公衆衛生(Public Health)は、医療系のなかで最も入口が広い分野です。看護や理学療法のように前提科目を求められることがなく、1〜2年・IELTS 6.5 から目指せます。学部が文系でも出願できる大学があります。
ただし、入口が広いぶん出口は自動的には保証されません。この分野は資格職ではないからです。そこを最初に理解しておくことが、この留学を成功させる条件になります。
DATA ── 公衆衛生・ヘルスサイエンス留学の要点
このページの結論 ── 3分でわかる公衆衛生留学
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公衆衛生(Public Health)は、一人の患者ではなく、集団の健康を扱う学問です。目の前の人を治療するのが臨床医学だとすれば、公衆衛生は「そもそも病気になる人を減らすには、社会の側をどう変えればいいか」を考えます。喫煙率、糖尿病、感染症、メンタルヘルス、高齢化、医療へのアクセス格差──扱う対象は、個人の身体ではなく人口(population)です。
そのため学ぶ内容は、医療技術ではなくデータと制度に寄ります。何が起きているかを測る疫学(Epidemiology)と生物統計(Biostatistics)、それを政策に変えるヘルスポリシー、人の行動を変えるヘルスプロモーション。オーストラリアの MPH は、この4本を土台にして組まれているのが一般的です。
健康問題の分布と要因を、データで特定する技術。この分野の中核であり、修了後に最も評価されやすいスキルでもあります。
限られた予算をどう配分するか。医療経済評価を専攻として置く大学(UNSWなど)もあり、政策の実務に近い内容を学べます。
人と地域の行動をどう変えるか。先住民の健康、グローバルヘルス、環境保健など、オーストラリアならではの領域が充実しています。
日本語では「公衆衛生・ヘルスサイエンス」とまとめられますが、オーストラリアでは学ぶ段階も目的も違います。混同したまま学校を選ぶと、目的と課程がずれます。
大学院が中心。すでに学士(+実務)を持つ人が、集団の健康・政策・データを専門的に学びます。1〜2年で修士号。日本の大学を出ている方が選ぶのは、通常こちらです。
学士(3年)が中心。解剖学・生理学・栄養・運動科学など、健康に関わる基礎を広く学ぶ課程です。高校卒業から入るほか、他の医療系大学院へ進むための土台としても使われます。
すでに学士がある方=公衆衛生(大学院)。高校卒業から医療系を目指す方、あるいは理学療法・作業療法の前提科目を埋めたい方=ヘルスサイエンス(学士)。
Graduate Certificate(半年)/Graduate Diploma(1年)という短い課程もあります。修士に届かない場合の入口として、また修士へ単位を持ち上げる形としても使えます。
医療系の留学をご検討中の方に、まずお伝えしているのがこの点です。公衆衛生は、医療系のなかで例外的に入口が広く設計されています。
| 比較項目 | 公衆衛生(MPH) | 理学療法・作業療法 | 看護 |
|---|---|---|---|
| 前提科目 | 不要 | 解剖学・生理学など 最大の関門 |
原則不要 |
| 英語要件 | IELTS 6.5 各項目6.0 |
IELTS 7.0 全項目7.0が多い |
IELTS 7.0水準 |
| GPA | 4.0/7 | 5.0〜5.15/7 | 大学による |
| 期間(大学院) | 1〜2年 | 2年 | 1〜2年 |
| 登録・認定 | 不要 | AHPRA登録+APC/OTC認定 | AHPRA登録 |
| 修了後の職種 | △ 職種が固定されない | ✓ 理学療法士・作業療法士 | ✓ 看護師 |
この分野をご案内するとき、学費や入学条件より先にお伝えしていることがあります。宣伝としては不利な内容ですが、渡航後に気づくより、いま知っていただくほうがいいと考えています。
MPHを修了しても、名乗れる資格が増えるわけではありません。「Master of Public Health 保持者」という肩書きが増えるだけです。看護師免許のような効力はありません。
公衆衛生の求人(州保健局、NGO、研究機関など)は、学位より「その分野の実務経験があるか」を先に見ます。新卒枠が制度化されている看護とは、採用の構造が違います。
関連職種はCSOLに掲載されていますが、MPH修了がそのまま永住ルートになるわけではありません。職種の特定、技能評価、雇用主の確保という段階が別に必要です。
逆にいえば、日本での実務経験と組み合わせたとき、この学位は強く効きます。看護師×疫学、管理栄養士×ヘルスプロモーション、行政職×保健政策。単独ではなく、掛け算で考える分野です。
公衆衛生のご相談では、最初に「留学後、どんな仕事に就きたいですか」と伺います。順序が逆に思われるかもしれませんが、理由があります。この分野は入学のハードルが低いぶん、「入れるから入る」という選び方ができてしまうからです。そして修了後に、学位の活かし方が定まらないまま帰国される方がいらっしゃいます。
一方で、目的がはっきりしている方にとっては、これほど効率のいい分野もありません。前提科目の履修に何年もかける必要がなく、英語も6.5から。1年で修士号を取れる大学もあります。「日本での経験を、政策やデータの側から捉え直したい」という動機がある方には、迷わずおすすめしています。入れるかどうかではなく、何に使うか。そこを一緒に整理させてください。
公衆衛生はAHPRA(オーストラリア医療従事者規制庁)の英語基準が適用されない分野です。求められるのは各大学の入学要件のみで、水準は一般的な大学院と同じです。
| 大学 | IELTS Academic | 備考 |
|---|---|---|
| クイーンズランド大学 | 総合 6.5 各項目 6.0 |
TOEFL iBT 87/PTE等も可 |
| グリフィス大学 | 総合 6.5 各項目 6.0以上 |
MPH(5263) |
| ACU | 総合 6.5 各項目 6.0 |
大学の共通基準 |
| ジェームズクック大学 | 総合 6.5 | TOEFL iBT 86/PTE 58 |
MPHを1年で修了できる数少ない大学です。学費は年 AUD 60,500 と高い部類ですが、総額(AUD 61,500)で見ると、2年制の大学と比べて生活費を1年分節約できます。結果として、この分野で最も総費用を抑えられる選択肢のひとつになります。
向いている方:すでに実務経験があり、短期集中で修士号を取りたい方。疫学・医療経済という専門性をはっきり打ち出したい方。学部の専攻が医療系でない方にも道が開かれています。
公衆衛生教育の国際的な認定機関である APHEA(Agency for Public Health Education Accreditation)のカリキュラム認証を、アジア太平洋で最初に取得した課程です。「どの大学のMPHでも同じではない」と考える方にとって、明確な判断材料になります。
向いている方:研究職・国際機関を視野に入れる方、大学の評価と課程の認証を重視する方、実習か研究かを選びたい方。
この分野で最も学費を抑えられる選択肢のひとつです。年 AUD 32,072 は、UNSW(60,500)のほぼ半分にあたります。実習ユニット(Practice Placement)が課程に組み込まれており、現地での経験を積みたい方に向きます。
向いている方:費用を最優先したい方、実習で現地経験を積みたい方、メルボルンで学びたい方。
1〜1.5年と期間が短く、学費も年 AUD 39,000 と中位。期間・費用・立地のバランスが取れた選択肢です。ゴールドコーストはシドニー・メルボルンより生活費を抑えられます。
向いている方:すでに医療・健康系の学士をお持ちの方。期間を短くしつつ、費用も抑えたい方。※関連分野の学士が要件のため、文系学部卒の方は別の大学が候補になります。
MPHは1.5年(関連分野の学士、または分野不問+実務2年)/2年(分野不問)の2本立て。学費は初年度 AUD 45,200。学部の専攻を問わない2年ルートがあるのが利点です。
MPHは1.5年/2年の2種類。留学生学費は年 AUD 39,400(2025年表示)。2年版は学士があれば分野不問。アデレードは生活費を抑えやすい都市です。
熱帯医学・地方保健が看板。18ヶ月・IELTS 6.5。学費は年 AUD 42,000前後とされます(第三者情報のため要確認)。地方(regional)での就学は、卒業生ビザの期間や州指名の面で有利に働くことがあります。
カーティン大学、ラトローブ大学、モナシュ大学、チャールズ・ダーウィン大学などもMPHを提供しています。ご希望の都市・予算に合わせて最新の要件と学費をお調べします。
| 大学 | 都市 | 期間 | 学費(年・留学生) | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| ACU | メルボルン | 2年 | AUD 32,072 2年 約64,100 |
実習ユニットあり |
| グリフィス大学 | ゴールドコースト | 1〜1.5年 | AUD 39,000 | 関連分野の学士が必要 |
| フリンダース大学 | アデレード | 1.5〜2年 | AUD 39,400 2025年表示 |
2年版は分野不問 |
| ジェームズクック大学 | タウンズビル | 18ヶ月 | 約 AUD 42,000 要確認 |
熱帯医学・地方保健 |
| ディーキン大学 | メルボルン | 1.5〜2年 | AUD 45,200 初年度目安 |
学部不問のルートあり |
| クイーンズランド大学 | ブリスベン | 2年 | AUD 56,800 | APHEA認証・実習選択可 |
| UNSW | シドニー | 1年 | AUD 60,500 総額 61,500 |
最短。専攻を選べる |
学位・GPA・職歴
準備3〜9ヶ月
疫学・政策・実習
485ビザで就労も可
英文の在職証明
UNSW・UQ・ディーキン等
関連実務2年で出願可
経験×学位で差別化
半年
1年
大学により可否あり
合計2年前後
必要な場合のみ
Health Science等
1〜2年
計4〜5年
| 大学 | 学歴要件 | 実務経験 | 英語 |
|---|---|---|---|
| UNSW | 分野不問の3年制学士 または関連分野の優等学士・大学院学位 |
関連分野で2年 ボランティアも可 |
大学の共通基準 |
| クイーンズランド大学 | 関連分野の学士 または分野不問の学士 GPA 4.0/7 |
分野不問なら 医療現場で1年 |
IELTS 6.5 各項目6.0 |
| グリフィス大学 | 関連分野の学士以上 GPA 4.0/7 |
ルートにより2年 | IELTS 6.5 各項目6.0以上 |
| ディーキン大学 | 関連分野の学士(1.5年) /分野不問の学士(2年) |
1.5年ルートは 関連実務2年 |
大学の共通基準 |
| フリンダース大学 | 学士(2年ルートは分野不問) 1.5年は健康関連分野 |
1.5年ルートは 公衆衛生関連で2年 |
大学の共通基準 |
最も総額を左右する要素。1年制なら生活費が1年分不要になります。一方で2年制は、現地での就労経験・人脈づくりの時間が長く取れます。目的で選んでください。
この分野で最も見落とされる点です。資格職でないぶん、現地での実務経験が就職の決め手になります。ACUは実習ユニット、UQは修了課題として実習を選択できます。
疫学、医療経済評価、先住民保健、グローバルヘルス、熱帯医学。「MPHを取った」ではなく「何を専門にしたか」が、履歴書に残ります。
関連分野の学士が必要な大学(グリフィス)と、分野不問+実務で出願できる大学(UNSW・UQ・ディーキン・フリンダース)があります。ここで候補が決まります。
MPHはオンライン提供が多い分野です。ただし学生ビザではオンライン中心の履修は認められません(対面での履修が前提)。渡航して学べる形式かを必ず確認します。
シドニー・メルボルンは求人が多い一方、生活費が高くなります。アデレード・ゴールドコースト・タウンズビルは費用を抑えられ、地方(regional)としての利点もあります。
公衆衛生の修了生は、特定の職種に就くのではなく、複数の領域に分かれていきます。代表的な進路は次のとおりです。
州の保健局、地域保健区(Local Health District)、連邦の保健関連機関。政策立案、感染症対策、健康調査の設計など。永住権・市民権が応募条件になる職も多く、留学直後は狭き門です。
地域の健康づくり事業、禁煙・肥満・メンタルヘルスの啓発。NPO・NGO・自治体が主な雇用先です。現地でのネットワークが効く領域です。
研究機関、大学、病院の分析部門。この分野で最も専門性が明確に評価されるポジションです。生物統計・データ分析のスキルが直接の武器になります。
製薬・医療機器メーカーのメディカルアフェアーズ、医療コンサルティング、保険。企業の健康経営や職域保健も広がっている領域です。
WHO、UNICEF、各国の保健省との協働プロジェクトなど。UQのMPHはこうした進路を明示している課程です。多くの場合、実務経験と語学が前提になります。
MPHから PhD(公衆衛生)へ進む道。研究職や大学教員を目指す方の標準的なルートです。奨学金の対象となる場合もあります。
ここは、期待と実態にずれが生まれやすい部分です。事実と制約を分けて整理します。
永住を目的にしない方にとって、この分野はむしろ帰国後の使い勝手がいい留学です。理由は3つあります。
看護やリハビリと違い、日本での資格の取り直しという問題が起きません。学んだ内容がそのまま職務に接続します。
Master of Public Health は世界共通の学位名です。国際機関、グローバル企業、研究職の応募で、そのまま通用します。
日本の公衆衛生大学院は数が限られています。英語で学んだMPH保持者は、まだ多くありません。
| ステップ | 内容 | 目安時期 |
|---|---|---|
| 01 目的の整理(無料) | 修了後にどんな仕事に就きたいか。ここを決めてから大学を選びます。この分野は職種が固定されないため、目的の設定がそのまま学校選びの基準になります | 開始12〜18ヶ月前 |
| 02 学歴・職歴の確認 | 英文成績証明書と職務経歴をもとに、分野不問で出願できる大学/関連分野の学士が必要な大学を切り分けます | 12〜18ヶ月前 |
| 03 英語スコアの計画 | IELTS 6.5(各項目6.0)が目標。7.0水準の分野と比べ、準備期間を短く見積もれます | 6〜12ヶ月前 |
| 04 学校の選定・出願 | 期間・学費・実習の有無・専攻で候補を確定。職務経歴書の英文作成もここで行います | 6〜9ヶ月前 |
| 05 オファー受領・学費支払い | 条件付きオファーの場合、英語スコア提出後に無条件オファーへ切り替わります | 3〜6ヶ月前 |
| 06 学生ビザ申請 | COE発行後、GS(Genuine Student)要件への回答作成を含めサポート | 2〜4ヶ月前 |
| 07 出発準備 | 住居手配、OSHC加入、航空券、出発前オリエンテーション | 1〜3ヶ月前 |
アンアルウェンの強みは、留学の申し込みだけで終わらない、出発前から進学後まで続く伴走型サポートです。
「手続きだけを代行するエージェント」ではなく、「留学という大きな挑戦を一緒に考え、現地でも支え続けるパートナー」であること。それが、私たちが他の留学エージェントに負けない一番の強みです。
学校選びや出願手続きはもちろん、進学で重要となるGS(Genuine Student)対策、学生ビザ申請もしっかりサポート。この分野は「なぜ公衆衛生なのか」の説明が要になるため、ここに時間をかけます。
オーストラリアには提携オフィスがあり、渡航後も学校生活や現地での手続き、困りごとを日本と現地の両方からサポートします。実習先やインターンの相談にも対応できます。
一人ひとりに十分な時間をかけるため、サポート人数を毎月12名様限定としています。この分野は職務経歴の示し方で結果が変わるため、画一的な案内ではなく、その方の経歴に合った提案をします。
紹介先を幅広く並べるだけではなく、スタッフが実際に学校へ足を運び、授業や校内の雰囲気を確認したうえで、厳選した学校を紹介しています。資料だけではわからないことがあります。
2008年の設立以来、3,000名以上の留学を支えてきた経験と、オーストラリア留学に特化した専門知識を生かしてご提案します。医療・ヘルスケア分野へ進まれた方のサポート実績もあります。
費用や生活面の現実も率直にお伝えします。「この分野は資格職ではありません」「その目的なら看護のほうが合っています」──言いにくいことも含めてお伝えするのが、私たちの仕事だと考えています。
アンアルウェンは、オーストラリア留学の専門エージェントです。学校選びから渡航後のトラブル対応まで、すべて無料でサポートします。学校へ直接申し込む場合と比べて、余分な費用は一切かかりません。
医療系の資格を持っていません。それでも出願できますか?
できる大学があります。公衆衛生は医療資格を前提としない分野です。UNSWは分野不問の3年制学士+関連分野での実務・ボランティア2年、クイーンズランド大学は分野不問の学士+医療現場での実務1年で出願できます。フリンダース大学とディーキン大学の2年ルートは、学士があれば分野を問いません。一方、グリフィス大学のように関連分野の学士を必須とする大学もあります。ご経歴を伺えば、出願できる大学とできない大学を切り分けてお伝えできます。
看護やリハビリと迷っています。どう選べばいいですか?
「資格が欲しいのか、専門性が欲しいのか」で分かれます。看護や理学療法・作業療法は、修了すればAHPRA登録を経てその職種として働けます。就労・永住への道筋も明確です。ただし入口は厳しく、前提科目・GPA 5.0以上・IELTS 7.0という条件を全て満たす必要があります。
公衆衛生は逆です。前提科目は不要、IELTS 6.5、GPA 4.0前後で入れますが、修了しても職種は自動的に決まりません。「現場で手を動かす資格が欲しい」なら看護・リハビリ、「すでにある経験を政策・データの側から捉え直したい」なら公衆衛生です。どちらが合うかは目的次第なので、率直にご相談ください。
いくらかかりますか?
大学院の学費は年 AUD 32,072〜60,500です。ACUが年 32,072(2年)、グリフィスが 39,000(1〜1.5年)、UQが 56,800(2年)、UNSWが 60,500(1年・総額61,500)。これに生活費(学生ビザの財政要件は単身12ヶ月で AUD 29,710)、OSHC(年 700〜900)、ビザ申請料 AUD 2,500〜 が加わります。総額の目安は、1年制でおおむね AUD 95,000前後、2年制で 130,000〜175,000です。年額だけで比べないでください。1年制のUNSWは年額こそ最も高いものの、生活費が1年分で済むため、総額では2年制の大学とほぼ並びます。
入学に必要な英語力はどのくらいですか?
IELTS Academic 総合6.5(各項目6.0)が主流です。UQ・グリフィス・ACU・JCUはいずれもこの水準です。看護やリハビリが求めるIELTS 7.0(全項目)より0.5低い設定で、これは学習期間にすると半年〜1年の差に相当します。公衆衛生はAHPRA(医療従事者規制庁)の英語基準が適用されない分野のため、大学の入学要件だけを満たせば足ります。スコアが6.5前後で止まっている方でも、医療分野の留学を諦める必要はありません。なお、条件付きオファー+付属語学学校のルートが使える大学もあります。
MPHを取れば、オーストラリアで働けますか?永住は目指せますか?
働けます。ただし「資格で働ける」わけではありません。修士課程の修了者は卒業生ビザ(サブクラス485)で約2年間、職種の制限なく就労できます(申請時 原則35歳以下)。永住については、CSOLに Health Diagnostic and Promotion Professionals nec(251999)・Occupational Health and Safety Adviser(251312) などの関連職種が掲載されています。ただし、MPH修了がそのまま永住ルートになるわけではありません。永住には職種の特定・技能評価(VETASSESSなど)・州指名や雇用主指名という段階があり、実際に就いた仕事の内容で職種が決まるのがこの分野の構造です。また行政・公的機関の求人は永住権・市民権を条件にすることが多く、「就職してから永住」という順序は現実的ではありません。この点は最初にお伝えするようにしています。
在学中にアルバイトはできますか?
できます。学生ビザでは就学中は2週間あたり48時間まで、長期休暇中は制限なく就労できます(「週20時間まで」は古い情報です)。この分野はリハビリ分野と違って長時間の臨床実習がないため、学業とアルバイトを両立しやすいのが利点です。
ただし公衆衛生に直結するアルバイトはほとんどありません。飲食・小売などで生活費を補いながら、大学のリサーチアシスタント、地域団体でのボランティア、実習ユニットの履修で専門の経験を別途積むという設計になります。この分野は資格職ではないぶん、現地での実務経験が就職の決め手になります。意識的に機会を取りにいけるかどうかが分かれ目です。
1年制と2年制、どちらがいいですか?
目的で分かれます。1年制(UNSW)は総額を抑えられ、キャリアの中断も短くて済みます。すでに実務経験があり、学位を「証明」として取りたい方に向きます。一方2年制(UQ・ACU)は、実習やインターン、現地でのネットワークづくりに時間を使えます。この分野は「学位そのもの」より「現地で何を経験したか」が就職を左右するため、オーストラリアでの就労を目指すなら2年制のほうが有利に働くことがあります。また卒業生ビザ(485)の観点でも、在学期間が長いほうが準備の時間を取れます。「日本に戻って活かす」なら1年制、「現地で働く可能性を残す」なら2年制が、ひとつの目安です。
オンラインで学べる大学が多いようですが、それでもいいですか?
学生ビザで渡航する場合は、オンライン中心の履修は認められません。MPHはオンライン提供が盛んな分野で、ディーキン・グリフィス・UQなどがオンライン受講に対応しています。しかし学生ビザは対面での就学が前提で、オンラインで履修できる割合には制限があります。「オンラインで安く済ませたい」という選び方は、学生ビザとは両立しません。
またシドニー大学のMPHのように、コースページに「学生ビザ保持者は対象外」と明記されている課程もあります(2026年8月時点)。その課程が留学生に開かれているかは、出願前に必ず確認が必要です。アンアルウェンでは確認したうえでご案内します。
帰国後、日本で活かせますか?
この分野は、帰国後の使い勝手がいい留学です。看護やリハビリと違い、日本で資格を取り直すという問題が起きません。Master of Public Health は世界共通の学位名で、国際機関・グローバル企業・研究職の応募でそのまま通用します。日本の公衆衛生大学院は数が限られており、英語で学んだMPH保持者はまだ多くありません。
具体的な進路としては、製薬・医療機器メーカーのメディカルアフェアーズ、医療系コンサルティング、health techのスタートアップ、国際保健のNGO、JICAなどの国際協力、大学・研究機関、自治体の保健福祉部門、企業の健康経営部門などが挙げられます。※ただし、日本の保健師・医師などの国家資格が得られるわけではありません。この点は正確に理解しておいてください。
エージェントを通すと費用は高くなりますか?
いいえ。アンアルウェンのサポートはすべて無料です。学校へ直接申し込む場合と、支払う学費は変わりません。学校選び、出願書類、GS(Genuine Student)ステートメント、学生ビザ申請、住居手配、渡航後のサポートまで、追加費用なしでご利用いただけます。この分野の場合はこれに加えて、職務経歴が各大学の「関連分野の実務」に該当するかの照合、英文職務経歴書の作成サポート、実習ユニットの有無の確認、留学生に開かれている課程かどうかの確認まで含めてサポートします。なお、学校が定める出願料(大学により AUD 100〜150程度)は、エージェント経由・直接申込を問わず学校に支払うものです。
公衆衛生・ヘルスサイエンスと近い分野、あわせて検討される方が多いページをまとめました。
資格職として働きたい方はこちら。AHPRA登録を経て看護師として就労でき、永住との距離も近い分野です。英語は7.0水準になります。
前提科目・GPA・英語の3つの関門がある分野。公衆衛生とは入口の性質が正反対です。ヘルスサイエンスの学士は、その前提科目を埋める手段になります。
Certificate III / IV から始められ、学んだ資格がそのまま現場の仕事に直結します。費用も抑えられ、働きながら学ぶ形が取りやすい分野です。
IELTS 6.5〜7.0 に向けた学習と並行して、または渡航前の準備として。医療現場で使う英語に特化した課程です。
まず「修了後に何をしたいか」から、
一緒に整理させてください。
「文系だけど出願できる?」「1年制と2年制、どちらがいい?」「日本の職歴は要件に使える?」
この分野は、経歴と目的で提案がまったく変わります。無料相談・無理な勧誘は一切ありません。
※サポートは毎月12名様限定です。お早めにご連絡ください。