修士1年ルート / 学費 / 進路の現実
国と国のあいだで何が起きているのかを、理論と地域研究の両方から読み解く学問です。外交、安全保障、国際法、国際政治経済、そしてアジア太平洋。 オーストラリアは首都キャンベラにANU(QS分野別2026「Politics」で世界14位)を持ち、政策の現場と大学が同じ街にあります。 そして関連分野の学位をお持ちなら、修士が1年で終わる大学があります。 一方で、この学位は職業資格にはなりません。だからこそ、選ぶ前に知っておくべきことがあります。
Summary
外交、安全保障、国際法、国際政治経済、そして地域研究。特定の職業資格には結びつきません。会計士や看護師のような免許ではなく、世界の出来事を読み解く枠組みを手に入れる分野だとお考えください。
QS世界大学ランキング分野別2026「Politics」で、世界トップ50に入っているオーストラリアの大学はANU(世界14位)だけです。しかもキャンベラは首都で、連邦議会・各国大使館・政府機関と同じ街にキャンパスがあります。
ここが最初の分かれ道です。ANU(GPA 5.0/7.0)とUNSWのStream Cは分野不問の学士号で出願できます。一方マッコーリー大学・ディーキン大学は、関連分野の学位か関連実務が必要です。名前だけで選ぶと出願できません。
マッコーリー大学は1年(80単位)、ディーキン大学は条件を満たせば1.5年から1年へ、UNSWのStream A も1年。ANUも関連分野なら最大24単位の認定で1.5年になり得ます。期間の差は、そのまま総額の差です。
修了総額で見ると、ディーキンの1年ルートが約 A$40,800 と最も抑えられ、ANUの2年が約 A$112,240 と最も高くなります。学部から学ぶ場合はANUの Bachelor of International Relations で年 A$53,110(3年 約159,330)です。
ANUの Chancellor’s International Scholarship(25%減額・在籍期間全体・申請不要)、ディーキンの Merit Scholarship(20%減額・国籍不問・申請不要)、マッコーリーの日本国籍向け 年 A$10,000。アンアルウェンでは、対象になり得る奨学金の確認から申請書類の作成まで無料でサポートしています。
UNSWの授業料20%割引(ISA)は日本国籍では応募できません。ANUの International Achievement Award も日本は対象外。ディーキンの25%枠も対象国指定があります。日本語の情報サイトで主力として紹介されているものほど、実は対象外というケースが目立ちます。
豪州の外務貿易省(DFAT)・情報機関・連邦公務員の多くは、オーストラリア市民権を応募要件にしています。この分野は「どの国で、どの立場で働くのか」を先に決めてから学校を選ぶ必要があります。国連JPO(35歳以下・関連職歴2年以上、UNDP志望は修士号が必須)を含め、出口から設計してください。
01 — What you study
国際関係学(International Relations)は、「国家という単位で世界を見たとき、何が説明できるのか」を扱う分野です。ニュースで流れる出来事を、感想ではなく理論と資料にもとづいて説明できるようにするための訓練だと考えてください。
学ぶ内容は三層構造になります。土台にあるのは理論(リアリズム、リベラリズム、構成主義など)と国際システムの歴史。その上に機能領域(安全保障、国際法、国際政治経済、人権)が乗り、さらに地域研究(アジア太平洋、中国、太平洋島嶼、中東、ヨーロッパ)が重なります。オーストラリアの大学の場合、この地域研究の層でアジア太平洋を重点的に扱うのが特徴です。
なぜ国家は協調し、なぜ衝突するのか。ANUの修士では International Relations Theory、The Evolution of the International System、Global Ethics が必修科目に置かれています。ここが全体の土台になります。
ANUには International Relations in the Asia-Pacific が必修としてあり、China's Global Engagement などの選択科目、さらに Asian and Pacific Studies/Pacific Studies の専攻まで用意されています。太平洋島嶼国を専門に学べる大学は、世界的に見ても多くありません。
ANUの Global Security/International Political Economy、マッコーリー大学の Security in World Politics/International Law in Global Politics など。「どの機能領域を深めるか」で、卒業後に語れる内容が変わります。
この分野の価値は「知識」ではなく「読み解く枠組み」にあります。国際関係学の学位そのものが職能免許になるわけではありません。評価されるのは、一次資料と統計を読み、立場の違う主張を整理し、根拠を示して結論を出せるという力です。だからこそ、在学中に実際の政策現場やインターンに関わったかが、卒業後の差になります。学校選びでインターン科目の有無を確認すべき理由がここにあります。
02 — Compare fields
ご相談で最も多いのが「国際ビジネスと何が違うのか」という質問です。3つを並べて整理します。
| 国際関係学 | 国際ビジネス | 公共政策 | |
|---|---|---|---|
| 中心にある問い | 国家間で何が起きているのか | 国境をまたぐと事業の何が変わるか | 政策をどう設計し実行するか |
| 扱う単位 | 国家・国際機関・地域 | 企業・市場・サプライチェーン | 政府・自治体・制度 |
| 職務経験 | 不要な課程が中心 | 不要な課程が中心 | 不要な課程が多い |
| 学部の専攻指定 | 大学により分かれます 分野不問/関連分野必須 | 分野不問が中心 | 大学により異なる |
| 英語の目安 | IELTS 6.5 | IELTS 6.5 | IELTS 6.5前後 |
| 期間(修士) | 1〜2年 | 1〜2年 | 1〜2年 |
| 費用感(修士総額) | 約 A$40,800〜112,240 | 約 A$74,000〜129,000 | 個別確認 |
なお、費用だけを見れば国際ビジネス系の私立高等教育機関のほうが安く収まる選択肢があります。国際関係学は大学(University)が中心の分野のため、選択肢の下限が高くなる点は先にお伝えしておきます。
03 — Why Australia
ANUがあるキャンベラは、連邦議会・各省庁・各国大使館・シンクタンクが集まる首都です。ANUの修士課程には Australian National Internships Program(ANIP) と International Relations Internship が科目として用意されており、最大12単位分をインターンで取得できます。「教室で学んだことを、同じ街で試す」という構造は、他国ではなかなか再現できません。
オーストラリアにとって、中国・日本・韓国・東南アジア・太平洋島嶼国は安全保障と経済の両面で直接の当事者です。したがって授業で扱う事例も、ヨーロッパやアメリカの大学とは変わります。日本に戻って働く場合でも、アジア圏を主題にした内容のほうが直接つながります。
アメリカの大学院が2年を基本とするのに対し、オーストラリアには1年で修了できる修士があります。マッコーリー大学は1年(80単位)、ディーキン大学は条件を満たせば1年、UNSWのStream A も1年。学費と生活費の両方に効いてきます。
この分野で最も多いご相談が「オーストラリアで外交官になりたい」というものです。ここは率直にお伝えしています。豪州の外務貿易省(DFAT)、情報機関、そして連邦公務員の多くは、オーストラリア市民権を応募要件にしています。留学生が卒業してそのまま入れる進路ではありません。
ただし、これは「無意味」という意味ではありません。日本の外務省専門職や国家公務員、JICA、商社の調査部門、シンクタンク、国際NGO、そして国際機関。修士号が要件として効く場面は、日本側と国際機関側にこそあります。実際、外務省のJPO派遣制度はUNDP志望者に修士号の取得を求めており、応募は35歳以下・関連分野で2年以上の職務経験が条件です(2026年度募集要項)。「どの国で、どの立場で働くのか」を先に決めてから学校を選ぶ。この順序を守れる方は、留学が確実に効きます。
04 — Rankings
この分野に最も近い指標は QS World University Rankings by Subject 2026 の「Politics(政治学・国際関係)」です。結論から書くと、世界トップ50に入っているオーストラリアの大学は、ANU(世界14位)の1校だけです。
| 大学 | 所在地 | QS Politics 2026 | 国際関係学の課程 |
|---|---|---|---|
| ANU(オーストラリア国立大学) | キャンベラ | 世界14位 豪州で唯一のトップ50 | 学士・修士 Master of Diplomacy も |
| UNSW(ニューサウスウェールズ大学) | シドニー | ― | 修士(1年/1.7年/2年) |
| マッコーリー大学 | シドニー | ― | 修士(1年) |
| ディーキン大学 | メルボルン | ― | 修士(1〜1.5年) Professional は2年 |
| フリンダース大学 | アデレード | ― | 修士(2年)・大学院ディプロマ・修了証 |
※ QS分野別2026「Politics」で公表されている世界トップ50に、ANU以外のオーストラリアの大学は入っていません。それ以外の大学の順位は公表範囲外のため「―」としています。推測での記載はしていません。
ランキングをどう使うか。この分野で順位が効くのは、研究者・アナリストとしての進路、日本に戻ったときの学校名の通り、そして奨学金の審査においてです。一方で、実務経験を積むことが目的なら、順位より「インターン科目の有無」「専攻の中身」「1年で終わるかどうか」のほうが影響します。ANUは学費も最も高く(年 A$56,120)、成績要件(GPA 5.0/7.0)もあります。順位だけで決めると、予算と成績の両面で無理が出ることがあります。
05 — Universities
世界14位 | ANU(オーストラリア国立大学)/ キャンベラ
QS分野別2026「Politics」で世界14位。オーストラリアでトップ50に入っている唯一の大学です。キャンパスは首都キャンベラのアクトン地区にあり、連邦議会・各省庁・各国大使館と同じ街という立地そのものが、この分野では資産になります。
Master of International Relations|2年・96単位。出願要件は学士号(分野不問)+GPA 5.0/7.0。成績が届かない場合はGPA 4.0/7.0+関連分野の職務経験3年、GRE(Verbal 155以上/Quantitative 155以上/Analytical Writing 4.0以上)、関連分野の職務経験10年以上などの代替ルートがあります。職務経験は必須ではありません。
必修は International Relations Theory、International Relations in the Asia-Pacific、The Evolution of the International System、Global Ethics。専攻は Asian and Pacific Studies/Diplomacy/International Law/Pacific Studies/Strategic Studies から選べます。実務科目として Australian National Internships Program(ANIP) と International Relations Internship を最大12単位まで履修できます。
関連分野(国際関係、国際的な視点をもつ政治学、戦略・安全保障研究、国際史など)の学位をお持ちの場合は、最大24単位の単位認定を受けられる可能性があり、修了までが1.5年になり得ます。ANUには Master of Diplomacy(年 A$56,120)という別課程もあり、外交実務に軸足を置きたい方はこちらも候補になります。
向いている方:研究職・アナリスト・国際機関を視野に入れる方、学校名と分野別評価の両方を取りたい方、予算に余裕がある方。
大学そのものの詳細は ANU(オーストラリア国立大学)のページ、奨学金の詳細は ANUの奨学金ページをご覧ください。
1年・1.7年・2年から | UNSW(ニューサウスウェールズ大学)/ シドニー
Master of International Relations|Stream A 1年/Stream B 1.7年/Stream C 2年。どのストリームに入るかが、そのまま総額を決めます。
Stream A(1年)は関連分野のHonours学位またはGraduate Diploma、あるいは学士号+関連分野の実務経験1年。Stream B(1.7年)は関連分野の学士号、または分野を問わない学士号+実務経験。Stream C(2年)は分野を問わない学士号で出願できます。いずれも学業成績の目安は約65%(Distinction average 相当)。関連分野には社会科学・人文学・ビジネス・経済学・法学・公衆衛生・コミュニケーションなどが挙げられています。
学費は2026年の留学生指標額で初年度 A$47,000、大学が公表する修了までの総額は A$98,500。入学は Term 1 と Term 3。インターンの機会があり、Stream A・B は既修得内容の認定(RPL)の対象です。キャンパスはケンジントン。
奨学金は注意が必要です。UNSWで最も有名な授業料20%割引(International Student Award)は、低所得国・開発途上国の学生を対象としており、日本国籍では応募できません。日本の方が現実的に狙えるのは Australia's Global University Award(A$10,000・申請不要・自動選考)です。
向いている方:シドニーで学びたい方、関連分野の学位があって1年で終えたい方、分野不問の2年ルートも視野に入れたい方。
大学そのものの詳細は UNSWのページ、奨学金の詳細は UNSWの奨学金ページをご覧ください。
最短1年 | マッコーリー大学 / シドニー
Master of International Relations|1年(80クレジットポイント)。必修は International Relations Practice、Security in World Politics、Europe and the World、Understanding World Politics、The Middle East in Global Politics、International Political Economy、International Law in Global Politics、Technology, Power and Uneven Development の8科目です。
出願要件は関連分野の学士号(AQFレベル7相当)、または国際関係に関連する実務・ボランティア経験。大学が挙げる関連分野には、政治学・政策研究、社会学、社会福祉、法学、言語学、文学、哲学・宗教学、経済学、犯罪学、コミュニケーション・メディア研究、国際ビジネス、人類学、国際関係、歴史学、安全保障研究、ビジネス、社会科学、人文学が含まれます。関連分野の幅が広いのがこの大学の特徴です。
英語はIELTS 6.5(各項目6.0以上)。入学は Session 1(2月)と Session 2(7月)。ノースライドキャンパスのほか、オフキャンパス(通信)でも履修できます。犯罪学、インテリジェンス、国際ビジネス、戦略・安全保障とのダブル学位も選べます。
奨学金はこの大学の強みです。日本国籍の学生を対象とした Japan $10,000 per year Scholarship(2027年以降に開始する方が対象・成績不問・申請不要・コース全期間)があり、成績優秀者は VCIS(最大 A$10,000・要申請)と併用できます。
向いている方:とにかく短期間で修士号を取りたい方、シドニーで学びたい方、成績に自信がなくても奨学金を確保したい方。
大学そのものの詳細は マッコーリー大学のページ、奨学金の詳細は マッコーリー大学の奨学金ページをご覧ください。
総額を抑える | ディーキン大学 / メルボルン
Master of International Relations|標準は1.5年(12クレジットポイント)。次のいずれかに当てはまる方は1年(8クレジットポイント)で修了できます ── 関連分野の学士号+関連分野の実務経験2年以上/関連分野のHonours学位/関連分野のGraduate Certificate・Graduate Diploma 以上。
学費は留学生でA$40,800/年(初年度8クレジットポイント相当の目安)。1年ルートなら総額 約 A$40,800、1.5年なら約 61,200です。専攻は Global Security/Diplomacy and Activism/Human Rights and International Law の3つ。英語はIELTS 6.5(各項目6.0以上)。入学は Trimester 1(3月)・2(7月)・3(11月)の年3回で、バーウッド(メルボルン)またはオンラインで学べます。
実務を厚くしたい方には Master of International Relations (Professional)(2年・プレイスメントを含む・年 A$40,800)もあります。
ここは注意点です。分野を問わない学士号だけでは出願できません。関連分野の学位か、分野不問の学士号+関連分野の実務経験2年以上が必要です。大学を出てすぐ、専攻も無関係、という方はディーキンの候補から外れます。
向いている方:関連分野の学位をお持ちで、総額を最も抑えたい方、メルボルンで学びたい方、年3回の入学から最短の回を選びたい方。
大学そのものの詳細は ディーキン大学のページ、奨学金の詳細は ディーキン大学の奨学金ページをご覧ください。
Master of International Relations(2年)に加えて、Graduate Certificate(6ヶ月)と Graduate Diploma(1年)を揃えているのが特徴です。シティキャンパスとオンラインの両方があり、シドニー・メルボルンより生活費を抑えられるアデレード立地も総額に効きます。学費は個別に照会します。フリンダース大学のページ/奨学金
Master of International Relations のほか、Graduate Certificate in International Relations、国際ビジネスとのダブル修士も提供しています。ブリスベンは生活費を抑えやすい都市です。学費・要件は個別に照会します。グリフィス大学のページ/奨学金
Master of International Relations に加え、国際法との2学位、平和・紛争研究との2学位があります。国際法や紛争解決に軸足を置きたい方の選択肢です。学費・要件は個別に照会します。クイーンズランド大学のページ/奨学金
国際関係学ではなく外交実務そのものを主題にした修士です。年 A$56,120(2026年の年間指標額)。「理論より実務」を求める方は、こちらのほうが合う場合があります。
この分野で最初に確認すべきは、学費ではなく「出願できるかどうか」です。国際ビジネスやビジネス系の修士は分野不問が中心ですが、国際関係学は大学によって学部の専攻を指定します。本ページの掲載校でいえば、分野を問わず出願できるのはANUとUNSWのStream C。マッコーリー大学とディーキン大学は、関連分野の学位か関連実務が必要です。「日本の学部名が関連分野に当たるかどうか」は大学の判断になるため、出願前の照会が欠かせません。
※ 上記は2026年度の公表情報にもとづく代表例です。学費・要件・募集状況は年度により変更されます。マッコーリー大学・フリンダース大学・グリフィス大学・クイーンズランド大学の留学生学費は、コースページに年額の掲載を確認できなかったため、推測での記載をしていません。また、シドニー大学・モナッシュ大学など本ページに挙げていない大学にも国際関係学の課程があります。公式情報で条件を確認できたものだけを掲載しています。ご希望の都市・予算・英語力に合う学校を、最新情報で無料にてお調べします。
06 — Tuition
留学生向けの公表学費です。年額だけでなく、修了までの総額で比べてください。この分野は1年・1.5年・2年と期間の幅が大きく、年額だけを見ると判断を誤ります。
| プログラム/大学 | 所在地 | 期間 | 留学生学費(年) | 修了総額の目安 |
|---|---|---|---|---|
| Master of International Relations ディーキン|1年ルート・修士最安 | メルボルン | 1年 関連分野の学位等が必要 | A$40,800 | 約 A$40,800 |
| Master of International Relations ディーキン|標準 | メルボルン | 1.5年 | A$40,800 | 約 A$61,200 |
| Master of International Relations (Professional) ディーキン|プレイスメントあり | メルボルン | 2年 | A$40,800 | 約 A$81,600 |
| Master of International Relations UNSW|Stream A | シドニー | 1年 | A$47,000 | 個別確認 |
| Master of International Relations UNSW|Stream C・分野不問 | シドニー | 2年 | A$47,000 | A$98,500 大学公表 |
| Master of International Relations ANU|単位認定あり | キャンベラ | 1.5年 | A$56,120 | 約 A$84,180 |
| Master of International Relations ANU|標準 | キャンベラ | 2年 | A$56,120 | 約 A$112,240 |
| Master of Diplomacy ANU | キャンベラ | 2年 | A$56,120 | 約 A$112,240 |
| Bachelor of International Relations ANU|学部で学ぶなら | キャンベラ | 3年 | A$53,110 | 約 A$159,330 |
| Master of International Relations マッコーリー大学 | シドニー | 1年 | 個別確認 | 個別確認 |
| Master of International Relations フリンダース大学 | アデレード | 2年 | 個別確認 | 個別確認 |
※ UNSWが公表している修了総額 A$98,500 は2年課程を前提とした金額です。Stream A(1年)・Stream B(1.7年)の総額は履修単位数によって変わるため、推測での記載はせず「個別確認」としています。ANUの金額は年間指標額(標準的な年48単位の履修)にもとづく計算で、履修する科目によって変動します。大学の学費は在学中も毎年見直されます。
この表の金額は、すべて奨学金を適用する前の「定価」です。総額を下げる方法は、2つあります。
この2つは併用できます。アンアルウェンでは、短縮の可否照会と奨学金の確認を出願前にまとめて行い、「定価」ではなく「実際に払う総額」で比較したうえでご提案しています。どちらも無料です。
※ 期間の長さは、そのまま生活費に効きます。年 A$30,000 として、1年と2年では生活費だけで約30,000の差。ディーキンの1年ルートとANUの2年課程を比べると、学費と生活費を合わせて約 A$100,000 の違いになります。学費表だけで比較すると、この差が見えません。
07 — Routes
いまの学歴によって、取れるルートが変わります。この分野は「出願できる大学」自体が学歴で変わるため、ここを最初に確認してください。
費用の目安:ANU Bachelor of International Relations 年 A$53,110/3年総額 約159,330。ANUにはアジアで1年学ぶ4年制の課程(With Year in Asia)もあります。日本の高校卒業から直接出願できるかは大学により異なるため、この点を最初に確認してください。
費用の目安:UNSW 2年 A$98,500/ANU 2年 約112,240 職務経験は不要です。ただし本ページ掲載校のうち、分野不問で出願できるのはこの2校。ANUはGPA 5.0/7.0、UNSWは約65%という成績要件があります。
費用の目安:ディーキン 1年 約40,800/UNSW Stream A 1年/マッコーリー 1年(学費は個別確認)/ANU 1.5年 約84,180 短縮の可否は成績証明書とシラバスの審査で決まります。出願前に見込みを確認しておくべき項目です。
Route 03 は、この分野で最も見落とされやすいルートです。日本の大学で法学部・政治経済学部・国際関係学部・外国語学部などを出ている方は、それだけで修士が1年になる可能性があります。とくにマッコーリー大学は関連分野の範囲が広く、歴史学・人類学・ビジネス・社会科学・人文学まで含めています。ディーキンの1年ルートとANUの2年課程では、学費と生活費を合わせて約 A$100,000 の差。奨学金を探すより、この確認のほうが効くケースは少なくありません。
08 — Scholarships
学費を見て「高い」と感じられたと思います。ただし公表されている学費は、奨学金を適用する前の定価です。国際関係学に特化した奨学金はほとんどありませんが、大学が留学生全般に用意している奨学金は、この分野の課程も対象になります。減額幅は20〜25%、あるいは定額の給付。日本円にすると数十万円から数百万円単位で変わる規模です。しかも、なかには申請不要で自動的に付与されるものもあります。
| 大学・奨学金 | 内容 | 主な条件 | 申請 |
|---|---|---|---|
| ANU Chancellor's International Scholarship | 授業料25%減額 在籍期間全体 | 大学院はGPA 5.5/7.0以上が目安。50%枠は東南アジア・欧州等のカテゴリー向けで、日本国籍の現実的な上限は25% | 申請不要 出願すれば自動審査 |
| ANU Vice-Chancellor's International Achievement Award | 初年度20%減額 | 対象国に日本が明記されている数少ない枠 | 申請不要 |
| ディーキン大学 Deakin International Merit Scholarship | 授業料20%減額 コース全期間 | 国籍を問いません。成績の目安は平均65%以上 | 申請不要 出願時の成績で自動判定 |
| ディーキン大学 Vice-Chancellor's International Scholarship | 授業料50%または100% | 成績の目安は平均85%以上 | 要申請 志望理由書・推薦状 |
| マッコーリー大学 Japan $10,000 per year Scholarship | 年 A$10,000 コース全期間 | 日本国籍であること(2027年以降の開始)。成績は問われません | 申請不要 |
| マッコーリー大学 VCIS | 最大 A$10,000 年 A$10,000 と併用可 | 大学院はWAM相当65以上 | 要申請 取りこぼしが最も多い枠 |
| UNSW Australia's Global University Award | A$10,000 一時金 | 学部・コースワーク大学院に新規入学する留学生。学業成績で自動選考 | 申請不要 |
これらはいずれも、日本語の情報サイトで「その大学の主力奨学金」として紹介されがちなものです。規約と対象国リストを確認すると、日本国籍では応募できません。この前提で予算を組むと、後で計算が合わなくなります。
※ 上記は各制度の公表条件にもとづく計算例です。実際の適用可否は成績・入学時期・年度によって変わります。ANUの奨学金は重複適用しない運用が一般的で、複数の条件を満たす場合は通常もっとも有利なもの1つが適用されます。UNSWも原則として併用できません。
奨学金で失敗しないための3点。
学費そのものは、学校へ直接申し込んでも、エージェント経由でも変わりません。変わるのは「使える制度を取りこぼさずに出願できるかどうか」です。
これらはすべて無料です。学校へ直接申し込む場合と比べて、余分な費用は一切かかりません。ご相談いただいた方には、「定価」ではなく「奨学金と期間短縮を適用した後の実際の総額」で、複数校を並べた比較表をお出ししています。順位が入れ替わることは珍しくありません。
オーストラリアの大学奨学金一覧を見る09 — Entry requirements
この分野は英語スコアより先に、学歴要件でふるいがかかります。まず「出願できる大学かどうか」を確認してください。
| 大学・課程 | 学歴要件 | 学部の専攻 | 英語の目安 |
|---|---|---|---|
| ANU(修士) | 学士号+GPA 5.0/7.0 GPA 4.0+関連職歴3年、GRE、関連職歴10年での代替可 | 分野不問 関連分野なら最大24単位の認定 | 個別確認 大学院コースワークは 6.5(各6.0)が標準 |
| UNSW(修士・Stream C) | 学士号+約65% | 分野不問 | 個別確認 |
| UNSW(修士・Stream A/B) | 関連分野のHonours・Graduate Diploma、または学士号+関連実務 | 関連分野の指定あり | 個別確認 |
| マッコーリー大学(修士) | 学士号(AQFレベル7相当) | 関連分野または関連実務が必要 関連分野の範囲は広め | IELTS 6.5 各項目6.0以上 |
| ディーキン大学(修士1.5年) | 関連分野の学士号、または学士号+関連実務2年 | 分野不問の学士のみでは不可 | IELTS 6.5 各項目6.0以上 |
| ディーキン大学(修士1年) | 関連分野の学士+関連実務2年/関連分野のHonours/関連分野のGraduate Certificate以上 | 関連分野の指定あり | IELTS 6.5 各項目6.0以上 |
| ANU(学士) | 高校卒業+進学要件 | ― | 個別確認 |
英語要件は IELTS 6.5(各項目6.0)が基準線です。スコアが不足している場合は、語学学校と本コースをパッケージで申し込み、学生ビザの申請を1回にまとめるのが一般的です。
ただし、この分野で入学後に効いてくるのは「読む量」と「書く力」です。週に英語の論文を数十ページ読み、それを踏まえて論証するエッセイを書く、という形式が中心になります。ビジネス系の授業と比べてもリーディングとライティングの比重が明確に高いのがこの分野の特徴です。要件を満たすことと、課題をこなせることは別だとお考えください。
学歴要件のほうが、実は重要です。日本の学部名(法学部・政治経済学部・国際関係学部・外国語学部・商学部など)が各大学の言う「関連分野」に当たるかどうかは、成績証明書とシラバスをもとに大学が判断します。ここが決まらないと、出願できる大学も、修了までの年数も確定しません。
※ 各校の正確な要件は年度により変わります。ANU・UNSWの英語要件は課程ごとに設定されるため、推測での記載をしていません。出願前に最新条件を無料で確認します。
10 — How to choose
この分野は大学によって学部の専攻を指定します。分野不問で出願できるのはANUとUNSWのStream C。ディーキンは分野不問の学士だけでは出願できません。候補を並べる前に、ここを確認してください。
同じ「修士」でも1年と2年では、学費と生活費を合わせて約 A$100,000 の差が出ます。期間短縮は奨学金より確実で、金額も大きいのがこの分野の特徴です。
この分野は資格につながらないため、在学中の実務経験が卒業後を決めます。ANUの ANIP・International Relations Internship、ディーキンの Professional 課程のように、単位になるかどうかを確認してください。
ANUは外交・国際法・戦略研究・アジア太平洋・太平洋島嶼から選ぶ構成。ディーキンは安全保障・外交とアクティビズム・人権と国際法の3つ。同じ「国際関係学」でも、中身はかなり違います。
キャンベラは政策の現場に近い一方、アルバイトを含む求人量は大都市に及びません。シドニー・メルボルンは求人が多く生活費も高い。アデレード・ブリスベンは総額を抑えられます。
金額の大きい枠ほど日本が対象外という並びになりがちな分野です。マッコーリーの日本国籍向け年 A$10,000、ディーキンの国籍不問20%、ANUの25%のように、実際に取れる枠で比べてください。
11 — Career
この分野は「学位が職種に直結しない」のが最大の特徴です。だからこそ、進路は「どの国で、どの立場で働くか」から逆算する必要があります。
国際機関の専門職ポストは、修士号を要件に挙げるものが多い領域です。日本には外務省のJPO派遣制度があり、35歳以下・関連分野で2年以上の職務経験が応募条件、UNDP志望者は修士号の取得が必須とされています(2026年度募集要項)。「修士号+関連職歴」という組み合わせが、そのまま応募資格になります。
外務省専門職員試験や国家公務員試験を経る進路です。学位そのものが受験資格になるわけではありませんが、国際法・地域研究・語学の蓄積は試験科目と実務の両方に直結します。
開発援助の実務。現場経験と修士号の両方を求められることが多く、この分野の学位が要件として機能する領域です。
政策研究機関、金融機関の調査部門、報道機関の解説部門など。一次資料を読み、根拠を示して結論を出すという訓練が、そのまま職務内容になります。
商社、メーカー、金融、保険。供給網の分断や制裁、政変が事業に直結する時代になり、この領域を読める人材の需要が実務側で生まれています。海外事業部門や経営企画が受け皿です。
人権デューデリジェンス、サプライチェーンの人権対応、ESG。国際法・人権の知識が実務要件になっている数少ない民間ポジションです。
在学中の実績が、そのまま職歴になります。学生ビザでは就学中は2週間で48時間まで、長期休暇中は無制限に働けます。この分野はインターンが単位になる大学があるのが利点で、ANUのANIPは連邦議員事務所・省庁・シンクタンクなどでの実務を単位として扱います。卒業時に「授業を受けただけの人」と「政策の現場に入った経験がある人」では、応募できるポジションが変わります。
逆に、率直にお伝えすべきこともあります。この学位は「持っていれば就職できる」種類のものではありません。語学、専門領域(安全保障なのか、人権なのか、地域なのか)、そして実務経験。この3点を在学中に揃えられるかどうかで、卒業後の状況がはっきり分かれます。
12 — Visa
この分野については、事実と制約を分けて整理します。ここは期待とのずれが最も生じやすい部分です。
この分野での現実的な戦略は、「どの国で働くのか」を先に決めることです。日本に戻る、あるいは国際機関を目指すのであれば、修士号は要件として明確に効きます。一方、オーストラリアに残ることを最優先にされるなら、この分野は率直に言って遠回りです。その場合は、485ビザの2年間で職種リストに接続する実務経験を積める職場を選ぶか、そもそも分野を変えるかの判断になります。ご相談の際は、この点を最初にお伝えしています。
※ 職業リスト・ビザ要件は毎年見直されています。上記は2026年8月時点で確認できた内容です。本ページの記載は一般的な情報提供であり、個別の移民アドバイスではありません。ビザ・移住に関する判断は、必ず登録移民エージェント(MARA登録)にご確認ください。13 — Flow
| ステップ | 内容 | 目安時期 |
|---|---|---|
| 01 無料カウンセリング | 「どの国で、どの立場で働きたいか」から確認します。学歴・英語力・予算とあわせて、学部か修士か、どの大学かを絞り込みます | 開始10〜12ヶ月前 |
| 02 出願できる大学の確認 | 学部の専攻が各大学の「関連分野」に当たるかを照会します。ここで候補が変わります | 8〜12ヶ月前 |
| 03 期間短縮の可否を確認 | 成績証明書とシラバスをもとに、修士が1年・1.5年・2年のどれになるかを大学へ照会します。総額が最も大きく変わる工程です | 8〜12ヶ月前 |
| 04 英語スコアの計画 | IELTS 6.5(各項目6.0)に向けた計画。必要なら語学学校をパッケージで組み込みます | 6〜12ヶ月前 |
| 05 学校の選定・出願 | インターン科目・専攻・総額で候補を確定し、出願書類を整えます | 4〜8ヶ月前 |
| 06 奨学金の申請 | 要申請のものは締切が早い場合があります。自動審査のものは出願がそのまま審査対象です | 4〜8ヶ月前 |
| 07 オファー受領・学生ビザ申請 | COE発行後、GS(Genuine Student)要件への回答作成を含めサポート | 2〜5ヶ月前 |
| 08 滞在先・保険・出発準備 | 住居手配、OSHC加入、出発前オリエンテーション | 1〜3ヶ月前 |
ステップ02と03を飛ばさないでください。この分野は「出願できる大学」と「修了までの年数」が、どちらも学部の専攻と成績で決まります。この2つを出願直前まで先送りにすると、1年で終えられたはずの方が2年課程を選んでしまうということが起こります。金額にすると約 A$100,000 の差です。アンアルウェンでは、この照会を出願前に行っています。
ビザの審査期間は国籍・ビザ歴・健康診断・資金状況・審査の混雑状況によって変わります。上の時期はあくまで逆算の目安としてお考えください。14 — Why An Arwen
アンアルウェンの強みは、留学の申し込みだけで終わらない、出発前から進学後まで続く伴走型サポートです。
学校選びや出願手続きはもちろん、進学で重要となるGS(Genuine Student)対策、学生ビザ申請もしっかりサポート。これらを無料で受けられるため、初めての海外進学でも安心して準備を進められます。
オーストラリアには提携オフィスがあり、渡航後も学校生活や現地での手続き、困りごとを日本と現地の両方からサポートします。インターン先探しなど、渡航後に生まれる相談にも対応できます。
一人ひとりに十分な時間をかけるため、サポート人数を毎月12名様限定としています。大手エージェントのような画一的な案内ではなく、希望する専攻、将来のキャリア、予算、英語力、生活環境まで丁寧に確認し、その方に合った留学プランをご提案します。
紹介先を幅広く並べるだけではなく、スタッフが実際に学校へ足を運び、授業や校内の雰囲気を確認したうえで、厳選した学校を紹介しています。留学生比率やキャンパスの立地は、資料だけではわかりません。
2008年の設立以来、3,000名以上の留学を支えてきた経験と、オーストラリア留学に特化した専門知識を生かしてご提案します。大学・大学院への進学サポート実績もあります。
費用や進路の現実も率直にお伝えします。「その奨学金は日本国籍では応募できません」「豪州の外交官にはなれません」──言いにくいことも含めてお伝えするのが、私たちの仕事だと考えています。
「手続きだけを代行するエージェント」ではなく、「留学という大きな挑戦を一緒に考え、現地でも支え続けるパートナー」であること。それが、私たちが他の留学エージェントに負けない一番の強みです。
15 — Free support
学校選びから渡航後のトラブル対応まで、すべて無料でサポートします。学校へ直接申し込む場合と比べて、余分な費用は一切かかりません。
※「無料」なのはアンアルウェンの手配代行サービスです。滞在手配料・寮費・保険料・出願料・教材費などは別途かかります。
16 — FAQ
Free consultation
「私の学部でも出願できる?」「修士は何年になる?」「この奨学金、日本人でも対象?」 関連分野の判定も、期間短縮の照会も、奨学金の対象可否の確認も無料です。 ご相談・お見積りはすべて無料で、無理な勧誘は一切いたしません。
新規サポート 毎月12名様限定17 — Related
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最終更新日:2026年8月25日/執筆・監修:アンアルウェン 留学カウンセリングチーム
本ページのコース内容・学費・入学条件・奨学金・ビザ情報は、各大学および各機関の公式情報をもとに、アンアルウェンが2026年8月時点で確認・翻訳・整理したものです。制度・金額は予告なく変更される場合があるため、出願前には必ず最新情報をご確認ください。アンアルウェンでは学校担当者に直接確認のうえ、最新情報を無料でお伝えしています。
※ マッコーリー大学・フリンダース大学・グリフィス大学・クイーンズランド大学の留学生学費は、コースページに年額の掲載を確認できなかったため記載していません。推測での掲載はしていません。個別に照会します。
※ QS分野別2026「Politics」について、ANU以外のオーストラリアの大学の順位を「―」としているのは、公表されている世界トップ50に含まれていないためです。圏外の順位を推測で記載することはしていません。
※ 冒頭のOUTCOMEに年収を掲載していないのは、「国際関係」という職種が存在せず、卒業後に就く職種と国によって収入が大きく変わるためです。かわりに、確実に得られる卒業生ビザ(485)の就労期間を掲げています。
※ 本ページの記載は一般的な情報提供であり、個別の移民アドバイスではありません。ビザ・移住に関する判断は、必ず登録移民エージェント(MARA登録)にご確認ください。