オーストラリア政府の職業リスト(CSOL)には、サイバーセキュリティだけで7つの職種が掲載されています。分野単位でこれだけの職種が並ぶ領域は多くありません。学費・期間・永住ルートのどれを取っても、選択肢の幅が大きい分野です。事実にもとづいて整理します。
DATA ── サイバーセキュリティ留学の要点
このページの結論 ── 3分でわかるサイバーセキュリティ留学
CONTENTS
「ハッキングを学ぶ分野」と思われがちですが、実際のカリキュラムの中心は攻撃側の技術ではなく、守る側の設計と運用です。攻撃の手口を学ぶのは、どこが破られるかを知らなければ守れないからであって、それ自体が目的ではありません。
そのため大学のコースには、ネットワークと暗号の基礎に加えて、インシデントが起きたあとに何をするか──証拠を保全し、原因を特定し、報告し、再発を防ぐ──という工程が必ず含まれます。ECUの学士課程がデジタルフォレンジック(証拠の保全・解析)とインシデント対応を必修に置いているのは、この分野が技術と手続きの両方でできているためです。
ネットワーク、暗号、OS、プログラミング、クラウド。「仕組みを知らないと守れない」という前提で、1〜2年次に集中して積み上げます。
エシカルハッキング、脆弱性診断、侵入テスト、マルウェア解析。管理された環境で実際に攻撃側を体験し、防御の設計に還元します。
リスク評価、法令とコンプライアンス、インシデント対応、フォレンジック。組織としてどう責任を果たすかを扱う領域です。
「セキュリティを学ぶならアメリカでは」と聞かれることがあります。学問の水準という点ではそのとおりですが、留学から就労・永住までを一続きで設計できるかという基準で見ると、オーストラリアには固有の強みがあります。
オーストラリア内務省の Core Skills Occupation List(CSOL・全456職種)には、サイバーセキュリティ関連の職種が7つ掲載されています。ひとつの専門分野からこれだけの職種が個別に立てられている例は多くありません。しかも2024年12月に導入された新しい職種コードで、制度が現在の職務の実態に合わせて更新されたことを示しています。
Professional Yearは、オーストラリアの大学・カレッジでIT系の学士または修士を修了した留学生だけが受けられる44〜52週間のプログラムです。修了すると技術移住の点数計算で5点が加算され、さらにACSの技能評価では実務経験1年分として扱われます。他の分野にはない優位性です。
サイバーセキュリティという一点で見れば、オーストラリアで最も明確な強みを持つ大学です。2017年、連邦政府はAcademic Centre of Cyber Security Excellenceを全国で2校だけ指定しましたが、その1校がECUで、西オーストラリア州では唯一です。大学は「オーストラリア最大のサイバーセキュリティ研究・教育チーム」であり、International Cybersecurity Centre of Excellence として認定された唯一のオーストラリアの大学だと公表しています。
向いている方:専門性を最優先する方、学費と生活費の両方を抑えたい方(パースはシドニー・メルボルンより生活費が低い水準です)、フォレンジックやマルウェア解析といった「技術の芯」を学びたい方。
Go8(オーストラリア八大学)の一角で、工学・コンピュータサイエンスの研究水準で知られます。サイバーセキュリティはMaster of Information Technology の専攻のひとつとして提供されます。
向いている方:研究職や博士課程を視野に入れる方、Go8のブランドを重視する方、予算に余裕のある方。入学が年3回あるため、英語スコアの準備期間を調整しやすいのも実務上の利点です。
学士・修士の両方に「サイバーセキュリティ」という名前のついた専用学位を持つ数少ない大学です。IT分野の一専攻ではなく、独立した学位として設計されています。シドニー中心部のシティキャンパスで、企業との距離が近いのが特徴です。
向いている方:シドニーで学びたい方、「サイバーセキュリティ」と明記された学位を成績証明に残したい方、期間を短くしたい方(修士1.5年)。
「大学でなければセキュリティ職に就けない」ということはありません。永住を視野に入れる場合に必要なのはAQFレベル(学位の階層)とACSの技能評価であって、大学名ではないからです。とくにすでに大学を卒業している方には、カレッジの修士が最も合理的になることが多くあります。
実務直結型の高等教育機関です。Master of Information Technology にサイバーセキュリティの専攻があり、費用対効果が際立っています。
向いている方:すでに大学を卒業している方、費用と期間を最優先する方、住む都市を選びたい方。総額 AUD 43,680 は、UNSWの修士1年分(約63,000)を大きく下回ります。
私立大学で、ディプロマ → 学士 → 大学院ディプロマ → 修士まで、サイバーセキュリティの階段がひととおり揃っているのが最大の利点です。英語要件も現実的な水準に設定されています。
向いている方:英語スコアが6.5に届いていない方、短いコースから始めて様子を見たい方、住みたい都市を選びたい方。※料金表は毎年改定されます。最新の金額を無料でお調べします。
州立の教育機関で、職業訓練だけでなく学士も出しています。設備と実習環境が安定しており、費用も大学より抑えられる傾向にあります。
向いている方:実技中心で学びたい方、費用を抑えたい方、州立機関の安定性を重視する方。※学費はキャンパス・開講期により異なるため、アンアルウェンで最新の金額を確認してお伝えします。
この表の金額は、すべて奨学金を適用する前の「定価」です。実際には奨学金や期間短縮によって下がることが多く、下の奨学金の章で具体的な差額を示します。まずは定価の全体像から確認してください。
| プログラム/学校 | 所在地 | 期間 | 留学生学費 | 総額の目安 |
|---|---|---|---|---|
| Master of IT(Cyber Security 専攻) Kaplan Business School 最安 |
シドニー他5都市 | 修士 | 1科目 AUD 3,640 | AUD 43,680 |
| Master of Cybersecurity UTS 最短 |
シドニー | 1.5年 | ― | AUD 57,916 |
| Master of IT (Extension)(Cyber Security) Kaplan Business School |
シドニー他5都市 | 修士 | 1科目 AUD 3,640 | AUD 57,140 |
| Master of Cyber Security ECU 20%奨学金あり |
パース | 2年 条件により1.5年 |
AUD 43,650/年 | 約 AUD 87,300 20%減で 約 69,800 |
| Master of Information Technology (Cyber Security Engineering 専攻) UNSW |
シドニー | 2年 | 約 AUD 63,000/年 初年度 |
約 AUD 130,500 |
| Bachelor of Science (Cyber Security) ECU |
パース | 3年 | AUD 42,500/年 | 約 AUD 127,500 20%減で 約 102,000 |
| Bachelor of Cybersecurity トーレンス大学 |
シドニー・メルボルン | 3年 | 年 AUD 37,500前後 | 約 AUD 112,500 |
| Bachelor of Cybersecurity UTS |
シドニー | 3年 | AUD 54,770/年 初年度 |
約 AUD 171,815 |
| Bachelor of IT (Cyber and Network Security) TAFE NSW |
NSW州各校 | 3年 | 要確認 | ― |
前の章の金額を見て「高い」と感じられたと思います。ただし公表されている学費は、奨学金を適用する前の定価です。この分野は、奨学金の有無で学校の順位が入れ替わります。定価だけで判断すると、選択を誤ります。
| 学校・奨学金 | 減額 | 主な条件 | 申請 |
|---|---|---|---|
| ECU 2026 International Masters Scholarship |
学費20% 在籍期間中ずっと |
日本は対象国。Master of Cyber Security は対象コースに明記。フルタイム在籍と良好な成績の維持が条件 | 申請不要 出願が承認されると自動審査 |
| ECU 2026 International Undergraduate Scholarship |
学費20% | 日本は対象国(140か国以上)。学士向け。除外コースは教育・看護・舞台芸術等15コースで、サイバーセキュリティは除外されていません | 申請不要 |
| UTS Academic Excellence International Scholarship |
学費30% | 特に成績優秀な留学生 | 要申請 |
| UTS Academic Merit International Scholarship |
学費15% | 2026年開始の学部・大学院コースワークの留学生 | 要申請 |
| トーレンス大学 2026年入学者向け奨学金 |
最大30% | 2026年に入学する留学生向けの各種奨学金 | 要確認 |
| Kaplan Business School 各種奨学金 |
コース・時期による | 入学時期ごとに内容が変わります | 要確認 |
成績表と職歴をもとに、どの奨学金に届く可能性があるかを無料で確認します。ECUのように申請不要で自動適用のものもあれば、締切のあるものもあります。
要申請の奨学金は、コース出願の締切より早いことがあります。出願スケジュールを奨学金の締切から逆算して組みます。
推薦文・志望理由・実績の書き方まで一緒に作ります。追加費用はかかりません。
ECUの修士は関連分野の学位があれば1.5年に短縮できます。学校に直接照会し、0.5年分の学費と生活費が削れるかを確認します。
アンアルウェンのサポートはすべて無料です。学校へ直接申し込む場合と、支払う学費は変わりません。
| 学校・課程 | 学歴要件 | 英語要件 | 備考 |
|---|---|---|---|
| ECU|Master of Cyber Security | 関連分野の学士/学士+実務5年/Graduate Certificate 修了 | IELTS 6.5 各6.0以上 |
関連学位があれば1.5年に短縮可 |
| ECU|Bachelor of Science (Cyber Security) | ATAR 70 相当 | IELTS 6.0 | Cert IV や大学既修単位からの入学経路もあります |
| UNSW|Master of Information Technology | 関連分野の学士(平均65%以上) | 大学規定 | 関連分野以外の3年制学士はGraduate Certificate 経由 |
| UTS|Master of Cybersecurity | UTSが認める学士以上 | IELTS 6.5 | 1.5年で修了 |
| UTS|Bachelor of Cybersecurity | 豪州のYear 12/AQF Diploma/同等の海外資格 | 大学規定 | 数学の既修が前提(Mathematics Advanced 相当) |
| トーレンス大学|Bachelor of Cybersecurity | 豪州のYear 12 相当/AQF5以上の一部履修 | IELTS 6.0 各5.5以上 |
英語要件が最も現実的 |
IT学位の一専攻なのか、独立した学位なのか。成績証明と履歴書に残る文字が変わります。専用学位を持つのはECU・UTS・トーレンス大学です。
この分野は実務経験の有無で初職の入りやすさが変わります。ECUは300時間、トーレンス大学は360時間のWILを用意しています。
修士の総額は 43,680〜130,500 と3倍の開き。1.5年と2年では生活費も半年分違います。学費だけで比べないでください。
定価では順位が入れ替わります。ECUの20%は日本人が対象で申請不要。UTSは要申請で最大30%。出願前に確認すべき項目です。
UNSWは年3回(Term 1・2・3)、ECU・UTSは年2回。英語スコアの準備期間と合わせて逆算すると、無駄な待機期間をなくせます。
パースはシドニー・メルボルンより生活費が抑えられます。2〜3年では数十万円単位の差になります。求人数はシドニーが多い、という逆の面もあります。
この分野のご相談で最初に確認しているのは、「学士をすでにお持ちかどうか」です。お持ちであれば、ほぼ確実に修士ルートのほうが安く、短く、卒業生ビザまで一続きになります。Kaplan の総額 AUD 43,680 は、UNSWの修士1年分にも届きません。学部からやり直す理由は、研究職を目指す場合を除いてほとんどありません。
もうひとつ、率直にお伝えしていることがあります。「セキュリティ人材が不足している」=「卒業すれば就職できる」ではありません。この分野は信頼が前提の職種で、企業のネットワークや顧客データにアクセスする以上、採用側は経歴と実務経験を慎重に見ます。求人票に「3〜5年の経験」と書かれることが多いのはそのためです。だからこそ、在学中のWIL・インターン・Professional Year・資格(CompTIA Security+、CEHなど)の積み上げが、この分野では他分野以上に効いてきます。ご相談では、卒業後2年(485ビザの期間)に何を積むかまで含めて設計します。
まず数字から共有します。この分野は「人が足りない」と語られますが、内訳を見ると入口と中堅で状況がかなり違います。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 就業者数 | 約 70,900人(2025年8月) データベース・システム管理者およびICTセキュリティ専門職の合計 |
| 雇用の伸び | 前年から +3,300人。2024年5月→2029年で+14.2% と予測 全国平均の伸び(6.6%)の2倍以上 |
| フルタイム給与の中央値 | 週 AUD 2,284(職種群の中央値) 年額に換算すると おおむね AUD 118,000 台 |
| 求人ベースの提示給与 | Cyber Security Analyst で AUD 117,900〜125,000(2026年8月・SEEK) 求人広告で開示された金額の集計。都市により差があります |
| 主な就業先 | 専門・科学・技術サービス/公務・安全/金融・保険 |
監視センターでログとアラートを見て、異常を判断する仕事。この分野の最も一般的な入口で、シフト勤務のことが多い職種です。
依頼を受けて合法的にシステムへ侵入を試み、弱点を報告します。CSOL掲載職種(261317)。技術志向の方が目指す代表的な職です。
守る仕組みそのものを設計・実装します。経験を積んだ先の中核職で、CSOLにも掲載されています(261315/262117)。
侵害後の証拠保全と解析。法執行機関や監査法人で需要があります。ECUがとくに強い領域です。
規制対応、方針策定、監査。技術より制度と文書が中心で、CSOL掲載職種(262114)。文系出身の方の受け皿にもなります。
日系企業のオーストラリア拠点、監査法人の日系クライアント担当など。日本語と英語の両方でセキュリティを説明できる人は希少です。
「AIがセキュリティの仕事を奪うのでは」というご質問をいただきます。この分野については、他の職種とは事情が違います。整理します。
この分野の最大の強みは、ここにあります。オーストラリア内務省の Core Skills Occupation List(CSOL)は全456職種を収録していますが、そのうち7つがサイバーセキュリティの職種です。
| 職種名(ANZSCO) | コード | 主な職務 | 技能評価 |
|---|---|---|---|
| Cyber Security Engineer サイバーセキュリティエンジニア |
261315 | セキュアなコーディングと防御の実装・設計 | ACS |
| Penetration Tester ペネトレーションテスター |
261317 | テストケースの作成と、脅威を模した侵入検証 | ACS |
| Cyber Governance Risk and Compliance Specialist ガバナンス・リスク・コンプライアンス担当 |
262114 | サイバー領域のガバナンス・リスク・法令対応を主導 | ACS |
| Cyber Security Advice and Assessment Specialist 助言・評価担当 |
262115 | リスク評価の実施と、専門的な助言の提供 | ACS |
| Cyber Security Analyst サイバーセキュリティアナリスト |
262116 | インフラの脆弱性の分析・評価 | ACS |
| Cyber Security Architect セキュリティアーキテクト |
262117 | セキュリティシステム全体(または主要部分)の設計 | ACS |
| Cyber Security Operations Coordinator セキュリティ運用コーディネーター |
262118 | 複雑なインシデントへの対応と、その調整を主導 | ACS |
1.5〜2年
総額 43,680〜
約2年
就労可
44〜52週
+5点
CSOLの
7職種から
点数制または
雇用主指名
| ステップ | 内容 | 目安時期 |
|---|---|---|
| 01 無料カウンセリング | 学位を持っているか、目指す職種(技術寄りかGRC寄りか)、予算、英語力から、学校とコースを絞り込みます | 開始8〜14ヶ月前 |
| 02 修士ルートの可否を判定 | 大卒の方は、まず修士で入れるかを確認します。ここで結論が出ると、費用が半分以下になることがあります | 8〜12ヶ月前 |
| 03 英語スコアの計画 | IELTS 6.0〜6.5に向けた計画。必要なら語学学校をパッケージで組み込み、ビザ申請を1回にまとめます | 6〜12ヶ月前 |
| 04 奨学金の該当確認と逆算 | ECUの20%は申請不要ですが、UTSの15〜30%は要申請で締切があります。締切から逆算して出願日を決めます | 6〜10ヶ月前 |
| 05 出願・単位認定の照会 | 出願書類の作成をサポート。既修単位による期間短縮が可能かを学校に照会します | 4〜8ヶ月前 |
| 06 オファー受領・学費支払い | 入学許可確認書(COE)の発行。条件付きオファーの場合は英語条件を確認 | 3〜5ヶ月前 |
| 07 学生ビザ申請 | GS(Genuine Student)要件への回答作成を含め、全面的にサポート | 2〜4ヶ月前 |
| 08 滞在先・保険・出発準備 | 住居手配、OSHC加入、ノートPCの推奨スペック確認、出発前オリエンテーション | 1〜3ヶ月前 |
アンアルウェンの強みは、留学の申し込みだけで終わらない、出発前から進学後まで続く伴走型サポートです。
「手続きだけを代行するエージェント」ではなく、「留学という大きな挑戦を一緒に考え、現地でも支え続けるパートナー」であること。それが、私たちが他の留学エージェントに負けない一番の強みです。
学校選びや出願手続きはもちろん、進学で重要となるGS(Genuine Student)対策、学生ビザ申請もしっかりサポート。これらを無料で受けられるため、初めての海外進学でも安心して準備を進められます。
オーストラリアには提携オフィスがあり、渡航後も学校生活や現地での手続き、困りごとを日本と現地の両方からサポートします。Professional Yearの検討や、卒業生ビザ後のキャリア相談にも対応できます。
一人ひとりに十分な時間をかけるため、サポート人数を毎月12名様限定としています。大手エージェントのような画一的な案内ではなく、希望する専攻、将来のキャリア、予算、英語力、生活環境まで丁寧に確認し、その方に合った留学プランをご提案します。
紹介先を幅広く並べるだけではなく、スタッフが実際に学校へ足を運び、授業や校内の雰囲気を確認したうえで、厳選した学校を紹介しています。実習環境や設備の充実度は、資料だけではわかりません。
2008年の設立以来、3,000名以上の留学を支えてきた経験と、オーストラリア留学に特化した専門知識を生かしてご提案します。大学院進学のサポート実績も蓄積しています。
費用や就職の現実もそのままお伝えします。「人材不足の中身は中堅・上級層です」「CSOL掲載は永住の保証ではありません」「学位だけでは初職に届きません」──言いにくいことも含めてお伝えするのが、私たちの仕事だと考えています。
アンアルウェンは、オーストラリア留学の専門エージェントです。学校選びから渡航後のトラブル対応まで、すべて無料でサポートします。学校へ直接申し込む場合と比べて、余分な費用は一切かかりません。
IT未経験でも学べますか?
学べます。学部からであれば前提知識は問われません。修士も、Kaplan Business School のようにIT以外の学士から進学できる設計のコースがあります。UNSWも、関連分野以外の3年制学士の方には Graduate Certificate を経由するルートを用意しています。ただし条件があります。入学後、授業以外の時間に自分で手を動かし続けられるかどうかです。この分野は課題ベースで進むため、講義を聞いているだけでは形になりません。逆に、独学の習慣がある方は未経験でも問題なく伸びます。
どの学校がおすすめですか?
目的で決まります。費用を最優先ならKaplan Business School(修士 総額 AUD 43,680)。期間を最短にしたいならUTS の Master of Cybersecurity(1.5年・総額 57,916)。分野の専門性ならECU(連邦政府が指定したAcademic Centre of Cyber Security Excellence 2校のうち1校。しかも日本人が対象で申請不要の20%奨学金があり、実質負担が大きく下がります)。研究水準とGo8ブランドならUNSW。英語スコアが6.5に届かないならトーレンス大学(IELTS 6.0/各5.5)です。
卒業後、オーストラリアで永住は目指せますか?
この分野は、オーストラリア留学の中でも条件のよい部類です。内務省のCore Skills Occupation List(全456職種)に、サイバーセキュリティ関連が7職種掲載されています ── Cyber Security Engineer(261315)、Penetration Tester(261317)、Cyber Governance Risk and Compliance Specialist(262114)、Cyber Security Advice and Assessment Specialist(262115)、Cyber Security Analyst(262116)、Cyber Security Architect(262117)、Cyber Security Operations Coordinator(262118)。技能評価はすべてACSが担当します。さらにProfessional Year(44〜52週)を修了すれば永住申請で5点加算されます。
ただし「掲載されている」と「取れる」は別です。点数制では年齢・英語力・職歴が総合評価され、雇用主指名ルートでは雇用主が必要です。職種リストと点数要件は毎年のように改正されるため、最新情報の確認が欠かせません。
Professional Year とは何ですか?必ず受けるべきですか?
オーストラリアの大学・カレッジでIT系の学士または修士を修了した留学生だけが受けられる、44〜52週間のプログラムです。おおむね32週の講義+12週のインターンで構成され、費用は AUD 6,000〜13,000程度。受講にはオーストラリアで2年以上学んだIT系の学位と、有効な卒業生ビザ(485)等が必要です。
メリットは2つあります。①永住申請の点数計算で5点が加算される ②ACSの技能評価で実務経験1年分として数えられる。「必ず受けるべきか」は目的次第です。永住を目指すなら、費用対効果はきわめて高いと考えています。一方、学位取得と数年の就労経験だけが目的なら、必須ではありません。
学費はいくらかかりますか?安く抑える方法はありますか?
修士の総額で AUD 43,680〜130,500、学士の総額で 約112,500〜171,815 が目安です(いずれも奨学金適用前の定価)。抑える方法は3つあります。①大卒なら修士を選ぶ(学部3年より短く安い)。②奨学金を確認する ── ECUは日本人が対象で申請不要の20%(修士の総額 約87,300 → 約69,800)、UTSは要申請で15〜30%。③期間短縮を照会する ── ECUの修士は関連学位があれば2年 → 1.5年になり、学費と生活費の両方が減ります。これに生活費(学生ビザの財政要件は単身12ヶ月で AUD 29,710)、OSHC、ビザ申請料 AUD 2,500〜が加わります。無料でシミュレーションをお作りします。
必要な英語力はどのくらいですか?
大学の修士で IELTS 6.5(各6.0)、学士で 6.0〜6.5、私立大学・カレッジで 6.0(各5.5)前後です。看護(7.0)や幼児教育の教員課程(7.0)と比べると現実的な水準で、この分野が選ばれる理由のひとつになっています。スコアが不足している場合は、語学学校とサイバーセキュリティのコースをパッケージで申し込み、学生ビザの申請を1回にまとめるのが一般的です。付属英語コース(Direct Entry Program)を修了すればIELTSを再受験せずに進める大学もあります。
日本の高校を卒業しただけでは、学部に出願できませんか?
大学によっては直接出願できません。オーストラリアの学部は12年制のYear 12 を基準にしているため、日本の高校卒業だけでは要件を満たさない大学があります(UTSのように、日本の大学1年修了を求めるケースもあります)。この場合はファウンデーション(進学準備課程)またはディプロマからの編入で接続します。トーレンス大学のように Diploma of Cybersecurity から学士へ積み上げる設計もあり、費用を抑えながら学位に到達できます。ご経歴に合う最短ルートを無料でお調べします。
卒業後の年収はどのくらいですか?
職種群(データベース・システム管理者およびICTセキュリティ専門職)のフルタイム給与の中央値は週 AUD 2,284で、年額に換算するとおおむね AUD 118,000台です。求人広告ベースでは、Cyber Security Analyst で AUD 117,900〜125,000(2026年8月・SEEKの集計。都市により差があります)。オーストラリアの平均賃金を大きく上回る水準です。ただしこれは経験者を含む数字で、卒業直後の初職がこの水準になるわけではありません。初職に入るまでが、この分野で最も難所です。
「人材不足」と聞きますが、本当に就職できますか?
率直に申し上げると、「不足している」の中身は主に中堅・上級層です。新卒・未経験の枠が同じだけ空いているわけではありません。この分野は信頼が前提の職種で、企業のネットワークや顧客データにアクセスするため、採用側は経歴と実務経験を慎重に見ます。
だからこそ、卒業時点で何を持っているかが決定的になります。①在学中のWIL・インターン(ECUは300時間、トーレンス大学は360時間)②在学中のIT系アルバイト(ヘルプデスク等でも実務歴になります)③Professional Yearのインターン ④ベンダー資格(CompTIA Security+、CEHなど)。この4つを卒業までに積む前提で設計すれば、現実的に到達できます。
AIが進化しても、この仕事は残りますか?
領域によって答えが違います。単純な監視やログの一次選別は自動化が進む領域です。一方で攻撃側もAIを使っており、攻撃の総量は増えています。そして判断と責任 ── 「システムを止めるか」「顧客に通知するか」は組織が負う決定であり、AIには委ねられません。インシデント対応の大半は経営層・法務・広報・規制当局との調整であり、フォレンジックは法的な証拠能力のために人の手続きと署名が要ります。学ぶなら、ツールの操作だけで終わらせないこと。大学の課程が「技術+ガバナンス」の構成になっているのには、理由があります。
プログラミングが苦手でも大丈夫ですか?
この分野には、技術職以外の職種もあります。ACSが技能評価の対象とし、CSOLにも掲載されている職種を見ると、Penetration Tester(261317)のような純技術職と並んで、Cyber Governance Risk and Compliance Specialist(262114)や Cyber Security Advice and Assessment Specialist(262115)といった、規制対応・リスク評価・方針策定が中心の職種があります。文書と制度を扱う仕事で、コードを書くことが主業務ではありません。ただし基礎的な技術理解は必須です。仕組みを知らずにリスクは評価できないためで、大学の課程でもプログラミングとネットワークは全員が履修します。「苦手だが避けたい」ではなく「苦手でも一度は通る」と考えてください。
帰国後、日本での就職に活かせますか?
活かせます。日本でもセキュリティ人材の不足は継続しており、公的機関・金融・製造業を中心に需要があります。加えて、オーストラリアで学ぶ利点として英語で書かれた一次情報(脅威レポート、脆弱性情報、ベンダー文書)を読み書きできることが挙げられます。この分野の情報は英語が原典で、日本語訳を待たずに動ける人材は明確に評価されます。さらに、グローバル企業のセキュリティ部門は英語で報告・調整するため、留学経験そのものが職務要件と重なります。
エージェントを通すと費用は高くなりますか?
いいえ。アンアルウェンのサポートはすべて無料です。学校へ直接申し込む場合と、支払う学費は変わりません。学校選び、奨学金の該当確認と申請、期間短縮(単位認定)の照会、出願書類、GS(Genuine Student)ステートメント、学生ビザ申請、住居手配、渡航後のサポートまで、追加費用なしでご利用いただけます。なお、学校が定める出願料(AUD 100〜150程度)やProfessional Yearの受講料は、エージェント経由・直接申込を問わず本人が支払うものです。
サイバーセキュリティと近い分野、あわせて検討される方が多いページをまとめました。
ソフトウェア開発・データサイエンス・クラウドまで含めたIT全体のページ。「セキュリティに絞るか迷っている」方はこちらから。
作る側の視点からITに入る道。技術と制作の中間を目指す方の選択肢です。
GRC(ガバナンス・リスク・コンプライアンス)方面に進むなら、経営・法務の素養が生きます。技術一本でない進み方を探す方に。
金融・保険はセキュリティ人材の主要な就業先のひとつ。両方の知識を持つ人材は希少です。
UXとセキュリティは対立しがちな領域。「使いやすさと安全性の両立」を扱う仕事もあります。
デジタル領域でキャリアを組み立てる、もうひとつの道。技術以外でIT業界に関わりたい方の選択肢です。
まずは気軽にご相談ください。
相談・お見積りはすべて無料です。
「IT未経験でも修士に入れる?」「奨学金でいくら下がる?」「Professional Yearは受けるべき?」
どんな疑問でもOK。無料相談・無理な勧誘は一切ありません。
※サポートは毎月12名様限定です。お早めにご連絡ください。