オーストラリア留学エージェント アンアルウェン

オーストラリアで教員資格を取る
── 小学校・中高・特別支援の留学ガイド

オーストラリアで教員として働くには、学位を取るだけでは足りません。州の教員登録機関(NSWならNESA、ビクトリアならVIT)に登録して、初めて教壇に立てます。
すでに大学を出ている方なら、2年のMaster of Teachingで目指せます。ただし登録の英語要件はIELTSのスピーキング8.0・リスニング8.0。この数字が、この分野のすべてを決めます。

2年学士保持者の最短ルート(M.Teach)
年 $26,000〜大学院の学費(SCU・年額・定価)
S・L 8.0教員登録の英語要件(最大の関門)
60日必修の教育実習(大学院ルート)

DATA ── 教育学・教員留学の要点

学べる学位
Master of Teaching(初等/中等/幼児・2年)と Bachelor of Education / Teaching(4年)の2本立て日本の大学を出ている方は、Master of Teachingが基本ルートです。「初期教員教育(Initial Teacher Education/ITE)」として認定された課程だけが、教員登録につながります
期間
2年(M.Teach)/ 4年(学部)Master of Teachingに「1年で終わる版」はありません。60日以上の教育実習が組み込まれているため、期間を圧縮できない構造です
学費(M.Teach)
年 AUD 26,000 〜 41,600SCU 26,000/UNE 30,480/CDU 32,760/グリフィス 36,500/QUT 37,900/ディーキン 41,600。同じ「教員資格」に対して、2年で AUD 31,000以上の差が出ます
総額の目安
AUD 115,000 〜 145,000M.Teach 2年分の学費に、生活費・OSHC・ビザ申請料を加えた概算。ダーウィン・アーミデールなど地方都市を選ぶと生活費側も下がります
英語要件(入学時)
学校によって IELTS 7.0 と 7.5(S・L 8.0)に割れますSCU・CDUは総合7.0・各技能7.0。一方 UTS・カーティン・ECU・QUT は入学の時点で教員登録と同じ 7.5/スピーキング・リスニング 8.0 を課します。入口が緩い学校を選んでも、出口で同じ壁が来ます
英語要件(教員登録)
IELTS Academic 4技能平均 7.5・どの技能も7.0以上・スピーキングとリスニングは 8.0 以上全州共通の基準です。この分野の本当の関門はここで、ソーシャルワーク看護の 7.0 より一段上の水準になります
学歴要件
学士号+「教える教科の学部科目」中等=教える教科のメジャー(おおむね6科目)が必要。初等=小学校の学習領域でフルタイム1年分。学部で何を学んだかが、教えられる教科をそのまま決めます
実習
60日以上・必修(大学院ルート)学部ルートは80日以上。全国基準として全ての認定課程に課されます。特定の学校の「強み」ではなく、この分野の前提です。実習前にWorking with Children Checkが必要になります
卒業前の試験
LANTITE(読み書き・数的能力テスト)に合格が必要リテラシー65問・ニューメラシー65問。基準は「オーストラリア成人人口の上位30%相当」。2025年から受験回数の上限(従来3回)が撤廃され、合格するまで受け直せるようになりました
永住ルート
△ 校種によって差が大きい中等教員(241411)・特別支援教員(241511 ほか)はMLTSSLとCSOLの両方に掲載。一方、初等教員(241213)はCSOLのみで、MLTSSLには載っていません。技能評価機関はいずれもAITSL。「小学校か中学・高校か」の選択が、そのまま永住ルートの幅を決めます
特別支援
ゼロから入る分野ではなく、教員資格を取ったあとの上乗せですMaster of Special and Inclusive Education などはすでに教員資格を持つ人向けで、これ単体では教員登録につながりません。ACUの Bachelor of Education (Primary and Special Education) のように、学部4年で初等+特別支援を同時に取る課程が数少ない直接ルートです
給与の目安
初任 AUD 90,177 / 最高位 129,536NSW州公立学校の教員給与表(州教育省の公表値)。7段階の給与表を、おおむね6年で上りきる設計です。州により差があり、地方・遠隔地の学校には追加の手当があります
向いている人
日本で教員免許を持ち、教職経験がある方/大学で数学・理科・英語・体育・音楽・美術など、教科になる分野を専攻した方/資格として通用する専門職を海外で取り直したい方逆に「英語を教えたい」という目的であれば、TESOLのほうが期間も費用も英語要件も現実的です。この2つは別の資格です

このページの結論 ── 3分でわかる教員留学

  1. 関門は学費でも成績でもなく、「スピーキング8.0・リスニング8.0」です。オーストラリアの教員登録は全州共通で、IELTS Academic の4技能平均7.5、どの技能も7.0以上、そのうえでスピーキングとリスニングは8.0以上を求めます。この分野を検討するなら、最初に直視すべき数字はここです。
  2. 入学要件が7.0の学校を選んでも、卒業後に同じ壁が来ます。サザンクロス大学チャールズダーウィン大学は入学時 IELTS 7.0。一方 UTSカーティンECUQUT は入学時点で7.5/S・L 8.0。前者は「入学は早いが、在学中に8.0まで上げる必要がある」という設計になります。この差の使い分けは後半で整理します。
  3. 学部で何を学んだかが、教えられる教科をそのまま決めます。中等教員は「教える教科のメジャー(おおむね6科目)」が出願条件です。数学を教えたいなら学部で数学を、理科なら理科を履修していることが求められます。初等教員は教科の縛りが緩い代わりに、永住ルートが狭くなります。
  4. 学費の幅は年 AUD 26,000〜41,600。2年で AUD 31,000以上の差が出ます。最も安いのがサザンクロス大学(年26,000)。ただし初等・中等が学べるのはゴールドコースト校とパース校だけで、シドニー・メルボルン・ブリスベンの3校は幼児教育のみという条件があります。定価の表だけでは判断を誤ります。
  5. 永住との距離は、小学校か中学・高校かで大きく変わります。中等教員(241411)と特別支援教員(241511 ほか)はMLTSSL・CSOLの両方に掲載。初等教員(241213)はCSOLのみで、独立技術移住(189)の対象になりません。「教員になる」という同じ目的でも、校種の選択でルートの幅が変わります。この点は率直に整理します。
  6. 特別支援は「入口」ではなく「上乗せ」です。Master of Special and Inclusive Education などの課程は、すでに教員資格を持つ人が専門を足すためのもので、これ単体では教員登録につながりません。ゼロから特別支援を目指すなら、Master of Teaching → 教員登録 → 特別支援の上乗せ、またはACUの学部4年課程という順序になります。ここは誤解が多い部分です。

オーストラリアの教員 ── 3つの校種と、日本との違い

オーストラリアの学校教員は、大きく3つの校種に分かれます。Early Childhood(就学前)Primary(初等・おおむね小学校)Secondary(中等・日本の中学と高校にあたる)。加えて、これらの資格の上にSpecial Needs/Inclusive Education(特別支援・インクルーシブ教育)の専門が乗ります。

日本との最大の違いは、資格が「免許」ではなく「登録(registration)」として管理されていることです。日本の教員免許が文部科学省の制度で全国一律なのに対し、オーストラリアは州ごとの登録機関が担当します。NSW州はNESA、ビクトリア州はVIT、クイーンズランド州はQCT。ただし登録の基準そのものは全国で統一されているため、ある州で登録できれば、他州への移動も手続き上は可能です。

01

初等(Primary)

1クラスの担任として、全教科を教えます。学部で特定の教科を専攻していなくても出願できる代わりに、小学校の学習領域でフルタイム1年分の履修が求められます。

02

中等(Secondary)

教科担任として、専門の1〜2教科を教えます。学部での専攻がそのまま教える教科になるのが特徴。数学・理科・技術科は全国的に不足が続いています。

03

特別支援(Special Needs)

支援学級・特別支援学校・通常学級での個別支援。校長の6割が人材確保に苦労していると回答する、最も人が足りない領域です。

「先生になる」を一括りにしないでください。オーストラリアの教育系の職には、学校教員(初等241213/中等241411/特別支援241511)のほかに、幼児教育教員(Early Childhood Teacher・241111)、英語教師(TESOL)、保育スタッフ(Child Care Worker)などがあり、必要な学歴も、英語要件も、給与も、永住との距離もそれぞれ違います。学校教員はそのなかで最も要件が重い代わりに、給与水準と職としての安定性が最も高い区分です。

資格の全体像 ── 認定課程・州の登録・LANTITE

オーストラリアで教壇に立つまでに、通らなければならない関門は4つです。順番に見ていきます。

関門内容いつ
01 認定された課程に入るInitial Teacher Education(ITE)として認定された課程であること。認定されていない教育系の修士(Master of Education など)を出ても、教員登録にはつながりません出願時
02 LANTITE に合格する読み書き・数的能力の全国共通テスト。卒業前に合格が必要。2025年から受験回数の上限が撤廃されました在学中
03 実習を終える大学院ルートで60日以上、学部ルートで80日以上の教育実習。実習前にWorking with Children Checkの取得が必要です在学中
04 州の教員登録を受けるNESA(NSW)・VIT(VIC)・QCT(QLD)など。ここで英語要件(S・L 8.0)が問われます卒業後

「教育学の修士」と「教員養成課程」は別物です

ここを取り違えると2年が無駄になります。Master of Education(M.Ed.)は、すでに教員である人が専門性を深めるための課程で、多くの場合これを修了しても教員登録はできません。教員資格につながるのはMaster of Teaching(M.Teach)のほう、つまり「初期教員教育(Initial Teacher Education)」として認定された課程です。

コース名だけでは判別できません。大学によっては Master of Teaching と名乗りながら特定の校種の認定しか持たないもの、Master of Education の名前で ITE 認定を持つものもあります。判断材料は「AITSL の認定を受けた ITE 課程か」「卒業生が州の登録機関に登録できると各校が明記しているか」の2点です。アンアルウェンでは、この確認を出願前に必ず行います。

最大の関門 ── スピーキング8.0・リスニング8.0

この分野を検討するなら、最初に見るべき数字がこれです。オーストラリアの教員登録の英語要件は、全州共通で次の水準です。

IELTS Academic ── 4技能の平均 7.5 以上/どの技能も 7.0 を下回らないこと/そのうえでスピーキングとリスニングは 8.0 以上。受験は申請時点からおおむね2年以内のものに限られます。IELTS以外では ISLPR(全4項目でレベル4)、PEAT(全4項目でA)が認められています。

スピーキング8.0とリスニング8.0。これはソーシャルワーク看護で求められる「全項目7.0」より、明確に一段上の水準です。理由は単純で、教員の仕事が、話すことと聞き取ることそのものだからです。30人の子どもに説明し、保護者と面談し、同僚と協議する。ここで英語が足りないと、仕事が成立しません。

免除される条件と、日本人が置かれる位置

この要件には免除規定があります。オーストラリア・ニュージーランド・イギリス・アメリカ・カナダ・アイルランドの大学で、英語で教授・評価される高等教育を4年分修了している場合、英語試験は不要になります(NSW州のNESAは「保有する資格がすべてこれらの国のもの」であることを条件としています)。

ここで、日本の大学を出た方が置かれる位置がはっきりします。日本の学士+オーストラリアの2年間のMaster of Teaching、という組み合わせでは、この4年ルールを満たしません。したがって、ほとんどの日本人受験者は IELTS を受けることになります。これは避けられない前提として、最初に受け止めていただく必要があります。

入学時の英語要件は、学校で割れます

ここが学校選びの実務的な分岐点です。入学の時点で登録と同じ水準を課す学校と、7.0で入れる学校があります。

学校入学時の IELTS 要件教員登録時(全州共通)
サザンクロス大学(SCU)総合 7.0・各技能 7.0平均 7.5
各技能 7.0 以上
S・L は 8.0
チャールズダーウィン大学(CDU)総合 7.0・各技能 7.0
UTS(シドニー工科大学)総合 7.5・L 8.0・S 8.0・R 7.0・W 7.0
カーティン大学総合 7.5・L 8.0・S 8.0・R 7.0・W 7.0
ECU(エディスコーワン大学)平均 7.5・各7.0以上・S / L 8.0
QUT総合 7.5 以上・S / L 8.0
この差の意味を、正確に理解してください。SCU・CDUの7.0は「要件が低い」のではなく、「登録に必要な8.0を、在学中に取ってください」という設計です。実際、SCUは自校の案内で登録要件(S・L 8.0)を明示しています。
それでも、この2校の存在は大きな意味を持ちます。7.0で入学できれば、2年間オーストラリアで暮らしながら8.0を目指せるからです。日本でスピーキング8.0まで上げてから渡航するのと、現地で英語に囲まれながら上げるのとでは、かかる時間が変わります。一方で「在学中に届かなかった場合、学位は取れても登録できない」というリスクを負うことも事実です。どちらを選ぶかは、現在のスコアと期限から逆算して決めます。
A
カウンセラーから、ひとつだけ
アンアルウェン 留学カウンセリングチーム

この分野のご相談で、いちばん多くお伝えしているのは「今のスコアを教えてください」という一言です。学校の話より先に、そこから逆算しないと計画が組めません。

スピーキング8.0は、日本での英語学習の延長線上で自然に届く数字ではありません。ただし、すでに7.0が出ている方であれば、現地で2年過ごすうちに8.0に届く方は少なくありません。逆に6.0台で止まっている段階なら、まず語学学校を含めた設計が必要です。「無理です」ではなく、「何年かければ届くか」を一緒に計算するのが私たちの仕事だと考えています。

2つのルート ── M.Teach(2年)と学部(4年)

ルート AMaster of Teaching(2年)── 学士をお持ちの方の基本ルート

すでに大学を卒業している方は、こちらが基本です。初等・中等・幼児教育のいずれかを選び、2年で教員資格につながる学位を取ります。実習は60日以上。

  • 期間:2年(フルタイム)。短縮版はありません
  • 学費:年 AUD 26,000〜41,600(2年で 52,000〜83,200・定価)
  • 条件:学士号+教える教科/学習領域の学部科目
  • 注意:この2年だけでは、英語試験の免除条件(4年ルール)は満たしません
ルート BBachelor of Education / Teaching(4年)── 学士をお持ちでない方

高校卒業後、または専門学校卒業後に直接進むルートです。実習は80日以上。時間も費用も大きくなりますが、4年分の高等教育をオーストラリアで修了することになるため、英語試験の免除条件を満たす可能性があります。

  • 期間:4年(フルタイム)
  • 学費:年 AUD 30,000台〜。4年分で AUD 120,000〜160,000程度
  • 条件:高校卒業+大学進学要件。日本の高校卒業では直接出願できず、ファウンデーションコースやディプロマが必要になる大学が多くあります
  • 注意:アデレード大学の学部教員課程のように、入学時点で IELTS 7.5/S・L 8.0 を課す大学もあります。「学部なら英語が緩い」とは限りません
4年ルートには、もうひとつの現実があります。4年間の学費と生活費を合わせると、総額は AUD 200,000 を超えることも珍しくありません。すでに日本の大学を出ている方が、英語免除だけを目的に学部からやり直すのは、費用対効果が合わないケースがほとんどです。この判断は必ず、金額を並べたうえで一緒に検討します。

教える教科は、学部で何を学んだかで決まる

Master of Teaching(中等)の出願で最も見られるのは、成績でも志望動機でもなく、「教える教科の学部科目を、どれだけ履修したか」です。

中等(Secondary)の場合

大学によって表現は違いますが、要求される水準はおおむね共通しています。

  • UTS:メジャー=6科目(1年次レベルは2科目以下、3年次レベルを2科目以上含むこと)。マイナー=4科目(1年次レベルは2科目以下)
  • カーティン大学:主たる教科でフルタイム0.75年分相当(6科目以上)。英語・芸術・数学・科学・人文社会から選択
  • チャールズダーウィン大学:認定された学士号にメジャー(6ユニット)を含むこと。英語・理科・数学・ビジネス・人文系など
  • QUT:16の教科専攻から選択。各教科に応じた学部科目の前提要件あり
ここが、この分野で最初に確認すべきポイントです。「教員になりたい」と決めても、学部で何を学んだかによって、教えられる教科が自動的に絞られます。経済学部の方が数学の教員を目指す場合、履修した統計・数理系の科目が数えられるかどうかで結論が変わります。文学部の方が英語(English)の教員を目指す場合も同様です。
成績証明書を1科目ずつ照合すれば、「どの大学の、どの教科なら出願できるか」が分かります。この照合は無料で承っています。

初等(Primary)の場合

初等は教科の縛りが緩く、小学校のカリキュラム領域(英語・数学・理科・保健体育・技術・芸術・人文社会)でフルタイム1年分の履修が条件になります(ACU・CDUの例)。一般教養で履修した科目が数えられることも多く、中等より出願のハードルは低いのが実情です。

ただし、この「入りやすさ」は永住ルートの狭さと表裏です。初等教員(241213)はMLTSSLに載っていません。目的が「オーストラリアに残ること」であれば、この点を先に把握してから校種を選んでください。

特別支援教育の実際 ── 入口ではなく、上乗せ

特別支援教育は、この分野で最も誤解が多い領域です。まず、事実を正確にお伝えします。

Master of Special and Inclusive Education / Master of Inclusive Education といった課程は、すでに教員資格を持つ人が専門を足すためのものです。これ単体を修了しても、教員登録にはつながりません。ゼロから特別支援教員を目指す場合、まず Master of Teaching で教員資格を取り、州の登録を受けたうえで、そこに特別支援を上乗せするという順序になります。

上乗せ課程の実際

  • ニューカッスル大学 Master of Special and Inclusive Education:1年(フルタイム)/2026年の留学生学費 年 AUD 41,175/オンライン提供。既存の教育・保健系の資格の上に積む設計で、英語要件は IELTS 6.5(各項目6.0)と低めです
  • ウェスタンシドニー大学 Master of Inclusive Education:1.5年(フルタイム)/有資格の初等・中等教員向け。修了者はNSW州教育省からK-12の Special Education teacher として認められます/パートタイムは学生ビザ不可
学生ビザとの相性に注意が必要です。これらの上乗せ課程はオンライン提供やパートタイム前提のものが多く、学生ビザで通学する形になっていない場合があります。「特別支援を学びに留学する」という組み立てが、そもそも成立しないケースがあるということです。この確認は出願前に必ず行います。

ゼロから特別支援を目指す、数少ない直接ルート

学部からであれば、初期教員教育の段階で特別支援を組み込んだ課程があります。代表例がACU(オーストラリアカトリック大学)Bachelor of Education (Primary and Special Education) です。4年で初等教員と特別支援の両方の資格を取る設計になっています。

なぜ、それでも特別支援を勧めるのか。この領域は、オーストラリアの学校で最も人が足りていません。小学校では校長の6割が特別支援スタッフの確保に苦労していると回答し、中学校段階では教員の44%が「自分の学校には特別支援スタッフが不足している」と答えています(OECD平均は33%)。そして永住ルートの面でも、特別支援教員(241511・241512・241513・241599)はいずれもMLTSSLに掲載されています。初等教員(241213)が載っていないことを考えると、この差は小さくありません。

学校の選択肢

最安サザンクロス大学(SCU)── 年 AUD 26,000

Master of Teaching を年 AUD 26,000(1ユニット3,250×8ユニット)で提供。今回確認したなかで最も安く、次に安いUNEより年 AUD 4,000以上下です。年3回(3月・6月・10月)の入学があり、待ち時間が少ないのも利点です。入学時の英語は IELTS 総合7.0・各技能7.0。

ただし、専攻とキャンパスの組み合わせに強い制約があります。初等・中等が学べるのはゴールドコースト校とパース校だけ。ブリスベン・メルボルン・シドニーの3校は幼児教育(Early Childhood)のみです。「シドニーで小学校教員の課程を」という組み立てはできません。

実習は480時間(60日)。サザンクロス大学のページもあわせてご覧ください。幼児教育教員を目指す方には、SCUの幼児教育教員コース専用ページもご用意しています。

地方・NSWニューイングランド大学(UNE)── 年 AUD 30,480

NSW州アーミデール。指定地方(カテゴリー3・卒業生ビザ+2年)にあたる大学町で、教育学部の歴史が長い大学です。Master of Teaching (Secondary) の2026年留学生学費は年 AUD 30,480

生活費が都市部より明確に安く、地方指定の加点も得られます。ニューイングランド大学のページもご覧ください。

地方・NTチャールズダーウィン大学(CDU)── 年 AUD 32,760

ノーザンテリトリー唯一の大学。幼児・初等・中等のすべてを提供し、2026年の留学生学費はいずれも年 AUD 32,760(10単位あたり4,095)。入学時の英語は IELTS 総合7.0・各技能7.0で、SCUと並ぶ現実的な入口です。

ノーザンテリトリーは全域が指定地方で、卒業生ビザの延長(+2年)と永住申請の加点の対象になります。加えて申請不要で自動適用される30%減額の奨学金があり、対象となれば定価から大きく下がります(対象コースは年度により変わるため、出願前に照会します)。チャールズダーウィン大学のページもご覧ください。

QLDグリフィス大学/QUT ── 年 AUD 36,500 / 37,900

グリフィス大学は Master of Primary Teaching を年 AUD 36,500(目安)で提供。ブリスベンとゴールドコーストにキャンパスがあります。

QUTの Master of Teaching (Secondary) は年 AUD 37,900(2026年・96単位)、ケルビングローブ校。16の教科専攻から選べ、実習は60日(420時間)。入学時点で IELTS 7.5・S / L 8.0 を課すため、入学できた時点で登録要件をほぼ満たしているという設計です。

VICディーキン大学 ── 年 AUD 41,600

メルボルン・バーウッド校。Master of Teaching (Secondary) の留学生学費は年 AUD 41,600と今回の比較では最も高い水準ですが、30以上の教科専攻と、大学が手配する60日以上の実習が特徴です。1.5年での早期修了オプションもあります(第3学期を使う設計)。ディーキン大学のページもご覧ください。

NSW・WAUTS/カーティン/ECU/ACU/ウェスタンシドニー

UTSはシドニー中心部で、実習はNSW州の多様な学校で60日。入学時 IELTS 7.5・L 8.0・S 8.0・R 7.0・W 7.0。

カーティン大学(パース)は幼児・初等・中等の3専攻を提供し、年4回の集中形式。ECU(パース・ジュンダラップ校)の中等課程は実習が約15週間と長めで、夏季・冬季スクールを使った早期修了オプションがあります。

ACUはメルボルン校・ストラスフィールド校(シドニー)で Master of Teaching (Primary) を提供。実習60日。学部では Bachelor of Education (Primary and Special Education) という、初等+特別支援の4年課程があります。ウェスタンシドニー大学はバンクスタウン・シティ校で Master of Teaching (Primary)、成績優秀者向けに学費50%減額を含む奨学金が用意されています。

※これらの学校の2026年留学生学費は、公式ページ上で個別見積り扱いとなっているため本ページの一覧には含めていません。出願前に学校担当者へ直接確認し、最新額をお伝えします。

学費(2026年・定価)

この表の金額は、すべて奨学金を適用する前の「定価」です。実際には、大学が留学生向けに用意する成績ベースの奨学金や、チャールズダーウィン大学のような申請不要・自動適用の減額によって、この順位が入れ替わることがあります。定価の表だけで学校を決めると、判断を誤ります。
大学都市課程年額(定価)2年総額
サザンクロス大学 最安ゴールドコースト/パースM.Teach(幼児・初等・中等)AUD 26,00052,000
ニューイングランド大学アーミデール(地方)M.Teach(中等)AUD 30,48060,960
チャールズダーウィン大学ダーウィン(地方)M.Teach(幼児・初等・中等)AUD 32,76065,520
グリフィス大学ブリスベン/ゴールドコーストM.Primary TeachingAUD 36,50073,000
QUTブリスベンM.Teach(中等)AUD 37,90075,800
ディーキン大学メルボルン(バーウッド)M.Teach(中等)AUD 41,60083,200
ニューカッスル大学
※有資格教員向けの上乗せ課程
オンラインM.Special & Inclusive Education(1年)AUD 41,175
学費以外に必要な費用の目安です。
  • 生活費:学生ビザの財政要件は単身12ヶ月で AUD 29,710。都市により実際の支出は変わり、ダーウィン・アーミデールはシドニー・メルボルンより家賃が明確に安いです
  • OSHC(海外学生健康保険):年 AUD 700〜900程度
  • 学生ビザ申請料:AUD 2,500〜
  • LANTITE受験料:リテラシー・ニューメラシー各回の受験ごとに費用がかかります
  • IELTS受験料:1回 約 AUD 450。この分野は複数回の受験を前提に予算を組んでください
以上を合わせると、Master of Teaching 2年間の総額はおおむね AUD 115,000〜145,000が目安になります。

奨学金で、実際にいくら変わるのか

教育分野には、他分野のような「教員志望者専用の大型奨学金」は多くありません。しかし、それで終わりではありません。大学が留学生全般に用意する成績ベースの奨学金は、教員課程にも適用されます。

実際に確認できている減額

  • チャールズダーウィン大学:申請不要で自動適用される30%減額。対象となれば年 AUD 32,760 が実質 22,932 相当まで下がり、SCUより安くなる可能性があります(対象コースは年度により変わるため、出願前に必ず照会します)
  • ウェスタンシドニー大学:成績に基づく複数年奨学金(AUD 6,000/3,000)に加え、学費50%減額の枠があります
  • その他の大学も、成績優秀者向けに10〜25%程度の減額枠を用意していることが一般的です

仮に20%減額されると、何が起きるか

大学2年の定価仮に20%減額差額
サザンクロス大学AUD 52,00041,600▲10,400
チャールズダーウィン大学AUD 65,52052,416▲13,104
QUTAUD 75,80060,640▲15,160
ディーキン大学AUD 83,20066,560▲16,640

※この表は「減額が学費に与える影響の大きさ」を示すための試算です。各校が20%を出すという意味ではありません。実際の減額率・対象・条件は大学ごとに異なります。

アンアルウェンを通すと、何が変わるか。
  • ①対象になり得る奨学金の洗い出し── 自動適用型(申請不要)と要申請型を分けて、ご経歴で対象になるものを全て確認します
  • ②締切からの逆算── 要申請の奨学金は、コース出願の締切より早いことがあります。ここを外すと、条件を満たしていても受け取れません
  • ③申請書類の作成── 成績証明書の換算、推薦状、志望理由書の作成をサポートします
  • ④期間短縮の照会── 日本で教職課程を修了している方は、単位認定で期間が短縮できないかを学校に直接照会します。短縮できれば、それがそのまま最大の減額になります
これらはすべて無料です。エージェント経由でも、学校に支払う学費は直接申し込む場合と変わりません。

進学ルート ── 経歴別

ケース A学士あり/教える教科の科目あり/IELTS 7.5・S・L 8.0 あり

M.Teach 出願

2年

LANTITE 合格

在学中

実習 60日

在学中

州の教員登録

教壇へ

最短ルートです。期間2年/学費 AUD 52,000〜83,200。UTS・カーティン・ECU・QUTを含む全ての学校が出願対象になります。
ケース B学士あり/IELTS 7.0 は出ているが、S・L が 8.0 に届かない

SCU / CDU 出願

入学要件 7.0

在学中に 8.0 へ

2年かけて

修了・LANTITE

実習60日

州の教員登録

教壇へ

この分野で最も現実的なルートです。先に渡航し、英語環境のなかで8.0を目指します。ただし在学中に届かなければ、学位は取れても登録できません。この不確実性を理解したうえで選んでいただく必要があります。卒業生ビザ(485)の期間中に受け直すことも可能です。
ケース C学士あり/IELTS が 6.0〜6.5 で止まっている

語学学校

IELTS対策 6〜12ヶ月

7.0 取得

全4項目

M.Teach

2年

州の教員登録

S・L 8.0 が条件

語学学校の費用は月 AUD 1,500〜2,000程度。合計で3〜3年半、総額 AUD 140,000前後を見込んでください。時間も費用もかかるルートです。ここで「本当に教員資格でなければならないのか」を一度立ち止まって確認することをお勧めしています。目的が「英語を教えること」ならTESOL、「子どもと関わる仕事」なら幼児教育・チャイルドケアのほうが早く届きます。
ケース D学士あり/教える教科の学部科目が足りない

教科を再検討

照合が先

初等へ変更 or 科目補完

大学により判断が違う

M.Teach

2年

州の教員登録

教壇へ

まず成績証明書の照合をしてください。科目の数え方は大学によって違い、A大学で不足でもB大学では足りることが実際にあります。中等が難しい場合、初等(Primary)に切り替えると要件が緩くなるのが一般的な解決策です。ただし初等は永住ルートが狭い点を、必ずセットでご説明します。
ケース E日本で教員免許を持ち、教職経験がある

AITSL 技能評価

資格の照合

不足分の判定

多くは英語

M.Teach または直接登録

個別判断

州の教員登録

教壇へ

唯一、学位を取り直さずに済む可能性があるルートです。日本の教員免許+4年制大学の学位は、AITSLの評価で「教員資格として認められる」場合があります。詳しくは後半で整理します。ただし英語要件(S・L 8.0)は、このルートでも免除されません。

LANTITE ── 卒業前に必ず通る試験

LANTITE(Literacy and Numeracy Test for Initial Teacher Education Students)は、オーストラリアの教員養成課程に在籍するすべての学生が、卒業前に合格しなければならない全国共通テストです。留学生も例外ではありません。ACER(オーストラリア教育研究所)が実施します。

項目内容
構成リテラシー65問+ニューメラシー65問=計130問(コンピュータ形式)
基準オーストラリア成人人口の上位30%相当の読み書き・数的能力(OECDの基準で検証)
受験回数2025年から上限が撤廃されました。従来は生涯3回まででしたが、現在は合格するまで受け直せます
合格時期卒業前。NSW州では2026年8月1日から、LANTITE合格が暫定認証(conditional accreditation)の前提になります
実施年に複数回の受験期間が設定されます
留学生にとって、ニューメラシーよりリテラシーが壁になります。ニューメラシーは日本の高校数学の範囲で十分に対応できる内容です。一方リテラシーは英語ネイティブの成人を基準にした読解・文法・語彙を問うため、IELTSとは違う種類の準備が要ります。
ただし、2025年に受験回数の上限が撤廃されたことで、この試験の性質は大きく変わりました。以前は「3回落ちたら課程を続けられない」という設計でしたが、現在は時間と受験料をかければ必ず通せる試験になっています。過度に恐れる必要はありません。

教育実習60日 ── 何が起きるか

全国基準として、大学院ルート(Master of Teaching)は60日以上、学部ルートは80日以上の教育実習(Professional Experience)が課されます。学校によってはこれより長く、ECUの中等課程は約15週間を3ブロックに分けて実施します。

実習は見学ではありません。指導教員のもとで実際に授業を計画し、教壇に立ち、評価を行い、記録を残します。オーストラリアの公立・私立学校が受け入れ先となり、大学が手配するのが一般的です(ディーキンは「大学が手配する」ことを明記しています)。

ここは、この留学で最も英語が要求される場面です。講義は資料や録音で補えますが、実習はそうはいきません。30人の子どもに向かって説明し、生徒の質問に即座に返し、指導教員と授業を振り返る。教員登録でスピーキング8.0・リスニング8.0が求められている理由は、まさにここにあります。
逆に言えば、この60日こそが、卒業後の就職で最も評価される経験でもあります。実習先の学校からそのまま声がかかるケースは珍しくありません。学校を選ぶことは、実習先の選択肢を選ぶことでもあります。

実習前に必要になる手続き

  • Working with Children Check(児童と関わる業務の適格性確認)── 州ごとの制度で、これがないと実習に入れません
  • National Police Check(警察証明)── 日本の無犯罪証明が必要になる場合もあります
  • 予防接種記録── 学校や州によって求められることがあります
これらは在学中に学校の指示で進めますが、日本側で取得が必要な書類(無犯罪証明・予防接種証明の英訳など)は、渡航前に準備しておくとスムーズです。アンアルウェンでは、この段取りも含めてご案内します。

卒業後の進路・給与

州の教員登録を受けると、公立・私立を問わず学校に応募できるようになります。この分野の特徴は、給与表が公開されていることです。交渉ではなく、経験年数と職位で決まります。

NSW州公立学校の教員給与(州教育省の公表値)

段階年収(AUD)備考
初任(大学卒業直後)90,177州教育省が「大学を出てすぐ」の額として公表
経験を積んだ教員(最高位)129,5367段階の給与表を、おおむね6年で上りきる設計
校長229,435学校規模により変動
統括校長(Executive Principal)245,989
この給与水準が、この分野を検討する最大の理由になることがあります。初任で AUD 90,000超は、オーストラリアの新卒職としてかなり高い部類です。しかも6年ほどで最高位に達する設計のため、収入の伸びが早い。地方・遠隔地の学校にはさらに追加の手当があり、教員不足の深刻な地域ほど条件が良くなります。
一方で、州により給与表は異なります。上記はNSW州の例です。

人材需要の実際

特別支援

最も人が足りていない領域です。小学校では校長の60%が特別支援スタッフの確保に苦労していると回答。中学校段階では教員の44%が不足を指摘(OECD平均33%)。

中等の数学・理科・技術

全国的な不足が続いています。学部で理系を専攻した方は、この分野で強い立場に立てます。

地方・遠隔地

都市部より不足が深刻で、採用のハードルが下がり、手当が付きます。永住申請の加点とも重なります。

幼児教育

教育分野全体でも需要が高い領域。詳しくは幼児教育・チャイルドケアのページをご覧ください。

ただし「不足している=すぐ採用される」ではありません。2025年のJobs and Skills Australiaの調査では、教育分野は引き続き人材不足の上位に挙げられていますが、全体としては不足職種の割合が33%(2024年)から29%(2025年)へ縮小しています。この分野で最初の職を得るときに見られるのは、実習をどこで、どのように終えたかです。

ビザ・永住ルート

校種によって、ルートの幅がはっきり違います

職種(ANZSCO)MLTSSLCSOL技能評価
241411 中等教員✓ 掲載✓ 掲載AITSL
241511 特別支援教員
241512 / 241513 / 241599 も同様
✓ 掲載✓ 掲載AITSL
241111 幼児教育教員✓ 掲載✓ 掲載AITSL
241213 初等教員✗ 掲載なし✓ 掲載AITSL
この1行が、この分野で最も見落とされている事実です。初等教員(241213)はMLTSSLに掲載がないため、独立技術移住(サブクラス189)の対象になりません。雇用主指名(482/186)、州指名(190・491)といったルートは制度上開かれていますが、「自力で点数を積んで申請する」というルートは使えないということです。
一方、中等教員と特別支援教員はMLTSSL・CSOLの両方に掲載されており、189を含む全てのルートが制度上開かれています。「小学校か、中学・高校か」の選択が、そのまま永住ルートの幅を決める――この構造を知らずに校種を選ぶと、後から取り返しがつきません。

事実として言えること

  • 技能評価の実施機関は、いずれの職種もAITSL(オーストラリア教職・学校指導者機構)です
  • AITSLの技能評価にも英語要件があります。IELTS Academic でリーディング7.0・ライティング7.0・スピーキング8.0・リスニング8.0を、1回の試験結果(単一のTest Report Form)で満たすこと。AITSLはIELTSアカデミックのみを受け付け、PTE・TOEFL・ケンブリッジ検定は認めていません
  • この英語要件は、オーストラリア・カナダ・アイルランド・ニュージーランド・イギリス・アメリカの大学で4年分の高等教育(教員養成課程を含む)を修了している場合は免除されます
  • 修士課程の修了者は卒業生ビザ(サブクラス485)で約2年間、職種の制限なく就労できます(申請時 原則35歳以下)
  • 地方(designated regional area)で学び、そこに住み続けた場合、2回目の485ビザで1〜2年の延長が可能です。ダーウィン・アーミデールなどはカテゴリー3(+2年)にあたります
  • 地方の教育機関で2年以上学ぶと、永住申請のポイント計算で加点されます

同時に、押さえておくべき制約

  • 修了=永住ではありません。州の教員登録、AITSLの技能評価、点数の確保、州指名の枠――それぞれに別の関門があります
  • 英語の壁は二重です。州の教員登録(平均7.5/S・L 8.0)と、AITSLの技能評価(R7・W7・S8・L8)。基準の書き方は違いますが、実質的にはどちらもスピーキング8.0・リスニング8.0を要求します
  • 州指名の枠は毎年変わり、締め切られます。「教員だから通る」という保証はどこにもありません
  • 職業リストは改定されます。2024年12月にCSOLが導入されて以降も見直しが続いており、上記の掲載状況は永続的なものではありません
  • 公立学校の一部の職は永住権・市民権を条件にすることがあり、「就職してから永住」という順序が取りづらい場合があります
※ビザおよび移住に関する最終的な判断・申請代理は、登録移民代理人(MARA)の業務範囲です。本ページの記載は一般的な情報提供であり、個別の移民アドバイスではありません。制度は頻繁に改定されます。

日本の教員免許をお持ちの方へ

日本で教員免許を持ち、教職経験がある方は、この分野で最も有利な立場にいます。理由は3つあります。

01

学位を取り直さずに済む可能性

日本の4年制大学の学位+教員免許は、AITSLの技能評価で「教員資格」として認められる場合があります。その場合、Master of Teachingを取り直す必要がありません。

02

教科要件を確実に満たす

教職課程を修了しているということは、教える教科の学部科目を体系的に履修しているということです。中等の出願で最も厳しく見られる部分を、最初からクリアしています。

03

GS要件・就職で強く効く

「なぜ教員なのか」を経歴で語れます。学生ビザのGS(Genuine Student)要件でも、卒業後の就職でも、教職経験は説得力そのものになります。

ただし、免除されないものが一つあります。英語です。日本の教員免許をどれだけお持ちでも、州の教員登録(平均7.5/S・L 8.0)とAITSLの技能評価(R7・W7・S8・L8)の英語要件は、そのまま残ります。日本の資格は4年ルールの免除対象になりません。この分野で日本の教職経験者がつまずくのは、ほぼ例外なくここです。
ご相談の順序をお伝えします。日本の教員免許をお持ちの方は、①AITSLの評価で認められる可能性があるか ②認められた場合、州の登録に何が足りないか ③足りないのが英語だけなら、どう埋めるか――この順で確認します。「Master of Teachingに出願する」と決める前に、この照合をしてください。2年と AUD 60,000以上を節約できる可能性があります。この確認は無料で承っています。

日本に帰ってから活かす

まず正確にお伝えします。オーストラリアの教員資格を取っても、日本の教員免許が得られるわけではありません。日本の免許は、日本の教職課程・免許法に沿って取得する必要があります。

そのうえで、この留学が日本で効いてくるのは次のような場面です。

  • インターナショナルスクール── 日本国内のインターナショナルスクールは、英語圏の教員資格を採用条件にすることが一般的です。オーストラリアの教員登録は、そのまま応募資格になります
  • 国際バカロレア(IB)認定校── 日本国内でも増えており、英語での教育経験と海外の教員資格が直接評価されます
  • 私立school の英語科・国際コース── 英語での授業運営ができる教員の需要は伸びています
  • 特別支援の専門性── オーストラリアのインクルーシブ教育の考え方と実践は、日本の特別支援教育の現場で新しい視点として評価されます
  • 教育系企業・教材開発・留学業界── 英語圏の教育制度を内側から知っている人材は、日本国内では希少です
この分野で最も相性がいいのは、日本ですでに教職経験がある方です。日本の免許+日本での教職経験+オーストラリアの教員資格+英語。この組み合わせは、インターナショナルスクールでも日本の学校でも、置き換えの利かない立ち位置になります。職歴のない状態でオーストラリアの資格だけを取ると、日本国内での活かし方の設計が難しくなります。

出願から出発までの流れ

ステップ内容目安
01 無料相談・経歴の確認目的の整理、成績証明書と「教える教科の科目」の照合、日本の教員免許をお持ちの方はAITSL評価の可能性の確認2年〜1年半前
02 英語の計画この分野で最も時間がかかる工程です。現在のスコアから逆算し、「入学要件7.0の学校で先に渡航」か「日本で8.0まで上げる」かを決めます1年半〜1年前
03 学校・校種の決定ITE認定の確認、教科の選択、都市(地方かどうか)、初等か中等かによる永住ルートの違いを踏まえて決定1年〜9ヶ月前
04 奨学金の確認・申請自動適用型・要申請型の洗い出し。要申請のものはコース出願より締切が早いことがあります9〜7ヶ月前
05 出願書類の作成成績証明書・卒業証明書の英訳、志望理由書、英文職務経歴書。学校によっては非学力選考(面接・適性検査)があります9〜6ヶ月前
06 出願・オファー受領条件付きオファーの場合は、条件(多くは英語)の充足へ6〜4ヶ月前
07 学費支払い・COE発行受諾期限は学校により2〜4週間。送金の準備は先に整えておく必要があります4〜3ヶ月前
08 学生ビザ申請COE発行後、GS(Genuine Student)要件への回答作成を含めサポート3〜2ヶ月前
09 出発準備住居手配、OSHC加入、航空券、無犯罪証明の準備、出発前オリエンテーション2〜1ヶ月前
この分野は、準備期間を長めに取ってください。理由は3つあります。①スピーキング8.0・リスニング8.0まで届く時間が読みにくいこと ②入学が年1〜2回の学校が多く、1度逃すと半年〜1年ずれること(SCUの年3回入学は例外的です)③教科要件の照合に時間がかかること。「1年前から」では間に合わないケースが実際にあります。まだ何も決まっていない段階でご相談いただくのが、この分野では正解です。

他社との違い ── アンアルウェンが選ばれる理由

アンアルウェンの強みは、留学の申し込みだけで終わらない、出発前から進学後まで続く伴走型サポートです。
「手続きだけを代行するエージェント」ではなく、「留学という大きな挑戦を一緒に考え、現地でも支え続けるパートナー」であること。それが、私たちが他の留学エージェントに負けない一番の強みです。

01

GS対策・ビザ申請まで無料でサポート

学校選びや出願手続きはもちろん、進学で重要となるGS(Genuine Student)対策、学生ビザ申請もしっかりサポート。この分野は「なぜ教員なのか」を経歴と結びつけて語れるかが要になります。

02

渡航後も、日本と現地の両方から支える

オーストラリアには提携オフィスがあり、渡航後も学校生活や現地での手続き、困りごとを日本と現地の両方からサポートします。実習の書類やLANTITEの手続きのご相談にも対応できます。

03

毎月12名様限定 ── 一人ひとりに時間をかける

一人ひとりに十分な時間をかけるため、サポート人数を毎月12名様限定としています。この分野は成績証明書を1科目ずつ照合する作業が要になるため、画一的な案内では対応できません。

04

スタッフが実際に足を運んだ学校だけを紹介

紹介先を幅広く並べるだけではなく、スタッフが実際に学校へ足を運び、授業や校内の雰囲気を確認したうえで、厳選した学校を紹介しています。資料だけではわからないことがあります。

05

2008年設立・3,000名以上の留学をサポート

2008年の設立以来、3,000名以上の留学を支えてきた経験と、オーストラリア留学に特化した専門知識を生かしてご提案します。教育・保育分野へ進まれた方のサポート実績もあります。

06

メリットだけでなく、現実も率直に伝える

費用や生活面の現実も率直にお伝えします。「今のスコアからだと3年かかります」「その目的ならTESOLのほうが合っています」──言いにくいことも含めてお伝えするのが、私たちの仕事だと考えています。

アンアルウェンを利用するメリット・無料サポート内容

アンアルウェンは、オーストラリア留学の専門エージェントです。学校選びから渡航後のトラブル対応まで、すべて無料でサポートします。学校へ直接申し込む場合と比べて、余分な費用は一切かかりません。

出願前サポート(無料)
  • 目的・ビザ・期間に合ったコース選びの無料相談
  • 2026年日本人プロモーションの適用確認・申込み手続き代行
  • 入学申込書類の作成サポート
  • 学生ビザ申請代行サポート
  • GSステートメントの作成含め、全面サポート
  • ワーホリビザ申請代行サポート
  • ホームステイ・学生アパートの手配サポート
  • OSHC(海外学生健康保険)の手配サポート
  • 航空券・渡航準備のアドバイス
  • 語学学習のアドバイス
  • 出発前の個別オリエンテーション
渡航後サポート(無料)
  • 現地オフィス(シドニー・メルボルン)にて日本人スタッフがサポート
  • 到着後オリエンテーション
  • 現地トラブル時の相談窓口(日本語でOK)
  • コース延長・変更の手続きサポート
  • ケンブリッジ検定・IELTS受験申込みのアドバイス
  • ビザ切り替えサポート
  • 留学後の帰国・キャリアプランの相談
  • 大学・大学院進学を検討する方への進路アドバイス
  • LINEやZOOMでのサポート付
  • 次の留学・再渡航のサポート

オーストラリア 教員留学 よくある質問

スピーキング8.0・リスニング8.0は、本当に必要ですか?下げる方法はありませんか?

必要です。これは学校ごとの入学要件ではなく、全州共通の教員登録の基準なので、学校を変えれば下がるという種類のものではありません。IELTS Academic で4技能平均7.5、どの技能も7.0以上、そのうえでスピーキングとリスニングは8.0以上。
ただし、条件の満たし方には幅があります。IELTS以外にも ISLPR(全4項目レベル4)と PEAT(全4項目A)が認められており、日本での受験機会は限られますが選択肢としては存在します。またオーストラリア・NZ・イギリス・アメリカ・カナダ・アイルランドの大学で4年分の高等教育を修了している場合は免除されます。日本の学士+2年のMaster of Teachingではこの条件を満たしませんが、オーストラリアで4年制の学部教員課程を出た場合は該当します。どのルートが現実的かは、ご経歴と現在のスコアで変わります。

日本の教員免許を持っています。オーストラリアでそのまま使えますか?

可能性はあります。ただし条件があります。日本の4年制大学の学位+教員免許は、AITSL(技能評価機関)の評価で「教員資格」として認められる場合があります。認められれば、Master of Teachingを取り直す必要がありません。これは2年と AUD 60,000以上の差になります。
ただし、英語要件は免除されません。州の教員登録(平均7.5/S・L 8.0)も、AITSLの技能評価(R7・W7・S8・L8)も、そのまま残ります。日本の資格は「英語圏4年ルール」の対象外だからです。日本の教職経験者がこの分野でつまずくのは、ほぼ例外なくここです。
Master of Teachingへの出願を決める前に、まずこの照合をしてください。①AITSLの評価で認められる可能性 ②認められた場合に足りないもの ③足りないのが英語だけなら埋め方――この順で確認します。無料で承っています。

小学校の先生と中学・高校の先生、どちらを選ぶべきですか?

目的によって答えが変わります。判断材料を2つお伝えします。
①出願のしやすさは初等が上です。初等は「小学校の学習領域でフルタイム1年分」という緩めの条件で、一般教養の科目が数えられることも多くあります。中等は「教える教科のメジャー(おおむね6科目)」が必要で、学部の専攻がそのまま制約になります。
②永住ルートの幅は中等が上です。中等教員(241411)はMLTSSLとCSOLの両方に掲載されていますが、初等教員(241213)はMLTSSLに載っておらず、独立技術移住(189)の対象になりません。州指名や雇用主指名のルートは開かれていますが、自力で点数を積んで申請するルートは使えないということです。
目的が「オーストラリアに残ること」なら、中等または特別支援を強くお勧めします。目的が「教員資格を取って日本のインターナショナルスクールで働くこと」なら、初等でも問題ありません。この判断は、必ず目的から逆算します。

特別支援教育を学びたいのですが、どのコースに出願すればいいですか?

ここは誤解が多い部分です。Master of Special and Inclusive Education(ニューカッスル大学)や Master of Inclusive Education(ウェスタンシドニー大学)といった課程は、すでに教員資格を持つ人が専門を足すためのもので、これ単体では教員登録につながりません。加えて、オンライン提供やパートタイム前提のものが多く、学生ビザで通学する形になっていない場合があります。
ゼロから特別支援教員を目指す場合、ルートは2つです。①Master of Teaching(2年)で教員資格を取り、州の登録を受けたうえで特別支援を上乗せする ②ACUの Bachelor of Education (Primary and Special Education) のように、学部4年で初等教員と特別支援を同時に取る
それでも特別支援をお勧めする理由はあります。この領域はオーストラリアの学校で最も人が足りておらず(小学校では校長の6割が確保に苦労と回答)、永住の面でも特別支援教員(241511ほか)はMLTSSLに掲載されています。初等教員が載っていないことを考えると、この差は小さくありません。

いくらかかりますか?

Master of Teachingの学費は年 AUD 26,000〜41,600(2年で 52,000〜83,200)です。最も安いのがサザンクロス大学(年26,000)、次いでUNE(30,480)、チャールズダーウィン大学(32,760)、グリフィス大学(36,500)、QUT(37,900)、ディーキン大学(41,600)。これに生活費(学生ビザの財政要件は単身12ヶ月で AUD 29,710)、OSHC(年700〜900)、ビザ申請料 AUD 2,500〜、LANTITEとIELTSの受験料が加わり、2年間の総額はおおむね AUD 115,000〜145,000が目安になります。
ただしこの金額は定価です。チャールズダーウィン大学のように申請不要で自動適用される30%減額がある学校では、順位そのものが入れ替わります。定価の表だけでは判断を誤ります。ご経歴で対象になり得る奨学金の洗い出しは無料で承っています。

入学要件がIELTS 7.0の学校を選べば、楽になりますか?

入学は早くなりますが、要件が消えるわけではありません。サザンクロス大学チャールズダーウィン大学は総合7.0・各技能7.0で入学できます。一方 UTSカーティンECUQUT は入学の時点で7.5/S・L 8.0を課します。
7.0で入学するという選択には、明確な利点と、明確なリスクがあります。利点は、2年間オーストラリアで暮らしながら8.0を目指せること。日本で独学するより、届くまでの時間が短くなる方が多くいらっしゃいます。リスクは、在学中に届かなかった場合、学位は取れても教員登録ができないこと。卒業生ビザ(485)の期間中に受け直すことは可能ですが、その分だけ計画が後ろにずれます。
どちらを選ぶかは、現在のスコアで決まります。すでに7.0が出ていてスピーキングが7.5に近い方なら、前者は合理的な選択です。7.0にまだ届いていない段階なら、まず語学学校を含めた設計が必要になります。

LANTITEは、留学生でも通りますか?

通ります。そして2025年から、性質が大きく変わりました。LANTITEはリテラシー65問・ニューメラシー65問の全国共通テストで、基準は「オーストラリア成人人口の上位30%相当」。教員養成課程の全学生が卒業前に合格する必要があり、留学生も対象です。
以前は生涯3回までという上限があり、3回落ちると課程を続けられませんでした。この上限が2025年に撤廃されました。現在は合格するまで受け直せます。つまり時間と受験料をかければ必ず通せる試験になっています。
留学生にとっての難所はニューメラシーではなくリテラシーです。ニューメラシーは日本の高校数学の範囲で十分対応できます。リテラシーは英語ネイティブの成人を基準にした読解・文法・語彙を問うため、IELTSとは別の準備が必要です。ただし、これは在学中に取り組む課題であって、出願段階で心配することではありません。

在学中にアルバイトはできますか?

できます。学生ビザでは就学中は2週間あたり48時間まで、長期休暇中は制限なく就労できます(「週20時間まで」は古い情報です)。
ただし、実習期間中は現実的に難しくなります。60日の実習はフルタイムで学校に入るため、その期間は学業と実習で埋まります。この分野は「働きながら学ぶ」設計が取りにくいと考えて、資金計画を立ててください。
一方で、学校のサポートスタッフ、学童保育、チュータリング、日本語補習校といった仕事は、この分野に直結します。教育現場での経験は実習でも就職でも評価されますし、英語環境で子どもと接する時間そのものが、スピーキング8.0への近道になります。

卒業すれば永住できますか?

修了=永住ではありません。そして、校種によって道筋の幅が違います。
中等教員(241411)と特別支援教員(241511・241512・241513・241599)はMLTSSLとCSOLの両方に掲載されており、独立技術移住(189)を含む全てのルートが制度上開かれています。一方初等教員(241213)はCSOLのみで、MLTSSLには載っていません。雇用主指名や州指名は可能ですが、自力で点数を積んで申請する189は使えません。
そのうえで現実をお伝えすると、州の教員登録・AITSLの技能評価・点数の確保・州指名の枠という段階があり、それぞれが別の関門です。英語の壁は二重で、登録(S・L 8.0)と技能評価(R7・W7・S8・L8)の両方で問われます。州指名の枠は毎年変動し、職業リストも改定されます。ダーウィン・アーミデールなどの地方で学ぶことは、卒業生ビザの延長と加点の両面で有利に働きます。個別の移民アドバイスは登録移民代理人(MARA)の業務範囲となるため、必要な段階で連携してご案内します。

エージェントを通すと費用は高くなりますか?

いいえ。アンアルウェンのサポートはすべて無料です。学校へ直接申し込む場合と、支払う学費は変わりません。学校選び、出願書類、GS(Genuine Student)ステートメント、学生ビザ申請、住居手配、渡航後のサポートまで、追加費用なしでご利用いただけます。この分野の場合はこれに加えて、ITE認定(教員登録につながる課程かどうか)の確認、成績証明書と教科要件の1科目ずつの照合、日本の教員免許をお持ちの方のAITSL評価の可能性の確認、自動適用型を含む奨学金の洗い出し、実習前に必要な書類の段取りまで含めてサポートします。なお、学校が定める出願料(AUD 50〜200程度)は、エージェント経由・直接申込を問わず学校に支払うものです。

教育学と近い分野、あわせて検討される方が多いページをまとめました。

幼児教育・チャイルドケア

Certificate III から Master of Teaching まで、入口の幅が広い分野です。幼児教育教員(241111)もMLTSSLに掲載されており、永住との距離は近い。学校教員より英語要件が現実的なコースから始められます。

TESOL(英語教授法)

目的が「英語を教えること」なら、こちらが本命です。期間も費用も英語要件も、学校教員より現実的。日本の英語教員の方がスキルアップとして選ばれることも多い分野です。ただし学校教員の資格とは別物です。

保育士

日本で保育士資格をお持ちの方、これから子どもと関わる仕事を目指す方へ。現場から入り、働きながら次を考えるという順序が取りやすい分野です。

ソーシャルワーク

英語要件はIELTS 7.0(全項目)で、教員登録の8.0より一段低い水準。学校のウェルビーイング部門で働くルートもあり、「子どもと社会をつなぐ仕事」という目的が同じなら比較対象になります。

まず、成績証明書と今のIELTSスコアを見せてください。
出願できる学校と、教えられる教科が、その場で分かります。

「私の学部で、数学の教員は目指せる?」「日本の教員免許は使える?」「スピーキング7.0だけど、あと何年かかる?」「小学校と中学・高校、どちらが自分に合う?」
この分野は、経歴とスコアで提案がまったく変わります。無料相談・無理な勧誘は一切ありません。
※サポートは毎月12名様限定です。お早めにご連絡ください。

このページについて
最終更新日:2026年8月2日 / 執筆・監修:アンアルウェン 留学カウンセリングチーム
※ビザおよび移住に関する最終的な判断・申請代理は、登録移民代理人(MARA)の業務範囲です。本ページの記載は一般的な情報提供であり、個別の移民アドバイスではありません。
  • カナダ留学
  • アンアルウェンの留学サポートブログ
LINE公式アカウント LINEで即対応します!