オーストラリア留学エージェント アンアルウェン

オーストラリアで手に職をつける
── 電気・配管・大工・自動車整備、留学生に開かれている道と閉じている道

この4つは、日本ではまとめて「技術系の仕事」と呼ばれます。けれどオーストラリアでは、留学生に対するルールが4職種でまったく違います。学生ビザで資格まで取り切れる職種があり、資格を取ってもライセンスに届かない職種があります。どこで線が引かれているのかを、制度と金額で整理しました。

4職種同じ「技術職」でも、入口のルールは4通りに分かれる
AUD 28,180大工(Cert III・2年)の学費。定価かつ最も一般的な入口
週 2,204ドル電気工事士のフルタイム収入中央値(年 約114,600)
57.0%技術職の求人充足率。全職種平均は70.6%(2025年6月)

DATA ── 建設・技術トレード留学の要点

この分野とは
大学ではなく職業訓練(VET/TAFE)で学ぶ、現場の技術職です中核はAQFレベル3の Certificate III。学位ではありませんが、オーストラリアではこれが「一人前の職人」の資格として、法律・賃金・移住制度のすべてで基準になっています
4職種とANZSCO
電気工事士 341111/配管工 334111/大工 331212/自動車整備士 3212114つとも MLTSSL・CSOL の両方に掲載されています。これは留学分野としてはかなり恵まれた条件です
学生ビザで学べるか
大工・自動車整備 学べます/電気・配管 課程はありますが数が少なく、資格を取ってもライセンスには届きません電気・配管は本来「見習い制度」=雇用主と契約を結び、給料をもらいながら4年かけて現場で学ぶ仕組みで資格を取る職種で、学生ビザではその雇用契約を結べません。ここがこの分野の最大の分岐点です
学費(留学生・定価)
大工 Cert III AUD 28,180(2年)/自動車整備 Cert III AUD 18,806(1年)/建設マネジメント系 Cert IV・Diploma 各 AUD 15,014(各1年)西オーストラリア州立TAFE(TIWA)の2026年公式価格。別途リソース費・材料費がかかります
英語要件
IELTS 6.0(各項目5.0以上)大学院の「各項目6.0」より緩やかです。TAFEクイーンズランドは各項目5.5以上。この分野は英語のハードルが最も低い専門分野のひとつです
学歴要件
Certificate III は豪州Year 10相当+数学の合格=日本の高校1年修了程度大学の学位は不要です。建設マネジメント系のCert IVはYear 11相当、住宅製図はYear 12相当
実習
大工 約360時間/れんが積み 約380時間/自動車整備(TAFEクイーンズランド)400時間現場に入るには White Card(CPCWHS1001・約150ドル)が別途必要。実習先を自分で探す課程もあります
ライセンス
電気・配管=州のライセンスが必須大工・自動車整備=従業員として働く分には不要大工も、自分で請負契約を結ぶなら建築業登録が要ります(NSW 5,000ドル超、VIC 10,000ドル超、SA 12,000ドル超、WA 20,000ドル超の工事から)
在学中の就労
2週間で 48時間まで(長期休暇中は無制限)この分野は学んだ内容がそのまま現場のアルバイトになる数少ない分野です。労務者・大工の助手・整備工場のアシスタントなど
卒業後の就労ビザ
卒業生ビザ485(職業教育卒業ストリーム)で 18ヶ月申請時 35歳以下。加えて CRICOS登録92週以上・豪州滞在16ヶ月以上の課程であること、そして申請時に技能評価が必要です。1年課程だけでは要件を満たしません
技能評価
TRA(Trades Recognition Australia)が担当。暫定評価 AUD 130Job Ready Program(12ヶ月のフルタイム就労・AUD 3,410)電気工事士・配管工・冷凍空調技術者はJob Ready Programの対象外で、OSAPという別ルート(費用 2,020〜5,320ドル)になります。この一文が4職種を分けています
永住ルート
4職種ともMLTSSL掲載=独立技術移住(189)の対象です留学から永住を考える分野としては上位の条件。ただし技能評価に実務経験が必要なため、卒業直後には出せません。485で働く期間が必ず挟まります
収入(フルタイム中央値)
電気工事士 週 2,204ドル/配管工 週 2,000ドル/大工 週 1,787ドル/自動車整備士 週 1,405ドル年額換算で約 114,600/104,000/92,900/73,100ドル。豪州政府 Your Career の公開データ(全国・フルタイム)
向いている人
体を動かす仕事が苦にならない方/日本ですでに現場の経験がある方/大学の学位がなく、学位ルートでは進めなかった方/英語のスコアが伸び悩んでいる方/30歳前後で「あと一度だけ勝負したい」方

このページの結論 ── 3分でわかる技術トレード留学

  1. この分野で最初に確認すべきは、学校名でも学費でもありません。「その職種がライセンス職かどうか」です。電気工事と配管は州のライセンスが必須の職種で、資格を取っただけでは働けません。大工と自動車整備は、従業員として働く分にはライセンスが要りません。この一点で、留学の組み立てが根本から変わります。
  2. 電気工事士と配管工は、日本から学生ビザで目指すには最も遠い職種です。この2職種は「見習い制度」=雇用主と契約を結び、給料をもらいながら4年かけて現場で学ぶ仕組みで資格を取ることになっていて、学生ビザではその雇用契約を結べません。さらに技能評価でも、この2職種はJob Ready Programの対象外とされています。「電気工事士になりたい」というご相談で、私たちが最初にお伝えするのはこの構造です。
  3. 逆に、大工と自動車整備は学生ビザで完結します。大工は Certificate III in Carpentry(2年・AUD 28,180)、自動車整備は Certificate III in Light Vehicle Mechanical Technology。どちらも州立TAFEが留学生向けに正式に開講していて、卒業 → 485ビザ → 12ヶ月就労 → 技能評価 → 永住申請、という道筋がつながっています。
  4. 入学のハードルは、この分野が全専門分野の中でも最も低い部類です。Certificate III の学歴要件は豪州Year 10相当+数学=日本の高校1年修了程度。英語はIELTS 6.0(各項目5.0以上)。大学院のように学位も職歴も要りません。「大学を出ていないから留学は無理」と思っていた方に、最も現実的に開かれている道です。
  5. ただし、期間の設計を間違えると卒業生ビザが取れません。485ビザには「CRICOS登録92週以上・豪州で16ヶ月以上」という学習要件があります。1年課程だけを取ると、卒業しても485に進めません。この分野で最も多い失敗がこれです。2年課程を選ぶか、1年課程を積み上げるか、出願前に必ず設計してください。
  6. 労働市場は、留学分野の中でも屈指の強さです。技術職の求人充足率は57.0%(全職種平均70.6%・2025年6月)。4職種すべてがMLTSSLとCSOLの両方に載っています。西オーストラリア州は建設分野の移住者に最大10,000ドルの補助まで出しています。「資格が仕事に直結する」という意味では、看護・幼児教育と並ぶ分野です。

この分野の全体像 ── 4職種は別のルールで動いている

日本では、電気工事士・配管工・大工・自動車整備士は「技術系の仕事」としてひとまとめに語られます。専門学校で学び、資格を取り、就職する。おおまかな流れは似ています。

オーストラリアでは、この4つはまったく別の制度の上に乗っています。そして、留学生に対して開かれている度合いが職種ごとに大きく違います。同じ「Certificate III」という名前の資格でも、電気工事のそれと大工のそれでは、取り方も、取ったあとにできることも別物です。

この違いを最初に押さえておかないと、「日本で電気工事士として働いていたので、オーストラリアでも同じ仕事を」という自然な発想が、そのままでは通らないことに、渡航の準備が進んでから気づくことになります。まず全体像を1枚で見てください。

職種 ライセンス 学生ビザで
資格が取れるか
技能評価
(TRA)
収入
(週・フルタイム)
電気工事士
Electrician (General)
必須
課程は少数あるが
ライセンスに届かない
OSAP
JRP対象外
2,204ドル
配管工
Plumber (General)
必須
開講校が非常に少ない
OSAP
JRP対象外
2,000ドル
大工
Carpenter
不要
※請負は建築業登録

州立TAFEが正式開講
Job Ready
Program
1,787ドル
自動車整備士
Motor Mechanic (General)
不要
※修理業の営業許可は別

州立TAFEが正式開講
Job Ready
Program
1,405ドル
4職種すべてがMLTSSL(中長期戦略技能職業リスト)とCSOL(コアスキル職業リスト)の両方に掲載されています。これは留学分野としては相当に恵まれた条件です。多くの分野では「CSOLには載っているがMLTSSLには載っていない=独立技術移住が使えない」という壁にぶつかりますが、この4職種にはその壁がありません。問題は職業リストではなく、資格とライセンスの取り方のほうにあります。

最初の分岐 ── ライセンス職か、そうでないか

オーストラリアの技術職は、大きく2種類に分かれます。公衆の安全に直結するため、州政府のライセンスがないと作業そのものが違法になる職種と、資格はあくまで技能の証明で、働くこと自体にライセンスが要らない職種です。

ライセンス職 ── 電気工事・配管

電気と配管は、全州で無資格作業が明確に違法とされています。感電・火災・汚水汚染という、失敗が人命に直結する領域だからです。そしてオーストラリアは、この2職種の育成を「見習い制度」ひとつに絞っています。英語では Australian Apprenticeship(アプレンティスシップ) と呼ばれる仕組みです。

見習い制度は、学校に入る制度ではなく、就職する制度です。まず受け入れてくれる雇用主を自分で見つけ、訓練契約(Training Contract)を結びます。そこから給料をもらいながら、4年かけて現場で学びます。学校に通うのは週1日程度で、残りの4日は現場での仕事です。日本でいう「弟子入りして親方のもとで覚える」に、国の資格制度と給料が乗っているもの、とお考えいただくと近いです。

つまりこの2職種では、「どこかに雇われていること」が、資格を取るための前提条件になっています。学校に入学して4年間通えば取れる、という資格ではありません。

ここが、留学生にとって決定的な壁になります。学生ビザは「就学」を目的とするビザで、就労は2週48時間までの付随的なものです。4年間フルタイムで雇用される訓練契約は、学生ビザの条件と両立しません。そのため、州立TAFEの多くは電気・配管のCertificate IIIを留学生向けに開講していません。実際、西オーストラリア州立TAFEの留学生向け建設分野のラインナップは大工とれんが積みの2つだけで、電気も配管も入っていません。

ライセンス不要の職種 ── 大工・自動車整備

一方、大工と自動車整備士は、雇用されて働く分には資格もライセンスも法的には必須ではありません(現場に入るためのWhite Cardは必要です)。だからこそ、学校で学んでから就職するという、日本人にとって馴染みのある順序が成立します。

州立TAFEが留学生向けにCertificate IIIを正式開講しているのは、この構造があるからです。ただし注意点があります。大工として「自分で請け負う」段階になると、州の建築業登録が必要になります。工事金額の閾値は州ごとに違い、ニューサウスウェールズ州は5,000ドル超、ビクトリア州は10,000ドル超、南オーストラリア州は12,000ドル超、西オーストラリア州は20,000ドル超の工事から登録が要ります。

相談
「電気工事士の資格を持っています」というご相談について
アンアルウェン 留学カウンセリングチーム

日本で第二種・第一種電気工事士を取得され、実務経験もお持ちの方からのご相談を、毎年いただきます。その経験は、オーストラリアでも確実に価値があります。ただし、活かすルートが「留学」ではない場合があります。

オーストラリアで電気工事士として働くには、州のライセンスが要ります。そして海外で資格と経験を持つ方向けの正規ルートは、TRAのOSAP(Offshore Skills Assessment Program)です。書類審査・技術面接・実技試験を経て OTSR(Offshore Technical Skills Record) という証明が出れば、渡豪後すぐに仮ライセンスが申請でき、有資格電気工の監督下で働きながら、ギャップ研修と最終試験を経てフルライセンスに進めます。

つまり「学校に入り直す」のではなく「今の経験を評価してもらう」道です。逆に、経験がまだ浅い方や、これから電気の道に入る方には、この評価が使えません。ご自身がどちらの位置にいるかで、答えがまったく変わります。相談の最初にここを確認させてください。

電気工事士(Electrician)になるには

4職種の中で最も収入が高く、最も人材が不足していて、そして留学生にとって最も道が細いのが電気工事士です。フルタイム収入の中央値は週2,204ドル(年約114,600ドル)、就業者数は全国で128,300人、就業者の年齢中央値は34歳と、若い層が支えている職種です。

正規のルート ── 働きながら4年かけて学ぶ「見習い制度」

オーストラリア人が電気工事士になる標準ルートはこうです。雇用主を見つけて訓練契約を結び、給料をもらいながら4年かけて UEE30820 Certificate III in Electrotechnology Electrician を修了。並行して Capstone Assessment(総合実技試験)に合格し、州の規制当局にライセンスを申請する。

ニューサウスウェールズ州の場合、ライセンス申請には Certificate III と Capstone に加えて、資格取得後12ヶ月以上の配線作業の実務経験が求められ、有資格電気工が署名した証明書(Referee’s Statement)の提出が必要です。

留学生向けの課程は「存在する」。ただし条件つき

CRICOS登録された UEE30820 の課程は、少数ですが実在します。たとえばシドニー近郊の私立RTOでは105週・学費 AUD 26,000という設定で開講されています。「留学生でも電気の資格が取れる」という広告を見かけるのは、これらの課程のことです。

ただし、募集要項自体にこう書かれています。「ほとんどの州で無制限電気工事ライセンスを取得するには、この資格を見習い制度(アプレンティスシップ)、またはTRAのルートで修了している必要がある」。そして「見習い制度以外のルートの場合、ライセンス要件を満たすにはさらに12ヶ月の記録された現場経験が必要」。
つまり「Certificate IIIを取り終えた時点では、まだライセンスは取れていない」ということです。ここを説明しないまま募集している情報も見かけるので、必ず確認してください。

技能評価でも、電気は別扱い

もうひとつ、この職種に固有の制約があります。TRAのJob Ready Program(オーストラリアの資格を取った留学生が、12ヶ月働いて技能評価を得る制度)は、電気工事士を対象外としています。対象外とされているのは次の4職種です。

  • Electrician (General) 341111
  • Electrician (Special Class) 341112
  • Plumber (General) 334111
  • Airconditioning and Refrigeration Mechanic 342111

この4職種は、ライセンス職であるため対面の実技評価が必須という理由で、OSAPという別の制度に振り分けられています。OSAPにはオーストラリアのVET資格を持つ人向けの経路(費用 AUD 2,020・書類審査+技術面接)もあるため、道が完全に閉じているわけではありませんが、他の職種と同じ手順では進めないことは確かです。

それでも電気を選ぶ意味があるケースはあります。①日本ですでに電気の実務経験が長く、OSAPで評価を取れる見込みがある方、②雇用主のスポンサー(482ビザ)を前提に、現地で受け入れ先を確保できる方、③電気系の知識を冷凍空調(Air Conditioning and Refrigeration)通信・ネットワークなど、隣接する分野に振り向けられる方。「電気工事士」という職名にこだわるか、「電気の技術で食べていく」ことにこだわるかで、選択肢の広さが変わります。

配管工(Plumber)になるには

配管工は、収入では電気工事士に次ぐ週2,000ドル(年約104,000ドル)。就業者数は53,400人と4職種の中で最も少なく、供給が細いぶん需要が強い職種です。住宅建設の需要が続く限り、不足が解消しにくい構造にあります。

制度の作りは電気とほぼ同じです。全州でライセンスが必須で、標準ルートは CPC32420 Certificate III in Plumbing を見習い制度(雇用契約を結んで働きながら学ぶ4年間)で修了することです。そしてPlumber (General)もJob Ready Programの対象外で、OSAPに振り分けられます。

電気との違いは「開講校の少なさ」

電気との実務的な違いは、留学生が入れる課程がさらに少ない点です。主要な公立プロバイダーの多くが、Certificate III in Plumbing を国内学生(見習いとして雇用されている人)専用としています。CRICOS登録されている課程はごく一部の私立RTOに限られ、選択肢は事実上ほとんどありません。

ご相談の中でお伝えしていること。「オーストラリアで配管工になりたい」という目標に対して、日本から学生ビザで入る道は、現時点では最も細いのが実情です。日本ですでに配管・給排水設備の実務経験がある方は、留学ではなくOSAPでの技能評価+雇用主スポンサーを軸に組み立てるほうが現実的です。経験がまだない方には、同じ建設現場で働きながら、より入りやすい職種から入る設計をご提案しています。

大工(Carpenter)になるには

この分野で、日本から留学生として入る道が最も広いのが大工です。収入は週1,787ドル(年約92,900ドル)。就業者数は104,900人と、電気工事士に次ぐ規模があります。そして何より、州立TAFEが留学生向けにCertificate IIIを正式に開講しています。

CPC30220 Certificate III in Carpentry の中身

2年・AUD 28,180 CPC30220 Certificate III in Carpentry(西オーストラリア州立TAFE)

期間:4学期(24ヶ月)/学費:AUD 28,180(別途リソース費 1,600〜4,000ドル・材料費 112〜452ドル)/CRICOS:104856J

キャンパス:Balga/Thornlie(2027年からRockinghamも)/入学時期:2月・7月

入学条件:IELTS(Academic)6.0・各項目5.0以上/豪州Year 10相当+数学の合格

実習:約360時間(建設現場での就業体験。ログブックに記録し、現場監督の署名が必要)

学ぶ内容(全34ユニット・うちコア27)

  • 床組み・壁枠・天井枠・屋根トラス・切妻屋根・軒の施工
  • 窓・ドアの取り付け、外壁材・内装の張り付け、木製外階段の製作
  • 基礎・スラブ・階段・柱・梁の型枠の組立と解体
  • 図面の読解、施工計算、水平出し、簡易足場の組立、高所作業
  • 建設業の労働安全衛生(WHS)と危険源の特定

現場に入るには CPCWHS1001(White Card・約150ドル)を別途修了する必要があります。実習先は自分で探す必要がある場合があります。作業用安全靴は自己負担です。運転免許と車があると実習先の選択肢が広がります。

なぜ大工が「留学の入口」として成立するのか

01

2年課程がそのまま485の要件を満たす

卒業生ビザ485には「CRICOS登録92週以上・豪州滞在16ヶ月以上」という条件があります。24ヶ月の課程なら、この要件を単体で満たせます。1年課程を組み合わせる必要がありません。

02

Job Ready Programが使える

ライセンス職ではないため、卒業 → 485 → 12ヶ月フルタイム就労 → 技能評価という標準ルートに乗れます。電気・配管が外れているこの制度に、大工は入っています。

03

実習が「就職活動」になる

360時間の現場実習は、そのまま雇用主との接点です。この期間に評価されれば、卒業後の就労先がそこに決まるケースが少なくありません。

同じ条件で入れる、もうひとつの選択肢が「れんが積み(Bricklaying and Blocklaying)」です。CPC33020 Certificate III in Bricklaying and Blocklaying も同じく2年・AUD 28,180・IELTS 6.0(各5.0)・Year 10相当で開講されています(実習は約380時間)。Bricklayer(ANZSCO 331111)もCSOL掲載職種です。建設現場で技能職として入るなら、大工とれんが積みの2つが実質的な入口だと考えてください。

自動車整備士(Motor Mechanic)になるには

収入は4職種の中で最も低く、週1,405ドル(年約73,100ドル)。ただし学費が最も安く、期間も最も短いのがこの職種です。就業者数は79,300人。整備工場・ディーラー・鉱山や農業の機械整備まで、就業先の幅が広いのも特徴です。

2つの入り方 ── 1年で取るか、2年で組むか

AUR30620 Certificate III in Light Vehicle Mechanical Technology(西オーストラリア州立TAFE)

1年(2学期)・AUD 18,806/CRICOS 103611E/South Metropolitan TAFE
IELTS 6.0(各5.0)・豪州Year 11相当+数学・運転免許が必要
実習要件はなく、実際の職場を再現した設備の中で学びます(留学生は見習いとして登録できないため)。
4職種の課程の中で最も学費が安い入口です。ただし1年課程単体では485の学習要件(92週)を満たしません。

AUR30620 + AUR40216 Certificate IV(TAFEクイーンズランド)

2年・AUD 32,400/CRICOS 103618J・095395A/ブリスベン Acacia Ridge キャンパス
IELTS 6.0(各項目5.5以上)
400時間の就業実習が組み込まれており、実習先が決まっていない場合は学校が手配を支援します。
Certificate IVは自動車の故障診断や管理職向けの内容で、2年構成にすることで485の要件を満たす設計になっています。

この2つの比較が、この分野の設計そのものです。1年・18,806ドルは魅力的に見えますが、それだけでは卒業生ビザに進めません。2年・32,400ドルは高く見えますが、485ビザと技能評価まで含めた「使える」構成です。学費の安さだけで選ぶと、卒業した時点で次の一手がなくなります。私たちが出願前に必ず確認するのは、この点です。
電気自動車(EV)関連の課程も増えています。TAFEクイーンズランドには Certificate III in Automotive Electric Vehicle Technology が、大型車向けには Certificate III in Heavy Commercial Vehicle Mechanical Technology があります。EV整備は今後まちがいなく需要が伸びる領域ですが、開講状況と留学生受け入れの可否は年度ごとに変わるため、出願時期に合わせて確認します。

留学生が実際に入れる課程(学校別)

この分野では、「検索で出てくる課程数」と「学生ビザで出願できる課程数」の差が非常に大きいのが特徴です。TAFEのサイトに載っているCertificate IIIの多くは、すでに雇用されている国内の見習い向けで、留学生は申し込めません。

下の表は、留学生向けにCRICOS登録されていることが確認できている課程です。金額は2026年時点の公式価格(定価)です。

課程 学校・都市 期間 学費(定価) 実習 485要件
(92週)
CPC30220
Certificate III in Carpentry
TAFE International WA
(パース)
2年AUD 28,180約360時間◎ 満たす
CPC30220
Certificate III in Carpentry
TAFE Queensland
(ブリスベン他)
2年AUD 28,800400時間◎ 満たす
CPC30220
Certificate III in Carpentry
Holmesglen
(メルボルン)
38週AUD 17,640校による✗ 満たさない
CPC33020
Certificate III in Bricklaying and Blocklaying
TAFE International WA
(パース)
2年AUD 28,180約380時間◎ 満たす
AUR30620 + AUR40216
自動車整備 Cert III + Cert IV
TAFE Queensland
(ブリスベン)
2年AUD 32,400400時間◎ 満たす
AUR30620
Certificate III in Light Vehicle
TAFE International WA
(パース)
1年AUD 18,806なし△ 単体では不足
UEE30820
Certificate III in Electrotechnology Electrician
私立RTO
(シドニーほか)
約2年AUD 26,000 前後校による◎ 満たす
ただしライセンスは別問題
CPC40120
Certificate IV in Building and Construction
TAFE International WA
(East Perth)
1年AUD 15,014なし△ 単体では不足
CPC50220
Diploma of Building and Construction
TAFE International WA
(East Perth)
1年AUD 15,014なし△ 単体では不足
CPC40120 + CPC50220
Certificate IV + Diploma
TAFE NSW
(シドニー)
各1年17,300 + 25,175なし◎ 2年で満たす
RII50520
Diploma of Civil Construction Design
TAFE International WA
(Munster)
1年AUD 16,216なし△ 単体では不足
UEE50520
Diploma of Electronics and Communications Engineering
TAFE NSW
(Ultimo)
2年AUD 36,075なし◎ 満たす
ICT60220
Advanced Diploma of IT(通信ネットワーク)
ACIT
(ゴールドコースト)
26ヶ月要確認なし◎ 満たす
Certificate IV/Diplomaは「現場に立つ資格」ではありません。Certificate IV in Building and Construction と Diploma of Building and Construction は、見積・工程管理・契約・現場監督を学ぶ管理側の課程です。卒業後の職種は積算担当・工程管理・契約管理で、大工や電気工事士にはなれません。「現場の職人になりたい」のか「建設プロジェクトを管理したい」のかで、選ぶ課程が変わります。両方の内容が「Building and Construction」という同じ言葉で呼ばれているため、ここは特に間違えやすい点です。
ただし、Cert IV → Diploma の2年構成には別の魅力があります。各1年・AUD 15,014、合計2年で30,028ドル。実習要件がなく、教室での学習が中心です。Construction Project Manager(ANZSCO 133111)はCSOL掲載職種で、大学に進むためのパスウェイにもなっています。体力面に不安がある方や、日本ですでに施工管理の経験がある方には、こちらのほうが合う場合があります。

学べる学校の候補 ── 主な受け入れ校

この分野では、学校の選択肢そのものが限られています。州立TAFEでも、留学生を受け入れているかどうかは州ごとにまったく違います。現場のトレード(Certificate III)を留学生向けに開講しているのは、事実上、西オーストラリア州とクイーンズランド州の州立TAFE、そして一部の私立校だけです。

ここでは、留学生の受け入れが確認できている主な学校を、性格の違いがわかる形で挙げます。

現場のトレードが学べる学校(Certificate III)

パース・西オーストラリア州 TAFE International Western Australia(TIWA)

西オーストラリア州の州立TAFE全体の、留学生受け入れを一括で担う機関です(CRICOS 00020G)。授業は州内の各TAFEカレッジが実施し、TIWAが訓練の質と証書発行の責任を持ちます。この分野で最も選択肢が広い受け入れ先です。

開講している主な課程(留学生向け)

  • CPC30220 Certificate III in Carpentry(大工)── 2年・AUD 28,180・実習約360時間・Balga/Thornlie(Rockinghamは2027年〜)
  • CPC33020 Certificate III in Bricklaying and Blocklaying(れんが積み)── 2年・AUD 28,180・実習約380時間
  • AUR30620 Certificate III in Light Vehicle Mechanical Technology(自動車整備)── 1年・AUD 18,806・実習なし・運転免許が必要
  • CPC40120 Certificate IV/CPC50220 Diploma of Building and Construction(建設管理)── 各1年・各 AUD 15,014・East Perth
  • RII50520 Diploma/RII60520 Advanced Diploma of Civil Construction Design(土木設計)── 各1年・各 AUD 16,216・Munster

入学条件:IELTS(Academic)6.0・各項目5.0以上/Certificate III は豪州Year 10相当+数学の合格。入学時期:2月・7月

向いている人:大工・れんが積みを目指す方。この2職種を留学生向けに正式開講している州立TAFEは、実質ここだけです。パースは移住制度上の「地方」に区分され、生活費もシドニー・メルボルンより抑えられます。

ブリスベン・ゴールドコースト他 TAFE Queensland

キャンパス網が全州で最も広い州立TAFEです。グレーターブリスベン・ゴールドコースト・サンシャインコーストに加え、トゥーンバ、バンダバーグ、ケアンズ、タウンズビル、マウントアイザまで、地方都市に拠点があります。

開講している主な課程(留学生向け)

  • CPC30220 Certificate III in Carpentry(大工)── 2年・AUD 28,800・CRICOS 104863K・実習400時間
  • AUR30620+AUR40216 自動車整備 Certificate III + Certificate IV── 2年・AUD 32,400・Acacia Ridge・実習400時間(学校が手配を支援)
  • AUR31120 Certificate III in Heavy Commercial Vehicle(大型商用車の整備)、MSF30322 Certificate III in Cabinet Making(造作家具)、電気自動車の整備課程なども開講

入学条件:IELTS(Academic)6.0・各項目5.5以上(TIWAより各項目の要求が0.5高い)

向いている人:自動車整備を目指す方。実習先の手配を学校が支援してくれる点は、渡航直後の留学生にとって大きな違いになります。ゴールドコースト・サンシャインコースト・地方キャンパスは移住制度上の「地方」区分です。

人気課程は早期に定員が埋まります。ゴールドコーストの大工課程は、開講の4ヶ月前には満席になっていた年があります。

メルボルン・ビクトリア州 Holmesglen ほかビクトリア州の受け入れ校

ビクトリア州では、Holmesglen(CRICOS 00012G)が CPC30220 Certificate III in Carpentry を留学生向けに開講しています(CRICOS 104855K)。週3日・38週という短い構成で、学費は AUD 17,640 と、2年課程より大幅に安く設定されています。

ほかにも Austral College of Technology(CRICOS 104880J)など、メルボルンの私立RTOが同じ資格を開講しています。

ただし、期間には注意が必要です。38週の課程は単体では卒業生ビザ485の学習要件(CRICOS登録92週以上・豪州滞在16ヶ月以上)を満たしません。「安くて短い」課程は、永住まで視野に入れる方には向きません。技術と英語を身につけて日本で活かすことが目的なら、選択肢として成立します。目的をどちらに置くかで、評価が正反対になる課程です。
シドニー・NSW州 電気・空調を扱う私立RTO

電気工事と冷凍空調は州立TAFEが留学生向けに開講していないため、受け皿はシドニー近郊の私立RTOになります。

  • Superior Training Centre(Ingleburn)── UEE30820 Certificate III in Electrotechnology Electrician・CRICOS 108501D・105週・AUD 26,000
  • Australis Institute of Technology and Education(AITE)(シドニー)── UEE30820 Electrotechnology Electrician(CRICOS 117088D・104週)/UEE42725 Certificate IV in Air Conditioning and Refrigeration Servicing(117091J・104週)/UEE62525 Advanced Diploma of Air Conditioning and Refrigeration Engineering(117092H・104週)

くり返しになりますが、これらの課程を修了しても、その時点で電気工事のライセンスは取れません。募集要項自体に「無制限ライセンスには見習い制度またはTRAのルートでの修了が必要。それ以外の場合はさらに12ヶ月の記録された現場経験が必要」と明記されています。この点を説明せずに勧める案内も見かけるので、必ずご確認ください。

建設の「管理・設計側」を学べる学校

現場ではなく、見積・工程管理・契約・設計を学ぶルートです。実習要件がなく、体力面の負担も小さいため、日本で施工管理の経験がある方や、年齢を重ねてから留学される方に選ばれています。

TAFE NSW(シドニー)

CRICOS 00591E。現場のトレードは留学生向けに開講していませんが、建設の管理・設計側は充実しています。
CPC40120 Certificate IV in Building and Construction ── 1年・AUD 17,300・Granville/Nirimba/Ultimo
CPC50220 Diploma of Building and Construction ── 1年・AUD 25,175
CPP50921 Diploma of Building Design ── 1年・AUD 26,325・Ultimo
RII50520 Diploma of Civil Construction Design ── 1.5年・AUD 20,000
Certificate IV → Diploma と積み上げれば2年構成になり、485の学習要件を満たせます。

TAFE SA(アデレード)

こちらも現場のトレードは留学生向けに開講していません。
CPC40120 Certificate IV in Building and Construction ── 1.5年・AUD 22,215・Tonsley
CPC40320 Certificate IV in Building Project Support(積算)── 1年・AUD 22,215
CPP40121 Certificate IV in Residential Drafting(住宅製図)── 1年・AUD 19,320
MEM30522 Certificate III in Engineering – Technical ── 26週・AUD 8,235・Regency Park
Cert IV が1.5年(=CRICOS 78週前後)と長めに設定されているのが特徴です。アデレードも移住制度上の「地方」区分です。

「電気系」だが、現場のトレードではない選択肢

電気工事士のライセンスの壁を避けつつ、電気・通信の技術で仕事にするという考え方もあります。こちらは留学生に対して素直に開かれています。

ブリスベン・ゴールドコースト ACIT(Australian College of Information Technology & IFTV)

1993年から続く私立の専門教育機関で、IT・通信ネットワーク・映像制作を扱っています(CRICOS 02771G)。キャンパスはブリスベン(Fortitude Valley)とゴールドコースト(Varsity Lakes)。付属の英語コース(ELICOS)と、映像分野の姉妹校 IFTV(Institute of Film and Television)を併設しています。

主な課程

  • ICT60220 Advanced Diploma of Information Technology(Telecommunications Network Engineering)── 通信ネットワーク技術の中核課程。26ヶ月・ゴールドコースト。ICT40120 Certificate IV in Information Technology(Networking)を内包する構成です
  • Certificate III in Telecommunications Technology── 通信・ネットワークとデスクトップサポートの入口
  • データセンター運用、サイバーセキュリティ/AIのディプロマ、ELICOS(技術系英語)

入学条件:IELTS 6.0 相当/豪州Year 12相当。授業には Cisco・CompTIA などの業界認定資格の内容が組み込まれています。

位置づけを正確にお伝えします。ACITが扱うのは通信ネットワーク・IT側の技術職で、電気工事士のようなライセンスを伴う建設現場のトレードではありません。したがって「電気工事士になりたい」という目的には合いません。
一方で、①ライセンス制度の壁がない、②ゴールドコーストは移住制度上の「地方」区分で地方就学の加点対象、③26ヶ月の課程なので485の学習要件を余裕で満たす、④英語コースから接続できるという点で、「電気・通信の技術を仕事にしたいが、ライセンス職の遠回りは避けたい」という方には現実的な選択肢です。IT分野の詳細はIT・情報技術のページもあわせてご覧ください。

TAFE NSW ── Diploma of Electronics and Communications Engineering

UEE50520・CRICOS 103400E・2年・AUD 36,075・Ultimo(シドニー)。
電子・通信のエンジニアリング技術者を養成する課程です。2年構成なので485の学習要件を単体で満たします。同校には Diploma of Renewable Energy Engineering(1年・AUD 20,000)もあり、再生可能エネルギー分野に接続できます。

TAFE SA ── Associate Degree in Electrical Engineering

2年・AUD 42,880・Regency Park(アデレード)。
TAFEでありながら準学士(Associate Degree)という高等教育レベルの学位が取れる課程です。電気エンジニアリングの技術者・準専門職を目指すルートで、大学への編入も視野に入ります。アデレードは移住制度上の「地方」区分です。

都市の選択が、そのまま移住制度の条件に効きます。オーストラリアの移住制度では、シドニー・メルボルン・ブリスベンだけが「地方」に含まれません。パース、アデレード、ゴールドコースト、サンシャインコーストは、いずれも「地方(Category 2)」に区分されています。地方で就学すると永住申請のポイントで加点があり、地方州のビザ(491)や地方の雇用主スポンサー(494)の対象にもなります。この分野で選択肢が多いパース・ゴールドコーストが、たまたますべて「地方」側にあるのは、留学の設計上かなり有利な条件です。
ここに挙げた学校がすべてではありません。留学生の受け入れ可否と学費は、年度ごと・キャンパスごとに変わります。アンアルウェンでは、ご希望の職種・都市・時期に合わせて、その時点で実際に出願できる学校を無料でお調べします。「検索で見つけた学校が、実は留学生を受け入れていなかった」という行き違いを防ぐのが、この分野で私たちが最初にする仕事です。

学費比較(2026年・定価)

以下の金額はすべて定価です。また、学費以外にかかる費用がこの分野では相対的に大きいため、そこも含めて示します。

ルート 学費 リソース費
・材料費
White Card 生活費
(目安)
総額の目安
大工 Cert III(2年)28,1801,712〜4,112約150約50,000約 80,000〜82,500
れんが積み Cert III(2年)28,1804,268約150約50,000約 82,600
自動車整備 Cert III+IV(2年)32,400校による約50,000約 82,400〜
自動車整備 Cert III(1年)18,806校による約25,000約 43,800〜
電気 Cert III(約2年)26,000 前後校による約150約50,000約 76,000〜
建設管理 Cert IV+Diploma(2年)30,0282,012約150約50,000約 82,200
この表に含まれていない費用
  • 学生ビザの財政要件:単身12ヶ月で AUD 29,710 の資金証明(これは支払う費用ではなく、保有を示す金額です)
  • 学生ビザ申請料AUD 2,500(2026年7月1日に 2,000ドルから値上げ)。語学学校(ELICOS)単体・ノンアワードコースの申請は AUD 2,050
  • OSHC(留学生健康保険):単身で年間 AUD 700〜800 程度
  • 安全靴・工具・保護具:現場系の課程では自己負担のものがあります(安全靴は学生が用意)
  • 技能評価:暫定評価 AUD 130 + Job Ready Program AUD 3,410(電気・配管はOSAP 2,020〜5,320)
  • 卒業生ビザ485の申請料AUD 5,750(2026年に2度の値上げがあり、2,300ドル → 3月に4,600ドル → 7月に5,750ドル)
一方で、この分野には収入側の要素があります。学生ビザでは2週48時間まで就労でき、長期休暇中は無制限です。建設現場の労務者・大工の助手・整備工場のアシスタントは、この分野の学生が実際に就いている仕事で、時給は他の学生アルバイトより高い傾向があります。そして、この就労経験がそのまま実習時間や職務経歴の裏づけになります。「学びながら現場に入れる」という点で、他の分野とは費用構造が違います。

入学条件・英語力・年齢

この分野は、専門留学の中で最も入口が広い分野のひとつです。学位も職歴も要りません。

項目 Certificate III(現場系) Certificate IV・Diploma(管理系)
学歴豪州Year 10相当+数学の合格
=日本の高校1年修了程度
豪州Year 11〜12相当+数学
=日本の高校卒業程度
英語IELTS(Academic)6.0・各項目5.0以上
TAFEクイーンズランドは各5.5以上
IELTS(Academic)6.0・各項目5.0以上
職歴不要不要
その他自動車整備は運転免許が必要/大工は運転免許と車があると実習先の幅が広がる特になし
年齢入学に上限はありません。ただし卒業生ビザ485は申請時35歳以下。永住を視野に入れるなら、逆算が必要です
「大学を出ていないから留学できない」と思っている方へ。この分野は、その前提が当てはまりません。Certificate III は高校1年修了程度の学力とIELTS 6.0で出願できます。大学院留学ではじかれる条件(学位・GPA・職歴・IELTS 6.5)が、ここには一切ありません。私たちのご相談でも、「専門学校卒」「高卒で就職して現場で働いてきた」という方が、この分野で最も強いケースが多くあります。日本での現場経験は、実習でも就職でもそのまま評価されます。
英語について、ひとつだけ現実的な注意を。IELTS 6.0は出願要件としては高くありませんが、この分野の授業と実習は「安全に直結する英語」を扱います。図面の指示、工具の名称、危険源の説明、現場監督からの口頭指示。聞き取れないことが事故につながる場面があります。スコアだけでなくリスニングと現場の語彙を、渡航前に意識的に上げておくことをお勧めしています。必要であれば語学学校をパッケージで組み込みます。

技能評価(TRA)── この分野の本当の関門

この分野では、資格を取ることよりも、技能評価を通すことのほうが難しい場面があります。技能評価は Trades Recognition Australia(TRA)という連邦の機関が担当します。

留学生の標準ルート ── 暫定評価 → Job Ready Program

大工・自動車整備・れんが積みProvisional Skills Assessment → Job Ready Program

Cert III 修了

CRICOS登録校で
2年(92週以上)

暫定評価

AUD 130
3年間有効

485ビザ

18ヶ月
35歳以下

12ヶ月就労

週38時間以上
TRA承認の雇用主

技能評価

永住申請へ
189・190・491

費用:暫定評価 130 + Job Ready Employment 490 + 職場評価 2,845 + 最終審査 75 = 合計 AUD 3,540。就労は開始から3年以内に完了させる必要があります。暫定評価は485ビザの申請時に必要なので、卒業前後に取っておきます。
電気・配管・冷凍空調OSAP(Offshore Skills Assessment Program)

資格・経験

豪州のVET資格
または海外の経験

書類審査

AUD 1,120

技術面接

AUD 900〜2,000

実技試験

AUD 2,200
(必要な場合)

OTSR

渡豪後すぐ
仮ライセンス申請

費用:豪州のVET資格を持つ場合 AUD 2,020/持たない場合は最大 AUD 5,320。審査期間は書類完備から約15週間。Job Ready Programは使えません。OTSR取得後は、州の規制当局に仮ライセンスを申請し、有資格者の監督下で12ヶ月働き、ギャップ研修と最終試験(LEA)を経てフルライセンスに進みます。
Job Ready Programの「12ヶ月」について、正確に。これは週38時間以上のフルタイム就労を、TRAが承認した雇用主のもとで12ヶ月続けるという条件です。アルバイトの積み上げでは足りません。485ビザが18ヶ月しかないため、卒業後すぐにフルタイムの職に就けるかどうかが実質的な勝負どころになります。ここでも、在学中の実習先との関係がそのまま効いてきます。

ビザ・永住ルートの現実

この分野の永住ルートは、留学分野の中では上位に位置します。4職種すべてがMLTSSL掲載=独立技術移住(189)の対象で、州推薦(190)・地方州推薦(491)・雇用主スポンサー(482 → 186)も使えます。

段階 内容 要件のポイント
学生ビザ 500Certificate III/IV/Diploma で就学2週48時間まで就労可/財政要件 AUD 29,710(単身12ヶ月)
卒業生ビザ 485
(職業教育卒業ストリーム)
18ヶ月のフルタイム就労申請時35歳以下/MLTSSL掲載職種/技能評価が必要/CRICOS登録92週以上・豪州16ヶ月以上
技能評価Job Ready Program または OSAPJRPは12ヶ月のフルタイム就労が必要/電気・配管はOSAP
独立技術移住 189スポンサー不要の永住MLTSSL掲載+技能評価+ポイント(65点以上)/年齢・英語・職歴で加点
州推薦 190/地方州 491州の推薦を得て永住・暫定永住州ごとに対象職種と条件が異なる/地方州のほうが技術職には有利
雇用主スポンサー 482 → 186雇用主が支える永住ルート年収要件 AUD 79,423(2026年7月〜2027年6月のCSIT)/関連実務経験が必要

年齢が、この分野では特に効きます

485ビザは申請時35歳以下です。2年課程 → 485(18ヶ月)→ 技能評価 → 永住申請という流れを考えると、渡航時点で31〜32歳が実質的な上限になります。189のポイント計算でも、25〜32歳が30点、33〜39歳が25点と差がつきます。

ただし、35歳を超えていても道がないわけではありません。485を使わずに、技能評価 → 雇用主スポンサー(482)→ 186 というルートがあります。482には485のような年齢上限がなく、186のDirect Entryは45歳未満です。西オーストラリア州の建設分野補助(最大10,000ドル)は、まさにこの雇用主スポンサーのルートを後押しする制度です。年齢によって「使うビザが変わる」だけで、行き止まりではありません。ただし雇用主を見つける難易度は上がるため、最初から現地就職を前提に設計する必要があります。
制度は変わります。職業リスト・ポイント制・年収要件は毎年見直されています。アンアルウェンでは可能性と不確実性の両方をお伝えしたうえで、必要に応じて登録移民代理人(MARA)へおつなぎします。本ページの記載は一般的な情報提供であり、個別の移民アドバイスではありません。

収入と労働市場

オーストラリア政府 Jobs and Skills Australia の分析では、技術職(Technicians and Trades Workers)の求人充足率は57.0%でした(2025年6月)。全職種平均が70.6%ですから、この分野だけが突出して人が足りていないことになります。人材不足が続いている職種の約半数が、この技術職の領域に集中しています。

職種 フルタイム
収入中央値(週)
年額換算 就業者数 今後の需要
電気工事士AUD 2,204約 114,600128,300人堅調
配管工AUD 2,000約 104,00053,400人堅調
大工AUD 1,787約 92,900104,900人堅調
自動車整備士AUD 1,405約 73,10079,300人安定
この数字の読み方について。これは全国のフルタイム就業者の中央値です。新卒で入った直後にこの金額になるわけではありません。一方で、独立して請け負う段階に進めば、中央値を大きく超えるのもこの分野の特徴です。オーストラリアの技術職は、日本と比べて「雇われている人」と「自分で請け負う人」の収入差が大きい市場です。大工なら建築業登録、電気なら無制限ライセンスが、その境目になります。
需要の背景にあるもの。オーストラリアは住宅供給を大きく増やす方針を掲げており、建設分野の労働力が全国的に不足しています。西オーストラリア州は「2026年までに55,000人の建設労働者が追加で必要」と公表し、海外からの技能人材を受け入れるための補助制度(最大10,000ドル)まで設けました。これは一時的な景気変動ではなく、構造的な不足です。留学分野を選ぶ判断材料としては、かなり強い部類に入ります。

ルート別の組み立て方

ご相談の中で実際に多い4つのパターンを、そのまま出します。

A現場未経験・20代・永住を視野に入れたい

語学学校

IELTS 6.0まで
3〜6ヶ月

Cert III 大工

2年
28,180

485ビザ

18ヶ月

Job Ready

12ヶ月就労
技能評価

永住申請

189・190・491

期間の目安:4〜5年/学費 約28,000+語学学校。この分野の王道です。在学中の360時間の実習先が、そのまま卒業後の就労先になるケースが多く、Job Ready Programの12ヶ月がつながりやすい構成です。
B費用と期間を最短にしたい・まず現地で働きたい

Cert III 自動車

1年
18,806

積み上げ or 就職

Cert IVで
92週を満たす

485 → 技能評価

または帰国して
日本で活かす

期間の目安:1〜2年/学費 18,806〜32,400。1年課程だけでは485に進めないため、最初に「永住まで行くのか、技術と英語を持ち帰るのか」を決めておく必要があります。決めずに始めると、1年後に選択肢がなくなります。
C日本で電気・配管の実務経験がある

OSAP申請

書類審査
技術面接

OTSR取得

約15週間

仮ライセンス

渡豪後
監督下で就労

ギャップ研修

12ヶ月+最終試験

フルライセンス

永住ルートへ

期間の目安:2〜3年/評価費用 2,020〜5,320。これは留学ではなく技能移住のルートです。ただし英語要件と雇用主の確保という別の課題があるため、語学学校からの組み立てや、他分野での就学と併走させる設計をご提案する場合があります。
D日本で施工管理・現場監督の経験がある

Cert IV 建設

1年
15,014

Diploma 建設

1年
15,014

485ビザ

18ヶ月

建設管理職

大学編入も可能

期間の目安:3〜4年/学費 30,028。実習要件がなく、体力面の負担が小さいルートです。Construction Project Manager(133111)はCSOL掲載職種。日本の施工管理経験がそのまま職務経歴として効きます。大学への編入パスウェイも用意されています。

学校の選び方 ── 見るべき6つの点

01

そもそも留学生を受け入れているか

この分野で最初に確認すべき点です。TAFEのサイトに載っているCertificate IIIの多くは、すでに雇用されている国内の見習い専用で、CRICOS登録がありません。「良さそうな課程を見つける」より先に「学生ビザで出願できるか」を確認するのが順序です。

02

CRICOS登録期間が92週以上あるか

485ビザの学習要件です。実際に何ヶ月かかったかではなく、CRICOSに登録されている期間で判定されます。単位認定で短縮した結果、92週を割ってしまうケースもあります。出願前に必ず確認します。

03

実習先を学校が手配するか、自分で探すか

同じ課程でもキャンパスによって違います。西オーストラリア州立TAFEの大工課程では、Balgaキャンパスは学校が手配し、他のキャンパスは自分で探す設計です。英語に不安がある最初の年に、自力で現場を見つけられるかは現実的な問題です。

04

設備が実機か、シミュレーションか

留学生は見習いとして登録できないため、実際の職場を再現した環境で学ぶ課程があります。それ自体は問題ありませんが、就職時に評価されるのは実機の経験です。在学中の就労で補えるかどうかまで含めて考えます。

05

都市の建設需要と生活費

建設需要が強い州ほど、実習先も就職先も見つけやすくなります。一方で家賃は都市によって大きく違います。西オーストラリア州は需要・支援制度・生活費のバランスが良く、この分野では有力な選択肢です。

06

卒業後に何になれるのか

「Building and Construction」という同じ言葉が、現場の職人と管理職の両方に使われています。Certificate IVとDiplomaでは大工にはなれません。課程名ではなく、卒業後の職種名(Career opportunities)で確認してください。

出願から出発までの流れ

ステップ 内容 目安時期
01 無料カウンセリング目的(永住まで行くのか、技術を持ち帰るのか)・年齢・学歴・職歴・予算から、職種と課程を確定します開始6〜12ヶ月前
02 ライセンス要件の確認その職種がライセンス職かどうか、目指す州の要件は何かを確認します。この分野で最も重要な工程です6〜12ヶ月前
03 留学生受入とCRICOS期間の確認志望課程がCRICOS登録されているか、92週以上あるかを確認します。ここで候補が大きく絞られます6〜12ヶ月前
04 単位認定の照会日本の職業訓練歴・実務経験で単位認定が取れないかを各校に確認します。金額に直結する工程です6〜12ヶ月前
05 英語スコアの計画IELTS 6.0(各5.0)に向けた計画。必要なら語学学校をパッケージで組み込みます4〜10ヶ月前
06 学校の選定・出願期間・総額・実習の有無・都市で候補を確定し、出願書類の作成をサポート3〜6ヶ月前
07 オファー受領・学生ビザ申請COE発行後、GS(Genuine Student)要件への回答作成を含めサポート2〜5ヶ月前
08 滞在先・保険・出発準備住居手配、OSHC加入、出発前オリエンテーション。安全靴・工具の準備もご案内します1〜3ヶ月前
09 渡航後:White Card取得CPCWHS1001(約150ドル)を修了。建設現場に入るために必須です渡航直後
この分野の準備で、他の分野と決定的に違う点。それはステップ02と03です。大学院留学なら「どの大学が良いか」から入れますが、この分野は「そもそも出願できる課程がどれか」から始まります。候補が数校しかない職種もあります。だからこそ、学校選びよりも先に、職種とルートの確定が必要になります。

他社との違い ── アンアルウェンが選ばれる理由

アンアルウェンの強みは、留学の申し込みだけで終わらない、出発前から進学後まで続く伴走型サポートです。
「手続きだけを代行するエージェント」ではなく、「留学という大きな挑戦を一緒に考え、現地でも支え続けるパートナー」であること。それが、私たちが他の留学エージェントに負けない一番の強みです。

01

GS対策・ビザ申請まで無料でサポート

学校選びや出願手続きはもちろん、留学で重要となるGS(Genuine Student)対策、学生ビザ申請もしっかりサポート。これらを無料で受けられるため、初めての海外進学でも安心して準備を進められます。

02

渡航後も、日本と現地の両方から支える

オーストラリアには提携オフィスがあり、渡航後も学校生活や現地での手続き、困りごとを日本と現地の両方からサポートします。実習先探しや卒業後の就職相談にも対応できます。

03

毎月12名様限定 ── 一人ひとりに時間をかける

一人ひとりに十分な時間をかけるため、サポート人数を毎月12名様限定としています。大手エージェントのような画一的な案内ではなく、希望する職種、将来のキャリア、予算、英語力、生活環境まで丁寧に確認し、その方に合った留学プランをご提案します。

04

スタッフが実際に足を運んだ学校だけを紹介

紹介先を幅広く並べるだけではなく、スタッフが実際に学校へ足を運び、授業や校内の雰囲気を確認したうえで、厳選した学校を紹介しています。この分野は工房や実習設備の質が学びを左右します。資料だけではわかりません。

05

2008年設立・3,000名以上の留学をサポート

2008年の設立以来、3,000名以上の留学を支えてきた経験と、オーストラリア留学に特化した専門知識を生かしてご提案します。学位ルート以外の進路のご相談も数多く扱ってきました。

06

メリットだけでなく、現実も率直に伝える

制度の壁もそのままお伝えします。「電気工事士は学生ビザではライセンスまで届きません」「その1年課程では卒業生ビザが取れません」「配管は開講校がほとんどありません」──言いにくいことも含めてお伝えするのが、私たちの仕事だと考えています。

アンアルウェンを利用するメリット・無料サポート内容

アンアルウェンは、オーストラリア留学の専門エージェントです。学校選びから渡航後のトラブル対応まで、すべて無料でサポートします。学校へ直接申し込む場合と比べて、余分な費用は一切かかりません。

出願前サポート(無料)
  • 目的・ビザ・期間に合ったコース選びの無料相談
  • 2026年日本人プロモーションの適用確認・申込み手続き代行
  • 入学申込書類の作成サポート
  • 学生ビザ申請代行サポート
  • GSステートメントの作成含め、全面サポート
  • ワーホリビザ申請代行サポート
  • ホームステイ・学生アパートの手配サポート
  • OSHC(海外学生健康保険)の手配サポート
  • 航空券・渡航準備のアドバイス
  • 語学学習のアドバイス
  • 出発前の個別オリエンテーション
渡航後サポート(無料)
  • 現地オフィス(シドニー・メルボルン)にて日本人スタッフがサポート
  • 到着後オリエンテーション
  • 現地トラブル時の相談窓口(日本語でOK)
  • コース延長・変更の手続きサポート
  • ケンブリッジ検定・IELTS受験申込みのアドバイス
  • ビザ切り替えサポート
  • 留学後の帰国・キャリアプランの相談
  • 大学・大学院進学を検討する方への進路アドバイス
  • LINEやZOOMでのサポート付
  • 次の留学・再渡航のサポート

オーストラリア 建設・技術トレード留学 よくある質問

大学を出ていませんが、留学できますか?

できます。むしろ、この分野は学位を持っていない方に最も開かれている分野です。Certificate III の学歴要件は豪州Year 10相当+数学の合格、つまり日本の高校1年修了程度です。英語はIELTS 6.0(各項目5.0以上)。職歴も不要です。
大学院留学では「学位・GPA・職歴・IELTS 6.5」という条件で候補が絞られますが、この分野にはその壁がありません。そして卒業後の進路は、MLTSSL掲載の技術職です。「学歴がないから」という理由で留学をあきらめていた方に、私たちが最初にご案内するのがこの分野です。

日本で電気工事士の資格を持っています。オーストラリアでも使えますか?

そのままでは使えませんが、評価してもらう制度があります。TRAのOSAP(Offshore Skills Assessment Program)で、書類審査・技術面接・必要に応じて実技試験を受け、OTSR(Offshore Technical Skills Record)という証明を取ります。これがあれば渡豪後すぐに州の仮ライセンスを申請でき、有資格電気工の監督下で働けます。その後、オーストラリアの制度に合わせたギャップ研修と最終試験(LEA)を経て、フルライセンスに進みます。
費用はオーストラリアのVET資格がない場合で最大 AUD 5,320、審査期間は書類完備から約15週間です。
ただし、これは「留学」ではなく「技能移住」のルートです。ある程度の実務経験が前提になります。経験が浅い場合は評価に出せないため、まず現地で働ける形をどう作るかから設計します。

学生ビザで、電気工事士や配管工の資格は取れないのですか?

CRICOS登録された課程は少数ながら実在するので、「資格を取る」ことは可能です。問題はその先です。
オーストラリアでは、電気と配管は「見習い制度」で資格を取る職種として制度が組まれています。雇用主と契約を結び、給料をもらいながら4年かけて現場で学ぶ仕組みで、学校に通うのは週1日程度。英語では Australian Apprenticeship(アプレンティスシップ)と呼ばれます。学生ビザでは、この雇用契約を結べません。そのため、留学生向け課程の募集要項自体に「無制限ライセンスの取得には、見習い制度またはTRAルートでの修了が必要。それ以外の場合はさらに12ヶ月の記録された現場経験が必要」と書かれています。
さらに技能評価でも、電気工事士・配管工・冷凍空調技術者はJob Ready Programの対象外で、OSAPに振り分けられます。「資格は取れるが、そこからライセンスまでにもう一段階ある」——これがこの2職種の正確な状況です。ご相談時には、この構造を最初にご説明しています。

結局、どの職種が一番おすすめですか?

目的によりますが、「日本から留学生として入り、永住まで視野に入れる」なら大工(Carpenter)が最も道が通っています。理由は4つです。①州立TAFEが留学生向けに正式開講している、②2年課程がそのまま485の要件(92週)を満たす、③Job Ready Programが使える、④360時間の実習が就職につながる。
費用と期間を抑えたいなら自動車整備です。1年・AUD 18,806 が最安の入口ですが、1年課程だけでは卒業生ビザに進めないため、2年構成にするかどうかを最初に決める必要があります。
体力面に不安がある方や、日本で施工管理の経験がある方には、Certificate IV → Diploma の建設管理ルート(2年・30,028ドル)をご提案することが多いです。ご自身の年齢・経験・目的で答えが変わる分野なので、一律のおすすめはお伝えしないようにしています。

1年のコースでも卒業生ビザ(485)は取れますか?

取れません。これがこの分野で最も多い失敗です。485ビザには「オーストラリア学習要件」があり、CRICOSに92週以上として登録された課程を、オーストラリアで16ヶ月以上かけて修了する必要があります。1年(2学期)の課程は、これを単体では満たしません。
対処は2つです。①最初から2年課程を選ぶ(大工 Cert III、自動車整備 Cert III+Cert IV など)、②1年課程を2本積み上げる(Cert IV → Diploma など)。
注意点として、単位認定で期間が短縮された結果、92週を割ってしまうこともあります。「単位が認められて早く終わる」ことが、必ずしも得とは限りません。アンアルウェンでは、この期間設計を出願前に必ず確認します。

英語がそれほど得意ではありません。大丈夫でしょうか。

出願要件という意味では、この分野は専門留学の中で最も英語のハードルが低い部類です。IELTS(Academic)6.0・各項目5.0以上。大学院の「各項目6.0」や、教員登録の「スピーキング・リスニング8.0」と比べれば、はるかに現実的です。
ただし率直にお伝えすると、授業と実習で扱う英語は「安全に直結する英語」です。図面の指示、工具の名称、危険源の説明、現場監督からの口頭指示。聞き取れないことが事故につながる場面があります。
ですので、スコアを取ることと、現場で通じることは別物だとお考えください。渡航前にリスニングと現場の語彙を上げておくこと、必要なら語学学校を数ヶ月組み込むことをお勧めしています。手配は無料でサポートします。

在学中にアルバイトはできますか?

できます。学生ビザでは就学期間中は2週間あたり48時間まで、長期休暇中は制限なく就労できます。「週20時間まで」という説明は古い情報です。
この分野は、学んだ内容がそのままアルバイトになる数少ない分野です。建設現場の労務者、大工の助手、整備工場のアシスタント。時給も他の学生アルバイトより高い傾向があります。
さらに重要なのは、この経験が「実習時間」「職務経歴」「卒業後の就職先」の3つに同時につながることです。実習先で評価されれば、そのまま卒業後の雇用主になり、Job Ready Programの12ヶ月就労もそこで完結します。在学中の働き方が、卒業後のルートを決める分野だとお考えください。

この分野で永住は目指せますか?

目指せます。留学分野の中では上位に入ります。電気工事士(341111)・配管工(334111)・大工(331212)・自動車整備士(321211)は、4職種とも MLTSSL と CSOL の両方に掲載されています。つまり独立技術移住(189)も、州推薦(190・491)も、雇用主スポンサー(482 → 186)も使えます。多くの分野が「CSOLのみ掲載=189不可」で足踏みする中、これは明確な強みです。
ただし条件が2つあります。ひとつは技能評価に実務経験が必要なこと。Job Ready Programは12ヶ月のフルタイム就労が要件で、卒業直後には評価が出ません。もうひとつは485ビザが申請時35歳以下であること。2年課程から逆算すると、渡航時点で31〜32歳が実質的な上限です。
35歳を超えている場合は、485を使わず技能評価 → 雇用主スポンサーのルートになります。年齢によって使うビザが変わるだけで、道がなくなるわけではありません。

30代後半・40代でも間に合いますか?

「何を目的にするか」で答えが変わります。永住を第一目的にする場合、485ビザ(35歳以下)が使えないため、雇用主スポンサー(482 → 186)が中心になります。186のDirect Entryは45歳未満です。西オーストラリア州の建設分野補助(最大10,000ドル)は、まさにこのルートを支える制度で、州が本気で人を求めていることの表れでもあります。ただし雇用主を見つける難易度は上がるため、最初から現地就職を前提に設計する必要があります。
一方、「技術と英語を身につけて日本で活かす」「一度だけ海外の現場を経験したい」という目的なら、年齢はほとんど問題になりません。1年課程で十分に成立します。目的をどこに置くかを最初に決めていただくのが、この年代のご相談では特に重要です。

総額でいくら必要ですか?

ルートによって変わります。大工 Cert III(2年)なら、学費 28,180+リソース・材料費 1,712〜4,112+生活費 約50,000=総額 AUD 80,000〜82,500自動車整備 Cert III(1年)なら、学費 18,806+生活費 約25,000=総額 AUD 43,800前後建設管理 Cert IV+Diploma(2年)は、学費 30,028+約2,000+生活費 約50,000=総額 約 AUD 82,200
これに学生ビザの財政要件(単身12ヶ月で AUD 29,710)、OSHC、学生ビザ申請料 AUD 2,500、White Card 約150ドル、技能評価費用が加わります。永住まで進む場合は卒業生ビザ485の申請料 AUD 5,750も見込んでください。
この分野は在学中の就労で相殺できる幅が大きいのが特徴です。無料でシミュレーションをお作りしますので、ご自身の条件でお出しします。

奨学金はありますか?

あります。ただし、大学のような規模ではありません。正確にお伝えします。TAFEの留学生奨学金は、減額の中心が高等教育(学士)課程です。たとえばTAFE NSWの場合、高等教育課程は学費の15%+選抜課程に1,000ドルですが、職業教育(Certificate・Diploma)課程は AUD 500です。
ですので、この分野では「奨学金で下げる」より「設計で下げる」のが正解です。効くのは①州とキャンパスの選択(同じ課程でも学費・期間・生活費が違う)、②期間の設計(単位認定・1年か2年か)、③在学中の就労、④卒業後の州の支援制度(西オーストラリア州は最大10,000ドル)。この4つの検討は無料でお手伝いします。

エージェントを通すと費用は高くなりますか?

いいえ。アンアルウェンのサポートはすべて無料です。学校へ直接申し込む場合と、支払う学費は変わりません。職種とルートの確定、留学生受入とCRICOS期間の確認、単位認定の照会、学校選び、出願書類、GS(Genuine Student)ステートメント、学生ビザ申請、住居手配、渡航後のサポートまで、追加費用なしでご利用いただけます。なお、学校が定める出願料(AUD 100〜250程度)は、エージェント経由・直接申込を問わず学校に支払うものです。

技術トレードと近い分野、あわせて検討される方が多いページをまとめました。

エンジニアリング(土木・機械・電気)

同じ「ものをつくる」分野の、学位ルート版です。大学の工学部を出てエンジニアになる道。技術トレードが現場の職人であるのに対し、こちらは設計・計画の側。学位がある方は、まずこちらと比較してください。

環境エンジニアリング・再生可能エネルギー

太陽光・蓄電池・送配電網の分野は、電気の技術がそのまま生きる領域です。「電気工事士」という職名にこだわらず、電気の技術で食べていきたい方には、こちらの選択肢もあります。

IT・情報技術

通信・ネットワークの分野は、電気系の知識と親和性が高い領域です。体力面ではなく技術で勝負したい方の比較対象になります。

看護

「資格が就労に直結する」という点で、この分野と最も性格が近い分野です。永住との距離も同程度。手に職をつけるという目的が同じなら、比較対象になります。

まずは気軽にご相談ください。
相談・お見積りはすべて無料です。

「大学を出ていなくても留学できる?」「電気の経験を活かせますか?」「1年と2年、どちらを選ぶべき?」
どんな疑問でもOK。無料相談・無理な勧誘は一切ありません。
※サポートは毎月12名様限定です。お早めにご連絡ください。

このページについて
最終更新日:2026年8月3日 / 執筆・監修:アンアルウェン 留学カウンセリングチーム
本ページのコース内容・学費・入学条件・資格制度・ライセンス要件・ビザ情報は、各州立TAFE・登録訓練機関・Trades Recognition Australia・州の規制当局・オーストラリア内務省・Jobs and Skills Australia の公式情報をもとに、アンアルウェンが確認・翻訳・整理したものです。制度・金額は予告なく変更される場合があるため、出願前には必ず最新情報をご確認ください。アンアルウェンでは学校担当者に直接確認のうえ、最新情報を無料でお伝えしています。
※ビザおよび移住に関する最終的な判断・申請代理は、登録移民代理人(MARA)の業務範囲です。本ページの記載は一般的な情報提供であり、個別の移民アドバイスではありません。ライセンスの取得要件は州・準州ごとに異なり、最終的な判断は各州の規制当局が行います。
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