オーストラリア留学エージェント アンアルウェン

オーストラリアで農業・園芸を学ぶ
── 大学とTAFEの違い・学費・永住ルート

この分野には、どこにも書かれていないのに結果を大きく分ける分岐があります。大学の農学部に進むか、TAFEの園芸コースに進むかで、卒業後に取れるビザが変わるということです。同じ「植物を扱う仕事」に見えても、制度上はまったく別の扱いになります。学費の差より先に、この一点を確認してください。

世界26位UQ(QS分野別2026・農林学)
総額 $107,424〜農学の学士・学費総額(最も安い大学)
総額 $9,600園芸のCertificate III(1年・TAFE QLD)
189が可能Agricultural Scientistの永住ルート

DATA ── 農業・園芸留学の要点

学べるレベル
Certificate III 1年/Diploma 1.5年/学士 3〜4年/修士 1.5〜2年園芸(Horticulture)はTAFEのCertificate・Diplomaが中心。農学(Agriculture)は大学の学士・修士が中心です
学費(VET・総額)
AUD 9,600 〜 30,000TAFE Queensland のCertificate III in Horticulture が総額 9,600(1年)、TAFE NSW の同じ資格が 14,950〜15,400、TAFE NSW の Diploma of Landscape Design が 29,125〜30,000(1.5年)
学費(学士・総額)
AUD 107,424 〜 171,300UNE 107,424(3年)/CSU 156,160(4年)/UQ 170,400(3年)/アデレード 171,300(3年)。いずれも奨学金を適用する前の定価です
英語要件
IELTS 6.0 〜 6.5大学(UQ・アデレード)は 6.5(各6.0以上)。TAFE Queensland の Certificate III も 6.0(各5.5以上)で、職業教育としては低くありません
実習
大学は必修のところが多いUQ 120時間の業界実習(+入学時にQ熱ワクチン接種が必須)/アデレード 240時間/アデレードのワイン課程は4年次に10週間のヴィンテージ実習
奨学金
日本を名指しで対象にしているものがありますUNE の North East Asia Bursary(20%)は対象国に日本が明記。UQ(25%/20%)・アデレード(15%/25%/50%)・CSU(25%)はいずれも申請不要の自動審査条件の違いはこちら
在学中の就労
2週間で 48時間まで(長期休暇中は無制限)
卒業生ビザ(485)
大学ルート / 園芸のVETルートここが最大の分岐です。学士以上は職業リストが不要な Post-Higher Education Work ストリームで申請できます。一方 Post-Vocational Education Work ストリームはMLTSSL掲載職業の指名と技能評価が必要で、園芸系のトレード職はMLTSSLに載っていません
永住ルート
農学系は広い / 園芸系は限定的Agricultural Scientist(234112)・Agricultural Consultant(234111)はMLTSSL掲載=技能独立ビザ(189)の対象。Gardener(362211)・Landscape Gardener(362213)・Arborist(362212)はSTSOL=190/491のみ
向いている人
未経験でも可。屋外での身体作業に抵抗がない方、植物・土壌・気象を数値で見るのが苦にならない方、地方都市での生活を受け入れられる方

このページの結論 ── 3分でわかる農業・園芸留学

  1. 「農業(Agriculture)」と「園芸(Horticulture)」は、進む学校が違います。オーストラリアでは農学は大学の学士・修士園芸はTAFEのCertificate・Diplomaが中心です。日本語ではどちらも「農業系」とひとくくりにされがちですが、入学条件も学費も、卒業後のビザも別の制度で動いています。
  2. 最大の分岐は、卒業生ビザ(485)が取れるかどうかです。学士以上を修了すれば、職業リストの制約がない Post-Higher Education Work ストリームで申請できます。一方、TAFEの園芸コースが対象になる Post-Vocational Education Work ストリームはMLTSSL掲載職業の指名と技能評価が必要で、Gardener・Landscape Gardener・Arborist・Greenkeeper・Nurseryperson はいずれもMLTSSLに掲載されていません。つまり、園芸のVETコースだけでは卒業後の就労ビザにつながりません。
  3. 逆に、大学の農学部は永住まで届く数少ない分野です。Agricultural Scientist(ANZSCO 234112)と Agricultural Consultant(234111)はMLTSSLに掲載=技能独立ビザ(189)の対象で、さらにCSOLにも掲載されているため雇用主指名(482・186)の道も残ります。両方に載っている分野は多くありません。
  4. 学費は大学間で最大 AUD 63,876 の差があります。最も安いのがUNE107,424(3年)、最も高いのがアデレード大学171,300(3年)。CSUは年額が安いものの4年制のため総額では中位になります。年額ではなく総額で比べてください。
  5. 奨学金には、日本を名指しで対象にしているものがあります。UNEの North East Asia Bursary は対象国リストに日本が明記されており、学費が20%減額されます。UQ(25%/20%)、アデレード(15%/25%/50%)、CSU(25%)はいずれも別途申請が不要で、出願がそのまま審査対象になります。ただし適用率が学校ごとに違うため、定価の差と実際の差は一致しません。
  6. 留学生が入れる園芸のコースは、思ったより少ないのが実情です。たとえばメルボルン・ポリテクニックは園芸の課程を幅広く持っていますが、Certificate IV in Horticulture も Diploma of Arboriculture も Diploma of Applied Horticultural Science も、公式サイトに「留学生は対象外」と明記されています。選択肢を先に確認してから計画を立ててください。

農業と園芸 ── まず言葉を切り分けます

日本語の「農業系」でひとくくりにすると、オーストラリアの制度とかみ合いません。英語では明確に分かれていて、その分け方が、そのまま学校の種類・学費・卒業後のビザの分かれ目になっています。最初にここを揃えておきます。

Agriculture(農学)

穀物・牧草・畜産・土壌・農業経営を扱う科学と経営の分野。オーストラリアでは大学の学士・修士が中心で、卒業後は Agricultural Scientist(農業科学者)や Agronomist(農学技術者)といった職種につながります。

Horticulture(園芸)

果樹・野菜・花き・観賞植物・造園・樹木管理を扱う実技中心の分野TAFEのCertificate III/Diplomaが中心で、Gardener(造園作業員)、Landscape Gardener(造園工)、Nurseryperson(苗木生産者)などの職種につながります。

Arboriculture(樹木管理)

樹木の診断・剪定・伐採を扱う専門分野。Arborist(樹木医・アーボリスト)は独立した職種として制度上も扱われています。ただし留学生が入れる課程は限られます後述)。

Viticulture & Oenology(ブドウ栽培・醸造)

ワイン用ブドウの栽培と醸造。オーストラリアが世界的な産地であることから、大学に専用の学士課程があります。Wine Maker(醸造家)は独立したANZSCO職種です。

大学の農学部の中に「園芸」が科目として入っていることもあります。たとえばUQの Bachelor of Agricultural Science は専攻が Animal Science(畜産)と Crop Science の2つで、Crop Science に agronomy(作物学)と horticulture(園芸)が含まれますアデレード大学も、作物・園芸・畜産・土壌の各分野から科目を選べる構成です。「園芸を学びたいから大学は選べない」ということはありません。

2つのルートと、卒業後に残るもの

この分野を検討するときに、いちばん先に決めるべきなのが大学ルートかVETルートかです。学費も期間も違いますが、もっとも大きな違いは「卒業後にオーストラリアに残れるかどうか」にあります。制度の根拠を含めて整理します。

ROUTE A大学ルート ── 農学の学士・修士

学士 3〜4年
/修士 1.5〜2年

UQ・アデレード・UNE・CSU

卒業生ビザ 485

Post-Higher Education Work
職業リスト不要

実務経験

技能評価はVETASSESS

189/190/491
482/186

MLTSSL・CSOL
どちらにも掲載

学費総額の目安:AUD 107,424〜171,300(学士・定価)/AUD 85,200〜113,600(UQ修士・定価)
ROUTE BVETルート ── 園芸のCertificate・Diploma

Certificate III 1年
/Diploma 1.5年

TAFE QLD・TAFE NSW

卒業生ビザ 485

Post-Vocational Education Work
MLTSSL掲載が必要

園芸系はMLTSSL
に掲載なし

Gardener・Arborist・
Landscape Gardener等

485は
使えない

残るのは州指名の
190/491・雇用主指名

学費総額の目安:AUD 9,600〜30,000(定価)。費用は圧倒的に安いが、卒業後の在留につながらないのがこのルートの制約です
この違いは、学校のサイトには書かれていません。制度側の話だからです。根拠は次の2点です。
① 内務省の卒業生ビザ(サブクラス485)Post-Vocational Education Work ストリームは、Associate Degree・Diploma・トレード資格の保持者を対象としつつ、MLTSSL(中長期戦略技能職業リスト)に掲載された職業を指名し、技能評価を提出することを要件としています。
② 連邦官報に登録された移住法令(LIN 19/051)を確認すると、Gardener(362211)・Arborist(362212)・Landscape Gardener(362213)・Greenkeeper(362311)は STSOL、Nurseryperson(362411)は ROL に掲載されており、いずれもMLTSSLには入っていません。
つまり、園芸のVETコースを修了しても、この要件を満たせません。一方、学士以上の Post-Higher Education Work ストリームは職業リストの制約がないため、農学の学位ならこの問題は起きません。
AA
カウンセラーから、ひとつ補足を
アンアルウェン 留学カウンセリングチーム

この分野のご相談で、いちばん多い行き違いが「安い園芸のコースを1年出て、そのまま働きながら永住を目指したい」というご希望です。学費が総額 AUD 9,600 から用意されているので、そう考えるのは自然だと思います。ただ、そのルートは制度上つながっていません。卒業生ビザの職業リスト要件で止まってしまうためです。

だからといって、園芸のコースに価値がないという話ではありません。技術を身につけて日本で活かす、あるいはワーキングホリデーと組み合わせて現場を知る、という目的であれば十分に成り立ちます。問題になるのは「留学の目的が在留や永住なのに、VETルートを選んでしまう」場合です。目的とルートが合っているかどうかを、出願前に一度だけ確認してください。そこだけは、あとから取り返しがききません。

なぜオーストラリアで学ぶのか

01 農林学の分野で世界上位の大学がある

クイーンズランド大学(UQ)は QS World University Rankings by Subject 2026(Agriculture & Forestry)で世界26位・オーストラリア1位です。農学課程はブリスベンから西へ約90分、トゥーンバから30分のガットン(Gatton)キャンパスに置かれ、農場を併設した環境で学びます。

02 実習が課程に組み込まれている

この分野は、教室だけでは完結しません。UQ120時間の業界実習(またはサマー/ウィンターの研究プログラム)を修了要件としています。アデレード大学はさらに長く240時間以上の農業現場での実習を課し、南オーストラリア南東部とクイーンズランドへのフィールドトリップも含まれます。卒業時点で現場経験が履歴に残るのは、この分野では実質的な差になります。

03 地方大学が持つ設備の規模が違う

チャールズ・スタート大学(CSU)のワガワガ校は2,000ヘクタールの商業農場(Global Digital Farm)を保有し、作物・畜産・園芸のシステムを稼働させたまま教材にしています。同大学は公式サイトで、農学分野の学部卒業生の就職について「卒業後4ヶ月以内のフルタイム就職率90%・オーストラリア1位」(Good Universities Guide 2025/26)と記載しています。

04 英語要件が現実的な水準にとどまる

農学・園芸の課程は IELTS 6.0〜6.5 が目安です。看護(7.0以上)や教員課程のように、学校の要件に加えて資格登録の英語基準が二重にかかる分野と違い、学校の要件を満たせば出願できます。ただしTAFE Queensland の Certificate III in Horticulture も IELTS 6.0(各バンド5.5以上)を求めており、職業教育だから低いとは限らない点は注意してください。

大学の選択肢 ── 農学系の学士

ここでは、留学生が学生ビザで通える農学系の学士課程を4校挙げます。学費は各大学が公式コースページで公表している留学生向けの年額に、修業年限を掛けた総額を併記しました。

総額 最安ニューイングランド大学(UNE)── Bachelor of Agriculture

3年/アーミデール(NSW州北部の地方都市)/年額 AUD 35,808/総額 AUD 107,424/CRICOS 017603M

専攻は Plant Production(植物生産)・Animal Production(畜産)・Mixed Farming(複合経営)の3つ。園芸に近いのは Plant Production です。この4校のなかで年額も総額も最も安く、さらに日本を名指しで対象にした奨学金(North East Asia Bursary・20%)があります。

  • 注意:学生ビザでは完全オンライン受講ができません。公式サイトに「You can’t study fully online on a Student Visa」と明記されており、アーミデール校への在籍が前提です
  • 一部の科目にキャンパスでの集中スクール(intensive school)が必修として設定されています
  • 奨学金はアーミデール校のみが対象で、UNEシドニー校は対象外です
  • 公式コースページに個別のIELTS値は表示されず「UNEの英語要件を満たすこと」とのみ記載されています。具体的な数値は出願時に確認が必要です

UNEの大学ページUNEの奨学金ページ

設備の規模チャールズ・スタート大学(CSU)── Bachelor of Agricultural Science

4年/ワガワガ(NSW州リヴェリナ地方)/年額 AUD 39,040/総額 AUD 156,160/CRICOS 068869G

作物・牧草科学、土壌科学、畜産、農業経営、農業テクノロジーを横断する構成で、最終学年に Agricultural Industry Internship(業界インターン)が組み込まれています。2,000ヘクタールの商業農場を教材として使える点が、この大学の最大の特徴です。

  • この4校で唯一の4年制です。年額は2番目に安いのに、総額では中位になります。生活費も1年分多くかかります
  • 留学生向けの International Student Merit Scholarship(25%・課程全期間)があり、ワガワガ校も対象です。別途申請は不要ですが、学部はオーストラリアのYear 12相当で75%の成績が条件です
  • 公式の入学要件ページには標準の英語要件が適用されるとあるものの、日本の学歴が個別に掲載されていません。出願可否は個別確認になります

CSUの大学ページ

分野ランキング1位クイーンズランド大学(UQ)── Bachelor of Agricultural Science

3年/ガットン(ブリスベンから西へ約90分)/年額 AUD 56,800(2027年)/総額 AUD 170,400/CRICOS 0100492/IELTS 6.5(各6.0以上)

専攻は Animal ScienceCrop Science(agronomy と horticulture を含む)の2つ。QS分野別2026(Agriculture & Forestry)で世界26位・国内1位で、この分野の国際的な評価では抜けています。

  • 120時間の業界実習が修了要件(サマー/ウィンターの研究プログラムでの代替も可)
  • 入学時にQ熱(Q Fever)ワクチンの接種が必須です。家畜由来の感染症対策で、農学・獣医系の課程では珍しくありませんが、渡航前に日本で接種できるとは限らないため、事前に段取りの確認が必要です
  • 年額 AUD 56,800 は2027年入学の金額で、16ユニット履修を前提とした概算です(大学は「毎年見直され、上がる可能性がある」と明記)

UQの大学ページUQの奨学金ページ

実習が最長アデレード大学 ── Bachelor of Agricultural Sciences

3年/ウェイト・ローズワージー・アデレードシティの各キャンパス(SA州)/年額 AUD 57,100(2026年)/総額 AUD 171,300/CRICOS 115675A/IELTS 6.5(各6.0以上)

作物・園芸・畜産・土壌の各分野から科目を選んで構成できる設計です。240時間以上の農業現場での実習が課され、この4校では最も長い実習時間になります。ウェイト(Waite)キャンパスは農学・ワイン研究の集積地として知られています。

  • 年額 AUD 57,100 は2026年入学の金額です。大学は「それ以降の年度の学費は上がる可能性が高い」と明記しています
  • 奨学金は3段階すべてが自動審査(15%/25%/50%)。条件は後述します
  • 入学の前提知識として化学と数学(SACE Stage 2 相当)が想定されています

アデレード大学のページ

比較の前提について、正直に書いておきます。UQの年額は2027年、アデレードの年額は2026年、UNEとCSUは公式ページに表示されている現行の年額です。基準年が揃っていないため、上の総額はそのまま横並びで比較できる数字ではありません。また、各大学とも学費は毎年見直されるため、4年制のCSUや3年制の各校でも、2年目以降が同額である保証はありません。正確な比較が必要な段階では、志望校を絞ったうえで、同じ入学年度の見積りを学校から取り寄せます。

TAFE・職業教育の選択肢 ── 園芸系

園芸(Horticulture)の実技を学ぶなら、TAFE(州立の職業訓練校)が中心になります。ただし、留学生が入れるコースは想像よりかなり限られます。まず、その現実から書きます。

留学生が入れるコース ── 確認できたもの

学校・コース 期間 場所 学費(総額) CRICOS
TAFE Queensland
Certificate III in Horticulture(AHC30722)最安
1年 グローブリー
(ブリスベン)
AUD 9,600 114313B
TAFE NSW
Certificate III in Horticulture(AHC30722)
1年 NSW州内 AUD 14,950〜15,400 114620B
TAFE NSW
Diploma of Landscape Design(AHC50621)
1.5年 NSW州内 AUD 29,125〜30,000 112501C
同じ資格でも、州が違うと AUD 5,350〜5,800 変わります。Certificate III in Horticulture(AHC30722)は全国共通の資格コードで、修了して得られる資格は同じです。それでも TAFE Queensland が総額 9,600、TAFE NSW が 14,950〜15,400 と価格が違います。資格が同じなら、費用と場所で選んで問題ありません。ただし、その先に何をするか(在留につながらない点)は、価格とは別に判断してください。

留学生が入れないコース ── 見落としやすい制約

メルボルン・ポリテクニックは、園芸・造園・アーボリカルチャー・スポーツターフ管理・養蜂・フローリストリーまで幅広い課程を持つ、この分野では知られた学校です。ところが、公式サイトの各コースページには「Sorry, this course is not available for international students」と明記されています。

  • Certificate IV in Horticulture(AHC40422)── 1年・エッピング校 ── 留学生対象外
  • Diploma of Arboriculture(AHC50524)── 2年・フェアフィールド校 ── 留学生対象外
  • Diploma of Applied Horticultural Science(22650VIC)── 1.5年・エッピング/フェアフィールド校 ── 留学生対象外
「オーストラリアでアーボリスト(樹木医)になりたい」というご希望は、実はここでつまずきます。アーボリカルチャーの専門課程は存在しますが、留学生が学生ビザで入れる課程を確認できた範囲では、選択肢がほとんどありません。Certificate III in Horticulture を入口にして現地で経験を積む、という道筋は考えられますが、それが在留資格につながるかどうかは別の話ですビザ・永住ルートを参照)。「その学校のその課程が、いま留学生を受け入れているか」は、学校ごと・年度ごとに変わります。候補が決まった段階で一件ずつ確認します。

学費比較 ── 総額と修業年限

この表の金額は、すべて奨学金を適用する前の「定価」です。この分野は主要4大学すべてに別途申請の要らない自動審査型の減額があり、実際にお支払いいただく額はここから下がることがほとんどです。適用後の試算は次のセクションにまとめました。
学校 課程 年数 年額(定価) 総額(定価) 基準年
UNE総額 最安 Bachelor of Agriculture 3年 AUD 35,808 AUD 107,424 現行表示
CSU Bachelor of Agricultural Science 4年 AUD 39,040 AUD 156,160 現行表示
UQ Bachelor of Agricultural Science 3年 AUD 56,800 AUD 170,400 2027年
アデレード大学 Bachelor of Agricultural Sciences 3年 AUD 57,100 AUD 171,300 2026年
アデレード大学 Bachelor of Viticulture and Oenology 4年 AUD 57,100 AUD 228,400 2026年
UQ Master of Agricultural Science(2年) 2年 AUD 56,800 AUD 113,600 2027年
UQ Master of Agricultural Science(1.5年) 1.5年 AUD 56,800 AUD 85,200 2027年
TAFE Queensland Certificate III in Horticulture 1年 AUD 9,600 現行表示
TAFE NSW Certificate III in Horticulture 1年 AUD 14,950〜15,400 現行表示
TAFE NSW Diploma of Landscape Design 1.5年 AUD 29,125〜30,000 現行表示

この表から読み取れること

  • 学士の総額差は AUD 63,876(UNE 107,424 ↔ アデレード 171,300)。生活費を含めない、学費だけの差です
  • CSUは「年額は安いのに総額は中位」になります。年額 39,040 はUNEに次いで安いのですが、4年制のため総額では3位です。さらに生活費も1年分多くかかります(学生ビザで示す必要のある額で計算すると、およそ AUD 29,710 の追加)
  • UQとアデレードは定価がほぼ同じ(差 AUD 900)。この2校を定価で比べる意味はほとんどありません。実際の負担額を分けるのは奨学金の適用率のほうです
  • VETルートと大学ルートでは、桁ではなく「11倍前後」の差になります。Certificate III(9,600)と学士の最安(107,424)を比べた場合です。ただし卒業後の扱いが違うため、金額だけで並べられるものではありません
学費以外に必要な費用
  • 生活費:学生ビザの申請では、単身で12ヶ月あたり AUD 29,710 を用意できることを示す必要があります。これは実際の生活費ではなく審査上の基準額です
  • 学生ビザ申請料:2026年7月1日以降 AUD 2,500(基本申請料)
  • OSHC(留学生用健康保険):課程の全期間分の加入が必要です
  • 教材・実習用具:TAFE NSWは「制服・用具・教科書・材料費として1コースあたり AUD 300〜1,000」と明記しています。屋外作業のある分野なので、安全靴・作業着などの実費がかかります

奨学金 ── 日本が名指しで対象のものがある

この分野の良いところは、主要4大学すべてに「別途申請が不要で、出願すればそのまま審査される」奨学金があることです。締切に追われる要申請型と違い、出願そのものが応募になります。さらにUNEには、対象国リストに日本が明記されているものがあります。

大学・奨学金 減額 申請 条件
UNE
North East Asia Bursary日本が明記
20% 不要 対象国に日本・韓国・中国・香港・マカオ・台湾・モンゴルを明記。アーミデール校に在籍する新規入学者のみ(UNEシドニー校は対象外)。1年目は保証、2年目以降は毎年GPA 4.5/7.0の維持が条件
UQ
International Excellence Scholarship
25% 不要 課程の全期間。国籍による制限の記載なし。オファー保持者の中での競争的な選考で、成績が基準に届くかどうかで決まります。他のUQ奨学金との併用不可
UQ
International High Achievers Scholarship
20% 不要 課程の全期間。同じく競争的な選考。Excellence に届かなかった場合の受け皿になります
アデレード大学
Adelaide Merit Scholarship
15% 不要 課程の標準修業年限。ATAR 80相当/IB 28以上/大学での GPA 4.5(7点満点)が目安。在学中もGPA 4.5の維持が条件。医療系の学位は対象外(農学は対象)
アデレード大学
25%の減額
25% 不要 ディスティンクション相当の成績で自動的に判定されます
アデレード大学
Global Academic Excellence Scholarship
50% 不要 学部は ATAR 99相当が目安の最上位枠。該当する方は限られますので、これを前提にした資金計画は避けてください
CSU
International Student Merit Scholarship
25% 不要 課程の全期間。ワガワガ校を含む地方キャンパスが対象。学部は オーストラリアのYear 12相当で75%の成績が条件。大学は「条件を満たす全員に出す意向」と明記しています。他のCSU学費奨学金との併用不可

実際にいくら変わるのか

上の減額率を、そのまま学費総額に当てはめて試算します。これは「各校が必ずこの率を出す」という意味ではありません。成績によって適用の可否も率も変わります。あくまで「定価だけを見ていると判断を誤る」ことを示すための試算としてご覧ください。

大学 定価(総額) 想定する減額 適用後(総額)
UNE(3年) AUD 107,424 20% AUD 85,939 −21,485
CSU(4年) AUD 156,160 25% AUD 117,120 −39,040
UQ(3年) AUD 170,400 25% AUD 127,800 −42,600
アデレード大学(3年) AUD 171,300 15% AUD 145,605 −25,695
順位そのものは入れ替わりません。しかし「差の大きさ」が変わります。定価では UQ 170,400 とアデレード 171,300 の差は AUD 900 しかなく、ほぼ同額です。ところが、標準的に狙える減額率が UQ 25%・アデレード 15% と違うため、適用後は 127,800 と 145,605 で、差が約 AUD 17,800 に広がります。
逆に、アデレードで25%(ディスティンクション相当)が取れれば 128,475 となり、UQとほぼ並びます。つまりこの2校は「定価で比べても意味がなく、ご自身の成績で決まる」組み合わせです。

アンアルウェンを通すと、何が変わるか

  • ① 対象になり得る奨学金の洗い出し── 大学の一般奨学金だけでなく、学部・地域・国籍を条件にしたものまで含めて確認します。「日本」と書かれていなくても「North East Asia」「East Asia」といった地域名で対象に入っていることがあります(UNEがまさにその例です)
  • ② 締切からの逆算── 自動審査型は出願がそのまま応募になりますが、成績証明の翻訳・認証に時間がかかるため、出願自体を前倒しする必要が出ることがあります
  • ③ 申請書類の作成── 要申請のものがあれば、書類を一緒に作成します
  • ④ 単位認定・期間短縮の照会── 日本の大学・専門学校で履修した科目が認定されれば、修業年限そのものが短くなり、学費も生活費も同時に下がります。この分野ではUQの修士(1.5年)が特に効きます

これらはすべて無料です。アンアルウェンを通しても、学校に直接申し込む場合と支払う学費は変わりません。

入学条件・英語力の目安

学校・課程 英語要件 学歴・その他
UQ
Bachelor of Agricultural Science
IELTS 6.5
(各6.0以上)
Year 12相当。英語と数学(General Mathematics または Mathematical Methods)が必要。農業科学・生物学の履修が推奨。入学時にQ熱ワクチン接種が必須
UQ
Master of Agricultural Science(2年)
IELTS 6.5
(各6.0以上)
分野を問わない学士(またはこの分野のGraduate Certificate/Diploma)+GPA 4.5/7.0
アデレード大学
Bachelor of Agricultural Sciences
IELTS 6.5
(各6.0以上)
SACE相当の中等教育修了、またはCertificate IV以上、または高等教育を6ヶ月以上。化学・数学の前提知識が想定されています
UNE
Bachelor of Agriculture
公式ページに数値の表示なし
要確認
「UNEの英語要件を満たすこと」とのみ記載。学生ビザでは完全オンライン受講は不可で、アーミデール校への在籍が前提
CSU
Bachelor of Agricultural Science
標準の英語要件
要確認
入学スコアの目安は65。公式の入学要件ページに日本の学歴が個別に掲載されていないため、出願可否は個別確認になります
TAFE Queensland
Certificate III in Horticulture
IELTS 6.0
(各5.5以上)
Year 10(高校1年)相当の修了。学校を出てから年数が経っている場合は、関連する職務経験や資格で判断されます
TAFE NSW
Certificate III in Horticulture
公式ページに数値の表示なし
要確認
コースページに「各コースに入学要件がある」との記載のみで、具体的な水準は公開されていません
「職業教育だから英語要件が低い」とは限りません。TAFE Queensland の Certificate III in Horticulture は IELTS 6.0(各バンド5.5以上)を求めており、大学の 6.5 と大きくは変わりません。屋外の実技が中心のコースでも、安全教育と評価が英語で行われるためです。英語が足りない場合は、語学学校をパッケージで組み込み、修了時に本コースへ進む形を取ります。この場合、IELTSのスコアなしで進学できることがあります。

大学を出ている方の最短ルート ── 修士

すでに日本の大学を卒業されている方には、学士をもう一度取るより修士のほうが早く、安く、しかも制度上有利になります。この分野には専攻を問わず入れる修士があるためです。

分野不問UQ ── Master of Agricultural Science

2年(分野不問)/1.5年(関連分野の学位保持者)/ガットン/年額 AUD 56,800(2027年)/CRICOS 079381G/IELTS 6.5(各6.0以上)

  • 2年課程は「分野を問わない学士」で出願できます。農学の学歴は不要で、必要なのは GPA 4.5/7.0 です
  • 1.5年課程は、農学・動物科学・生物学・植物科学・植物学・園芸学・農学技術・獣医学・野生生物学・動物学のいずれかの学士が対象です。日本の農学部・園芸学部を出ている方は、こちらで1.5年に短縮できる可能性があります
  • 学費総額は2年で AUD 113,600、1.5年なら AUD 85,200学士の最安(UNE 107,424)より1.5年課程のほうが安く、期間も半分です
  • 扱う内容は精密農業、遺伝子技術、持続可能な資源管理、作物の健全性、農業政策、国際農業開発など
  • 留学生は学生ビザの対象となるため、フルタイムでキャンパスに通う必要があります(オンライン単独では不可)

UQの大学ページUQの奨学金ページ

修士ルートは、制度面でも有利です。修士(コースワーク)の修了者も卒業生ビザ(485)の Post-Higher Education Work ストリームの対象で、職業リストの制約を受けません。加えて、Agricultural Scientist(234112)はMLTSSL掲載=技能独立ビザ(189)の対象です。1.5年の在学+2年の就労で、技能評価に必要な実務経験を積む道筋が現実的に見えてきます。ただし、技能評価(VETASSESS)に必要な学歴・実務経験の条件は職種ごとに定められているため、出願前の個別確認が必要です。

ワイン(ヴィティカルチャー&エノロジー)

オーストラリアがワインの主要生産国であることから、ブドウ栽培(Viticulture)と醸造(Oenology)を専門に学ぶ学士課程があります。園芸の中でも、産業として最も体系化されている領域です。

4年制アデレード大学 ── Bachelor of Viticulture and Oenology

4年/ウェイト・アデレードシティの各キャンパス/年額 AUD 57,100(2026年)/総額 AUD 228,400/CRICOS 115766J/IELTS 6.5(各6.0以上)

  • 4年次に10週間のヴィンテージ実習(収穫・仕込みの最盛期に、実際のワイナリーまたはブドウ園で働く)が組み込まれています
  • 大学が示す進路は、ワインメーカー、ヴィティカルチャリスト(ブドウ栽培管理者)、ワイナリー技術者、ブルワー、ブドウ園マネージャー、飲料技術者、ワイン科学者、コンサルタント、ラボ技術者
  • Wine Maker(ANZSCO 234213)は ROL(地方職業リスト)と CSOL の両方に掲載されています。技能評価機関はVETASSESSです
  • このページで扱う課程のなかでは総額が最も高くなります(AUD 228,400)。4年制であることと、年額が高いことの両方が理由です

アデレード大学のページ

ワイン分野を選ぶ場合、永住の道筋は農学系と少し違います。Wine Maker はMLTSSLには掲載されていません。掲載されているのはROL(地方職業リスト)で、これは州・準州の指名を受ける491(地方技能ビザ)でのみ使えるリストです。加えてCSOLにも掲載があるため、雇用主指名(482・186)の道は残ります。つまり「189は不可、地方での就労と雇用主の確保が前提になる」という構図です。一方、同じ大学の農学系(Agricultural Scientist)を選べば189の対象になります。ワインへの関心と、永住の可能性のどちらを優先するかで、選ぶ課程が変わります。

学校の選び方 ── 見るべき6つの点

01

卒業後に何をするか

これが最初です。在留や永住が目的なら大学ルート、技術の習得や日本での活用が目的ならVETルートでも成り立ちます。目的が決まらないと、他の5つは比べられません。

02

年額ではなく総額

CSUは年額が2番目に安いのに、4年制のため総額は3位です。生活費も1年分多くかかります。年額の安さに引かれて選ぶと、判断を誤ります。

03

奨学金の適用率

定価がほぼ同じUQとアデレードでも、適用後は約 AUD 17,800 の差が出ます。ご自身の成績で、どの率に届くかを先に確認してください。

04

実習の時間と内容

UQ 120時間、アデレード 240時間、アデレードのワイン課程は10週間。卒業時に現場経験があるかどうかが、この分野の就職では効きます。

05

場所と生活

農学の課程は地方に置かれるのが普通です。UQガットン、CSUワガワガ、UNEアーミデール。都市部の生活を想定していると、入学後に苦しくなります。

06

健康・安全の要件

UQはQ熱ワクチンが必須です。家畜や土壌を扱う課程では珍しくありません。渡航前に日本で接種できるか、事前の確認が必要です。

地方に住むことの現実的な意味について。この分野の大学はほぼ例外なく地方キャンパスに置かれています。家賃が都市部より抑えられる傾向はありますが、地域や時期によって大きく変わるため、金額としては断定できません。一方で確実に言えるのは、公共交通の選択肢が限られること日本人の学生が少ないため英語漬けになりやすいこと、そして実習先や農場が近いことです。これを利点と取るか不便と取るかは、目的次第です。

卒業後の進路・職種例

アグロノミスト/農業コンサルタント

作物の生育、土壌、施肥、病害虫の管理を農家や企業に助言する仕事。Agricultural Consultant(234111)はMLTSSLとCSOLの両方に掲載され、この分野で制度上もっとも選択肢が広い職種です。

農業科学者/農業研究者

品種改良、栽培技術、精密農業の研究開発。Agricultural Scientist(234112)はMLTSSL掲載、ANZSCO 2022では Agricultural Research Scientist(234114)としてCSOLにも掲載されています。

ランドスケープガーデナー/造園

庭園・公園・商業施設の造園と維持管理。STSOL(190/491)とCSOLに掲載。TAFE NSWのDiploma of Landscape Designが対応する進路です。

ナーサリーパーソン(苗木生産)

苗木・鉢物の生産と管理。ROL(491のみ)とCSOLに掲載。Certificate III in Horticultureの主要な進路のひとつです。

アーボリスト(樹木管理)

樹木の診断・剪定・伐採。STSOLとCSOLに掲載されていますが、留学生が入れる専門課程が限られるのが実情です(前述)。

ワインメーカー/ブドウ園マネージャー

醸造とブドウ栽培の管理。Wine Maker(234213)はROLとCSOLに掲載。アデレード大学のViticulture and Oenologyが対応します。

在学中の実績が、そのまま職歴になります。学生ビザでは就学中は2週間で48時間まで、長期休暇中は制限なく働けます。農業・園芸はナーサリー(苗木店)、ガーデンセンター、造園業者、ブドウ園、農場など、学生のうちから入り口のある業界です。加えて、大学の課程には実習が組み込まれています(UQ 120時間、アデレード 240時間)。卒業時に現場を数件経験しているかどうかで、就職活動の結果は変わります。
職業統計について、ひとつお断りしておきます。Jobs and Skills Australia(政府の労働市場機関)が公開してきた ANZSCO ベースの職業プロファイルは、今後更新されず、2026年半ばから OSCA(新しい職業分類)ベースのプロファイルに移行すると同機関が告知しています。そのため、園芸・農業の各職種の「将来の求人成長率」や「賃金の中央値」を現時点の確定情報として示すことはしません。数字が出そろった段階で、あらためて確認のうえお伝えします。

ビザ・永住ルート

この分野は、選ぶルートによって制度上の扱いが正反対になります。期待を持たせる書き方も、必要以上に不安にさせる書き方もせず、事実と制約を分けて整理します。

職業リストの掲載状況 ── 法令で確認した内容

以下は、連邦官報に登録された移住法令(LIN 19/051=MLTSSL・STSOL・ROLを定める告示、および subclass 482 の職業を定める告示)を確認した結果です。第三者サイトの記述は食い違うことが多いため、法令本文を根拠にしています。

職業(ANZSCO) MLTSSL
189・485
STSOL
190・491
ROL
491
CSOL
482・186
技能評価
Agricultural Consultant 234111 VETASSESS
Agricultural Scientist 234112 VETASSESS
Botanist 234515 VETASSESS
Agricultural Engineer 233912 Engineers Australia
Landscape Gardener 362213 TRA
Arborist 362212 TRA
Gardener (General) 362211 TRA
Greenkeeper 362311 TRA
Nurseryperson 362411 TRA
Wine Maker 234213 VETASSESS
Agricultural Technician 311111 VETASSESS

※ CSOLはANZSCOの新しい版(2022年版)のコードで作られています。旧 Agricultural Scientist(234112)に対応する職種として Agricultural Research Scientist(234114)Agronomist(234115)が掲載されています。同じ理由で、CSOL上のコードは Arborist が 362511、Landscape Gardener が 362711、Nurseryperson が 362411 と表記されます。技能評価や出願の際は、どちらの版のコードで手続きするのかを必ず確認してください。

事実として言えること

  • 大学の農学系は、この分野でもっとも制度上有利です。Agricultural Consultant と Agricultural Scientist はMLTSSLとCSOLの両方に掲載されており、技能独立ビザ(189)と雇用主指名(482・186)の双方が視野に入ります。両方に載っている分野は多くありません
  • 学士・修士(コースワーク)の修了者は、卒業生ビザ(サブクラス485)の Post-Higher Education Work ストリームでおおむね2年間就労できます(申請時 原則35歳以下)。このストリームは職業リストの制約を受けません
  • 造園・樹木管理・苗木生産の各職種は、MLTSSLには載っていないものの、STSOL/ROL に掲載され、さらに CSOL にも載っています。州・準州の指名(190/491)と、雇用主指名(482・186)の道は残っています

同時に、押さえておくべき制約

  • 園芸のVETコースだけでは、卒業生ビザ(485)が取れません。Post-Vocational Education Work ストリームはMLTSSL掲載職業の指名と技能評価を要件としており、Gardener・Arborist・Landscape Gardener・Greenkeeper・Nurseryperson のいずれもMLTSSLに掲載されていないためです。この点は学校のサイトには書かれていないので、必ず制度側で確認してください
  • Gardener(General)と Greenkeeper は、CSOLにも掲載されていません。この2職種はSTSOLのみで、州・準州の指名を受ける190/491が唯一の道筋になります
  • どの州がどの職種を指名するかは毎年変わります。州の指名リストは年度ごとに改定され、募集を停止することもあります。「◯◯州なら大丈夫」と現時点で断定できる情報はありません
  • 技能評価の要件は職種ごとに異なります。VETASSESS も TRA も、必要な学歴・実務経験の年数を職種ごとに定めています。「学位を取れば自動的に評価が通る」わけではありません。出願前に、志望職種の要件を個別に確認します
  • 職業リストは毎年見直されます。今日の掲載状況が数年後も同じである保証はありません。出願時点ではなく、卒業が近づいた時点の最新の制度で判断してください
結論として、この分野で永住まで視野に入れる場合の現実的な整理はこうなります。「植物に関わる仕事」という括りで学校を選ぶのではなく、Agricultural Scientist/Agricultural Consultant を目標に据えて大学ルートを選ぶのが、制度上もっとも道筋の広い選び方です。園芸の実技に関心がある場合も、UQの Crop Science 専攻やアデレードの園芸科目のように、大学の中で園芸を学ぶ選択肢があります。
アンアルウェンでは可能性と不確実性の両方をお伝えしたうえで、必要に応じて登録移民代理人(MARA)へおつなぎします。本ページの記載は一般的な情報提供であり、個別の移民アドバイスではありません。

ワーキングホリデーの農作業とは別物です

「オーストラリアで農業」と検索すると、ワーキングホリデーのファームジョブ(果物の収穫、パッキング、農場の補助作業)の情報が大量に出てきます。このページで扱っている留学とは、目的も制度もまったく違うものです。混同されている方が多いので、切り分けておきます。

ワーキングホリデーのファームジョブ

収穫・選果・梱包などの季節労働。学歴も資格も不要で、すぐに働けます。専門技術は身につきませんが、現場の空気を知る手段にはなります。セカンドビザの要件と結びつけて語られることが多い領域です。

学生ビザでの農業・園芸留学

大学またはTAFEで学位・資格を取得します。学費がかかり、期間も1〜4年必要ですが、資格が残り、職種としての道筋につながります。在学中の就労は2週間で48時間までに制限されます。

両方を組み合わせる方もいらっしゃいます。ワーキングホリデーで現場を経験してから、本当にこの分野に進むかを決める、という順序です。ただし、ワーホリの農作業経験が、そのまま技能評価の実務経験として認められるとは限りません。技能評価では職務の内容と水準が問われるためです。順序と組み合わせをどう設計するかは、目的によって変わります。ご相談ください。

出願から出発までの流れ

ステップ 内容 目安時期
01 無料カウンセリング まず「卒業後に何をしたいか」を確認します。ここで大学ルートかVETルートかが決まり、以降の全部が変わります 開始10〜14ヶ月前
02 英語スコアの計画 IELTS 6.0〜6.5 に向けた計画。足りない場合は語学学校をパッケージで組み込みます 6〜12ヶ月前
03 学校の選定 総額・年数・実習・場所・奨学金の適用可否で候補を確定します。その課程が現在も留学生を受け入れているかも確認します 5〜9ヶ月前
04 単位認定・期間短縮の照会 日本での履修が認定されるかを学校に照会します。修士なら1.5年に短縮できる可能性があります 5〜9ヶ月前
05 出願・奨学金の確認 成績証明の翻訳・認証を含めて出願書類を整えます。自動審査型の奨学金は、出願がそのまま応募になります 4〜8ヶ月前
06 オファー受領・学生ビザ申請 COE発行後、GS(Genuine Student)要件への回答作成を含めサポート 2〜5ヶ月前
07 健康要件・滞在先・保険 UQはQ熱ワクチンが必須。住居手配、OSHC加入、作業着・安全靴の準備、出発前オリエンテーション 1〜3ヶ月前
この分野は、健康要件の段取りに時間がかかることがあります。UQのQ熱ワクチンは入学時に接種済みであることが求められます。日本での接種可否と所要期間は医療機関によって異なるため、学校が決まった段階で早めに調べ始める必要があります。なお、ビザの審査期間は国籍・ビザ歴・健康診断・資金状況・審査の混雑状況によって変わります。上の時期は逆算の目安としてお考えください。

他社との違い ── アンアルウェンが選ばれる理由

アンアルウェンの強みは、留学の申し込みだけで終わらない、出発前から進学後まで続く伴走型サポートです。
「手続きだけを代行するエージェント」ではなく、「留学という大きな挑戦を一緒に考え、現地でも支え続けるパートナー」であること。それが、私たちが他の留学エージェントに負けない一番の強みです。

01

GS対策・ビザ申請まで無料でサポート

学校選びや出願手続きはもちろん、進学で重要となるGS(Genuine Student)対策、学生ビザ申請もしっかりサポート。これらを無料で受けられるため、初めての海外進学でも安心して準備を進められます。

02

渡航後も、日本と現地の両方から支える

オーストラリアには提携オフィスがあり、渡航後も学校生活や現地での手続き、困りごとを日本と現地の両方からサポートします。地方キャンパスでの生活の相談にも対応できます。

03

毎月12名様限定 ── 一人ひとりに時間をかける

一人ひとりに十分な時間をかけるため、サポート人数を毎月12名様限定としています。大手エージェントのような画一的な案内ではなく、希望する専攻、将来のキャリア、予算、英語力、生活環境まで丁寧に確認し、その方に合った留学プランをご提案します。

04

スタッフが実際に足を運んだ学校だけを紹介

紹介先を幅広く並べるだけではなく、スタッフが実際に学校へ足を運び、授業や校内の雰囲気を確認したうえで、厳選した学校を紹介しています。農場や実習施設の規模、地方キャンパスの生活環境は、資料だけではわかりません。

05

2008年設立・3,000名以上の留学をサポート

2008年の設立以来、3,000名以上の留学を支えてきた経験と、オーストラリア留学に特化した専門知識を生かしてご提案します。地方大学・TAFEへ進まれた方のサポート実績もあります。

06

メリットだけでなく、現実も率直に伝える

費用や生活面の現実も率直にお伝えします。「その園芸コースでは卒業生ビザが取れません」「メルボルン・ポリテクニックのその課程は留学生対象外です」──言いにくいことも含めてお伝えするのが、私たちの仕事だと考えています。

アンアルウェンを利用するメリット・無料サポート内容

アンアルウェンは、オーストラリア留学の専門エージェントです。学校選びから渡航後のトラブル対応まで、すべて無料でサポートします。学校へ直接申し込む場合と比べて、余分な費用は一切かかりません。

出願前サポート(無料)
  • 目的・ビザ・期間に合ったコース選びの無料相談
  • 2026年日本人プロモーションの適用確認・申込み手続き代行
  • 入学申込書類の作成サポート
  • 学生ビザ申請代行サポート
  • GSステートメントの作成含め、全面サポート
  • ワーホリビザ申請代行サポート
  • ホームステイ・学生アパートの手配サポート
  • OSHC(海外学生健康保険)の手配サポート
  • 航空券・渡航準備のアドバイス
  • 語学学習のアドバイス
  • 出発前の個別オリエンテーション
渡航後サポート(無料)
  • 現地オフィス(シドニー・メルボルン)にて日本人スタッフがサポート
  • 到着後オリエンテーション
  • 現地トラブル時の相談窓口(日本語でOK)
  • コース延長・変更の手続きサポート
  • ケンブリッジ検定・IELTS受験申込みのアドバイス
  • ビザ切り替えサポート
  • 留学後の帰国・キャリアプランの相談
  • 大学・大学院進学を検討する方への進路アドバイス
  • LINEやZOOMでのサポート付
  • 次の留学・再渡航のサポート

オーストラリア 農業・園芸留学 よくある質問

未経験でも入れますか?農業も園芸もやったことがありません。

入れます。この分野はポートフォリオや実務経験を出願要件にしている課程がほとんどありません。TAFE Queensland の Certificate III in Horticulture はYear 10(高校1年)相当の修了と IELTS 6.0(各5.5以上)が条件です。大学の農学部も、求められるのは高校の英語・数学(大学によっては化学)で、農業の経験は問われません。むしろこの分野で入学後に効いてくるのは、屋外での身体作業に抵抗がないことと、植物や土壌を数値で見ることが苦にならないことです。

1年の園芸コースを出て、そのままオーストラリアで働けますか?

率直に申し上げて、その道筋は制度上つながっていません。卒業生ビザ(サブクラス485)の Post-Vocational Education Work ストリームは、MLTSSL(中長期戦略技能職業リスト)に掲載された職業を指名し、技能評価を提出することを要件としています。ところが、園芸の課程が対応する Gardener(362211)・Arborist(362212)・Landscape Gardener(362213)・Greenkeeper(362311)・Nurseryperson(362411)は、いずれもMLTSSLに掲載されていません(STSOLまたはROLです)。したがって、この要件を満たせません。卒業後の在留を目的にされるのであれば、大学の農学系をご検討ください。学士・修士の修了者は、職業リストの制約がない Post-Higher Education Work ストリームで申請できます。

どの学校がいいですか?

優先するものによって変わります。費用を最も抑えるならUNE(総額 AUD 107,424・3年)で、しかも日本を名指しで対象にした20%の奨学金があります。国際的な評価と実習環境ならUQ(QS分野別2026 農林学で世界26位・国内1位)。設備の規模ならCSU(2,000ヘクタールの商業農場)。実習時間の長さとワイン分野ならアデレード大学(240時間の実習)。すでに大学を卒業されている方は、学士ではなくUQの修士(分野不問・2年、関連分野なら1.5年)のほうが早く安く済みます。技術の習得だけが目的で在留を求めないのであれば、TAFE Queensland の Certificate III(総額 AUD 9,600)が最も費用効率の良い選択です。

学費はいくらかかりますか?

大学の学士は総額 AUD 107,424〜171,300(3〜4年・定価)、TAFEの園芸コースは総額 AUD 9,600〜30,000(1〜1.5年・定価)です。学士どうしの差は AUD 63,876で、その大部分は年額の差と修業年限の差から来ています。加えて生活費が必要で、学生ビザの申請では単身で12ヶ月あたり AUD 29,710 を用意できることを示す必要があります(これは実際の生活費ではなく審査上の基準額です)。4年制のCSUやアデレードのワイン課程を選ぶと、生活費も1年分多くかかります。ほかに学生ビザ申請料(2026年7月1日以降 AUD 2,500)、OSHC、作業着や安全靴などの実費がかかります。

奨学金はもらえますか?

この分野は、奨学金の条件が比較的良いほうです。主要4大学すべてに「別途申請が不要で、出願がそのまま審査対象になる」ものがあります。とくにUNENorth East Asia Bursary は、対象国リストに日本が明記されており、学費が20%減額されます(アーミデール校のみ・2年目以降はGPA 4.5/7.0の維持が条件)。UQ25%または20%(オファー保持者の中での競争的な選考)、アデレード大学は成績に応じて15%/25%/50%CSU25%(Year 12相当で75%の成績が条件)です。ただし適用率が学校ごとに違うため、定価の順位と実際の負担額の順位は一致しません。試算は奨学金のセクションにまとめました。

アーボリスト(樹木医)になりたいのですが、学べますか?

専門課程はありますが、留学生が入れるものは限られます。たとえばメルボルン・ポリテクニックの Diploma of Arboriculture(AHC50524・2年)は、公式サイトに「留学生は対象外」と明記されています。同校の Certificate IV in Horticulture、Diploma of Applied Horticultural Science も同様です。現時点で確認できた範囲では、Certificate III in Horticulture(TAFE Queensland/TAFE NSW)から入り、現地で経験を積むという順序が現実的です。なお Arborist(362212)は STSOL と CSOL に掲載されており、州・準州の指名(190/491)と雇用主指名(482・186)の道は制度上残っています。ただし卒業生ビザ(485)の対象にはなりません。受け入れ状況は学校ごと・年度ごとに変わるため、候補が決まった段階で一件ずつ確認します。

日本の大学を出ています。もう一度学士を取る必要がありますか?

必要ありません。むしろ修士のほうが有利です。UQMaster of Agricultural Science(2年)分野を問わない学士で出願でき、必要なのは GPA 4.5/7.0 です。農学部・園芸学部・生物学系・獣医学系などを卒業されている場合は1.5年課程の対象となり、総額 AUD 85,200(定価)で修了できます。学士の最安(UNE 107,424)より安く、期間も半分です。さらに修士(コースワーク)の修了者も卒業生ビザ(485)の Post-Higher Education Work ストリームの対象で、職業リストの制約を受けません。詳しくは修士のセクションをご覧ください。

在学中にアルバイトはできますか?農場で働けますか?

できます。学生ビザでは就学期間中は2週間あたり48時間まで、長期休暇中は制限なく就労できます。「週20時間まで」という説明は古い情報です。農業・園芸はナーサリー(苗木店)、ガーデンセンター、造園業者、ブドウ園、農場など、学生のうちから入り口がある業界です。加えて、大学の課程には実習が組み込まれています(UQ 120時間、アデレード 240時間)。ただし、ワーキングホリデーの収穫作業と、学生ビザでの就労・実習は目的が違います。その違いはこちらに整理しました。

地方のキャンパスばかりですが、生活は大丈夫でしょうか。

この分野の大学は、農場や実習施設を必要とするため、ほぼ例外なく地方に置かれています(UQガットン、CSUワガワガ、UNEアーミデール、アデレードのウェイト/ローズワージー)。確実に言えるのは、公共交通の選択肢が限られること、日本人学生が少ないため英語漬けになりやすいこと、そして実習先が近いことです。家賃が都市部より抑えられる傾向はありますが、地域や時期で大きく変わるため、具体的な金額としては申し上げられません。都市部での生活を想定されている場合は、入学後にギャップが出ることがあります。この点は学校を決める前に、率直にお話しします。

帰国後、日本の就職で活かせますか?

活かせます。オーストラリアの農学課程は精密農業、農業テクノロジー、土壌管理、持続可能性、国際的な農産物流通を正面から扱っており、これは日本の農業関連企業・種苗会社・食品メーカー・商社が必要としている領域と重なります。加えて、実習を通じた現場経験と、英語で技術的な内容を扱える力が残ります。園芸(Horticulture)についても、造園・ナーサリー・ガーデンデザインの技術は日本でそのまま使えます。ただし「オーストラリアで学んだこと」だけで評価される分野ではありません。在学中に何を実習し、何を作り、どんな現場に関わったかを説明できるようにしておくことが、帰国後の就職では効きます。

エージェントを通すと費用は高くなりますか?

いいえ。アンアルウェンのサポートはすべて無料です。学校へ直接申し込む場合と、支払う学費は変わりません。学校選び、出願書類、成績証明の翻訳・認証の段取り、奨学金の確認と申請、単位認定の照会、GS(Genuine Student)ステートメント、学生ビザ申請、住居手配、渡航後のサポートまで、追加費用なしでご利用いただけます。なお、学校が定める出願料は、エージェント経由・直接申込を問わず学校に支払うものです。

農業・園芸と近い分野、あわせて検討される方が多いページをまとめました。

環境学・サステナビリティ

自然環境の保全と管理を扱う分野。植物や生態系に関心があるが、生産(農業)ではなく保全に進みたい場合は、こちらが近い選択肢になります。

アニマルエコロジー・動物学

野生動物と生態の分野。農学部の畜産専攻(Animal Science)と迷われる方は、両方を見比べてから決めることをおすすめします。

環境エンジニアリング・再生可能エネルギー

土壌・水資源・気候対策を工学から扱う分野。灌漑や農業インフラに関心がある場合、農学より工学寄りの選択肢として重なります。

建設・技術トレード

職業教育(TAFE)で技術を学ぶルート全般。造園を技能職として捉える場合、卒業生ビザや職業リストの考え方はこちらのページと共通です。

まずは「卒業後に何をしたいか」から始めましょう。
相談・お見積りはすべて無料です。

「園芸を学びたいけれど、残れるルートはある?」「大学とTAFE、どちらを選べばいい?」「その奨学金、日本人でも対象になるの?」
この分野は最初にルートを間違えると、あとから取り返せません。だからこそ、学校を決める前に全体像を持っておく価値があります。無料相談・無理な勧誘は一切ありません。
※サポートは毎月12名様限定です。お早めにご連絡ください。

このページについて
最終更新日:2026年8月9日 / 執筆・監修:アンアルウェン 留学カウンセリングチーム
本ページのコース内容・学費・入学条件・奨学金・職業リストは、各大学・TAFEおよび政府機関の公式情報をもとに、アンアルウェンが2026年8月時点で確認・翻訳・整理したものです。職業リスト(MLTSSL・STSOL・ROL・CSOL)と技能評価機関については、第三者サイトの記述が食い違うため、連邦官報に登録された移住法令の本文を確認して記載しました。
学費の基準年は学校によって異なります。UQは2027年、アデレード大学は2026年、UNE・CSU・各TAFEは公式サイトに現在表示されている金額です。基準年が揃っていないため、表の総額はそのまま横並びで比較できる数字ではありません。また各校とも学費は毎年見直されるため、2年目以降が同額である保証はありません。
※ UNEの英語要件、TAFE NSWの入学要件など、公式ページ上で具体的な数値を確認できなかった項目は「要確認」とし、推測での記載はしていません。
※ 奨学金の減額後の金額は、公表されている減額率を学費総額に単純に掛けた試算です。各校が必ずその率を出すという意味ではなく、成績によって適用の可否も率も変わります。
※ 生活費として記載した AUD 29,710 は、学生ビザ申請時に示す必要がある財政能力の基準額(単身・12ヶ月)であり、実際にかかる生活費とは異なります。
※ Jobs and Skills Australia は ANZSCO ベースの職業プロファイルの更新を終了し、OSCA ベースへの移行を告知しています。そのため本ページでは、各職種の求人成長率・賃金中央値を確定情報として掲載していません。
※ ビザおよび移住に関する最終的な判断・申請代理は、登録移民代理人(MARA)の業務範囲です。本ページの記載は一般的な情報提供であり、個別の移民アドバイスではありません。
  • カナダ留学
  • アンアルウェンの留学サポートブログ
LINE公式アカウント LINEで即対応します!