先にお伝えしていることがあります。宣伝としては不利な内容ですが、4年の課程に入る前に知っておいていただく必要があります。
Naturopath(252213)はCSOLに掲載されていません。2024年12月からの新しい職業リストに載っていないということは、雇用主指名(482/186)の対象にならないということです。職業不足リストでも全州「No Shortage」。この分野を永住の手段として選ぶことはできません。
AHPRA登録がないということは、「4年学んだ人」と「短期講座を受けた人」が同じ名称を使えるということでもあります。学位が無意味という話ではなく、学位そのものが市場で自動的に区別されるわけではないということです。差は、団体加入・実績・発信で自分でつけていくことになります。
高校卒業から始めると4年・授業料だけで AUD 88,000〜117,000。生活費を含めれば総額 AUD 220,000前後になります。日本円で2,000万円を超える規模です。看護のように資格と職が直結する分野ではないため、「回収の設計」を入学前に描いておく必要があります。
「日本でこの知識を使って仕事をつくる」という目的なら、この留学は他に代えがたい価値があります。日本にこの教育課程はありません。「オーストラリアに残る」が主目的なら、率直に別の分野をおすすめします。ここを混ぜないことが、いちばん大事な判断です。
カウンセラーからひとこと。この分野のご相談で最も多いのが、「アロマやハーブが好きで、仕事にしたい」というものです。そのお気持ちは、この課程とよく合っています。ただし入学して最初の1年で学ぶのは、細胞生物学と解剖生理学です。ここで「思っていたのと違う」となる方が、一定数いらっしゃいます。
逆に、すでに日本でセラピスト・栄養士・鍼灸師・看護師として働いていて、「経験則ではなく、根拠をもって説明できるようになりたい」という動機の方は、ほぼ例外なく最後まで走り切られます。この課程は、感覚を science で裏打ちしにいく留学だと考えていただくのが、いちばん実態に近いです。
04 — Two routes
留学生がオーストラリアでナチュロパシーを学ぶ場合、選択肢は実質この2大学です。どちらも「4年で臨床実務へ」という点は同じですが、構造がまったく違います。
| 比較項目 | トーレンス大学 | サザンクロス大学(SCU) |
|---|---|---|
| 取得する学位 | Bachelor of Health Science (Naturopathy) 学士1本 | BHSc (Health and Lifestyle)+Master of Naturopathic Medicine 学士+修士 |
| 期間 | 4年 | 3年+1年=4年 修士のみなら2年 |
| キャンパス | シドニー・メルボルン・ブリスベン | ゴールドコーストのみ 留学生の場合 |
| 英語要件 | IELTS 6.5 各項目5.5以上 | 学士 6.5(各6.5) 修士 7.0(各7.0) |
| 授業料(総額・定価) | AUD 117,320 4年・年平均29,330 | AUD 104,000 年26,000×4年 |
| 奨学金適用後 | AUD 87,990 Motivational 25%オフ | AUD 104,000 Access26が既に適用済 |
| 臨床実習 | 460時間 +臨床前学習180時間 | 510時間 修士の3ユニット |
| ARONAH教育基準の認定 | 認定リストに掲載なし | 認定あり |
| 業界団体への加入 | 可 ATMS・ANTA・NHAA他 | 可 ATMS・ANTA・NHAA他 |
| 入学時期 | 年4回 2・5・9月ほか | 年2回 3月・6月(留学生) |
| 卒業生ビザの地域加算 | 3都市とも対象外 | 対象 ゴールドコーストは地方扱い |
05 — Courses
留学生が出願できる4つの課程を、公式のコースページをもとに整理しました。金額はすべて2026年時点の留学生向け定価です。
ナチュロパスとして働くところまでを、学士1本で完結させる課程です。4年制で、コア科目11・専門科目18・選択科目3(4年次)という構成。1科目あたり週10時間(授業3時間+自習7時間)の学修量が想定されています。
※実習・臨床科目は出席率100%が修了条件です。入学時期:2026年9月14日/2027年2月15日/2027年5月31日/2027年9月13日。
トーレンス大学のページこの分野で唯一、ARONAHの全国教育基準の認定を受けている修士課程です。16ユニット(コア15+選択1)で構成され、臨床実習は3つのユニットにまたがる合計510時間。Nutritional Medicine、Botanical Medicine、そして身体系統ごとに7ユニットに分かれた Clinical Studies in Naturopathic Medicine が中心です。
入学要件が、この課程の最大の特徴です。出願できるのは次のいずれかに当てはまる方に限られます。
※実習前には予防接種、マスクフィットテスト、応急手当・CPR資格、警察証明が必要になります。
サザンクロス大学のページSCUで修士へ進むための、事実上の本線です。3年制・23コアユニット(288単位)で、カリキュラムは Profession and Principles(自然医学の専門的文脈)、Practitioner and Practice(薬理学・栄養医学・植物療法・マッサージ・心身医学・臨床科目)、Patient and Population(解剖学・生理学・生化学・心理学・エビデンスに基づく実践・健康増進・カウンセリング・研究)の3つの柱で組まれています。
この学士だけでは臨床ナチュロパスにはなりません。大学が示す学士単独の進路は、アライドヘルスアシスタント、ヘルスコーチ、健康増進担当、ケアコーディネーター、健康分野のライターなど。臨床職を目指すなら修士まで進むことが前提の設計です。
学士に直接届かない方のための1年課程です。Diploma of Health には11の専攻があり、そのひとつが Naturopathic Studies。8ユニット(96単位)を6週間単位の短いブロックで学びます。学士1年次と重なる構成になっており、修了すると学士課程への進学と最大8ユニット分の単位認定が受けられます。
※ 単位認定の範囲は専攻と進学先により異なり、最終的には大学の審査によります。Bachelor of Health Science (Health and Lifestyle) への認定単位数は、出願前にアンアルウェンから大学へ確認します。
※ 上記は2026年度の公表情報にもとづきます。学費・要件・開講状況・入学時期は年度により変更されます。出願時点の最新情報を無料でお調べします。
06 — Tuition
下の表はすべて「定価」です。奨学金や減額制度を適用する前の、公式に公表されている金額をそのまま並べています。 実際にお支払いいただく額は次の章で扱います。
| コース | 期間 | 年額(定価) | 授業料 総額 | キャンパス |
|---|---|---|---|---|
| トーレンス BHSc (Naturopathy) | 4年 | 約 29,330 | 117,320 25%奨学金なら 87,990 |
シドニー/メルボルン/ブリスベン |
| SCU BHSc (Health and Lifestyle) | 3年 | 26,000 | 78,000 | ゴールドコースト |
| SCU Master of Naturopathic Medicine | 2年 SCU学士からは1年 |
26,000 | 52,000 1年なら26,000 |
ゴールドコースト |
| SCU Diploma of Health | 1年 | 26,000 | 26,000 | ゴールドコースト |
| SCU 学士+修士(統合ルート) | 3年+1年 | 26,000 | 104,000 | ゴールドコースト |
SCUの「Access26」について。SCUは一部の学生に減額するのではなく、対象コースの留学生の年間学費そのものを AUD 26,000 に統一しています。申請も成績要件も締切もなく、自動的に適用されます。つまり上の表のSCUの金額は、すでに減額後の水準です。
2027年入学は Access27 となり、年 AUD 27,000 になります(4年ルートなら総額108,000)。学費は年度ごとに改定されるため、入学年度が確定した時点で最新額を確認してお伝えします。| 項目 | 金額の目安(AUD) | 備考 |
|---|---|---|
| 生活費 | 年 29,710 | 学生ビザの財政要件(単身・12ヶ月)。都市により実額は上下します |
| OSHC(留学生健康保険) | 年 700〜900 | 加入が学生ビザの条件。コース期間分を前払いします |
| 学生ビザ申請料 | 2,500 | 2026年7月1日に2,000から引き上げられました |
| 出願料 | 100〜150 | 大学に支払うもの。エージェント経由でも直接申込でも同額です |
| 実習前の準備費用 | 300〜600 | 予防接種、応急手当・CPR資格、警察証明、マスクフィットテストなど |
| 教材・製剤実習の材料 | 年 500〜1,000 | ハーブ製剤・臨床科目のある年度は高めになります |
※ 1豪ドル=100円で換算すると、2年ルートで約1,150万円、4年ルートで約2,100〜2,400万円です。アルバイト収入(2週48時間まで)で生活費の一部を賄うのが一般的で、上記は収入を考慮しない金額です。為替により円換算額は大きく変動します。
07 — Scholarships
前章の金額は定価です。実際には、両大学とも留学生向けの減額制度があります。ここが、費用の比較結果を入れ替える部分です。
トーレンス大学には、東アジアを含む対象地域の国籍を持つ新規留学生向けに、授業料を最大25%減額する Motivational Scholarship があります。 日本国籍の方は対象地域に含まれます。成績上位者限定の枠ではなく、減額はコース全期間に適用されます。
| 項目 | 定価 | 25%適用後 |
|---|---|---|
| BHSc (Naturopathy) 総額 | AUD 117,320 | AUD 87,990 |
| 年額(4年平均) | 約 29,330 | 約 21,998 |
| 差額 | AUD 29,330(1豪ドル100円換算で約293万円) | |
ただし、条件があります。
自動適用ではありません。International Student Scholarship Form の提出と審査が必要です。枠に限りがあります(limited quota)ため、早く動いた方が有利になります。再履修科目は割引の対象外です。ホテルマネジメント(BMIHMS)のコースは対象外ですが、ナチュロパシーは対象です。
奨学金の金額・条件・枠は年度ごとに改定され、募集が停止することもあります。出願を検討される時点での最新条件を確認してお伝えします。SCUの最大の支援は、すでに述べた Access26(年 AUD 26,000への統一・申請不要)です。 さらにその上に、Vice Chancellor’s Academic Excellence Scholarship(年最大 AUD 8,000の授業料減額・プログラム全期間)があります。維持条件は GPA 5.5以上。
注意点がひとつあります。SCUには Southern Cross Global Regional Scholarship(年最大 AUD 8,000減額)もありますが、これはリズモア・コフスハーバー・国立海洋科学センターのキャンパス限定で、ゴールドコーストは対象外です。ナチュロパシー系コースの留学生キャンパスはゴールドコーストのみのため、この奨学金は使えません。
08 — English
この分野は、コースによって英語要件が IELTS 6.0 から 7.0 まで開いています。ここを最初に把握しておくと、準備計画がまったく変わります。
| コース | IELTS(総合) | 各項目 | 準備の目安 |
|---|---|---|---|
| SCU Diploma of Health(Naturopathic Studies) | 6.0 | 各6.0 | この分野で最も低い設定 |
| トーレンス BHSc (Naturopathy) | 6.5 | 各5.5以上 | 苦手科目があっても届きやすい |
| SCU BHSc (Health and Lifestyle) | 6.5 | 各6.5 | 全項目を揃える必要あり |
| SCU Master of Naturopathic Medicine | 7.0 | 各7.0 | この分野で最も高い |
見落とされやすいのが「各項目」の条件です。トーレンスの 6.5(各項目5.5以上)と、SCU学士の 6.5(各項目6.5)は、総合スコアは同じでも難易度がまったく違います。ライティングだけ5.5、という状態でもトーレンスなら出願できますが、SCUは出願できません。日本人の受験者はライティングとスピーキングが伸び悩む傾向があるため、この「各項目」の条件が、実際の合否を分けることが多くあります。
SCUの修士を目指す方は、IELTS 7.0(各項目7.0)から逆算した計画が必須です。現在6.0前後の方であれば、通常1年以上を見込みます。
※ 各大学の正確な英語要件は年度により変わります。出願前に最新条件を無料で確認します。
09 — Pathways
この分野は、ご経歴によって必要な年数と費用が倍以上変わります。代表的な4つのルートを整理しました。
授業料 AUD 52,000(2年)/総額の目安 約 115,000。臨床実習510時間つき。最大の関門は IELTS 7.0(各項目7.0)で、ここだけが壁です。
授業料 AUD 117,320(25%奨学金適用で 87,990)/総額の目安 約 210,000〜240,000。入学は年4回。都市を選べるため、アルバイトや生活の選択肢が広いのが利点です。
授業料 AUD 104,000(4年・2027年入学は108,000)/総額の目安 約 230,000。ARONAH認定の統合ルート。ゴールドコーストは卒業生ビザの地域加算対象です。
ATAR 45・IELTS 6.0 から始められます。最大8ユニットの単位認定が出れば、合計は学士から入るのと同じ4年。ただし修士段階で IELTS 7.0 が必要になるため、在学中の英語強化が前提です。
ルート01に該当する方は、迷わずこちらをおすすめします。日本の看護師・理学療法士・作業療法士の方は、2年・授業料 AUD 52,000 で、ARONAH認定の修士号と510時間の臨床実習まで到達できます。4年ルートの半分以下です。日本の資格と組み合わせれば、帰国後の説明も明確になります。ネックは IELTS 7.0(各項目7.0)の一点。逆にいえば、ここに1年かけてでも到達する価値がある設計です。
日本の学位がSCU修士の入学要件を満たすかは大学の個別審査となります。成績証明書をもとに、出願前に無料で照会します。10 — Clinical placement
この分野の課程で、最も他と違うのが臨床実習の比重です。両大学とも、学内クリニックで実際の来院者を担当します。
実習は2〜4年次に分散して組まれ、典型的には週1日6時間×12週という形。場所は学内の The Practice Wellbeing Centre。加えて症例分析・臨床評価の臨床前学習が180時間あります。
修士課程の Clinical Naturopathic Placement 3ユニットで合計510時間。この分野で最多の実習時間です。学内クリニックのほか、外部施設への配属もあり、その場合の交通費・滞在費は自己負担となります。
トーレンスは実習・臨床科目の出席率100%が修了条件と明記しています。体調不良や旅行で欠席すると、その分の補講が必要になります。渡航中の一時帰国は、実習期間を避けて計画します。
SCU・トーレンスとも必須です。取得には時間がかかるため、実習開始の3ヶ月前から準備します。
実習は、この留学の中核であり、同時に制約でもあります。実際の来院者を担当する経験は、日本の講座では得られないものです。一方で、実習は無給で、週1日が固定で埋まります。学生ビザで働ける2週48時間の枠を、実習期間中はフルに使えないと考えておくのが現実的です。「実習のある学期は、生活費の持ち出しが増える」という前提で、資金計画を立ててください。
11 — How to choose
総合スコアだけを見ないでください。トーレンスの各項目5.5とSCU学士の各項目6.5は、同じ「6.5」でも別物です。いま出せるスコアの内訳が、そのまま候補を決めます。
トーレンスは学士1本で臨床まで。SCUは修士まで進んで臨床。SCUの学士だけでは臨床ナチュロパスになれません。「どこで止めても大丈夫か」が違います。
国内で教育基準の認定を受けているのはSCUの修士系2課程のみ。今すぐ差が出る要素ではありませんが、将来の制度変更に備える意味はあります。
シドニー・メルボルンは求人が多い一方、生活費が高くなります。ゴールドコーストは費用を抑えられ、卒業生ビザの地域加算の対象でもあります。
トーレンスは年4回、SCUは留学生向けに年2回(3月・6月)。IELTSの取得時期次第で、半年待つか、すぐ入れるかが分かれます。
トーレンスの25%は申請フォームの提出が必要で、枠に限りがあります。SCUのAccess26は自動適用。「申請が要るかどうか」で結果が変わります。
12 — Careers
ナチュロパシーの修了生は、雇用されるより「自分で仕事をつくる」割合が高いのがこの分野の特徴です。代表的な進路を整理します。
私設クリニック、統合医療クリニック、高齢者施設、緩和ケア、急性期医療の現場など。トーレンスが示す年収の目安は AUD 65,000〜100,000です。2025年7月の民間保険還付の復活で、集客の条件は改善しています。
SCUの学士単独での主な進路。アライドヘルスアシスタント、ヘルスコーチ、健康増進担当、ケアコーディネーターなど。臨床ナチュロパスではありませんが、健康分野の実務に入る形です。
サプリメント・ハーブ製品・自然化粧品のメーカー。Research & Development Officer という進路もトーレンスが挙げています。日本のメーカーにとっても希少な人材です。
ヘルスライター、ヘルスエデュケーター。トーレンスが示す目安は、それぞれ AUD 115,000〜176,000/99,000〜128,000。「英語で一次情報を読み、日本語で書ける」人は、日本で強い立ち位置に立てます。
日本で看護師・栄養士・鍼灸師・セラピスト・サロン経営をしている方が、その仕事の幅を広げるために学ぶ形。この分野で最も回収しやすいのは、実はこのパターンです。
SCUには National Centre for Naturopathic Medicine という研究拠点があります。修士から研究へ進む道もあり、この分野のエビデンスを作る側に回る選択肢です。
雇用の実態について、正確にお伝えします。オーストラリアのナチュロパスは個人開業または小規模クリニックでの就業が中心で、病院の常勤ポストのような形はほとんどありません。Jobs and Skills Australia の職業不足リストでも、全州で「No Shortage」と評価されています。つまり「求人に応募して就職する」より「顧客をつくって開業する」に近い職業です。留学中に現地でネットワークをつくれるかどうかが、そのまま結果に効きます。
冒頭の指標について ── LIFE(月 約A$3,200)は、学生ビザの就労上限(2週48時間)まで働いた場合の目安です。カジュアルの全国最低時給 A$31.19(2025年7月〜)で試算した額で、収入を保証するものではありません。実習のある学期はこの上限まで働けないことが多い点にご注意ください。OUTCOME(年 A$65,000〜)は、トーレンス大学がコースページで示している臨床ナチュロパスの年収目安の下限です。公的統計の中央値ではありません。13 — Read this twice
ここは、期待と実態のずれが最も大きい部分です。事実と制約を分けて整理します。
Naturopath(ANZSCO 252213)は CSOL(Core Skills Occupation List)に掲載されていません。2024年12月に従来のリストを置き換えた新しい職業リストに載っていないため、この職種名では雇用主指名(482/186 Direct Entry)を組めません。
Jobs and Skills Australia の評価は全州・全地域で「No Shortage」。州指名で優遇される見込みも立ちません。同じ ANZSCO 252グループでも、Traditional Chinese Medicine Practitioner(252214)はCSOLに掲載されています。この差は、AHPRA登録職かどうかという制度上の位置づけの違いを反映しています。
2回目の485についても、今後は職業が不足リストと連動する方向で議論が進んでいます。ナチュロパスが「No Shortage」である以上、この点は不利に働く可能性があります。職種リストや州指名の条件は毎年のように改正され、今日の条件が4年後も同じである保証はありません。
結論を、はっきり書きます。ナチュロパシーは永住ルートとしては成立しません。4年学んでも、その職種で永住申請につなぐ道が制度上つながっていないからです。「勉強しながら永住も狙う」という前提でこの分野を選ぶと、卒業時点で選択肢がありません。永住を主目的とされる方には、看護、介護・福祉、ソーシャルワーク、IT といった分野をご案内しています。
一方で、「日本に帰って、この知識で仕事をつくる」という目的であれば、この留学の価値はまったく変わりません。目的の順序をはっきりさせることが、この分野では特に重要です。
職業リスト・ビザ制度は頻繁に改正されます。最新の可否およびご自身のケースの見通しは、必ず登録移民エージェント(MARA登録)にご確認ください。本ページの記載は一般的な情報提供であり、個別の移民アドバイスではありません。14 — Back in Japan
この分野は、帰国後を主目的に据えたときに最も筋が通る留学です。理由は3つあります。
大学の学士・修士としてナチュロパシーを学べる課程は、日本には存在しません。この学歴そのものが、日本では希少です。
日本にナチュロパスの国家資格はありません。裏返せば「日本の資格に読み替える」手続きも不要で、学んだ内容をそのまま仕事に接続できます。
この分野の研究・製品情報は英語が中心です。原典にあたって判断できる人は、日本の市場でまだ多くありません。
帰国後の具体的な進路としては、サロン・カウンセリングルームの開業、既存のサロン・治療院への専門メニュー追加、サプリメント・ハーブ・自然化粧品メーカーの商品開発や学術担当、スクール・講座の講師、書籍・記事の執筆、企業の健康経営プログラムなどが挙げられます。
ただし、日本での注意点があります。日本にはナチュロパスの国家資格が存在しません。そのため、診断・治療にあたる行為は医師法・薬機法などの規制対象となり、行えません。「健康相談・食事と生活習慣の提案・教育」という枠組みで組み立てるのが実務上の前提です。この線引きは、開業を考える段階で必ず確認してください。
本ページの記載は法的助言ではありません。日本国内での開業・業務範囲については、専門家にご確認ください。15 — Timeline
| ステップ | 内容 | 目安時期 |
|---|---|---|
| 01 目的の整理(無料) | 「日本で活かす」のか「現地に残りたい」のか。この分野は永住ルートがないため、ここを最初に確定させます | 開始12〜18ヶ月前 |
| 02 学歴の確認 | 医療系の学士があればSCU修士の2年ルート。なければ4年ルート。ここで候補が2つに割れます | 12〜18ヶ月前 |
| 03 英語スコアの計画 | 目標は 6.0/6.5(各5.5)/6.5(各6.5)/7.0(各7.0)のどれか。コースによって準備期間が半年〜1年半変わります | 6〜18ヶ月前 |
| 04 コースの選定・出願 | 期間・学費・実習時間・キャンパスで候補を確定。トーレンスの奨学金申請フォームは、出願と同時に提出します | 6〜9ヶ月前 |
| 05 オファー受領・学費支払い | 条件付きオファーの場合、英語スコア提出後に無条件オファーへ切り替わります | 3〜6ヶ月前 |
| 06 学生ビザ申請 | COE発行後、GS(Genuine Student)要件への回答作成を含めサポート | 2〜4ヶ月前 |
| 07 出発準備 | 住居手配、OSHC加入、航空券、出発前オリエンテーション | 1〜3ヶ月前 |
| 08 実習の準備 | 予防接種、応急手当・CPR資格、警察証明。実習開始の3ヶ月前から着手します | 渡航後 |
この分野は、GS(Genuine Student)要件の説明に工夫が要ります。永住ルートのない分野をあえて4年学ぶ理由を、ビザの審査官に納得してもらう必要があるからです。「日本でどう活かすのか」「なぜオーストラリアでなければならないのか」を、経歴と結びつけて書けるかどうかが要になります。すでに日本でセラピスト・栄養士・看護師などの実務がある方は、その経歴が最も強い説明材料になります。アンアルウェンでは、この組み立てから一緒に作ります。
16 — Why An Arwen
アンアルウェンの強みは、留学の申し込みだけで終わらない、出発前から進学後まで続く伴走型サポートです。
学校選びや出願手続きはもちろん、進学で重要となるGS(Genuine Student)対策、学生ビザ申請もしっかりサポート。この分野は「永住ルートがないのになぜ学ぶのか」の説明が要になるため、ここに時間をかけます。
オーストラリアには提携オフィスがあり、渡航後も学校生活や現地での手続き、困りごとを日本と現地の両方からサポートします。実習の準備や、実習期間中の生活の相談にも対応できます。
一人ひとりに十分な時間をかけるため、サポート人数を毎月12名様限定としています。この分野は経歴によって2年ルートと4年ルートに分かれるため、画一的な案内ではなく、その方に合った提案をします。
紹介先を幅広く並べるだけではなく、スタッフが実際に学校へ足を運び、授業や校内の雰囲気を確認したうえで、厳選した学校を紹介しています。学内クリニックの環境は、資料だけではわかりません。
2008年の設立以来、3,000名以上の留学を支えてきた経験と、オーストラリア留学に特化した専門知識を生かしてご提案します。医療・ヘルスケア分野へ進まれた方のサポート実績もあります。
費用や生活面の現実も率直にお伝えします。「この分野は永住につながりません」「その目的なら看護のほうが合っています」──言いにくいことも含めてお伝えするのが、私たちの仕事だと考えています。
「手続きだけを代行するエージェント」ではなく、「留学という大きな挑戦を一緒に考え、現地でも支え続けるパートナー」であること。それが、私たちが他の留学エージェントに負けない一番の強みです。
17 — Free support
学校選びから渡航後のトラブル対応まで、すべて無料でサポートします。学校へ直接申し込む場合と比べて、余分な費用は一切かかりません。
18 — FAQ
Free consultation
「日本の看護師資格は修士の要件に使える?」「IELTSが各項目6.0止まりでも出願できる?」「25%の奨学金は本当に通る?」 この分野は、経歴とスコアの内訳で提案がまったく変わります。 ご相談・お見積りはすべて無料で、無理な勧誘は一切いたしません。
新規サポート 毎月12名様限定19 — Related
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最終更新日:2026年8月18日/執筆・監修:アンアルウェン 留学カウンセリングチーム
本ページのコース内容・学費・入学条件は、トーレンス大学およびサザンクロス大学の公式コースページ、ARONAH(Australian Register of Naturopaths and Herbalists)の公表資料、オーストラリア政府の職業リスト・ビザ関連情報をもとに、アンアルウェンが2026年8月時点で確認・翻訳・整理したものです。SCUのARONAH認定は初回認定で、更新期限は2026年9月30日です。
学費・入学要件・提供状況・職種リスト・保険還付の取り扱いは年度により変更されます。出願前には必ず最新情報をご確認ください。アンアルウェンでは学校担当者に直接確認のうえ、最新情報を無料でお伝えしています。
※本ページの記載は一般的な情報提供であり、個別の移民アドバイスではありません。ビザ・移住に関する判断は、必ず登録移民エージェント(MARA登録)にご確認ください。
※日本国内での開業・業務範囲については、医師法・薬機法等の規制が関わります。本ページの記載は法的助言ではありません。